☆ ツーリング紀行 ☆
"オフ車で行く"北海道ツーリング2007記

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<2007年8月15日>

あっという間の

 しっかりと朝食を摂り、出発準備が完了したのが丁度9時。

 「宿のご主人さま。昨夜のチキン、おいしゅうございました。今朝のおかゆ(というよりリゾット)、おいしゅうございました。また今度寄らせてくださいまし。」
 ※「もう走れません」なんてことはありませんのでご安心を。【難】

 今日は空に雲が多い。風も比較的強く、晴れと曇りがくるくると入れ替わる。
 その分気温は控えめで、昨日までのように「ここは本当に北海道なのかYO!」と憤る事はない。ま、本来ならこれでも暑いくらいなんだろうけれどさ。

 さて、急遽計画した今回の北海道ツーリング。今日が事実上の最終日になる。

 帰りのフェリーが出るのは今日の夜。場所は来る時同様苫小牧東。
 今いる上富良野から苫小牧まで、真っ直ぐ行ってしまうのならさほどの距離ではない。ということで…

 「さぁ、今日は寄り道三昧するぞー」

 上富良野出発。

 3年前、初めて北海道を走って「ここはすげぇ!」と思った斜線道路を、今年は逆方向から「やっぱすげぇ!」と走ってみる。


雲が出たり出なかったり

 途中からは、山へ向かって一直線に伸びる「莫迦直線」
 これが道東にも劣らない見事な莫迦っぷりを見せてくれる。


遥かなる莫迦

 「羊の丘」の先は工事中で迂回。「原始の泉」をちょいと覗いたら…さぁて、まずはニングルの森へと行ってみますか。


入り口には花が

 噂に聞くニングルの森への林道。

 入り口はOPENな雰囲気、中央は広葉樹の生い茂る林、上に行くとシラカバの森と、バラエティにとんだ景色が楽しめる。


雰囲気が実に良くて

 天気も上々、うきうきと走る。
 
 路面はそう悪い方ではない。これならオンロード車でもなんとか……と思っていたのは下半分だけ。
 上はちょいと荒れ気味で、向こう側からR1200GSのフルパニア仕様が苦労しながら降りてくる。
 ふむ、この様子だとオン車じゃちょっと厳しいか。

 突き当たりの駐車場で一息ついてUターン。
 帰りはこれまた景色を楽しみながらゆっくりと走る。

木漏れ日も綺麗でした

 本当は途中の「ベベルイ林道」にも行ってみたかったのだが、残念ながらこちらは現在閉鎖中だった。

 ちょいと入った枝道で休憩、釣り人と立ち話。
 「今年は熊が多いから気をつけて」
 そうですねぇ、どこも警戒の看板ばかりですものねぇ

 山を降りた後も、美味しそうな枝道を見つけては入ってみる。

 (昨日も感じたことだが)それにしてもさすがは北海道、ダートの数はただ事ではない。
 比較的林道が少ないといわれるこの辺りでこれだから、道北の太平洋側とか道東へ行ったらきっと凄いんだろうなぁ…
#次の機会のお楽しみだな…


を、また晴れてきた…

 「せっかくだから国道へ出る前に…」と、布礼別川沿いの林道を下っていく。

 これまた明るくて走りやすい道。横を流れる小川のせせらぎも気持ち良い。
 下流の方では大勢の親子連れが昆虫採集の真っ最中だった。

 11時前。宿で「景色いいよ」と教えてもらった「ハートピアパーク」で休憩。
 特にこれといって何も無い場所だが、景色はさすがに一級品。綺麗に広がる富良野の街を存分に楽しむ事ができた。

 さて、それではとR237へと乗り入れる。
 この辺りで今回のメインテーマの2つ目を片付けねばならない。そう、それはもちろんメロンの事である。
 

 「いつものメロン屋」へセローで乗り込んでいく。
 「おばちゃん、メロン食わせてくれ。あ、もちろん1個丸ごとね」

 はいはいと出されてきた冷えたメロン。カレースプーンで豪快にいくのは去年と同じ。
 うは、今年のメロンもやっぱ旨いわ。やっぱ本場はちがうよな…


『ワレワレハ…』(?)

 甘いゲップをしながら完食。
 そこへ「兄さんこれも食いな」と茹でたてのとうもろこしを差し出された。
 「あ、そうですか。んじゃま遠慮なく」

 ここのところ小食の俺。
 1.5kgクラスのメロン1個ととうもろこし1本を腹に入れると動けなくなった。
 「うー、おばちゃんちょっと休憩させてもらっていい?」

 今年は土産もここで買うことにする。
 配送の手続きだけして、後は全ておばちゃんにお任せ。払う金額は…「え?これでいいの?俺が食べた分も入ってるよね?」

「途中で食べなよ」ともう一本差し出されたもろこしを、リアバッグのネットに挟んで店を出る。

 R237を南下。
 例によって車にばんばん抜かれるが気にしない。

 占冠手前で「トマムの方へでも寄り道してみるか」と国道を外れてみる。

 すぐにあったのが『東占冠はこちら』の小さな標識。
 なんだ東占冠ってのは。なにかの施設かな?

 小さな橋を渡った反対側は鉄道だった。
 
 複線の線路とそれを覆うドーム。手前にはなにやら施設があるが駅ではないらしい。
 近寄ってみると「東占冠信号場」の看板。
 ふうん、信号場か。でもなんか良い雰囲気だよな。


寂れた雰囲気がなかなか良くて

 まったく人気の無い信号場でぼーっとする。
 空は相変わらず雲が流れている。風もそよそよ。
 ああ、そういえば今回は持ってこなかったんだよな、お昼寝マット

 「この近くのホクレン」(あえて秘す)で給油。限定フラッグ(黒)のゲットに成功する。

 今年はいつもの3種(道南・道東・道北)の他に、道内4箇所だけのホクレンでこの旗を配っているのだ。
#実は旗の他にもグローブ(軍手?)を配っていたりもする。
 今年は道東へ行かなかったのでコンプリートはできないけれど、ま、この旗が取れたからいいや。


黒旗GET

 道道136を西へ。

 地図で「通行止め」となっていた山道には新しいトンネルが開通し、逆に行こうと思っていたニニウへの道は通行止めになっていた。
 
 むぅ、こりゃぁルート変えないといけないな。休みながらちょいと考えるか。

 道路下の河原へと降りて休憩。
 
 川のあちこちには、崖崩れの跡や流されてきた大きな木の残骸があった。
 結構な水害があったらしい。これじゃこの付近の林道が通行止めになるのも仕方ないか。


「だが私にはもろこしがある!」(意味不明)

 先にもらったとうもろこしを食べ、冷たい川の水で手をあらう。よし、出発するか。

 R274。
 石勝樹海ロードをえいやと走り抜ける。「さて、次なる林道は、と」

 大勢の子供が走り回るキャンプ場の脇から豊進林道へと突入するも、1km先で通行止めとなる。
 少し戻って道道74。ここならどうだと中穂別林道へ侵入する。


行っきま~す

 どうやらここは大丈夫そう。道は広く明るく走りやすい。
 天気もまた良くなってきた。ふー、気持ちいいなぁ…


あ~良い天気だこと…

 途中から道は炭鉱厚真川林道へと変わる。

 峠越えの一部がちょい荒れていたり、小さく崖が崩れているところもあったがさほどの事は無い。何しろ対向車に三菱デリカが現れるくらいなのだから。

 頂上からの下りは平和な山間の道。

 道端の小さな沼では、総勢10羽ほどのカルガモの親子が、手が届くような距離に俺がいるのに平然と泳いでいた。
 あまりに落ち着いているので「生きてるよな?これ?」と疑問に思ったほどである。


それはもうすぐそこに

 生き物といえば、今年走っていて気になったのがバッタだった。

 林道やわき道、河原等を走っていると、膝下にばしばしと当たってくる。
 ・タイヤにもぶつかってくる。
 ・エンジンにも入り込んでくる。
 そしてキャブの下に焼けたバッタの死骸がたっぷりと溜まる。
 以前はトンボやチョウが気になったものだが、何故今年はバッタなのだろう?当たり年でもあったのかな?
#まぁ今年は走る場所もペースもこれまでとは違ったからねぇ…

 15:00、ダム湖畔へと出る。
 ダムの回りは舗装路だったが、ちょい降りるとまたダートになった。


すっかり青空に

 道道235を回ったら、さぁ、北海道で最後の一本幌内宇隆林道へ行ってみますか。

 ここも山の中腹を走る走りやすい道だった。

 一山越えるとそこは一面の伐採後。見事なハゲ山に伐採用の道(?)がうねうねと走っている。
 これも結構凄い景色だな。ここはこれから植樹されるんだろうか?


丸々坊主

 ここでもやはりGパンにしがみついていたバッタ2匹を引き剥がし、道道59へと合流する。
 
 「あ~あ、林道はこれにて終了かぁ…」

 牧草ロールを山と積んだトラックの後ろを「あーちくちくするぅ」と騒ぎながら走る。
 
 道道10へと乗り換えれば海はもうすぐそこだ。

 道の駅むかわ四季の館(それにしても道の駅の略)に着いてほっと一息をつく。
 
 ここでharuさんからのメールに気づく。
 内容は、『道の駅むかわにいるんですが、今どの辺りですか?』

 すかさず返事を送る。「多分200m圏内にいます」

 風呂上りのharuさんと無事合流。実は帰りのフェリーが一緒なのだ。

 道の駅で早めの夕飯を済ませ、例の「無料高速」を使ってフェリー埠頭へ着いたのが18:00


戦い終えたセロウとドジェベル

 程なく乗船。
 ゆっくり沈んでいく夕日。
 「あ~あ、北海道もこれにて終了かぁ…」


終わっちゃいましたねぇ…

 フェリーの中では、「ガハハビール」をやりながら今回のツーリングの感想会。

 今回haruさんが回った道東には、やはりすンごい林道が広がっているらしい。
 
 よーし、次回はやっぱり道東だな!

<本日の走行距離=約278km><給油回数=1回><教訓:あと2日、いやせめて1日あれば…>
 



 

<2007年8月16日>

そして俗世間へ

 特に語ることもない18時k(略)

 翌日15:00過ぎ、フェリーは無事新潟港へと到着した。

 関越道で帰るharuさんと「んじゃま次はマニアキャンプで」(謎)と別れたら、さて、んじゃばんばん抜かれながら磐越道を行くとしましょうか。

 ばんばん抜かれながら走る。ま、気にしない気にしない。

 ちょい怪しかった福島の空だったが、雨は落ちてくること無く東北道へと乗り継げた。

 あだたら高原を越えるころ、西には夕日、そして東には見事な虹
 「この辺りは少し降ったのかなぁ?」
 いずれにせよ、無事に終わったツーリングを祝福してくれているような綺麗な虹だった。

 那須高原SAで休憩&軽く食事。
 後はだーっと走るだけ。

 自宅への到着は19時過ぎ。

 あー走った走った。無事故無違反、そして無転倒走破おめでとう!俺!

 北海道の泥が白くカピカピに付いたままのセローだけど、今日は洗車は勘弁な。
 さぁて、風呂風呂、そしてなによりビールだぁっ!




<本日の走行距離=約271km><給油回数=2回><教訓:やっぱ北海道っていいわ>



 

<総括>

 これまでに比べ、圧倒的に小さな排気量&車格なので心配した今年の北海道ツーリングだったが、何の心配もせずに走り回ることが出来た。
#ま、あえて言えばばんばん抜かれるので幹線道路での走行には気を使ったが(笑)

 荷物もまだまだ減らせるはずだし、「もしかしたらキャンプでもイケるかな?」と思いつつある。

 回りたい場所も出来てしまったし、気軽にダートへ飛び込める楽しさも知ってしまったし。
 来年かどうかはわからないが、きっとまたオフ車で北海道へ出かけるんだろうな、俺(笑)

 余談だが、帰りの高速道路の途中でセローのオドメーターが3万キロを示した。

 250(225)の空冷単気筒で3万というのは結構な走行距離のはず。
 エンジンはまだまだ元気…に思えるが本当のところはわからない。これからあれこれメンテしてやるとして、もう少し頑張ってくれよな>セロー。
 
 


パーキングに入ってぴったり…のはずが、100mズレてがっかり(笑)


<総走行距離=約2,188km>(うち北海道で、1,603km)
<給油回数=12回>(うち北海道で、8回)
<平均燃費=34.1km/L>
<教訓:来年は早めにスケジュール立てるぞぉ!>

<了>

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