☆ RGV250ガンマ ☆
レストア日記
◇その5◇ エンジン始動!
さてさて、キャブの清掃も終わり、「エンジン本体の状態も良いのでは?」との甘い見とおしも出てきたとなれば、エンジンをかけたくなるというのが人情というものだ(笑)。
「エンジンがかからなければレストアの意味もないものな・・・」と自分を納得させ(笑)、いそいそと始動実験の準備に入る。
まずはプラグ、当然新品を購入する。サービスマニュアルによると標準はBR9ES(NGK:9番)を基本に状態にあわせ、8番~10番を使用するとのこと。今回は標準番手のV(白金電極)プラグ、BR9EVXを2本購入する。
次はバッテリー、まあ、このバイクはキック始動のためそれほど気を使わなくてもOKのはずなのだが(排気デバイス等の動作はあるけれど)前のバッテリーは完全にイッているので、同規格(容量)の新品を購入する。う~む、この時代から既にMFバッテリーだったんだねえ・・・(V-Maxは補水型)
そしてガソリン。外したタンクには数リットルのガスが残っているけど、いつ給油したのかは定かではない。ガソリンスタンドまでタンクを持参し、中のガスは廃棄(コックをRESにすると流れ出てくる)し、新品(笑)レギュラーガソリン5リットルを補給する。
※心配だったタンク内部のサビは問題なさそう。といっても中をマグライトで照らして覗いて見ただけの印象だけど(笑)
最後にエンジンオイル。もちろん昔使ってたカストロールのTTS・・・って今無いんだねえ(爆)。後継のTTS-2を購入する。オイルタンクの旧エンジンオイルも廃棄処分、オイルポンプ中の分までは入れかえられなかったけど、まあとりあえずは低速回転だし、大丈夫でしょう(と、自分を納得させる(笑))
本来であればエアクリーナーを洗浄して取りつけるのだが、面倒なのでパス(爆)。まあエアが濃い分はチョークで調整すればアイドリングには問題ないはずだ。
さて、これで「きれいな空気」「きれいなガソリン」「強い火花」と3拍子が揃った(はず)
ガソリンタンクを取りつけ、コックをRESにする(フロート室にガスをためる為) しばらくどきどきしながら観察していたが、キャブのオーバーフローは大丈夫のようだ。バルブにゴミが詰まってガソリンがあふれる事例はイヤというほど見てきただけにホッと一息つく。
※いざというときの為にキャブ叩けるようにドライバーをもって待ち構えていたりする(笑)
さて、いよいよイグニッションをオン。緑色に輝くニュートラルランプが頼もしい。キルスイッチ確認、ハンドルについたチョークはまだちょっと渋いので半分だけ使用、キックアームを上下させて上死点を探ってキック、1回2回・・・「ま、あんまりキックしてプラグをカブらせてもね・・・」と気楽に考えていたら・・・
「あれ、かかった。」
パラパラと2スト特有の排気音を立てて、何事もなかったようにすんなりエンジンが始動する!
「を~、こんなに簡単にぃ~!」 キックはわずかに4回。う~む、嬉しいような拍子抜けのような・・・(笑)
チョークを戻し、しばらくアイドリング。ちょっとバラつくけど2ストだし、気筒間のバランスも全然見ていない今の状況では上等と言えよう。軽くレーシングすると後バンクからの白煙だけが目立つ、この辺りはオイルポンプのバランスを見てやれば直るだろう。
エンジン停止。ガレージのシャッターを開けると中にこもった2ストの排ガスが流れ出て行く。「ああっ、芳しき2ストの香り・・・」(爆)
「そういえばチョークが渋かったよな」と、キャブのチョークプランジャを一旦外す。ワイヤーにCRC-556を注入しながら「これだけワイヤーがあるんだから、ワイヤーインジェクタ~買ってもいいよなあ・・・」と考える。V-Maxの場合はクラッチが油圧なので使う場所がなかったのだ。
気持ち軽くなったチョークケーブルをキャブに取りつける。「それにしても順調だよなあ、ここまでトラブルもないし状態も良好。普通はこの辺でなにか大ポカをやらかすことが多いんだけ…」 『パキッ』 「え゛?」
プラスチックでできたチョークプランジャを閉めこみすぎてねじ切ってしまったようだ(爆)
泣く泣くねじ切ったボルトを取り除く。ああ、とうとうやってしまったか。でも逆にこれで「やっぱりね・・・」って安心したりもして(笑)