5日目:高知観光のはず・・・だったんだけど?
未明から降り出した雨は次第に強くなる。
まあ仕方ないか?天気予報でも「5月3日からは雨」って言ってたし、1日遅れてくれた分だけシンヤディの夜が楽しめたからよしとしないといけないんだろう。
前室が小さい(というかほとんど無い)のが自分のテントの一番大きな欠点なのだが、雨の日は特にそれを思い知らされる。仕方なくテントの中から腕だけを出し、外でお湯を沸かす。朝食はこのお湯で茹でたパスタに出来合いのソースをかけたもの。
食後のコーヒーをゆっくりやっていると早立ちのメンバーが別れの挨拶に来る。今回は関東近県まで自走して帰るメンバーが多いようだ。この雨の中、高速道路を長距離走るのはつらいだろうなあ…気をつけて帰るんだよぉ…
高知からフェリーで帰る予定の自分は、ゆっくりと荷物を片付ける。
雨の中、レインウエアを着てテントを畳む。バイクに荷物を括り付けて出発。下は雨に濡れた芝生、出口付近はどろどろのマディ、さすがのリッターバイクもゆっくりと移動するしかなく、会場出口付近は混雑している。でもふらついたりするバイクが少ないのはやっぱりシンヤディ参加者だからかな?(笑)
会場近くのクアハウスでまずは温泉。ここもシンヤディ参加者には優遇サービス(料金割引)なのだ。ちなみに地元青年会の努力の賜物らしい。当然駐車場はバイクで一杯、ナンバーは関東、関西、九州、東北と様々だ。たまたま自分のとなりに停めた神奈川ナンバーのライダーはこれから沖縄まで行くらしい・・・「バイクで沖縄」う~む、羨ましすぎるぞ。
身も心も綺麗にした後(笑)、改めてレインウエアを着込んで出発する。
高知から帰りのフェリーが出るのは夕方、高速を使えばここから高知までは2時間とはかからない。時間はたっぷりあるから、早めに行って高知市内をぶらぶらしようと思っていたけどこの雨じゃなあ・・・まあ行ってから決めようと高速のICへ向かう。
昨日降りたさぬき豊中ICから高速へ乗る。雨のため80km規制の高速道路、だが…「なんか強くなってきてないか?雨」
強くなってきているどころの話ではない。いくらも走らないうちに雨は「土砂降り」へと変わった。「うおおおお~っ!」前はまったく見とおす事が出来ない。前を走る車のテールランプに付いていくのが精一杯だ、それも近づきすぎるとタイヤの上げる水飛沫で逆効果となる。「なんだなんだ?この雨は!」 走行車線をじりじりと進むのが精一杯だ。
高松自動車道から分岐した高知自動車道は山間部のためトンネルの数が非常に多い。
昨日来るときは「わずらわしいなあ・・・」と思っていたトンネルだが、今日は雨を防いでくれる唯一の場所。ここに入る度にホッとするんだから、人間なんていいかげんなものだ(笑)
ゴールドウイン製のレインスーツはさすがに優秀で雨を透すことはない。しかしこれだけ土砂降りになると、首筋から進入してくる雨は避けようがなく首の周りがベタつく。雨だけど気温が高いのが救いといえば救いかな?これで寒かったらきっと地獄にちがいない。
全てのSA、PA、で少しずつ休憩をとる。昼飯にとSAで食べた「うどん定食」がまたまた大正解でホッと一息。
レストハウスでは他のライダーと雨の話、千葉から来たという4台のツアラーとはどうやら乗るフェリーが一緒の様子、乗るまでの時間つぶしをどうするか?でひとしきり盛り上がる。
最後のSAを出る。相変わらず雨は土砂降り、更に風も強くなってきているようだ。その上・・・「あれ、エンジンが吹けないや・・・」
V-Maxのエンジンが突然ボコつきはじめる。3気筒になってしまったような感じ、といえば近いかな?だが路肩にバイクを停め、レーシングすると回転はちゃんと上がるのだ。しかし走り出すとトルクがまったく感じられない。「おいおい、勘弁してくれよぉ」
高知ICで高速を降り、高知市内へ。エンジンの状況は変わらない。「マフラーに水でも溜まったかなあ?」市内のGSに入り給油。頼んで軒先を貸してもらい水抜きボルトを外すが異常無し、念のためにとプラグをチェック、こちらも異常なし。「う~ん、わからん!」とエンジンを掛けると・・・あれ?直ってら。(爆) プラグ掃除して直ったって事は・・・V-Maxって2ストだったっけ?(爆)
※後に濡れたプラグコードからのリークではないかとの結論に達して、7年間放りっぱなしのプラグコードを新品に交換する。で、直ったかっていうと・・・あんな雨の中2度と走りたくない!ってことで未確認(爆) でも調子は良好。
ともあれ、調子を取り戻したV-Maxで高知市内を回る。本当は観光したいんだけどこの雨じゃね。
仕方なく、軟弱にもファミリーレストランのお茶で時間をつぶす。コーヒーを飲みながら付近の地図をチェック。どうやらフェリーターミナルの反対側には市場があるようだ。「そういえばお土産って買ってなかったよなあ・・・」
多少は小降りになってきた雨の中、市場へ向かう。
市場というより土産物屋といった方が適当な小さなお店で品定め。もちろんメインは「讃岐うどん」、出汁付きの奴を10人前ほど購入する。更に鰹の煮た奴やら佃煮やら、酒の肴に良さそうなものを購入する。丁度観光バスが出て行ったところで客が少なかったせいもあるのだろう、お店のおばちゃんに「日光のある栃木からバイクで来たんだよぉ」なんて話しをしたら、おまけだよと乾物を頂く。いや、ご馳走様でした。
土産は宅配便で郵送してもらう事にして市場を後にする。おっ、何時の間にかフェリーの出航時間が迫っているぞ。
帰りのフェリーは行きとは異なる会社の船。ちなみに帰りは(電話予約の時にそこしか空いてなくて)なんと1等船室を予約してあるのだ。「ちょっと贅沢だったかなあ・・・」(1等とはいっても4人部屋なのだが。)。搭乗手続きは行きと同様なので迷いはない。待ち合い室でTVを見ていたら、なんと四国地方には「大雨洪水強風波浪警報」が出ているではないか。「そうだよなあ、この雨だものなあ」 フェリーも荒天のため、到着が1時間ほど遅れたらしい。
程なく乗船時間。バイクが固定されたのを確認したら速攻で船内の案内所へ行き1等船室の鍵を受け取る。船室に荷物を置いたらまたもや速攻で風呂へ向かう。「よしよし、旅なれてきたかな?(笑)」今日のフェリーには浴衣が用意されているので着替えも楽だ。
風呂から戻り、同室の方々に挨拶、4人部屋とはいえベット&カーテンできちんと仕切られているから、行きのような窮屈感を味わうことはまったくない。
夕食は船内の食堂でバイキング。ビールを飲みながら食事したせいか、部屋にもどるとなにかふらふらする。「気づかなかったけどやっぱり疲れが溜まっているのかなあ・・・」今日は夜更かしせず早々にベットへもぐりこむ事にしよう、だが、ふらふらとした浮遊感は一向に取れない。ベッドの中でううつらうつらしかけた頃にやっと気づく、「なんだ、船が揺れてるのか・・・」
※一日中雨です。写真なんて撮ってる余裕は到底ありませんでした・・・(笑)
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