YAMAHA SEROW 225WE (4JG6) セロー

☆ メンテナンス編 ☆

チェーン・スプロケット交換記


結構走りましたからねぇ
 

<2010年9月> 

  何時の間にやらこんな距離に

 そーそーこーきょり、よんまんにせんきろー
 さぁて、んじゃそろそろ駆動系の交換でもしてやりますかね。

 駆動系といえば、もちろんチェーンスプロケット

 チェーンは確かにちょいヤバい気配がある。
 リアサス交換スイングアーム周りグリスアップの際に外して洗ったのだけれど、カクカクしているコマがいくつかあった。

 そして最近のロングツーリング途中での伸び。
 伸びしろ的にはまだ余裕がある風だが、チェーン本体が疲れてきていることは間違いない。

 スプロケットは見た目まだ大丈夫そう。
 だが早晩交換時期がくるだろう。せっかくの機会だし、今回は全部まとめて交換してしまおう。


見た目もお疲れ気味

 さて、交換するとはいえ、金色のチェーンやらアルミのスプロケやらにするつもりはない。
 オフ車には頑固一徹な純正品(&同等品)が一番なのだ!
#というか、サンスターのサイトを見に行って価格に驚愕した。隼ならともかく、セローなんだしねぇ…

 価格的には、純正のスプロケが前後で7千円弱。純正相当のチェーン(もちろんシールタイプ)が7千円強というところ。
 こまごましたパーツを入れて総額1万5千円といったところだろうか。

 購入したパーツが届いて作業開始。
 
 まずはチェーンの取り外し。

 セローの純正チェーンの接合方式はクリップ式。カシメ式と違って特殊工具はいらないから簡単に外せる…と思っていた俺が甘かった。

 クリップ自体は比較的簡単に取れた。ペンチの取扱いにちょいコツがいるが、器用な人ならなんなく外せるだろう。


中央がクリップ式の留め具(ジョイント)


外れました&クリップの向き確認用画像

 ところがここからが大変だった。。
 圧入されているだけのはずのプレートが外れないのだ。

 捻ったり抉ったり叩いたり(←再利用しないので気軽にできる)したがどうにも外れない。頭にきたので「ええい!」とばかりにグラインダーでプレートをがりがりと削る。
 その後マイナスドライバーで抉って…「うひ~、やっと外れたぁ…」
#という時に反動で手をあちこちにぶつけて傷だらけにしたり。

 ぞろっと外れた古いチェーン
 これは洗っておいて、鉄の鋲を打った皮ジャンを着たモヒカン頭が襲ってきた時に使えるようにしておこう。


世紀末伝説用にでも

 次にリアスプロケット

 リアホイールをえんやら外して作業台へ。
 ボルトにはラスペネ済み。

 サービスマニュアルによると「ワッシャ(丸くは無い2つのボルト共用のワッシャ)ツメを立ててナットのロックを外す」らしいのだが、それらしき部分が見当たらない。
 試しにTレンチを使ったらナットがするりと回った。「あれ?ロックされてなかったのかな?」
※未だ原因不明、情報モトム。


このまま外せちゃいました

 6個のナットを外すとワッシャとスプロケットが外れる。

 新品と比較するが、やはりまだまだ使えそうだった。「ん~、やっぱ純正スプロケットって丈夫なんだな~」

 外れた古いスプロケットは洗っておき、3輪バイクに乗った身長2m体重200kgの大男が襲ってきた時に(略)


そんなには減ってませんね

 座面を掃除して、新しいスプロケットとワッシャをはめる。

 ナットの指定締め付けトルクは3.3kg、手ルクレンチを使って(多分)均一に締める。
#対角線上に分けて締める…ってのはお約束。


ワッシャも新しくしました。

 お次はフロントスプロケット

 外すのはボルト2本のみ。
 コツもなにもなく、ギアを入れておくのを忘れない(ニュートラルだとぐるぐる回ってしまうので)だけだ。
 間に挟まっているスペーサー(というかワッシャというか)はちょい角度をつけると外す事が出来る。

 こちらのスプロケは思っていた以上に減っていた。
 駆動側が明らかに削れている。これは交換して正解だろう。


小学生が描く太陽みたいた形に

 比較にと新しいスプロケ(純正品)を出してみて、形が全然違っていて驚く。
 慌ててパーツナンバーをチェックするが同じ。どうやら改訂版のようだった。

 新しいスプロケットは厚みが増していて、表と裏の形がはっきりと違う。
 薄くて裏表が同じような旧仕様よりは確実に丈夫そう。もちろん「歯」の部分は同じだから実際の耐久性に影響があるかまでは判らないけれど。


見るからに違います


こうすると判りやすいかな?

 もちろん取り付けは問題なし。
 厚くなった分、泥の詰まりとかは少なくなるかもしれない(んだろうか?)
※ちなみにセローのフロントスプロケは、きちんととりつけても多少のガタがでる。(←確認済み)

 そういえば購入した新しい前後スプロケットの歯数だが、15-45と純正と同じにした。
 
 せっかくだからギア比を変えて遊んでも良いのだけれど、今回の目的はあくまでも消耗品の交換。
 今のギア比にも特に不満はないし、とりあえず純正のままとした。

 
 さて、んじゃリアホイールを組みますか…という時に気づいてしまう。「あ~、リアパッドが無いぃ~」

 限界ぎりぎりまで減っていたリアブレーキパッド。むー、そういえばここのところフロントパッドしかチェックしていなかったかも。でも前回の交換はフロントと一緒だったんだけどな?

 「このまま組んでおいて後であらためて」とも思ったのだけれど、絶対忘れる(もしくは面倒なので忘れたふりをする)ので今日交換しておくことにする。
 パーツ屋へと走り、前回と同じデイトナの赤パッドを「定価で」購入する。
#昨日気づいてれば割引券があったんだよな…ぶつぶつ

 前回交換からの距離は丁度1万km。オフ車のリアとしては…こんなものなのかな?


ホントぎりぎり…


さくっと交換

 さくっとブレーキパッドを組み込み(と書いているが、掃除やらグリスアップやらで結構時間がかかっている)ホイールもセット。
 もちろんホイールは一番前側(チェーンを付けるとたるむ側)にして仮留めする。

 「さー、チェーン行くかぁ!」

 新しいチェーンは、RK(高砂チェーン)の428RX(純正同等)120L(120コマ)
 セローのチェーンのコマ数も120、なのでこのサイズを買うと切らなくて済むので非常に楽だ。

 チェーンに付属してくる留め具(ジョイント)はカシメ用なので、別途クリップ式の留め具を買っておいた。
 もちろんカシメの方が丈夫(安全)なのだろうけど、セローはもともとクリップ式、馬力もたかが知れているので心配はない。
 何より、カシメる為の専用工具って異常に高いんだよねぇ…
※この先何回も使うなら買ってもいいんだけどさ


新品は良いものです

 前後スプロケにチェーンをぐるりと回して用意OK。

 留め具にOリングを差し込んでチェーンに通す。
 出てきた先にもOリング、そして問題のプレートの圧入はやはり大変だった。

 いろいろ試して結果的に落ち着いたのがこちらの方法。
 出てくる先端がぶつからないよう、大き目のナットを置いた上でロッキングプライヤ(バイスグリップ)で挟むという方法だった。
※出にくい時は、挟んだうえでハンマーでコンコン叩くと良いかも


ナットを挟むのを忘れないように

 最後にクリップを留める。向きを間違えないように要注意。


何故濡れてるのかは気にしないように(笑)


フロント側もばっちりです

 ホイールを緩めて、サスを2,3回ストローク。
 チェーンを引いて遊びを確認。後ろから覗いてチェーンラインが出ている(一直線になっている)のも確認する。
 チェーンカバーの類を付けたら、さて、試乗に出てみますか。

 近所をぐるぐると回る。

 異音、異常は時になし、どうやら大丈夫そう。
 さて、これでフリクションロスが減って、高速でもうひと伸び…ってのはちょっと無理か(笑)

 あと100kmくらい走った後にもう一度点検・増し締めを行う予定。
 そうだ、チェーンの余分なグリスも早めに拭いておかないと。



Copyright 2010 Akira
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