<2003年5月>
■ メインはプロにお任せですが。
>こりゃぁパーツ云々前に、サスペンションのメンテナンスが先かなぁ…(==バイク紀行より抜粋==)
…という訳で、ちょいと違和感を覚えてしまったフロントフォーク。
違和感の原因が本当にフロントフォークなのか、それともリアサスやハーフカウル化によるものなのかは不明だが、それを別にしてもフォークオイルは3年18,000kmも放りっぱなしである。良い機会だし、オイル交換をしてやる事にしよう。
さて、問題はどうやるか、だ。
正立フォークのV-Maxは、自分で何度かフォークオイルを交換している。
基本的に特工は必要ないし、さほど難しい作業でもないからだ。
#手間はかかるが(笑)
しかし隼は倒立フォークのカートリッジタイプ。
正直どう作業したらよいか見当もつかない。
WEBで調べてはみたものの今ひとつ不明瞭。これはやはり専門家にお願いするのが正解であろう。
早速某店へと連絡。
工賃を聞くと…うむ、なるほどねぇ。金は無い俺だが、きちんとした仕事に対価を払うのはやぶさかではない。
ふと思いついて(車両持ち込みではなく)フォーク単体持ち込みの場合の工賃も聞いてみる。
をを、そんなに安くなりますか。
フォークの分解はできなくても、車体から外すくらいなら俺にも出来る。
ショップの方にはメンテに集中していただくとして、余計な仕事は自分でやってしまおう。
某日夜、作業開始。
まずは隼のフロントをスタンドアップさせて、フェンダー、ブレーキ、ホイールを外す。 ショートフェンダーだと外すのが楽で良いなぁ
フォークに取り掛かる前に、アウターチューブにマーキング。
左右の表示と正面となる部分に印をつける。こうしておけば取り付ける時に今と同様の位置にできるのだ。まぁ気休めみたいなものではあるのだが。
お次はトップブリッジ。
ハンドルアップスペーサーを取り付けたときと同じ要領でさくさくとボルトを緩め、外す。傷がつかないように慎重に…っと。
そうそう、V魔と違い隼のフォークは突き出し量の変更が行えるはず。とりあえずノーマル時の様子をデジカメで保存しておかなければ。
標準の突き出し量のメモ代わり画像
次の三叉に…行く前に、フォークトップボルトを緩めておこう。ここはフォークを取り外した後だと緩めにくいはずなのだ。
29mmのメガネが見つからないのでモンキーレンチにて作業。
あまり使いたくはないモンキーレンチだが、幸いにしてここの締め付けトルクはさほどではなく、無事緩めることができた。
三又部、左右2本ずつのボルトはトルクこそかかっていなかったものの、非常に作業し難い位置にあった。
「こりゃぁアッパーカウルを外さなきゃダメかぁ?」と思いつつ作業。ふう、なんとか外れました。
これでフォークを固定しているボルトは全部外れた。だが、遊びが少ないのかフォークの抜ける気配は無い。
トップボルトにあて木をあて、プラスチックハンマーでこんこんやってフォークをずらしていく。を~し、外れたぞ。
外したフォークをしげしげと観察する。
う~ん、短い!(笑) 重さもそこそこ、さすがはGTマシンのフォークである。
おお、こんなところにKYBの刻印が(笑)
汚れをざっと拭き取ったら、んじゃショップに持って行く事にしましょうか。
■ できあがってまいりました。
…某日、ショップよりオイル交換完了の連絡が入り、うきうきと引き取りに行く。
※ちなみに油面位置(レベル)は基準値のまま。
せっかくの機会なので変えてみようかとも思ったのだが、今までの頼りない経験を生かす為にもノーマルのままにしてもらう。
取り付けは外したときと逆の手順でさくさくと組んでいく。
フォークはマーキングを正面に向けてセット。
突き出し量も標準のまま。
三叉部でフォークを仮止めした後、フロントアクスルシャフトをセットしてみる。
特に抵抗もなくセット完了。うむ、左右フォークの位置関係は良好のようだ。
フォークのトップボルトを締め込み、ステアリングヘッドのボルトを固定したところでさてと考え込む。
この後、トップブリッジを固定してしまうと、ハンドルアップスペーサーの関係でイニシャル調整がし難くなるのだ。
※正確には、イニシャル調整ボルトがトップブリッジの内側に入ってしまうので、調整は出来るが正確な位置の確認が出来なくなる(ケガキ線が見えない)
実は今回、油面はノーマルのままにしたが、イニシャルはいろいろ変えようと画策していたのだ。
購入した当初に比べ、マフラーで十数キロ、ハーフカウル化で数キロ車重が減少している。
減衰関係も弱めの方が乗りやすく感じている。であれば、イニシャルを落としても良いのでは?と思っていたのだ。
「まずはノーマルで」と「どうせならこの機会に」の思いがせめぎあった結果、ケガキ1本分だけイニシャルを落とす。
※ノーマル=5本戻し→6本戻し
これにあわせてリアサスのイニシャルも落とすかどうか・・・ま、これは試走してからの話だ。
減衰量(フロント&リアのcomp&tein)も全て前回のセッティング(標準:弱)へと戻す。
どんな風に感触が変わるか試走が楽しみである。
ホイール、フェンダーと組み込み完了。
残るは、ブレーキのみだが・・・ああっ、何故こんなところにステンメッシュホースがっ!(笑)
■ テスト走行へ。
というわけでホース交換も無事終了。早速テスト走行へと出かけよう。
場所は毎度おなじみ日光いろは坂。梅雨前の休日ということで多少は混雑しているが、サスの動きを確認するのに困るほどではない。
以下、その時の感想をメモ的に箇条書きしてみる。
■V-Maxは最初のフォークオイル交換によりとんでもなく乗り心地が良くなったのだが、隼の場合はさほど変化が感じられない。
■回り込み良好、但しそれがオイルのせいなのかイニシャルのせいなのかは不明。
■小さなギャップ(路面補修跡等)を拾った跡の収束は良好。
■大きなギャップの場合は当然振られる。若干暴れが大きいように思えるのは路面のせいなのかペースのせいなのか。
■ブレーキング時のフロントダイブは思ったほど大きくなっていない。倒しこみのきっかけ作りには丁度良い。
…結果、実に楽しく走り回ることができた。
リアタイヤのセンターが終わりかけている状態でコレなら、充分満足できるセッティングといって良いだろう。
さて、残るは高速道路での高速チェックだ・・・