梅雨ももうしばらくであけるであろう7月の上旬、雨の予報にも関わらず、薄日の差し込む筑波サーキット。う~む、くどいようだが晴れ男としては当然当然。
さて、今日の走行のテーマは「とにかくスロットルを開ける」事。
前回までの走行を考えるに、エンジンの調子は悪くないし、突込みだってそこそこイケている(はず)
では何故タイムが出ないのか?それは「開け」が足りないだろうとの結論に達したからなのだ。
そもそも、最近流行り(?)の大排気量車に混じって走る中型車、直線&立ちあがりで置いて行かれるのは当然のこと。レスポンスの良い2ストとはいえ所詮は250cc、怒涛のトルクは望むべくも無いのだ。
となればコーナーリングスピード(=突っ込み)で勝負すべきだし、これまではそれを重視してきたのだが・・・タイムが悪すぎる。
今日は加速に重点を絞って練習していこうと決めたのだ。
走行時間は11:30amから。気温は既に30度を超えている。
大汗を掻きながらツナギを着込み、γのウォーミングアップ、よしよし、エンジンは相変わらず快調のようだ。
時間が来てコースインする。今日は路面温度も高いし、タイヤの暖機にはそれほど気を使わないですむ。さて、んではじりじりといってみよう。
3週目からアタック開始。1ヘアピンの倒し込みを早め、クリップをやや浅めに取る。立ちあがりでアウト一杯まで使ってダンロップへは降り返しの要領で突っ込んでいく。しかしどうにもピシッとこない。相変わらずここの突っ込みはどうしたら良いかわからないなあ・・・
2ヘアピンから裏のストレート。最終コーナーへ4速で突っ込んで、出口が見えたら即スロットルオン。うう、スピードが乗って怖いよぉ・・・
6周目の最終コーナー、クリップを過ぎてスロットルを開ける。
ふいにずるずるとリアタイヤがアウトへ出て行く、「やばっ、開けすぎたかな?」
4速全開、フルバンクの最中だ。リアは尚もアウトヘと逃げて行く。相対して内側を向くフロント、拙い、このままでは1月の1ヘアピンの再来だ…
スロットルをゆっくりパーシャルに戻して辛抱する。「頼む、停まってくれい・・・」
幸運にもスライドは停まった。反動で置きあがろうとするマシンをなんとか押さえ込んで、外のゼブラゾーンぎりぎりに立ち上がるホームストレート。ほっとしたとたんにどっと汗が流れ出す。「ここで転ぶと即廃車だもんなあ・・・」
次の周回、裏のストレートから最終コーナーへの侵入、突然コーナー出口付近で派手に砂埃が舞い上がる。
コーナーを抜けて行くと、アウトの芝生上を吹っ飛んで行くオレンジのマシンが目に入る。跳ね上がるスポンジバリア、「うわぁ、さっき俺が滑ったところだぁ・・・」
見ないように見ないように…(見ると自分もそこへ行ってしまうから)とホームストレートへ立ち上がる。次の周回、ポストから白旗が振られる。「低速車両(救急車)走行中」の印だ。これ幸いとピットインして滑るリアタイヤをチェック、「う~ん、このタイヤもそろそろ終わりなのかなあ…」
救急車が帰ってきたのを確認してコースイン。
ところが何故か全然気合が入らない。ブレーキングに失敗しオーバーラン、スロットルを開けすぎて立ち上がりでスライド…を繰り返す。
「こりゃぁダメだわ。」再度ピットインして時間を見ると5分前、ま、今日はいいか…と走行終了を決意する。
トランポまで戻ってツナギを脱ぐ。「あ、暑い…」暑さと疲れが突然押し寄せてくる。
着替えもそのままにポカリスエットを2缶一気飲み、気合が乗らなかったのは単に疲れたからだったのかな?
同行の友人からタイムを聞く。うむ、思ったほど酷くは無い。だが実質10周程度しか体力が持たなかったというのは問題だ。いくら今日が暑かったとはいえ、ここのところ体力造りを心がけていたといたのに・・・
帰ってきた皆とわいわいやっていると、数台先のトランポにドロだらけのマシンが帰ってくる。
どうやら先ほど最終コーナーで転倒したマシンのようだ。救護室で治療したらしく、ライダーは三角巾で右手を吊っている。
いくら皮ツナギ&ヘルメットに守られているとはいえ、サーキット走行というのは危険なスポーツには違いない。明日は我身と考えないとね。
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