☆ ツーリング紀行 ☆
餃子オフ Ver4.1 リベンジ記


毎年恒例、餃子オフのシーズンがやってまいりました。



<2003年8月10日>

一度は流れましたが。

 5:30am起床。

 窓から外を覗くと、路面に若干の濡れは残っているものの大半はドライ。見上げる空にも雲は少ない。
 前日猛威を振るった台風10号が、周囲の雨雲をきれいさっぱり引き連れて東北へと去ってくれたらしい。今日は天気予報どおり、台風一過の晴天になるだろう、はっはっは、ど~だまいったか(←意味不明)

 毎年恒例(?)の【餃子オフ】
 今年も例年どおり7月後半に計画をしたのだが、直前の天気予報が雨。なくなく中止にしたところ当日は晴れ上がるという実に悔しい思いをした。
 それではと8月に立ち上げたのがこの【餃子オフ ver4.1 リベンジ】
 今日は7月の復讐戦、但し誰に対する復讐なのかは不明である。

 ガレージで隼のリアシートに雨具を積み込む。
 晴天の予報とはいえ、8月の北関東には夕立の危険性が常に付きまとう。昨年の例もある事だし、用心するに越した事はないのだ。

 遠慮がちのアイドリングの後、自宅を出発。

 住宅地を抜け大通りへ出ると、路面は完全ドライとなった。
 東の空から照り始めた朝日からは、スモークシールド越しに既に強い紫外線が感じられる。これなら路肩の水溜りもあっという間に乾いていくだろう。さて、北の峠はどんな状況なのだろうか?

 早朝の国道。今日はバイクの姿が多い。
 台風が過ぎ去るのを待っていたのだろうか、リアに大荷物を積んだツアラー達が対向車線を走って行く。
 目的地は東北か?それとも北海道へのフェリーなのか?羨ましいなぁ、気をつけて行くんだよぉ…

 宇都宮市内から日光街道へ出るバイパスで、他県ナンバーGSX1100Rの3台組と一緒になる。
 ついついペースが上がってしまうのはいたし方ないないところ(笑)高架橋でわき道のないのを良いことに、ここに書くのは気の引ける速度での併走を楽しむ。う~、ジェットヘルのシールドが鼻にぶつかるぅ~

 一般道(?)へと降り、GSXRチームに手を振り別れる。
 日光街道の交通量は少ない、これなら裏道を使う必要もなさそうだ。
 
 快調に進み、今日の集合場所である日光市のコンビニ前に着いたのは約束時間の2時間前。当然誰もいない集合場所を横目で確認しつつ通り過ぎる。
 なぜこんな早い時間に到着&通り過ぎるかといえば…先述の通り、昨日たっぷりの風雨と共に通り過ぎた台風10号、それが今日のSS(スペシャルステージ)にどんな影響を与えているかを確認してこなければならないのだ。

 最初のSS予定地、毎度お馴染みいろは坂を駆け上がる。

 朝日が照り始めたとはいえ山間の峠道、日陰の部分はまだまだびしょ濡れである。日向でも山側から水が流れ出している場所もある。路肩には結構な数の落ち葉。う~む、これでは「全開で…」というわけにはいかなさそうだ。

 幸いだったのは路面の補修状態。先日より更に補修が進み(乾いていれば)フルバンクさせても問題はなさそう。まぁこれだけでもよしとしておくか。

 路面を確認しながらふらふらと走る途中、左前を走っていた四輪車が水溜りに入り込み、盛大に水しぶきが上がる。
 ばっしゃ~と音を立てて隼に降りかかる水。ひぃぃぃ~、今日の為に綺麗に洗車してきてやったのに…しくしく…

 中禅寺湖から半月山。
 「こっちのコースは狭いし、木も茂っているから荒れているだろうなぁ…」と覚悟はしていたのだが…「ひえぇぇぇ~」(←擬音多すぎ)

 いろは坂同様濡れているのはもちろんだが、それ以上に、飛ばされた青葉が路面を覆ってしまうほど落ちている。しかもそれが路肩だけでなく、路面全体に広がっているのだ。
 場所によっては舗装路面が見えないほど。どうコース取りしてよいかまったくわからない。
 
 「怖いよ怖いよぉ…」とびくびくしながら走る。
 ブレーキングで滑る、バンクさせようとすると滑る、スロットルを開けると滑る。
 今日この路面、オフ車の人なら楽しめる…のだろうか?

 ひやひやしながら半月山を往復し、いろは坂の下り。
 ここはなぜか完全ドライで落ち葉もない。「不思議だよなぁ…」と首をひねりながら山を降りる。

 先ほど通り過ぎた集合場所へと戻ったのは、集合時間の1時間前。
 
 まだ誰も…と思いきや、コンビニの駐車場には日本に数台しかないという赤タンクのBIG1(CB1000)が停まっていた。
 川崎から来たと~るさん、どうやら集合時間を1時間間違っていたらしい(笑)

 朝飯のおにぎりを食べながらバカ話。時間と共に次々と参加者が集まってくる。

 群馬からはichigiさん(GUZZI CENTAURO)ときんやさん(V-Max)。
 ぶちぶささんは俺と同じハーフカウルの隼である。ラジエターホースの取り回しについてちょいと情報交換(笑)
 きくりんさんのZRX(400)は初お目見え、考えてみればバイクで会うのは初めてである(笑)
 南関東組も続々と登場、昌さん(Djebel)、あじさん(KDX250)、ちばこまさん(DRz400)のオフ車組は今日の路面状況では「勝ち組」間違いなし。
 反面、くにさむさん(FJR1300)は大きなバイクだけに大変かも…って、博さんのBMW(レッツサマー号)も同じですかそうですか(笑)
 ANKさん(W650)、OYGさん(エリミネーター400)夫妻も毎度です。あ、SALMONさん(883)、今日のオプションについてちょっとだけ打ち合わせを…
※ツーリング途中にも関わらず、「これが噂の【餃子オフ】なのか…」と声をかけてきてくれたダンディーさん(V-Max)、ありがとうございました(笑)

 わいわいやりながら、集合時間を5分過ぎたところで全員集合となる。
 「え~、今日の餃子は遅れてきた方のおごりという事で~」で始まる挨拶も毎年恒例である。
#誰が遅れてきたかは秘密

 今日は路面状況が酷いことを伝え、慎重に走ってもらうようお願いする。

  
集合できた・・・かな?             んじゃ行きますよぉ

 空は晴天、気温も高い。
 絶好のツーリング日和になったところで、さて、それでは行きますか!

 14台で走り出す。
 まずは足慣らしにいろは坂。交通量は多くない、先ほどの下見時に比べて路面もずいぶんと乾いてきた。

 そこそこのペースで峠を上る。
 乾いてきたとはいえ日陰の路肩はまだまだウエット。ラインを外すのはちょっと怖い。
 後ろを走るCBとRSがじりじりと下がり、代わってDRzが上がってくる。ううむ、やはりこの路面だとオフ車の方が安定しているな。
 背中をつつかれながら上りきり、いろは坂の上部、明智平の先で隊列を整えて半月山へ向かう。

 先ほどは到底まともに走れる状況でなかった半月山。こちらも路面は乾きつつあるが、青葉の落ち葉は相変わらずである。

 「うっひゃ~」と叫び声を上げながら走る。
 タイヤに踏みつけられた青葉が香る。照りつける朝日の木漏れ日も美しい。だが、こぅ滑るのだけはいただけない。
 後ろはDRzに加えてKDX。すいませ~ん、がんばって走りますんで我慢してくださ~い。

 えんやこらせと峠途中の駐車場へ。
 ここで、【餃子オフ】としては初の試み、豪華オプション「走行写真の撮影会」を行うのだ。

 本当はコーナーリング写真を…と考えていたのだが、この路面状況で無理をすると、とても面白い写真が撮れる危ないので、直線での撮影に変更する。
 普段はなかなか撮れない走行写真。カメラマンをかって出てくれたSALMONさん、ありがとうございました。m(__)m

  
撮影会準備中・・・                 撮影:SALMON氏


 全員の撮影が終わったところで、駐車場にバイクを並べて集合写真。
 青い空と白い雲。ずこーんと聳える男体山というすばらしい背景に14台のバイク。うむ、ツーリングの写真とはこうでなくてはな。


男体山をバックに1枚

 路面状況と撮影会の感想をわいわいやりながら小休止。

 ふと気づく。自動販売機などない半月山での休憩用に、リアシートに積んでいたペットボトルのお茶(500cc)が行方不明なのだ。
 おかしいなぁ?と首を捻っていたのだが、どうやらいろは坂の途中で落ちていたらしい。
 聞けば後続車へのペットボトル爆弾と化していたとの事。後ろの皆さんゴメンなさい、お詫びに次の目的地まで水分補給しません(←って言うかできません)

 ほろほろと出発。
 下りは上り以上に危険なので慎重に下る。

 中禅寺湖畔は観光客の4輪に混じりのたのた走る。戦場ヶ原を抜けて光徳牧場方面へと曲がれば、さて、お次のスポット山王林道である。

 ただでさえ狭くて曲がりくねったこの林道。今日はそれに加えて(半月山同様)一面の青葉の落ち葉である。
 いや、すべるすべる。加速減速共に面白いように滑る。交通量が少ないのが唯一の救いだ。(←こんな時期にここを走る奴はそうはいません)

 峠の頂上まで一気に上り、駐車場で隊列を組みなおす。
 「いや~、滑りますねぇ…」と一息つく面々。ふふふ、実はここから先、北斜面の下りの方が荒れていると思うんですよ(泣)

 山の北側(=日陰)&下りの激狭林道。
 路面は濡れている上にこれまで以上の青葉&小枝&落石。時折現れる対向車。

「濡れ落ち葉、フロント取られて、脂汗」
「見通しの、効かぬコーナー、対向車」

 リアタイヤを滑らせながらの下り10kmはなかなか気の張るものであった。

  
路面の状態、わかるかなぁ?        無事に降りてこられてほっと一息

 川俣温泉への出口まで来てほっと一息。小休止は「路面が…」「対向車が…」と盛り上がる。

 この場所には、実は間欠泉がある(温泉場でもあるのだ)。時折吹き上げる湯煙はなかなかの見もの。
 「でも何時吹くのかわからないのが難点なんだよなぁ…」と思っていたのだが、なんと、いつの間にか「あと何分」との電光掲示板が設置されていた。
 時間がわかるのは確かに便利ではあるのだが、今ひとつ情緒に欠ける気もする。それにそもそもどうしてわかるんだろう?裏で誰かがバルブでも開けているのか?(邪推です)

 不思議だ不思議だと出発。県道を東へと向かう。
 道は細くなったり太くなったり乾いていたり水溜りだったり。
 途中のGSで給油。田舎のスタンドとはかくあるべし!と、割高のガソリン代を払い更に東へ。
 適度に腹が減ってきた頃、昼飯前の最後のワィンディングへ突入となる。

 大笹牧場へと上る峠道。
 SSではないので気楽に登っていくが、ここは路面状況が良い。
 若干砂は出ているものの完全ドライで落ち葉もない。リアに加重をかけて曲がっていくコーナーが楽しい。景色を楽しみながら山を登る。

 昼飯処の大笹牧場への到着はお昼をちょいと回ったあたり。
 14人でわぃわぃと中へ入り、各々勝手なものを頼む…だが、ほとんどの人は名物ジンギスカンをオーダー。うむ、それは正しい選択です。

  
肉だ肉だ               食うぞぉ・・・

 思ったより量のあったジンギスカン定食とサービスの日光たまり漬けを片付ける。
 食後、冷房の効いた室内に心を残しつつもそそくさと外へと出る面々。なぜかといえば、これまた名物のソフトクリームを食べる為である。
 
 「別腹って何?」とかなんとか話しながらソフトクリームを完食。こんなに食べてこの後大丈夫かなぁ?餃子(←杞憂でした)

 駐車場でまったりと休憩。

 ふと気づくと、山から黒い雲がゆっくりと流れてくる。どうやら恐れていた北関東名物の夕立雲のようだ。
 雲の流れと、これから向かう方向を考える。非常に微妙な天候具合ではあるが、こんな時には・・・
 「♪ぱっぱらっぱら~♪、雨具装着ぅ~」

 上着だけ雨具を着込んで出発する。
 ちなみにこれは「雨よけ」ではない。「雨具を着けると雨は降らない」というマーフィーの法則に基づいた科学的根拠のある行為なのである。

 案の上、陰りのある空から落ちてくる雨粒はぽつ・・・ぽつ・・・という程度。日曜日のご家族ご一同様車両についてまた~りと山を降りるのになんの問題もない量である。
 満腹の腹にエンジンの振動が実に心地良い。あ~眠ぅ…

 居眠りをしつつ(←危険)ほこほこと山を降りた今市市は炎天下であった。
 山頂の黒い雨雲などどこへやら。気温は確実に30度オーバー、信号待ちで雨具を脱ぎ、腰へと巻きつける。

 日光街道を宇都宮市へ。
 市内へと入る寸前、今朝GSXR達とお遊びをした場所で「カーボン落とし」。隼のエンジンをきっちり11,000rpmまで回してやる。
 こんなお遊びが出来るのも、隊列の最後尾をきんやさんがしっかりと守ってくれているおかげ、感謝感謝。

 さすがに交通量の増えてきた宇都宮市内で、地元のきくりんさんきんやさんに皆の道案内を頼み、俺はSALMONさんと共に別行動。
 今日せっかく撮った走行写真。現像屋でプリントしてもらい、皆に今日のうちに渡しておこうという考えである。

 写真屋での手続きの後、それっと戻り、皆との合流はおなじみの餃子屋「きらっせ」
 13人(ichigiさんは途中離脱)という大人数にも関わらず、またも全員が揃って座る事が出来た。

 毎度お馴染み「餃子全種類一気頼み」
 でもその前に…み、水をくれぇっ…(←いや、本当に暑かったんですよ)

 程なく届く餃子の皿。ガハハ笑いをしながら食べた餃子は、2時間前に腹いっぱいジンギスカン(&アイスクリーム)を食べたにも関わらず、一人頭3皿弱。ううむ、恐るべしは【餃子オフ】…

 プリントの終わった写真を引き取りに行き、きらっせ店内で閲覧会。
 う~む、さすがによく撮れている。コレ、これから恒例にしましょうか?(笑)

  
そしてまた食う                毎年のお約束

 解散は午後5時。
 例によって予定より30分程遅れたけれど、今年はまぁ許容範囲でしょう。

 解散の後、いつもとおり、国道4号線まで皆さんをお見送りする。
 遠くまで帰る方々、気をつけて帰ってねぇ、自宅へ着くまでがツーリングですからねぇ…

 皆を送った後、スロットル全開で自宅へ一気走り。
 急ぐその理由はといえば…ふふふ、この後、ANKさん主催の、餃子オフ【夜の部】に出なければいけないのだよ(笑)

 #いろいろとあった【夜の部】。無論、その内容はここには書けません(笑)


お疲れ様でした
(撮影:SALMON氏)




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