ツーリングも控えてるしねえ・・・
   
  春のツーリングシーズンを控えフロントフォークのオイル交換を実施する。 
 自分で交換するのは2度目、こっそりつけてるメンテノートによると前回の交換から1年半ほど経っている。ここ1年ほどは長距離のツーリングも増えたし、距離も乗っているのでそろそろ交換時期のはず。新品にすると乗り心地が激変するからもっとマメに換えてやればいいんだけど、なにせ面倒だしなかなか手を出す気にならなかったのだ.。
  ・・・すまんのう、V-Max 
  さて、まずはフロントホイールを外す準備。
  ブレーキキャリパを外して、スピードメーターワイヤーを外して、 ホイールのシャフト止めボルトを外してからシャフトを緩めて(緩めるだけ)、自作ウインカーステーと自作カウルステーを緩める。この辺は純正じゃないから面倒面倒、まあ自業自得だけど(笑)
  さて、ここでFホイール外しちゃっても良いんだけど、フォーク関係のボルトを緩めるのにフロントがガタガタ動くと嫌なので、まず関連ボルトを緩めてしまう。
  フロントフォークと三叉を留める4本のボルトを少しだけ緩め、プラスチックのカバーを外してフォークのトップボルトを締めこんでいるボルト(←わかりにくい表現だなあ・・・)を外す。
  これまたプラスチックのカバーを外してから、トップボルトを緩める。
  自分の90年式V-Maxののトップボルトは6角の大きなタイプ(新型(93年式以降)は異なる)、前回の時は「こんな大きな(24パイ位?)ヘキサレンチないぞお!」って大騒ぎしたけど、ふふ、これってプラグレンチを逆さまに使うとぴったりなのだ、慌てず、無事緩めることに成功。
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 ぴったりでしょ?プラグレンチ 
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  バラすぞぉ~
 トップボルトが無事緩んでまずは一安心。(笑) どれどれ、んじゃ本格的にバラしますか・・・
  エンジン下部を最近大活躍の自作改ジャッキで支えてフロントを浮かし、シャフトを抜いてフロントホイールを外す。
  左フォークについているエアアジャスタのカバーを外して、中のバルブを押して圧力を抜く。
  フロントフェンダー、ステアリングダンパーと外して、緩めてあった三叉部を更に緩め、フォークを下へ引き抜く。実はこの時、ネックになるのが左右のフォークを繋いでいるエアのアジャスタだ。「新型はコレがない独立式だから抜くのも簡単だし、なにより『フォーク突き出し』ができるからいいよなあ・・・」ぶつぶつ言いながらマイナスドライバでアジャスタをこじってズラす。残ったストッパー(細いリングがフォークに留まっている)を外せば、あとはそぉっと抜き取るだけだ。左右共無事抜き取り完了、うんうん、多少は手際がよくなったかな?  | 
 
 バラし完了
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  オイル抜き抜き
 さて、今度は外したフォーク本体の分解だ。トップボルトは既に緩んでいるので後は回すだけ。(フォーク単体にしてから緩めるのはすごい大変なのだ)
  ただし、ボルトが外れた瞬間にスプリングの力で中からカラーが飛び出してくるので、衝撃防止にウエスを巻いておいて慎重に回す。
  ちなみにこれを甘く見て、額にボルトの形の傷を負ったライダーの数は相当数に上るという・・・(笑)
  案の定飛び出してきたカラーをかるくやり過ごし(笑)ボルト、カラー、ワッシャ、そしてスプリングを、オイルをこぼさないように気を付けながらゆっくり取り外す。
  スプリングは本当に「ゆっくり」取り出さないと周囲がオイルまみれになってしまう。更に、取り出した部品に「ホコリ」がつくと、フォーク内部で目詰まりをおこすから要注意。洗ったり拭いたりしたくなるけど同じ理由で我慢我慢。
  部品を慎重に退避させたあとは、フォークをさかさにしてオイルを抜く。
  「う~ん、やっぱり汚れてるわ。ま、前回ほどじゃあないけどねぇ」
  逆さにしたフォークは、ゆっくり数回伸縮させて古いオイルを更に抜く。ここでストロークさせるのに引っかかりがあるようだとフォークの曲がりとかが心配されるんだけど、どうやら大丈夫そうだ。
  オイルが出切るまでには時間がかかるんで、フォークを逆さにしたまま放って置いてちょっと休憩。
  さて、んじゃこの間に、外したホイール持って新品タイヤ買ってこよっと・・・(笑)  | 
 
 スプリングは吊るしてオイルを落とす
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  新品オイル充填!
 新しいタイヤ片手にうきうきと帰宅(笑)。さて作業再開だ。
  一通り古いオイルが抜けたのを確認して、フォークに新品オイルを入れる。
  今回使ったオイルはカヤバの粘度15、標準の硬さだ(新型は粘度10が標準)
  本来はちょっと固めが好みなんだけど、まあ後はエアで調整しよう。
  標準のフォークオイルの油量は451cc、だが、交換時に古いオイルが出きっていない(だろう)し、量は参考程度に考えて、油面の高さで設定するほうが良いようだ。
  油面の計測には、フォークにセットしてオイル量を調整する専用工具があるのだが、当然・・・そんなものは無いっ!(爆)
  うちのV-Maxの標準の油面の高さは139mm、ふふふ、ちゃんとこの位置にマーキングした「差し金」があるのだ。
  小型のジョッキにオイルを移してフォークへ注ぐ。おおまかな容量を入れたらフォークをストロークさせて隅々までオイルを行き渡らせる。オイル中の空気の泡が落ち付いた頃を見計らって、フォークが一番縮んだ状態で差し金を差し込んで油面をチェック、これを繰り返す。
  ちなみにほんのわずかな量のオイルで油面は大きく上下する。「フォークの中って結構細いんだなあ・・・」 多めに入れてしまうと抜くのは面倒、少しずつオイルを注いで調整する。
  マーキングした位置に油面がドンピシャになったらセッティングはOKだ。  | 
 
 これがスペシャルツールだっ!
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 もちろん作業はマニュアル片手に・・・
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 もちろん垂直にして計測
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 さてさて組み立て・・・
 吊るしてオイルを切っておいたスプリング、ワッシャー、カラー、の順にフォークへゆっくりと入れる。(スプリングの上下に注意。細かい巻きの方が上)フォークを伸ばしてっと。ヘッドボルトはさっきとは逆に、スプリングの力に逆らいながら締めていかなくてはいけない、結構力がいるぞ、ネジ山に合わせるのもなかなか難しい。
  とりあえず手で締め込めるだけ締めてフォークはOK、今度は外した時の逆の順序でフォークをバイクに組み込んで行く。この時、全てのボルトはとにかく「仮止め」 ここで歪んで組んでしまうとモロに操縦安定性に影響がでるもんねえ・・・
  ステアリングヘッドとフォークトップの位置を左右きっちり合わせる。もっともこの型のフォークは、例のエアアジャスタがストッパーになっているのでズレようがないんだけど、まあ気分的な意味もあるしね。(笑)
  納得の要ったところでフォークの各ボルトを「本締め」 フォーク自体を固定してからトップボルトを締めこみ、その後トップボルトの固定ボルトを締めこむ。
  各ボルトにはもちろん締めこみトルクが設定されてるけど、トルクレンチが使えるほど太いボルトはないので「勘」による手ルクレンチ方式(笑)だ。
  Fフェンダー、Fタイヤ(せっかくなんでベアリングに新オイル充填済み)を取付ける。
  ブレーキキャリパーを取り付けたら、フロントタイヤの浮いているうちに、フォークのエア圧の調整をしておこう。標準は0.4kg、固めが好みなので今までは0.8kg入れてたけど(0~1.0kgが許容範囲)今回はオイルを新品にしたんで、とりあえず0.6kgに設定する。
  ジャッキを外してFタイヤを降ろしてから各部の増し締め、そうそう、面倒くさいウインカーとカウルも付けないとね(笑) 毎度の事だけどステアリングダンパーの取り付け位置がなかなか決まらないんだよなあ・・・
  一通り終わったら各部をチェック、よしよし、大丈夫そうだ・・・
  所要時間は実質約3時間、前回は5時間くらいかかったから、多少は熟練(笑)してきたようだ。  | 
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  まとめ
 早速近所をうろついてみる。
  うんうん、乗りごこちはあきらかにUPしている。「腰のあるダンピングフォースが・・・」と一人ご満悦(爆)、まあ、今回はタイヤも新品にしてるから、そのせいも多分にあるんだろう。
  フォークオイルの交換がどれくらい操縦安定性に影響しているかは、峠へ持って行って「そこそこのペース」で走ってみないとわからないだろう・・・どれ、次の週末は日光へでも行ってみようかな・・・  | 
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  おまけその1
 今回ついでに(笑)新しくしたフロントタイヤは、BSのBT47FのV規格。今まで愛用していたBT17Fの後継種との事だ。
  種類の選べないリアの鬱憤を晴らすべく(笑)、これまでフロントにはハイグリップタイヤをチョイスしてきたけど、このタイヤは「大型車のツーリング&峠ユース」という自分にぴったりのジャンルのタイヤらしい。
  SACT構造じゃないのがちょっと残念だけど(笑)耐久性とかも上がっているらしいし、さあ、どんな感じかはこれからのお楽しみかな?(笑)  | 
 
 こんなパターン
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  おまけその2
 これはタイヤを新品にした後のお約束・・・(^^)
  自分でやってても忘れるんだよねえ・・・
  で、次回乗ったときにそれはそれは怖い目に・・・(爆)  | 
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