<2004年3月>
■ 今更何故?と聞かれても困りますが
うちのV-Maxで長年愛用しているスーパートラップマフラー(4インチインターナル)
内蔵する皿(デュフューザー)の枚数を変更することでトルクの出方や音量を調整できるという優れもの…のはずなのだが、世間では「爆音マフラー」として知られている(笑)
これはまぁある程度仕方の無い事だ。
セッティングなどそっちのけで、とにかく音量をデカくするためだけに皿を20枚も突っ込んだ連中が爆音立てて走り回っている現状では、「もともとは著名な発明家、ドクター・モラーがホバークラフト用の排気システムとして…」等という薀蓄は通じるはずも無いのだ。
そんなマフラーだが、俺自身は今つけているインターナルタイプを大いに気に入っている。(だから使い続けているわけだが)
皿によるセッティング変更ももちろんだが、最も気に入っているのは外観。
程よいサイズのサイレンサーの張り出し具合といい、カチ上がり具合といい、実に俺好み。
スタイルだけでも充分な購入要素だといえるだろう。
現在の皿の枚数は6枚。
8枚だった時期もあるが、乗り方がツーリングメインに変わってきたので、低速トルク重視に枚数を減らしたのだ。
※皿の枚数多=高出力・高回転型・音量大
枚数少=トルク重視・低回転型・音量小
今のところ6枚でパワーと音量のバランスはとれている。だが・・・「そろそろもう少し静かにするか…」
先に書いたとおり、現在V-Maxはツーリングやキャンプでの使用がメイン。早朝の出発や深夜の帰宅もある。
自宅はもちろん、キャンプ場から早朝発の際にも気を使う。最近は「もう少し音量が小さければ・・・」と考える事も多いのだ。
隼のヨシムラの静けさが、そんな考えを持つ原因になっているのかもしれないのだが。
音量を落とすには、皿の枚数を減らせば良い。
しかし、単純に減らすと排気のバランスが崩れるし、音質も変わる。
#車検時の皿2枚時に確認済み。
それでは・・・と探すと、あるんですねぇ、こんなのが。
「スーパークワィエットバッフル」
スーパートラップの輸入元になっているアクティブで出している製品だ。
サイレンサー内部にバッフルを突っ込んで音量を落とすと言うのは定番の方法だが、定番な分だけ確実な方法である。
どんな感じになるのか、試すだけの価値はありそうだ。
■ では取り付けを
ショップを数件回ってブツを発見。早速購入し取り付ける。
といっても作業は(手間はかかるが)簡単なものだ。マフラー出口と皿の間にバッフルを差し込むだけなのだから。
スーパートラップのマフラーエンドを外し、皿を外し、とりあえずバッフルを入れてみる。
左:ノーマル(皿は外してあります) 右:バッフルを差し込んだ状態
「ほ、細っ!」
パンチングメッシュの内筒はともかく、排気側の穴がとてつもなく細い。
具体的な内径を計るのは忘れたが、画像を見てもらえば一目瞭然。
「大丈夫か?こんなに細くて…」
中で詰まったりしないのか?
首を捻りながらもさくさく組んで作業終了。皿はとりあえず元通りの6枚をセットした。
ガレージ内でおそるおそるエンジン始動。
音は・・・うむ、確かに小さくなった。だがちょいと高音質になった気がする。
ふうむと考えながらガレージの外へとバイクを引き出す。
おお、外で聞くとまた感じが違う。あえて言うなら・・・普通のバイクの感じか?(笑)
今までのアイドリングを「ズォッズォッズォッ」とするならば、今度は「ボン・ボン・ボン」という感じ。(←難解)
音量と共に「俺はV4なんだぜぃ!」という主張は確実に小さくなっている。
暖気の後、自宅前の6m道路をちょっとだけ試乗。
極低速のトルクは問題なし、Uターンは楽々でエンストの気配もない。
取り回しが軽く感じるのは排気音による心理的な影響だろうか?
というわけで、とりあえずこの仕様で乗ってみる予定。
音はもちろん、確実に悪くなった排気効率により、プラグに影響がでるかどうかも確認しなければならないだろう。
どれ、明日のツーリングでいろいろ試してみるとするか。
・・・というわけで、翌日のツーリング(150マイル程)でのインプレッション。
まずはアイドリング。
やはり音量は確実に小さくなった。もしかするとこのままで車検に通るのでは?と思うほどだ。
#来年試してみよう。うんそうしよう。
音質は先に書いたとおりちょい高音が混じり、V4らしさは減少。
「この音、どこかで聞いたことあるよな~」と考えていて思いだしたのは、V-Maxのノーマルマフラーだった。
前日「普通のバイクの感じ」と思ったのはこの為かもしれない。
低速域(~60km/h)でのトルクは充分。
取り回しは何故かやはり軽く感じる。
中速域(~100km/h)ちょっと息苦しいか?
そこそこ回るしトルクも出ているのだが、エンジンから感じる「強さ」が少々削がれている気がする。
高速域
中速の感じからして厳しいかな?と思っていたのだが、以外に「詰まり」感はなかった。
但し、絶対パワーは確実に落ちている(と思う)
本当に必要かどうかは別として、V-Maxというバイクの性格を考えるとパワーが減るような改造は避けたいところ。
しかしこの静けさも捨てがたい。
いやはや、力と音量のバランスというのは難しいものですなぁ・・・
#・・・あ、プラグの状態見るの忘れた(笑)