YAMAHA V-Max

☆ メンテナンス編 ☆

ラジアルポンプ・ブレーキマスタ装着記

V-Max
DAYTONA-NISSIN ラジアルブレーキマスタ 19mm  \21,000(税込み・定価)
 SWAGE-LINE ブレーキホース アルミ ブルー&レッド V-Max85-04  \16,800(税込み・定価)
 
 装着記   その後 


<2005年10月>

  またやっちゃいました。

 V-Max用にラジアルブレーキマスタシリンダを購入してしまう。あ~っはっはっはっ(←空元気)

 例によってきっかけは些細な事だった。

 ヘルメットを買いにでかけたライコランド埼玉で、V-Max用のフロントブレーキホースが4割引で売られていることに気づいてしまったのである。

 何しろ今のホースは十年以上前に交換したもの。
・バンジョーはサビサビ。
・バンジョーボルトのアルマイトは色あせ。
・スパイラルチューブ巻いたブレーキホースなんて今時あり得ない。
…等々、そろそろ交換してやろうと思っていたところだったのだ。

 

V-Max  V-Max
サビサビバンジョーと伝説のスパイラルチューブ

 
 クラッチ側にアルミバンジョーを入れたところなので、(隼のようにステンレスにこだわらず)「ブレーキ側もアルミでいいじゃん」と思いつつある。
 アルミバンジョーでいいなら、ホースもバンジョーボルトも、更にはホースセパレータまで全部込みになったセットで1万円ちょいで買えてしまうのだ。

 そして「4割引ってのは通販でもなかなか無いよな…」とホースの箱をとりあげた俺の前にあったのが……デイトナ・ニッシンのラジアルブレーキマスタだったのである。

 性能は隼で使って折り紙付き。
 隼に乗った後V魔に乗ると、今のRC30マスタが妙に固く、コントロールし難く感じられてしまうのだ。
※人間ってのは贅沢覚えると際限ないものなんですなぁ…

 さすがに4割引ではないが、セールなので値段は通販とほぼ同じ。
 ホースと一緒に交換すれば手間も半分で済むし……ああ、いつの間にカウンターに並んでるんだ、俺。

  2度目なら簡単なは・・・ず?

 帰宅後、いそいそと交換作業。

 隼と異なり、カウルの無いV-Maxはホースの取り回しも本体の取り付けも悩む必要は無い、さくさくと交換してしまおう。

 キャリパ側のバンジョーボルトを緩め、フルードを抜き、ホースを外す。
 キャリパに新バンジョー&バンジョーボルトを接続。
 旧マスタシリンダを外し、新しいラジポンにバンジョーとバンジョーボルトを仮組みしてハンドルへ取り付けて……って、あれ?

 隼同様、マスタシリンダの切り込み位置にバンジョーの出口を合わせてセットすると、ハンドルバーに見事に干渉してしまうのだ。
  
 マスタシリンダ位置をあれこれ動かしてみるが、そんな小細工でどうこうできないほど見事にぶつかってしまう。「何故?何故だぁっ!」

V-Max
見事にハンドルバーとぶつかります

 本来は自己責任である取付け。なのに怒るには訳がある。
 DAYTONA-NISSINの箱には、しっかりとV-Maxへの取付け写真が載っているのだ。
 

V-Max
取付け例がV-Maxなんですけれど?

 

 「例として写真にあって取付けできないだとぉ!ええい、お客様相談室に電話してや……あ……」

 うちのMAX、ハンドルを交換してるんでした…orz

 どうやら交換したCB1300用のハンドルの形状が原因のようだ。
 「そうか、純正ハンドルは立ち上がり部の高さが低いものなぁ…」

  全て自己責任でお願いします。

 V-Maxを前に、腕組みして考える。

 ハンドルを交換・調整するつもりはない。
 今のポジションは、やっと見つけた俺なりのモアベターな位置なのだ。

 しかし、このままではどう考えてもホースを繋ぐことはできない。
 隼の時同様、ホースの取り回しを内側にすることも考えてはみたが、それでは新しいステンメッシュホースの長さが足りなくなってしまう。
 曲がったバンジョーを買ってくることも考えたが、取付け位置を考えると焼け石に水。
 となれば・・・・・・
 
  
 「切るしかないな・・・」
 

 


青いのがバンジョーだと思ってください

 ホースが付かない原因は以下のとおり。
・①の位置=ブレーキレバーを握るとぶつかる。
・②の位置=ハンドルバーとぶつかる。
・③の位置=ホースの取り回しに難あり(長さ不足?)

 ベストの位置は①と②の間。
 なら、上の赤丸(マスタシリンダの切り欠き)を切り取ってしまえばいいじゃないか。
 

 マスタシリンダを万力に挟み込み、該当箇所を金ノコでごりごりと切る。

V-Max
お勧めはしません・・・







 オイルラインに切り屑が入ると取り返しの付かない事になるのでバンジョーを仮組みしたまま行う。
 金ノコの角度によっては他の場所に傷が付いてしまうので慎重に慎重に・・・

 半分ほど切った後、切り込みにタガネを当てて叩くと、切り込み部はポキンと折れた。
 角をヤスリでさらって、付近に着いた切りくずを拭き取る。
 切断面は当然アルミ地色なので、黒いマジックを塗って目立たなくして・・・
 

 
 ハンドルへ取付け、様子を伺う。

 バンジョーボルトの取り出し角度の幅は格段に大きくなり、ホースも問題ない角度に取り付けることができた。

 後の微調整を考慮して、一番許容範囲の広い位置にバンジョーを固定。ホースも本締めしてキャリパーまで伸ばしてやる。

 ここが決まれば後は簡単。

 ホースの取り回しを決めたらキャリパー側を本締め。
 空っぽのフルードは、下から注射器で逆流させながら補充。
 左右キャリパーが満タンになったら、上から順にエア抜きする。
 よ~し、これでOKかぁ?
 

 
 「万が一バンジョーボルトが動いた時、ブレーキレバーに当たって効かなくなる」事を防ぐ為に付けられたであろう切り欠き。
 これを切りとってしまったからには、あとは全て自己責任という事になる。

 さて、これだけのリスクを侵したんだ、良くなってくれよ→V-Maxのブレーキ。
 

V-Max  V-Max
スタイルはかなり向上したので満足(笑)


<2008年6月>

  その後。

 ・・・そしてそれから2年半。

 今更だが、このラジアルポンプ、かなりお勧めできる。
 絶対的制動力はさほど変わらないが、隼同様コントロール性が段違いに良くなったのだ。

 具体的に言うと、中指一本でのブレーキングが可能になった。
 もちろん全力制動(?)の際にはしっかりとした3本指握りが必要なのだけれど、街中を流す時、峠の下りで姿勢をブレーキで変えながら走る時の安心感が圧倒的に増大したのは間違いない。

 結果的に、これは買って大正解のパーツ。
 こんな事ならもっと前に・・・はブレンボしかなかったから、俺に手を出せるはずもなかったのだけれど→ラジアルポンプ(笑)

#ほんと、良い時代だよな・・・



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