■ とりあえずチェックだけでも
唐突だが、ステムベアリングをチェックしてやることにする。
以前から「ハンドルがブレる」と騒いでいた割にほったらかしだったステム周り。ここらで一度バラしてグリスアップしてやろう。
ベアリング&レースの新品への交換は、特殊工具(もしくは力技)が必要なので、とりあえず今日現状を確認してから検討する予定だ。
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まずはフロントのリフトアップ。
これからステムを外すのだから、そのステム下で支えるタイプのフロントスタンドは使えない。
昔どおり、エンジン下部に車のジャッキをあててフロントを浮かせてやる。
ここまでは比較的簡単なんですけどね
ホイール外してフェンダー外してフォーク引っこ抜いて…まではいつものとおり。
「いつものとおり」とか簡単に書いてはいるが、うちのMAXはカウルやらウィンカーやらが面倒なことになっているので実はなかなか大変なのだ。
さて、今回は三又を外すので、ハンドル回りもきれいにする必要がある。
スイッチ&ワイヤーを全て外して・・・は手間を食いすぎるので、トップブリッジから上を丸ごと外して天井から釣ってしまう。
水平にはなってないけど、ブレーキ&クラッチフルード漏れてきたりするなよ…
本当はすっきり外した方がいいんでしょうけどね
ステアリングヘッドボルトを緩める。
27mmの豪腕メガネレンチ出動。ちゃんと使うのは久しぶりかも
さすがに固く締まってました
トップブリッジを外し、ステムナットとご対面。
Wナットのロック(爪付きのワッシャ)を外す。
これがいわゆる「緩み止め」の役割を持っているらしい。上下のナットを同じ位置にしなければならないため嫌う人もいるとのこと。俺は便利だと思うんだけどね。
緩み止めワッシャ
緩み止めしてあるだけに、上側のナットは手で緩められるほど緩かった。
逆に固く締まった下側はフックレンチを使って……ありゃ、レンチのサイズが合わないや。
仕方が無いのでドライバーを当ててのコンコン攻撃で緩めてやる。
ナットを外すと三又が下にごっそりと抜ける。
どれどれ、ベアリング(テーパーローラー)の具合は・・・っと。
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アッパー側ベアリング
ロワ側ベアリング
フレームに残ったアッパ、ロワ双方のインナーレースも比較的綺麗。
錆はなく、触っても凸凹は感じられない。
さすがにロワ側にはうっすらベアリングの当たった跡が残っているのだが。
アッパー側レース(ピント合わせるのが難しいな・・・)
ロワ側レース
さすがに跡が付いてます。
それでもやはり新品への交換は必要そう。
今日は(新パーツも手配して無いし)とりあえずグリスアップして組みなおすとして、近々腰を据えて交換作業をしてやらねば。
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汚れや古いグリスをふき取り、ウレアグリスを入念に塗りこんでやる。
べたべたにしてフレームへ装着。
一番重要なステムナットの締め込みトルク、指定では「5kgで締め込んで一旦緩めて0.3kg」だけど・・・・・・フックレンチが使えるトルクレンチなんて持ってないから適当だよ~ん。
#これはまぁ自己責任って事で
なんとなくだが、今までが緩みすぎだった気がするので、気持ち締め込んでやる。
三又を手で動かして締め込み強さを確認しながら作業する。
尤もこれだけで締め込みトルクを判断するのはすこぶる難しい。
これができるようになるのが「プロの技術」って奴なんだろうねぇ
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トップブリッジ戻してハンドル戻してライト付けて。
フォークを仮留めしたら、いつもどおりホイールを付け、ジャッキを外してタイヤを接地させる。
各部の本締めはこの後にセンター出しの意味をこめて行うのだ。
もう一度念入りに締め忘れボルトの無いことを確認したら、さて、試乗に出かけるか。
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近所をぐるぐると乗り回す。
状況は・・・「気持ち変ったか?」程度。
相変わらず巡航中にハンドルを叩くとブレ出すし、減速時にギャップを踏むとフレが始まる。
でも前よりはマシかな?それともプラシーボかな?
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作業時間は、フロント周りの外しに1時間半、装着も多分それくらい。これだけなら半日あれば大丈夫。だけど・・・
「やっぱりベアリングとインナーレース交換するの大変そうだなぁ・・・というか、そもそも俺にできるんだろうか?」
#力技も必要そうだなぁ・・・