☆ ツーリング紀行 ☆
2010 北海道 "判定" ツーリング記

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この画像が今回のツーリングを象徴しているような気がします(笑)
 


<2010年8月10日>

今年も行きますよ

 午前10時前。曇り空をむむむと眺め、おもむろに雨具のパンツだけを履いてみる。
 どうやらこれから降ってくる可能性は低そうだが、この濡れた路面を走ると下半身はびしょ濡れになってしまうことだろう。

 2010年のお盆休み。今年も早くから休める事が確定し(というか確定させ)フェリーの予約もとることができた。
 あれこれスケジューリングし宿も取った。スケジュール帳をめくりながら「道内実質3日か、ちょっと短いけど仕方ないか…」とぶつぶつ言っていたら、「ならもう1~2日多く休めばいいのに…」
 え~!そんなこと今更言われても~!

 結局、半休にするはずだった出発日をまるまる休める事になった。
 そうか、それならば早めに出て、フェリーの出る新潟まで寄り道しながら行く事にしようか。セローじゃどうせ高速は面白くないんだし。
※そう、今年もまたセローで行くのだよ。

 荷物を指差し確認。
 タイヤ・チェーン異常なし、エンジン快調。それではでは出発しよう。


最初から雨支度ってのもなんですが

 走りなれた北への道をたぱたぱと走る。
 ここ数日、異常ともいえる高い気温にへたばっていた俺。だが今日は比較的涼しいので助かっている。
 (降ってはいないが)雨模様の唯一のメリットといえるかもしれない。

 今日、早めに出ることにしたのには、寄り道の他に理由がある、それは夕立だ。
 夏の北関東のお約束、今日もまた「午後から雷様(らいさま)が暴れるぞぉ」な予報が出ているのだ。

 そして更にもう一つ。
 南の島で発生した台風がじりじりと北上している最中でもあり、時間が経過するとこちらの影響も出てきそうなのだ。

 「ええ!こんなところで!」という場所でやっていたネズミトリをやり過ごし、鬼怒川温泉から五十里湖畔。
 「お、明るくなってきたじゃないか、空」

 山を一つ越えたせいか天気が回復してきた。路面も完全なドライへ。
 それではと湖畔でごそごそ合羽を脱いでみる。


まだまだ「晴れ」ではないですけどね

 11:45、道の駅たじまで小休止。観光客に混じってアイスを食べてみる。

 休日のこの時間帯、いつもならここはバイクでも賑わっているはずなのだが今日は数台といったところ。これも天気予報のせいだろうか。

 国道121をえいやと走り、会津田島の市街を抜ける。

 甲子道路(R289)との分岐を過ぎてしばらく走ると、案内看板が出てくるのが「塔のへつり」だ。
 自宅からそう遠くないけど来たことのない観光地、一度覗いてみたかったんだよね。

 看板に従って進み駐車場へ。ああ、バイクは100円ですか。
 ジャケットをバイクに残し、Tシャツ姿で歩き出す。天気がよくなったのはいいけれど、なんか暑くなってもきたんだよな…

 駐車場から200Mほど歩いて着いたのがその「塔のへつり」。

 川沿いの崖が水流でえぐられ、洞窟のようになっている。


つり橋の向こう側になります


結構狭いでしょ

 つり橋を渡って向こう側へ。お~なかなか狭いな、足元要注意っと。
#ご家族連れも多かったけど、子供は注意しないと危ないと思う。


実際に歩くとこんな感じ

 うらうらと歩き見学。川を渡ってくる風が気持ち良い。

 うん、なかなか面白い場所だから一度は来ても損はない。…でもまぁ一度来ればじ(略)

 ほどほどで引き上げ、出発する。


空も青くなってきたしねぇ

 国道121をちょいと走り、県道329へと左にそれるとあるのが有名な「大内宿」だ。
 自宅からそう遠くないけど来たことのない観光地、一度覗いてみ(再)

 ところがまぁ驚いた。この県道はほぼ大内宿専用みたいなものなのだけれど、ここが四輪で大渋滞していたのだ。

 先にある大駐車場までは数百メートル、そこまでを埋め尽くしている車。
 「うわっ!こんなに混んでるのかよっ!」

 係りのおやじさんに「バイクはあっち」と指示され歩道上へとセローを停める。あーよかった、バイクで。


もう「青空」と言ってもいいでしょう

更に上がってきた気温。首筋の汗をタオルで拭きながら大内宿内へと歩く。「おお、これはこれは…」

南北に通る広いセンターストリート。その脇に佇む昔ながらの合掌造りの家々
 
その前には細い用水路があり、綺麗な水が滔々と流れている。

「へぇ、綺麗に作った(残した)もんだねぇ」


狭く見えますが、実際は広い通りです


ラムネとかキュウリも冷やされてました


火の見櫓もありますよ

 ぶらぶらと歩く。
 人出は多く混雑はしているが、先の駐車場の状態からすればもっと混んでいても不思議ではない。

 合掌造りはほぼ店舗だ。土産物屋と食事処が主。
 食事はやはり蕎麦がほとんどで、有名な「蕎麦を箸ではなくネギで食べる店」もある。

 あまりの暑さに用水路で顔を洗う。周りの子供たちも珍しいのか手を洗おうと用水路に身をかがめる。
 いやおかあさん、ちゃんとみてやらないと転げ落ちるから気をつけてね。

 ちょい遅めの昼飯はやはり蕎麦にする。

 とある蕎麦屋、風通しの良い大広間で座布団に座り、麦茶を飲む。
 外では用水路の水を使っての打ち水、渡ってくる風に水の匂いが混ざりこむ。ああ、落ち着くわ…
 
 「蕎麦は十割よりニハチ」を是とする俺。出てきた蕎麦はなかなかに旨かった。


お値段がちょい高めなのはまぁ仕方ないでしょう

 よいしょと出発。
 同じ国道へ戻るというのもつまらない、このまま県道で北へ向かうとしよう。

 上がった気温も走っている最中なら気持ちの良いもの。
 うーむ、これは思いも寄らぬ絶好のツーリング日和って奴だな、これでこそ天下御免の晴れ男だ。

 3時前、会津手前で給油。
 そう、迷ったのだが会津からは高速を使うことにしたのだ。
 
 新潟まで全部下道を使っても良いのだが、今は国道400号が全面通行止めになっている。
 なので行くならぐるっと西を回るしかない、つまりいつぞやの「奥只見ツーリング」の2日目の逆ルートになってしまう。
 今日で終わりのツーリングならともかく、メインはあくまでも北海道。ま、酔狂はこのあたりまでにしておこう。

 新鶴PAから高速に乗るべく、初めて通ったのが「スマートIC」と言う奴。
 なるほど駐車場の入り口みたいで面白いんだけど、こんなに簡単に高速道路に乗れてしまっていいんだろうか?

 磐越道へIN。高速は基本100km/hしばりで走る。(←ブローバイガス対策)
 実質は90km/h+といったところだ。例によってばんばん抜かれる(抜かせる)が気にしない気にしない。

 西へ走るにつれ、またまた気温が上がってきた。むう、これは「絶好のツーリング日和」どころの話ではなくなってきたぞ。
 
 道路脇の温度表示はぐんぐん上がり、とうとう34度になってしまった。
 空冷単気筒のエンジンと共に、自分自身の冷却も心配になってくる。
 
 ウエアのベンチレーションはもちろん全開、それでも我慢できず阿賀野川SAへと逃げ込む。
 せっかく逃げ込んだSAなのに、店舗のエアコンはあまり効いていなかった。仕方なく駐車場の日陰でアイスを食べながら涼んでみる。
※磐越道の良いところの一つはSA・PAのバイク駐車場が屋根付きであることだな、うんうん。

 「頑張れセロー!そして俺!」と励ましながら新潟へと着。

 今回はいつもの新潟亀田ではなく、新潟中央で高速道路を降りる。
 フェリーが出るのは深夜だが、今はまだ夕方前。夕涼みがてら適当にぶらぶらしていよう。
 
 やっと下がって来た気温にほっとしながら結構な混雑の新潟市内を抜ける。
 「何はなくともまずは海」と寄居浜へ。夕日にはちと早い西の海を眺めながらぼーっとする。
 『お兄さん、宇都宮からかい?』「え?ええ、まぁそんなところです」(←ぼーっとしていて気の利いた対応ができなかった)


でもまだ涼しいというわけではなく

 砂の溜まる海沿いの道を走り、トンネルを潜って新潟空港へ。
 
 空港先の公園にセローを停めて、歩いて海岸へ。これまたここでぼーっとしてみる。
 空には離着陸する飛行機。羽田ほどではないとはいえさすがは国際空港だ。

 19時。「乗船手続きは何時からだろ?」とフェリーターミナルへ寄ると、なんともう手続きできますよとのことだった。
 当然他に客はなく、さくさくとチケットの入手を完了。よーし、これで安心してゆっくりできるぞー

 市内をぐるぐる回ってロイヤルホストへイン。
 カシミールカレーを食べながらTwitterで「ロイホなう」と書き込み、ロイヤルホストからリプライを貰って喜んでみる。
 「あー、ドリンクバーが旨いぜぇ~」(←軽い脱水状態だったのかもねぇ)

 22時前、再度フェリー埠頭。

 駐車場で乗船を待つバイクの数はこれまでで一番少なく20台程度。うーむ、年々減ってきている気がするんだよなぁ。


流れる光は後ろを通ったバイクです(笑)

 乗船後はいつものお決まりを済ませ、2等寝台へと転がり込む。

 定刻、出港。

 「あー、暑さはともかく今日は良い天気だったよなぁ…北海道でもずっとこんな天気だったらなぁ…(←無理です)
 

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<本日の走行距離=300km><給油回数=2回><教訓:北海道へ行くまでもツーリングです!>

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