YAMAHA SEROW 225WE (4JG6)

☆ 悪戦苦闘編 ☆

ファーストインプレッション オン&オフ記



<2006年11月>

  なにはともあれ

 というわけで、とにもかくにもセローのインプレである。

 現在の状態としては、
・自分ではきちんとしたメンテはまだしていない。
・オイルとプラグは新品。チェーンに給脂、バッテリー充電。
程度のものだ。

 もちろん、この手のオフ車に乗るのは初めての俺。
 インプレッションといっても客観的な判断ができるはずもない。

 以下はセローという車種のものというより、この車両特有のものと考えてもらったほうが良さそうである。
 

  まずはオンロード

 エリアは市街地。結構な交通量のある国道である。

 ゼロスタートはスムーズだ。
 
 低速トルクがあり、クラッチもきれいに切れ、繋がる。
 そしてクラッチレバーは驚くほど軽い。

 この型のセロー(4JG)からクラッチケーブルの取り回しが変ったとのことだが、果たしてそのせいなのだろうか?それともこのクラスだと当たり前の軽さなのだろうか?

 加速。
 さすがにギア比は低めなので、早め早めにシフトアップ。

 ミッションの入りは良い
 ニュートラルだけちょい出にくいが、他のギアへはすこすこと入る。
 これがミッションの造りなのか新品オイルのおかげなのかは不明である。

 見た目小さくて、最初「足をどう乗せるんだ?」と悩んだステップだが、実際走ってみると特に不満はなかった。
 意識することなく普通に乗る事ができる。
 そうすると、世間でセロー用として売られている「大きなステップに換えるキット」は何の為なのだろう?
 大きなオフブーツを履いた時や長距離乗った時とかなのだろうか?
 
 ちょっと心配していたエンジンの馬力は、普通の国道では問題なし。
 シグナルスタートでも、普通の四輪を充分にリードすることができる。

 もちろんシフトチェンジ(アップ&ダウン)は頻繁に行わなければいけないが、先に書いたとおりクラッチは軽いし、ギアの入りも良いので気にならない。むしろ楽しいくらいである。

 排気音はタタタタという軽い感じ。
 煩からず、邪魔にならず、俺好みでほっとする。

 意外だったのが直進性が良かった事。
 手放しでもブレや片寄りはおきず、きちんと直進していく。
 もしかするとこのあたりはV魔より良いかもしれない。

 気になったのはやはりブレーキとタイヤだ。

 ブレーキは止まらない。それはもうV魔の前期型ノーマルくらい止まらない。

 前方が赤信号になり、よっこいせとブレーキを握っても減速しないのでびっくりする。
 効きすぎるブレーキはオフロードでは使いにくいのかもしれないが、その分街中では注意が必要だろう。
 もちろんこれから、キャリパーの洗浄、ピストン揉み出し、パッド交換等で良くなる可能性もあるのだが。

 タイヤは滑る。

 今履いているのはダンロップのD605というブロックタイヤ(4分山くらい)だ。

 もちろんブロックタイヤにアスファルトでのグリップなど期待していないが、慣れていないせいもありちょいと危ない。
 最初の交差点でずるりと行った時には嫌な汗がどばどばと流れた。

 先のブレーキングも、止まらないからと強く握ると今度はタイヤが滑りそうで怖い。
 まぁこれは慣れるしかないだろう。

 ハンドルは広く、高いので操作がらくちんだ。
 但し、渋滞でのすり抜けでは(より広いハンドガードが付いている事もあり)気を使う必要がある。

 シートはさすがに細く、50kmも走ると尻に疲れが出る。まぁこれも仕方の無いことだろう。

 スイッチ類の操作性は悪くないが、ちょい動きが硬い気がする。
※後に全バラして磨いたらずいぶん良くなった。

 最高速は測っていないが、100km/h巡航は問題なくこなすことができる。
 これなら高速道路の移動もさほどの苦痛では無いだろう。

・・・というわけで、「意外にイケる」というのが感想だった。

 普通のツーリングなら何も問題はなし。
 150km程走って、燃費は30km/h以上。
 10Lタンクだから250kmくらいは余裕で走り続けられるだろう。
 

  そしてオフロード

 というわけで、次は本命の林道。

 ツーレポとしてはアップ済みなので、ここでは純粋にインプレとして書いて見る。

 アスファルトでは頼りなかったタイヤだが、未舗装路では本領を発揮する。

 砂利でもガレ場でもとにかくグリップする。
 走っていて「え?こんな簡単にイケるの?」と何度思ったことか。
※そして、わざと滑らそうとして転びそうになったこと数回。

 ブレーキもコントロール性が強調される。
 フロントはさほど使わないのだが安心してかけられる。リアも同様だ。

 特筆すべきはエンジン。

 2、3速で走ることが多かったのだが、低回転からすばらしく粘る。
 アイドリングに近いあたりからスロットルをあけてもきちんとツイてくるのだ。
 これがガレ場で大助かり。いや、やっぱり考えて作られてるものだ。

 そしてこれまた良かったのがシートとポジション。
 前後への体の移動がスムーズなのはもちろん、足がべったり付く安心感は何物にも換えがたい。

 ハンドルが恐ろしく切れるので、Uターン・切替しが楽。
 隼の半分の回転半径でもイケそうな勢いだ。

 結果、林道での感想は、
 「欠点なんて無いんじゃない?」
 なんとなく「なんでもできそう」な気がするバイクである。
 

 
  総括して

 久しぶりに乗る小排気量(?)という事もあり、ともかく「軽いし小回りが効くよなぁ…」というのが全体的な感想だ。
 反面、小手先でなんとかなってしまう分だけ、本来の性能を理解するのは大変かもしれない。
※取り回しが良い=一番の性能という考えもある。

 まぁ、そんな難しい事は考えず、トコトコ走るのが一番セローらしい使い方なのかもしれないのだけれど(笑)
 




Copyright 2006 Akira

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