4日目:四国縦断?
あ~、体が鰹臭い・・・(←嘘)
さあ、今日は一番の強行軍が予定されている日だ。朝食を3杯お替わりし、手早く荷物をまとめ出発の準備、8時にはバイクの暖気を開始する。よしよし、バイクも体も朝から調子いいぞ。
まずは皆で足摺岬の先端へ向かう。朝だというのに観光客も結構多い、駐車場も一杯なので岬先端はすっぱりあきらめ(笑)白山洞門見学に変更。それはいいんだけど・・・なんだ!この階段は!
延々と海岸線まで降りる階段。行きは下りだからいいけど、帰りはこれ登らないといけないんだよなあ・・・降りて行く途中からちょっと憂鬱。
降りきった海岸の景色はさすがに迫力、う~ん、これはすごいわ。自然ってやっぱり凄いねえ。
案の定、帰りはへろへろになりながら階段を上り(休憩2回を含む)バイクのもとへ戻る。
更に混んで来た駐車場を離れ足摺スカイラインへ。新緑のワインディングを思う存分走る。荷物が重くて切り返しとブレーキングに手間取るけど、やっぱり峠は楽しいや。新品のフロントタイヤもなかなか良い感じ、R321まで戻ったら休憩タイム、マスツーリングはここで終了となる。
さて、ここからはまた一人旅だ。東京へ戻る者、九州へ渡る者と皆行き先は様々。俺はといえば音に名高いR439を制覇し瀬戸内側まで一気に走る予定なのだ。それぞれ大きく手を振りながら解散、さあ、俺も出発しよう!
R321を四万十川河口まで戻り、中村市内からR439(通称「よさく」)へ入る。
この国道、なにが有名といって「酷道」として有名なのだ。曰く「民家の軒先を通る」「がけ崩れで通行不可能な事が多い」「単なる林道」「イノシシに注意」等々・・・普段よく走る栃木県北部の山道(こっちは主として県道だが)とどちらが酷いか勝負だ。(笑)
中村市からのR439は意外にも良い道だ。交通量も少ないし、快調に飛ばせる。途中の交通標識「この先杓子峠、大型車通行不可」が気になる程度だ。ほどなく道路は上り坂へ、すると・・・「なんじゃあ!この道は!」
単なる林道というより「獣道」に近い。一応舗装はされているが路肩は大荒れ、四輪車のすれ違いどころか単独で走るのにも気を使うであろう狭さ、峠の途中に時々出てくる「R439」の標識がお笑いだ。
「そりゃあまあ覚悟はしてきたけどさあ・・・」ヘルメットの中でぶつぶつ言いながら走る。でも対向車が結構あるなあ、「万事了承!」って感じのオフローダー、「仕方ねえなあ」って感じのリッターバイク、そして「とんでもないところに入りこんでしまった・・・」と困惑するファミリーカー(笑) ライダー(&ドライバー)の顔色を見ながら走るのがなかなか楽しい、あ、でも俺も見られているんだろうなあ(笑)
川沿いを延々と走るR439。所々(集落の近くとか)いきなり立派な道路(2車線歩道付き)に変わったりするところを見ると、これからはどんどん良くなって行くのだろう、安心すると同時にちょっと残念に思ったりするのは旅行者の勝手な思い込みかな?
集落に入る度にGS(ガソリンスタンド)を探す。V-Maxの航続距離は160km+α、こういった、どこにGSがあるかわからない道では「するかどうか迷ったらとりあえず給油」が大原則だ。GSの人に道も聞けるし、見学お勧めスポットとかも教えてもらえるしね。
ひたすら走る。うっかり景色に見とれて正面衝突しかけたのが2回、オーバーランして路肩に突っ込みそうになったのが3回、そろそろ疲れてきたかなあ?という頃、東津野村あたりで一旦R439を離れR197へ。こちらは立派な(?)国道で、交通量もそこそこ。国道沿いの「雲の上レストラン」で昼食休憩にする。
ゴールデンウィーク真っ最中ということもあるのだろう、レストランの駐車場には食べ物の出店が出ていて美味そうな香りを漂わせている。室内の着飾ったレストランよりこっちが俺にはお似合いという事で、早速昼飯を求めて出店を覗く。う~む、ここはやっぱり「山菜うどん(大盛り)」だろう。
階段に座ってうどんをすすり込む。しかしこれも美味いなあ、四国へ来てハズレのうどんにはまだお目にかかっていないぞ。
レストランの駐車場はバイクで一杯だ。近くには「ライダーズイン雲の上」(2日目に泊まった宿と同システム)があるし、四国カルスト(後述)への通り道でもあるし、ツーリングコースに組込む人が多いのだろう。この辺をベースキャンプにあちこち回るのは確かに楽しそうだ。
牛バーベキュー焼き、ソフトクリームなんてのも楽しんだあと(笑)出発する。
R439を離れたのは、この先、先述の「四国カルスト」に是非行ってみたかったからなのだ。R197からR440へ。こちらはまたR439と同じような狭さ&曲がり具合&斜度、ここも観光に来たお父さんたちは苦労する事だろう。事実、道路は渋滞気味になってきた。車が多いというより、遅い車につかえている感じの渋滞だ。ここはバイクの機動性をフルに使って先行させていただくことにしよう。
四国カルスト、広い緑の台地に石灰岩の岩が点在する絶景だ。
バイクを道端に停めて、岩の間で草を食む牛の群れをぼ~っと眺める。
あ~何かホッとするなあ、標高が高いせいか吹く風は強いし冷たいのだが、何故か心地よい。近くにはライダーズインもキャンプ場もあるし、次の機会にはゆっくりしたスケジュールでここへ来ようと決める。
天狗高原から再びR439へ降り、ひたひたと走る。
多少走りやすい道になってきてはいるが大同小異といったところ(笑)、ところどころ立派な道があらわれるのも相変わらずだ。
ヘルメットの中で唄う歌がマンネリと化してきた頃、高知自動車道大豊ICへ出る。時間があればこのままR439を走りつづける予定だったのだが、昼飯と寄り道に時間を食ってしまったのでここからは高速を利用する事にする。
いやあ、やっぱり高速は早いわ。(笑)
距離計がみるみるうちに進む。高知自動車道は片側一車線の対面通行の箇所も多く、そうスピードは出せないのだが、R439と比べれば天国みたいなものだ(あたりまえか)
あっという間に高松自動車道へ合流、さぬき豊中ICで高速を降りて詫間町へ、早いよなあ、大豊ICから1時間ちょいで着いてしまった。
今日はこの町でキャンプ。
そう、今夜例のイベント「シンヤディ」がここで行われるのだ。(ツーリング紀行「シンヤデイ参加記」参照)
会場は海岸沿いの広大な空き地。適当な場所にテントを張っていると、現れる現れる、いつものメンバー(笑) 自分と同様に四国ツーリング途中の者もいるが、中にはシンヤディのためだけにわざわざ四国まで来る奴も多いのだ。
夜はまたまた例によって大騒ぎ、自宅から丸々1本持ってきたバーボンはここでカラになる。会場で作って売っていたうどんもやはり美味い!満腹&ほろ酔い&筋肉痛(?)で夜半テントに転がり込む。「シンヤディにしては珍しく雨が降らなかったなあ・・・」と思っていたら・・・
明け方降り出す雨、「あ、やっぱり」(爆)
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