やっと決めました
マフラー交換である。
換える換えると言い続けて早2年。社外品に交換した際発生すると聞くドン付き&アフターファイヤー(後述)への対応を調べているうちに年月が過ぎてしまった…という言い訳は果たして通用するのだろうか?(←しません)
実際のところ、重さやデザインはともかく、性能的にはノーマルマフラーでなんら不満はない。
これ以上のパワーなどまったく必要ないし、なによりこの静かさは換え難いものだ。(←スーパートラップを付けたV魔乗りの言う台詞ではない…)
換える理由は、主として「見た目&自己満足」。
趣味で乗るバイクだ、自己満足がパーツ交換の最大の要因でもあながち間違いではないだろう。
マフラーの銘柄は最後まで悩んだ。
もちろん集合タイプなのは譲れない。80年代の栄光を忘れられない世代にとって、直列4気筒のスポーツバイクのマフラーは1本でなくてはならないのだ。
最有力候補は、隼を買った当初の予定通りヨシムラのトライオーバル。
パワー重視の2エンドの他に、街乗り重視(?)の1エンドタイプもある。最も魅力的なマフラーである事は間違いない。
対抗はSP忠男のピュアスポーツ。
試乗してとても良い感触を持ったし、俺好みのチタンサイレンサーもラインナップされた(初期はカーボンサイレンサーのみ)
街乗りだけならこのマフラーの方が乗り易いかもしれないのだ。
散々考えたが、結局「スズキの直4にはヨシムラ」の想いには勝てず、トライオーバルワンエンド(TTと呼ばれるエキパイ&サイレンサー共にチタンのもの)の購入を決定する。
#SP忠男がエキパイまでチタン(現ステンレス)だったらさぞ悩んだ事だろう。
交換してみますか
某日、現物が届く。
「ヨシムラ」の印字のあるダンボール箱を開けると、厳重に梱包された各パーツが現われる。
うむ、チタンの渋い輝きが美しい(はぁと)。
手にとると…「軽!」
これまたさすがはチタン、大きなこのダンボールが軽々と持ち上げられたのも頷ける。
梱包物の内容チェック。
「あれ、サイレンサーの刻印が前と違うぞ?」と思ったら、これは「キャタライズド(触媒)仕様」のようである。
う~む、今のモデルは皆コレなのだろうか?後で問い合わせてみるとしよう。
※後日談
ヨシムラジャパンへ問い合わせたところ、現在はやはりキャタライズ仕様のみとの事だった。
性能、音質、重量等は以前と同じとの事、なら排気ガスはきれいなのに越したことはない。刻印も今の方が俺好み。
ちなみにこれはメールで問い合わせたのだが、なんと送信から僅か2時間で丁重な返答を頂いた。ユーザーの企業への印象ってこういうところで決まるんだよねぇ…
取扱説明書や保証書はもちろん、エキマニのガスケット等の消耗品もきっちりと同梱されている。
純正オプションのセンタースタンド用ストッパー(俺には不要)まで用意されているのには驚いた。
そして更には…「うわ、スプリングプラーが付属してるぅ!」
この日のために600円もする市販品を買っておいた俺の立場やいかに
!(欲しい人、安くしときますよ>スプリングプラー)
作業開始
さて、気を取り直して交換作業開始に取り掛かる(←工賃払ってショップに頼む気はないらしい)
カウルの取り外しはオイル交換で手馴れたものだ。また、マフラーステーの交換も必要(後述)なのでシートカウルも外してしまおう。
作業前にはバイクの下にベニヤ板を置き、万一のマフラー落下の際の傷を予防しておく。
外せるものは全部外します。
ノーマルマフラーはまずサイレンサーを外す。
3本あるナットはネジロックされていて猛烈に固く、緩める時の感覚もネジ切っているようで非常に気持ちが悪い(笑)。
マフラーステーのボルトを外してサイレンサーを抜く。重い、重いぞ純正サイレンサー!
4~2~1~2のマフラーは、後方左側部分が分割できるようになっている。(やっぱり重いからだろうなぁ…)
ただし、見たところ(リアを高めに持ち上げている事もあり)これは外さなくてもマフラー脱着には影響なさそう。熱で固着していて外すのに苦労するのが見え見えなのでとりあえずは放っておく。
さて、エキパイ周り。
ラジエター&オイルクーラーの取り付けボルトは全て外し、本体がある程度自由に動くようにしておく。
本当は一式丸ごと外してしまいたいのだが、水とオイルを入れ替えるのは大事だ。
周辺のパーツ(ラジエターカバー(シュラウド?)ホーン、ラジエターファン等)はその心配がないので遠慮なく外してしまう。
多数のボルト&ナットで留まっていたので戻すのが大変そうだが…ま、なんとかなるでしょう。
エキパイ集合部の下部を軽くジャッキで支えた後、たっぷりとCRC556を吹いておいたスタッドボルトにとりかかる。
スタッドボルトはやはり固かった。
手持ちの6角レンチでなんとか緩めることは出来たもののどうにも勝手が悪い。
近所のホームセンターへ買出しに走り、ラチェット用の6角を購入し効率アップを図る。
8本(2本*4気筒)のスタッドボルトが外れ、集合部のボルトを外すとマフラーがフリーになる。
プラスチックハンマーでコンコン叩きながらエキパイをズラしていく。
エキマニから外れたところで、マフラーを支えていたジャッキを外し、マフラーを手で持ち上げる。う~ん、こちらも重いぞ純正マフラー!
あちこちひねくりまわして、なんとかマフラーの取り外しに成功。
つけたままの左パイプだったが特に影響はなかったようだ。
ぽかりと開いた4つのエキゾーストマニホールドを軽く掃除。さほどカーボンはなく一安心。
マイナスドライバーで古いガスケットを取り外すと意外にきれいだった。なんかもったいないなぁ…とりあえず捨てずに取っておこう(←貧乏性)
マフラー外れました
マニホールドも綺麗で一安心(茶色いのは旧ガスケット)
取り付けですよ
さぁ、取り付けだ。まずマフラーステーから。
トライオーバルマフラーには、右側のサイレンサー用ステーの他に、左側のステーも付属してくる。
普通、2本出しから集合マフラーへ交換すると、左側のマフラーステーが残ってしまい、見た目ちょっと「お間抜け」になる事が多い。しかし、専用ステーに交換すればその心配は無い。
うむ、ここまで考えてくれているとはさすがヨシムラである。
純正ステーを外し、更に純正タンデムステップをヨシムラステーに移植する。
「うわぁっ、サークリップが1枚どっか逝っちまったぜぃ!(←お約束)針金巻いて誤魔化しとこっと。」
さて、いよいよマフラー本体の組み込みだ。
ヨシムラの取扱説明書(実に詳しく記述してある)どおり、最初にエキパイと集合部を仮組みする。
「なになに…集合部のステッカーと同じエキパイをセットして…って、エキパイには番号書いてないんでわからないんですが(爆)」
まぁスプリングのフックの位置で見れば一目瞭然なのだけれど(笑)
組んだエキパイを新品のガスケットと共に隼へ組み込む。
それにしても軽い。先ほどの純正エキパイはなんだったのだというほどの軽さ、片手で支えられるのがありがたい。
掃除したスタッドボルトで仮止め。4本のエキパイの配置をもう一度確認する。
集合分のボルトも仮止めしてバランスを見る。
オイルのドレンボルトを見事に避けて配管されるマフラー、ボルト穴の位置もどんぴしゃり。うむ、これって「精度が出てる」って事だよな。
集合部から後ろのメインパイプをセット。
これまた軽さに感動しながら仮組みした後、内側に共振防止用のチューブを入れたスプリングで留めてやる。
最後にメインのサイレンサー。
「トライオーバル」の名のとおり、三角おむすび型のサイレンサーを慎重にメインパイプに差込みスプリングを張る。
サイレンサーバンドでマフラーステーに仮組み、全体のバランスを見る。
うむむむむ、か、格好良すぎるぅ~、早く本組みせねば

エキパイのスタッドボルトを均等に締めこんでいく。外した時の感覚を元にした手ルクレンチだ。
ここから排気漏れすると後々面倒なので慎重に慎重に。(2ストのチャンバーで経験あり)
ガタのないように集合部、サイレンサー部のボルトを締めこむ。
一番排気漏れしやすい集合部は特に念入りに。まぁここからの排気漏れなら、後で液体パッキンを塗ってやれば良いのだが。
マフラーが付いたら、ラジエター&オイルクーラー関連の部品を取り付け、本体もきちんとセットし直す。
ボルトの余りもなくきちんと付いてほっと一息。 これで取り付けが完了である。
そして最後の仕上げ、チタンマフラーが綺麗に焼けるように油分(&手垢)を綺麗に拭き取っておく。
さぁ、これで完了だ。
素敵…(はぁと)
まずは少し離れたところから隼を眺める。
う~ん、格好良い。 チタンのエキパイ&サイレンサーの渋い輝きが黒の車体に実に良く合う。
サイレンサーに張られた大きなエンブレムは、当初「どうかな?」と思っていたのだが、こうしてみるとさほど違和感はない。
どれどれとエンジンに火を入れる。
ノーマルより乾いた、それでいて同じくらいの静かな音量(公称97db)はさすがにヨシムラである。
周囲を軽く一回り。うん、いい感じだ。性能はまだまだ未知数だが、ルックス&音には充分満足できる。
ノーマルマフラーの14.5kgから5.1kgへと軽量化されたことにより、車体の取り回しもかなり軽く感じる。
走行後、各ボルトの増し締めと排気漏れをチェック。どうやら異常なし。
峠での実走行テストは「餃子オフ」の時に行ってみよう。
残作業もあります
さて、このとおり無事取り付けが終了したマフラーだが、実はまだやり残した事がある。
隼には、排気ガス中のNOxを減少させる為に、排気ポートへエアを導入し2次燃焼させるシステムがついている。
この為、フルエキの社外マフラーに交換すると排気が薄くなり、アフターファイヤーを引き起こす事が多いのだ。
#急減速時にマフラーからパンパン音がするのはこれ
これを防ぐ為には、この2次燃焼システムを殺す必要がある、少し乗り込んでから対応してやろうと思う。
→後述「2次エアカット」へ
そんなこんなで
結局、作業時間はなんやかんや合わせて8時間前後。
マフラーの交換自体にはさほどの時間はかからないが、カウル&補機類の脱着に手間取った。
素人は「技術のない分時間をかけて」やればよいのだが、この作業を「お客の待っている間に済ませなければならない」ショップはつくづく大変だろうと思う。
改めて隼を眺めていて思う。
それにしてもこれだけ綺麗なチタンエキパイをフルカウルで隠すのはどうにも勿体無いものだ。うむむむむ・・・

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