☆ ツーリング紀行 ☆
R352奥只見ツーリング記

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やっとそれらしい雰囲気に(笑)

今日は北回りで帰りましょう

 7時起床。あー、やっぱり宿の布団だとよく寝られるわ(笑)

 例によって三杯飯を喰らい、出発は8時過ぎとなる。
 心配していた天候は悪くない。というか今のところなかなかの上天気だ。

 ただ相変わらず気温が低い。昨日の合羽の代わりにと、3シーズンジャケットの下にはウインドストッパを着込んでみた。
 ううう、「万が一の時用に」と持ってきたウインドストッパ、まさか本当に使うハメになるとは思わなかったな…

 セロー発進、国道をゆるゆると北へ走る。
 
 今日は北側にある国道252を回っていくのだ。
 昨日いま一つの天気だった奥只見湖畔、帰りにリベンジしていっても良かったのだが、それは次回のお楽しみにとっておこう。

 違う道とはいえさすがは豪雪地帯、国道はまたまた山間へと入っていく。

 さすがにこちらはR352ほど狭くは無い。
 2車線道路のすぐ横を走るのはJRの只見線。単線の線路がなかなかに風情がある。

 残念なのは、工事でもしているのかデカいダンプが黒煙をあげて走りまわっていたこと。
 付いていくには煙いし遅いし、かといって抜くには馬力が足りないし、う~…

 新潟県と福島県との県境あたり、工事箇所を過ぎるとダンプはいなくなった。
 下には田子倉湖が見えてくる。これまた結構な高度を走るので見晴らしが良い。


これまた結構な険しさで

 景色はいいのだが、相変わらず気温は冷え込んでいる。

 陽は照っているのに風が冷たい。マイクロフリース、ウインドストッパ、3シーズンジャケットと着こんでいるのにまったく暑さを感じない。(さすがに寒くも無いけれど)
 やはり北の山はナメちゃいけないんだねぇ…

 9時すぎ、田子倉ダムへ。
 
 どれどれと駐車場へセローを乗り入れる。
 ツーリングには良いコースだけにバイクも数台。「V魔もいるな…」と一周しセローを停めると、そのV魔のオーナーさんが近寄ってきた。
 「もしかしてアキラさんですか?」
 うちのblogに奥只見関連の書き込みしてくれたマルさん@新潟でした。

 初対面だったのだが見たことのあるセローだと声をかけてくれたらしい。「偶然ってあるんですねぇ」と立ち話。


ありがたい事です


見晴らしもなかなか

 マルさんを見送り、缶コーヒーで体を温めたら出発。

 時間があるのでちょい遠回り。そのままR252で只見線と平行して走り、松前寺から県道352で南下する。
 特にこれといった特徴のない山間の県道だが、落ち着いて走れる良い道だった。

 ふらふら走る県道。その脇、山あいを流れる小川に雰囲気のある木橋がかかっていたのでセローで乗ってみる。
 「うん、なかなかいいじゃん」

 ところが画像を撮ろうと橋から離れたらこれが怖かった。
 もちろん欄干が無いのはわかっていたが、橋桁や橋脚となる下の木が曲がり歪んでいる。今すぐ落ちても不思議ではないようにも見える。

 さっきまでの勢いはどこへやら、へっぴり腰でセローへと戻る。
 
 もちろん乗り出す勇気はない。とぼとぼと押して橋を降りて…あー怖かった。100kgちょいしかないセローでよかったぁ…


アップではなんてことないんですが


引いたら怖い怖い…

 山を降りて一息をつく。

 うん、ここまで特に「これがっ」てところはなかったけれど、まったり楽しんで走ることが出来た。
 峠に鉄道に湖にとバリエーションもあったし、料理で例えるなら「いろいろなドレッシングでサラダを楽しみました」という感じだろうか。

 あらためて国道289。
 
 向こうに見えるのは南郷スキー場だろうか?スノーボーダーメインのスキー場になってから来ていないけど、今冬はここまで足を延ばしてみようか。
#昔は空いてたし安かったんだよねぇ、今はどうなんだろ?


コース増えたかな?

 R352に乗り換えて舘岩

 ここで昼飯をと、以前来たことのある食堂へ寄ってみる。
 ところが暖簾が出ていない。今日は休みなのか時間が早すぎる(現在11時半)のか…仕方ない、他をあたろう。

 この辺りでの食事の定番はやはり蕎麦。近隣の蕎麦屋へ入り新蕎麦だという盛りを注文する。
 「んー、不味くないけどこの値段取るならもうすこし頑張って…」
#食べて戻ったら先の食堂が開いていた。12時で開くの判ってたら待ってたのになぁ。

 さて、ここから先は林道を使うとしよう。すぐそこに田代山林道があるわけだし。

 それっと入る田代山林道。
 紅葉はそこそこ、路面もそこそこ、そして交通量もそこそこある。
 未舗装の林道だというのに相変わらずセダンやらミニバンやらが入ってきては大騒ぎ。紅葉とカーナビに誘われて来るのだろうけれど俺なら乗用車で走ろうとは思わないな。

 もちろん、(4輪2輪を問わず)オフ車であれば初心者でも安心して走れるのは間違いない。
 ここは例えるなら「手軽な金額で安心して食べられるハンバーグ定食、但しランチ限定」(走れる期間が限られているので)かな。
 


いつものポジションから


紅葉もなかなかです

 ふうと昨日も停まった(田代山と馬坂の)分岐へと出る。
 
 さて、このまままっすぐ帰っても良いのだけれど、時間も早いしちょい走り足りない気がしないでもない。
 もう1、2本林道を回っていくとしようか。

 土呂部の峠を湯西川方面へと走り、峠の途中から林道へと入ってみる。この道、前から気になっていたルートなんだよね。
 
 その林道、一応道ではあるのだが、通る人がいないせいで荒れ果てていた。
 
 これまた先の台風の影響もあるのだろう、路面には大きな溝、そして折れた木の枝、さらには小規模な崖崩れとてんこ盛り状態である。
 「うわー、こりゃぁ大変な道に踏み込んじゃったかな…」

 そろそろと進む。こちらも程ほどの紅葉で景色も悪くはないのだけれど、見ている余裕はまったくない。
 例えるなら「調子に乗って寿司屋に入ったら全部時価だった」って感じかも。


これは全然楽な場所。本当に厳しいところでは停まれません

 転ぶ!転ぶ!と騒ぎながら進む。
 緊張のあまり道端で小用を足していたら(をい)後ろから凄いスピードで走ってきたKLX(?)がお辞儀をしながら追い越して行った。むぅ、結構人気あるじゃないかこの寿司屋(←寿司屋じゃない)

 へとへとになって舗装の林道へと出る。
 ここから街中へ出るにはもう一本林道を通る必要があるんだけど、まさか同じ状況じゃないよな?
 
 はい、もちろん同じ状況でした。
 
 木と岩がごろんごろんしている道を泣きながら走る。怖いよー滑るよー
 石にハンドルをとられ、溝にハマって飛びそうになり、あれだけ冷えていた体にうっすらと汗をかく。

 走ること十数キロ。「ああ、もう少しで出口だ…」というところで、前にトラックが停まっていた。
 さすがにその車じゃ無理だろうと停まると、中から現れた工事の人が「上から来られたんですか?どうでした上の状況は」と聞いてきた。
 
 なんでも台風被害の補修工事の見積りに来たとの事。やはりトラックでは上まで上れなかったらしい。
 「結構厳しいですよ、ジムニーとかでないと無理かも」と答え、発進する。
 
 あーびっくりした、怒られるかと思った…(何故?)


そこから先も油断できませんでした

 うひゃぁと林道を出て舗装路へ。
 
 うりゃうりゃと走り鬼怒川温泉、そこからぐるっと回って南へ下りて塩谷町。
 最後はいつもの20kmダートを使って宇都宮近郊へと戻る。

 例えるならこの道はまさに「いつものラーメン」
 うん、最後を「いつもの店のいつものラーメン」で締めるのはやっぱりいいものですな。

<本日の走行距離=260km><本日の教訓=やっぱり林道は油断大敵>

総括

 奥只見は意外に近かった。
 ただ「意外に近く」感じたのは、ルートを林道でショートカットできたからかもしれない。
 
 国道を使わなければならないオンの大型車だと、桧枝岐まで出るだけで相応の時間がかかってしまう。
 走るペースは上とはいえ、日帰りツーリングが可能かどうかは微妙なところだと思う。

 そして一番の問題はやっぱり天気。

 気温はともかくとして、次回行くときは「まっ晴れ」時を狙いたい。
 いや、本当は今回もそのはずだったんだけれどさ(笑)

#来年あたりに再訪しますか、暖かい時期にでも(笑)

 


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