■ツーリングレポート セロー 北海道

 

2015北海道ツーリング、雨雲すり抜け記 の2


いつもとは逆方向から

 

 

garage Ak!rA

 

<2015年8月11日>

さて今日はどうでしょう

 朝5時起き。

 宿泊だし朝飯付きだから早起きしても仕方ないのだけれど、ツーリングに出ると何故か目覚めが良くて仕方ない。
#平日もこうだったら楽なんだけどねぇ…

 せっかくなので周囲を散策するかと外へ出ると、天気予報どおりの霧雨が。
 なので少しだけ歩いて早々に引き上げる。この天気、朝はともかく日中はどうなるんだろう。

 天気予報は今日もあまり良くない雰囲気で、「オホーツク・太平洋側は1日中雨でしょう」

 今居るクッチャロ湖も、今日向かう知床半島も、ばっちりこのエリア内。
 でもまぁ、昨日も同じ感じだったけど雨雲すり抜けできたわけだし。今日もなんとかなるでしょう。(ポジティブシンキング)

 宿の朝飯は、自家製パンも卵もだけれど特にバターが旨かった。
 「北海道だから旨く感じた」のかどうかは不明だけれど、とにかく飯は、今、自分が旨いと感じられればそれでいいのよ!


 出発は8時半というあたり。俺は急がないので先発の方々を見送ってみる。

 こたろーさん&同行氏ともここでお別れとなる。

 似たような方向へ向かいはするのだけれど、何しろこちらはセローなので走るペースが違いすぎる。
 それにホラ、離れれば晴れるかもしれないじゃん?【酷】


真ん中は魂を抜かれるんだよな…

 「んじゃ気をつけて」と手を振り、宿のご主人に「ごちそうさまでした、また来ます」と頭を下げたら、さて、俺も出発するとしよう。

 セロー発進。

 霧雨は止んで空は比較的明るいのだけれど、下だけ雨具をつけてみる。
 なぜなら路面が濡れているのでオフ車で走ると足元が…って、ならブーツカバーも付けようぜ。だって砂が入ってくるんだから水が入ってこないわけないじゃん!→ブーツ。

 じわり湿った靴下の感触に顔をしかめながら走る。んでもまぁ、ドライ路面も増えてきたからこのまま行っちゃおう。
※そうか、このブーツももう8年目か…

 国道238。
 トンネルを通らず旧道へ入り、カムイ岬へ寄ったのは多分初めてのはず。
 オフ車の利を生かして灯台の根元へも入ってみる。あ、でも草ぼうぼうだなぁ。


霧に煙る灯台ってのも哀愁があって良いものです

 国道へと復帰。以後しばらくは海沿いをたんたんと走る。
 「あ~でもやっぱ海はいいわぁ…」

※この間特に語るべきところは無いので、宿で撮った可愛いリスの画像でお楽しみください。


リスだ


リスだリスだ


 10:30、道の駅おこっぺ

 「おこっぺはアイス!」とののぼりに惹かれてソフトクリームを購入する。

 うん、濃くて甘いのは間違いなし。でも俺にはちょい甘すぎかもな…(不快な甘さじゃないけどさ)


量は多目


宿泊施設もあるようです


 紋別辺り。

 国道脇のコンビニにたむろしている不審な3台のバイクを見つけて急停止する。

 朝お別れしたこたろー氏&同行氏に、これまた北海道ツーリング中のいつもの56号氏が合流していた。
 いやーホント仲がいいなこの二人は。

 行った行かない話(?)の後、あらためてお別れのご挨拶。んじゃま次は9月にでも。(←別のイベントで)


よし、今度は真ん中じゃない

 コムケ湖とオホーツク海に挟まれた例の素敵小道。

 いつもと逆方向からなので入る場所を2度間違える
 スマホのGPSで現在位置は確認できたのだけれど、肝心の小道がマップに載ってないのでいたしかたなし。
※正確には、載ってはいるんだけどどこまでが走れる道なのかが不明。

 今日はマッ晴れではないからいつぞやのような凄い景色ではないけれど、海を見ながらゆっくり落ち着くことができる。
 ここ、ホントいい場所だよな。


以前崩れてた辺りも復旧してました


落ち着くわ…


 サロマ湖をするっと回って北勝水産。さあ土産だ土産だ…あれ?

 お店が開いていない。そして出入りしているのはどう見ても建築関係の方々。
 よくよく見ると入り口には「改装工事中」の看板が掲げられていて…「うわー!営業してないのかよー!」

※とTwitterで呟いたら、お馴染みにょろさんから「そういえば火事に遭ったんじゃなかったでしたっけ?」とリプライを貰ったり。これもあらかじめ確認しとかなきゃだよなぁ、俺。

 さあ困った。土産はなんとかするとしても、昼飯はここのホタテバーガーしか考えていなかったのだ。
 もう少し先へ行けばレストランが何軒かあるのだけれど、日中の営業がどんな感じなのかは不明。
 「やっぱ戻って道の駅が無難か…」

 2km戻って道の駅サロマ湖。

 結構な混雑で人出は多い。
 実は中に入るのはこれがはじめて。見た目よりこじんまりとしていて、食べるところはフードコート的なものしかなかった。

 それでも頼んだ豚丼はなかなかに旨かった。
 量的にちょい寂しいけど価格考えると相応だし、今後の買い食いを考えるとむしろ好都合かもしれない。


充分でしょう

 駐車場へ戻ってうんと一伸び。
 「さぁて、時間はあるからちょいひと休……なんだあの黒い雲は」

 いつの間にか、北西の方向から真っ黒な雲がひたひたと忍び寄っていた。そして遠くからゴロゴロという雷鳴も

 慌てて気象レーダーを見ると、確かに凄いのが近づいてきている。
 周囲の人々も急激な空の変化に戸惑っている様子。親子連れは自動車へと駆け込み、自転車部隊は早々に雨具を付け始めた。
 そして俺は…「逃げるぞー、東へ逃げるぞー」


 国道を東へひた走る。

 覗いていこうかと思ったネイチャーセンターも展望台(ホタテタワー)もパス。
 東はまだ明るいからなんとか…と走っていたのだけれど、能取湖回り込むため方向が南に変わった辺りで黒雲に阻まれ、とうとうどうにも逃げようがなくなってしまった

 ポツリ…と降り始めた雨、前後とも空は真っ暗。

 「まぁでもここまで着なくて平気だったのが僥倖だったわけで」と路肩で合羽を着込む。
 今度はブーツカバーも忘れない。あとグローブもレイン専用(台所仕事用と呼ぶ人もいる)へとチェンジしてっと。


とうとう降ってきましたか

 雨が本格的になったのは、すべて着終わって走り始めてからだった。
 「あーでも新品シールドだと雨でも見やすいわ~」(なんとかポジティブに)

 あまりの黒雲に覚悟を決めていたのだけれど、降る雨はそれほど大げさにはならなかった。
 ぱらぱらとした軽い降りの中、網走の市街を抜けていく。

 毎回スルーで今年こそと思っていた能取岬も、この天候では景色は望めないのでパスとなる。
 そして遠くに見えた知床の山並みが近づいてくる頃、雨は更に小降りになり霧雨風へと変わっていった。


 斜里。

 休憩を兼ねてセイコマへと入り、ゆでとうきびを食べながら「このまま上がってくれればいいけどなぁ」と空を眺めてみる。


しまった、ピントが向こう側に

<余談の1>
 斜里の駅に大勢の人だかりが。
 車もバイクも自転車も多かった。カメラ構えてる(多分)人も多かったのだけれど、この日何か特別なイベントでもあったんだろうか?

<余談の2>
 道沿いの川を覗き込む数人の集団がいたので「もしかしてシャケでも遡上してるのか?」とわくわくしながら覗きに行ったのだけど何も見つからなかった。いったい何の観察だったんだろう?
※行き違いだったので直接聞けなかったのが残念で。


 知床半島の付け根から北上。
 海岸沿いを走るうち、雨は止み、路面も次第に乾いてきた。

 オシンコシンの滝を「整備されたなー」と道路側から眺めたら、今日の目的地、ウトロはもうすぐそこだ。


オシンコシン!

 3度目(だよな?)のウトロ市街。
 世界遺産の効果かどうか、街は新しくなっていた。

 国道がバイパスされ、大きな道の駅ができている。
 コンビニも多数、まぁこれは世界遺産の効果ではないだろうけれど。

 人出も結構なもの。尤も今日は夏のトップシーズンだからこうでなくては困るのかも。

 初めて泊まる「とほ宿」はすぐに見つかった。
※「とほ宿」について知らない方がいたら是非検索を。

 バイクを停め、オーナーさんにご挨拶。
 セローは駐車場に移動して施錠。荷物を下ろし、半乾きの合羽は室内に干させて頂く。
 同宿の方にご挨拶して、さてっと。

 先に書いたとおり、今回の北海道ツーリングのテーマは「バイクで走らない日を作る」だ。

 なので今回はここに連泊して、明日1日観光して回ろうという魂胆がある。
 そのメインは「知床観光船」
 海から景色を眺める機会って、こうでもしないとなかなか作れるものではないわけだから。

 今日の宿は自前の観光船を出している。(そしてそれを目当てに宿を選んだ面もある)
 だが聞けば、諸般の事情で明日のこの宿の観光船は出航しない・できないらしい。

 うーむそれは残念。
 だけどまぁウトロには大手の観光船屋さんがいくつかあるし、これから回って乗れるか聞いてこよう。


 歩いて回るウトロの港にはなんとなく覚えあり。
 バイパスができたせいか、以前よりすっきりとしている気がしないでもない。

 「観光船」の看板を出しているところでそれとなく聞くが、明日は既に満席のところが多い。
 そうだよなぁ、お盆で前日の夕方だもんなぁ。

 「早く決めないと乗れないかも」と慌てかけたのだけれど、とある業者さんで受付のお姉さんと世間話をしていたら、まさにその場にキャンセルの電話が入ってきた。

 「今なら入れますけど?」の声に「お願いします」と即答する。あるんだよ、世の中にはこういう巡り会わせって奴がさ。

 安心した安心したと一旦宿へと戻る。
 スケジュールも決まったし、落ち着いたところでちょい散歩でもしてこようかな。

 空に雨雲は見えないものの、時おりさあっと霧雨様のものが吹いてくるので宿の傘をお借りして歩いて出る。

 覗いてみた新しい道の駅は、ちゃらちゃらしていなくて(?)俺好みの造り&デザイン。
 扱う品物も多くて土産には困らなさそう、でも地元のものを扱う店がもっと入っていてもいいと思うんだな。
※畑の野菜ならいざしらず、海のナマモノだと難しいかな?

 道の駅から外へ出ると、日は傾き海へ沈みかけていた。

 お~、今日は夕日が凄いなぁ、相変わらず霧雨っぽいのが吹いてくるのに夕日って不思議だよなぁ……ん?西日で霧雨?

 くるりと振り返ると、案の定、反対側の東の空には大きな虹がかかっていましたとさ。うっひゃー


凄い夕焼けと、


綺麗な虹


 夜、宿は夕食なしなので外に食べに出る。

 せっかくだし、ちょい贅沢してもいいかと、宿で聞いた有名らしい店まで歩いてみる。
 ふふふ、そして歩きで行くという事は、飯の時にビールが飲めるのだよ!

 ちょいお高めの海鮮丼をオーダー。具のサシミを肴に生ビールをぐびぐびとやる。
 丼はビールを飲み終わった後、あらためてイクラメインでいただこう。

#俺、イクラってわざわざ注文するほどには好きじゃないんだけど、北海道だとなんでこう旨く感じるんだろうねぇ?
 まぁ飯は今自分が旨く感じるなら(略)


隣にビールがあるとより美味しく見えるもンです

 げふ~と戻る。

 宿では同泊の方々とこれまたビール片手に夜半まであれこれ話。

 数人の宿泊客のうち、バイクは俺ともう一人のCB氏のみで、あとは皆徒歩(電車・バス)の方々。
 これ幸いと「バイクは楽しいですよ~回れる場所も増えますよ~」と啓蒙してみる。

 だけどさ、啓蒙とかかこつけて偉そうに講釈垂れる親父は嫌われるからな!(すいませんすいません)


本日の走行距離:340km、給油回数:2回
本日の教訓:雨に当たったのは1時間くらいかな?

 

 

 

■ ご注意 ■
 ツーリングレポート中の数値・金額・時間・時刻等の表記は、特に記載のない限りツーリング当時のものであり、現在とは異なる可能性があります。

 

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