☆ ツーリング紀行 ☆
第11回VMAX_ML全国大会
&山陰ツーリング記

<1>


秋の青空って良いですね


<2009年9月19日>

行くぜ超ロングツーリング!

 午前0時丁度、VMAXエンジン始動。
 深夜の住宅街に控えめな排気音がやさしく響く。

 明日は何度か参加しているVMAXメーリングリスト(以下ML)の全国大会がある。
※過去の様子は一覧からどうぞ
 
 今年の開催地はなんと鳥取県の大山。栃木県からでは遠すぎて到底行けないと思っていたのだけれど、この週はシルバーウィークとやらで丸5日間の休みになるらしい。

 山陰は未だ行ったことのない場所、ETC割引があるので高速料金の心配は無い。そして何より新型MAXで一度長距離を走ってみたい。
 いそいそと参加表明した片道1,000kmの長距離ツーリングは、さてどうなりますことやら。


んじゃ行きますかね

 ゆっくり走る国道4号バイパス。
 天候は薄曇りで、空には星が見え隠れしている。
 
 天気予報に寄れば、ここ数日は全国的に好天らしい。
 心配していた台風も逸れ「絶好の行楽シーズンになるでしょう」とのこと。そうそう、晴れ男のツーリングはそうでなくてはいけません。

 好天の予報ではあるのだけれど、3シーズンジャケットの下には長袖シャツ。グローブも3シーズン用をチョイスした。
 日中なら暑くて我慢できない格好だが、北関東の深夜だとほんのり温かく感じる程度。
 向かうのは南だが使うルートは山の中、夜明けに向けて気温は更に下がるだろう。「暑ければ脱げば良いが、寒いのは我慢できない」というのはツーリングの鉄則なのだ。

 きっかり1時間で群馬県の太田市へ到着。給油を済ませて北関東道路(群馬側)へと乗り込んでいく。
 
 航続距離の短い新型VMAX、今日は何回給油することになるだろう?サービスエリア(SA)の情報も早めに仕入れておかないといけないな。

 北関東道から関越道、そして上信越道
 そう、今日は東京(東名高速)経由ではなく、信越経由で関西以西を目指すのだ。
#使ったことが無い道だから&大都市近郊はETC料金が(略)
 
 ペースはゆっくり。1.2KS(KousokuSeigen:意訳)~1.3KSといったところだ。

 真っ暗な高速道路だが、交通量は少なく走りやすい。(相変わらずSA・PAで休んでいる車は異常に多い)
 時折下にちらりと見える市街地の明かりが実に綺麗、程よくクネった上信越道を快適に流して走る。
「あ~、やっぱツーリングは夜に限るねぇ…」

 走りながら、シート上で「尻の落ち着く場所」をあれこれ探ってみる。
 前に座ると体重移動は楽になるが、長時間同じ姿勢だとちょいと疲れる。
 後ろに座ると楽ではあるが、ハンドルが遠く、ダルな感じになってしまう。
 「む~難しいな。やっぱハンドル交換も考えてみるか…」(←まだ早い)

 2:00am前、横川SA。早めに給油。
 釜飯屋が開いているはずもなく、眠気覚ましに肉まんを1個腹に叩き込む。

 本格的な山間部へと入ると、気温がぐっと下がってくる。
 かなり余裕をもったはずの装備だが、ぞわぞわと進入してくる寒気が防ぎきれない。
 フルフェイスの中で大声でハイロウズを歌って誤魔化してみる。

 「♪このまぁまぁ~どこかとぉくぅ~♪」と喚きながら更埴JCで長野自動車道へと乗り換え、南下。

 3:20am、梓川SA。給油。
 山間のクネったルートでは意識的に回転を上げ気味にして走ったのだが、何故か平地をまったり流した時よりこちらの方が燃費が良かった。
 誤差もあるだろうが不思議なことだ。面白そうなネタなのであとでいろいろ試してみよう。別コンテンツに記載

 岡谷JCから中央道へ。
 4:20am、阿知PA。

 ここで給油…と思っていたのに、なんとGSが開いていない。
 付属のコンビニ(今はSA・PAにもコンビニがあるから楽だよなぁ…)で聞くと「夜はやってないんですよ」とのこと。
 次のGSまでは約35kmと教えてもらう。うん、そのくらいなら充分にガソリンは持つ、なら慌てず休んでいきますか。

 コンビニのイートインコーナーで、「缶でないコーヒー」で温まる。
 次に入ってきたタンデムスクーターは黄色のペアルック…と思ったら合羽だった。そうですよねぇ、結構冷え込んでますからねぇ…
 
 その35km先、恵那峡SAでの給油は5:15am、うっすらと東の空が白んでくる。


明るくなってきましたよ

 6:00am。尾張一宮PA。
 
 休む必要はなかったが、これまた付属のコンビニに入ってみる。 
 そしてそこで中部地方(NEXCO中日本管轄)の高速道路マップを頂くことができた。
 これで給油する場所に悩む必要は無くなった。そうか、SAのインフォメーションが開かないとダメだと思ってたけれど、コンビニでもこの地図貰えるんだ…
※ならもっと早く貰っておくんだったな。

 ここまで快適に走ってきたのだが、名神高速へと乗り換えると急に交通量が増えてきた。
 「まぁ5連休初日だしぃ~」と先へ進む。
 休日は普段車に乗らない人も走っているから要注意っと。

 7時前。多賀SA。
 すっかり明るくなった空は見事な晴天。うん、確かに今日は良い天気になりそうだ。


青空で安心

 明け方増えた虫のせいで汚れたシールドを洗い、おちついての朝食は「肉蕎麦」。味は可も無く不可も無くという感じ。

 道路上同様、SAの中も混雑してきた。
 駐車場に(「停まって」ではなく)泊まっていた車両が朝日と共にいっせいに動き出したのだろうか。

 出発前に給油しようとGSへ行くと、なんと給油待ちの列ができている。
 うへぇと並び、給油完了まで20分近くかってしまう。やれやれ、こりゃぁ先が思いやられるわ…

 その予感どおり、ここから先が凄かった。

 猛烈な大渋滞が始まる。4輪はぴくりとも動かない。
 その脇を「はいはいごめんなさいごめんなさい」とすり抜けていく。

 交通量からくる自然渋滞もあるのだろうが、一番の原因はやはり事故
 数箇所で事故があり、1箇所はレガシイの下に旧いベンツがもぐりこんでいるという「どうやったらこんなことに?」な事故だった。
 休日は普段車に乗らない人が…を再度心に刻む。それにしても、動かないからと車のドアをいきなり開けるのだけはやめてもらえませんかねぇ?
#注意しててもびっくりするものな…

 かなり頑張った(?)つもりなのだが、西宮名塩SAまでの120kmにたっぷり2時間を要してしまう。
 「あ~、渋滞は神経に悪いぃ…」と給油を済ます。

 大混雑は中国自動車道へと入ると解消した。激減して交通量にペースを上げる。

 相変わらず天気は良い。青空にはぽつりぽつりと白い雲。走りながら画像を撮れないのが実に悔しい。

 周囲の4輪のペースも上がる。
 しばらくの間、黄色いスズキスイフトスポーツと前になり後ろになりと遊ばせてもらう。
 そういえば排気量はこっちの方が上なんだよな(笑)

 クラクションでスイスポと別れ、勝央SAに入ったのが11:30、給油。

 うっすらとかいた汗に長袖を脱ぎ、ウエアのベンチレーションも開けてみる。
 タイヤキを齧りながら周囲を見物したら、ベンチで30分ほど寝ていこう。


そのベンチから撮ってみました

 落合JCから米子自動車道。

 米子道は狭い。というか、まだまだ工事中の箇所が多い。
 慌てず走って峠越え。「標高500m」の標識に安心していたら、頂上付近が意外に寒くてびっくりする。
 気温は標高だけじゃ決まらないんだねぇと、慌ててウエアのベンチレーションを閉じる。

 13時前に蒜山高原SA
 特に用はなかったが、高速道路の最後のSAなので入ってみる。
 
 せっかくなので、名前の付いた「ひるぜんおこわ」と「から揚げ」で昼食のようなものを摂る。味は可も無く(略)


ま、なんでも芝生の上で食べるのは気持ち良いもんです


 SAを出てすぐ、右手にど~んと「大山(だいせん)」が見える。
 うわー綺麗だな。というか、さっきのSAはこの景色が見えるこの辺りに作るべきだったんじゃないだろうか?
 
 米子ICで一般道へと降りたのが13時半。
 
 「う~、走った走った。でも今日はもう少し走らなきゃな」

 米子市から山陰道の無料区間を使って米子西へ。
 またまた給油。街中はやはり混雑しているが仕方なし。

 国道9号を西へと向かう。

 鳥取県から島根県へイン。混雑にうんざりしてきた頃、風車が見えたので国道を離れ、中海へと向かってみる。

 中海は隣の宍道湖と同じ汽水湖(淡水と海水が混じっている)だ。
 水際では北海道で見たのと同様の風車がぶんぶんと回っている。ここでちょっと休憩していくとしよう。


北海道のよりはちょい小型かな?


を、雲増えてきた

 国道9号へと戻る途中は一面の畑だった。
 土手に咲いた花を眺め、道路で日向ぼっこしていたシマヘビを避ける。
 うん、いい感じに田舎なんだな、この辺りは。

 国道9号を淡々と進む。

 宍道湖南岸を通り、道の駅湯の川で休憩。
 道路はすいてはいないけど、このペースなら予定通り出雲大社へ参拝できそうだ。
 
 その出雲大社、意外にも混雑はなかった。
 無料駐車場も半分埋まっているくらいで人出もほどほどな感じ。ああ、これなら慌てず参拝できそうだ…


混雑なし


中でもゆっくりと
 

 本殿は現在改築中とのことで仮殿へ参拝
 二礼四拍手一礼(でいいんだよね?)して…「アレとコレとソレがナニできますように…っと」

 お守りを買って出発。
 さぁて、予定はここまでだけど、日が暮れるまでには間があるし、ちょい寄り道していくか。

 一旦海まで出て北上、「日御岬」を目指す。なんでも日本一の高さの石造り灯台らしいのだ。

 この灯台まで続く県道29が面白かった。
 ごく狭いワインディングで斜度がとても大きい。小排気量では息絶え絶えになるところだがこちらはなにせ1680cc、大トルクにものを言わせてぐいぐい上っていく。これが実に楽しかった。
#軽トラは2速でも厳しそうだったものなぁ…

 行き止まりにあるその灯台は…まぁ灯台だった(←なんだそりゃ)

 手前の商店街は、いわゆる「旧いタイプの土産物街」
 夕日見物前の暇な時だったからかもしれないが、ちょい物悲しさを感じてしまう。
 まぁ観光客が大勢いる時間帯ならまた雰囲気は違うのだろう。


そう言いつつも記念撮影めいたこともしてみたり

 先の県道29から外れ、今度は県道23。
 ここもまた面白い。海沿いから山の中を一気に抜けるとそこはまた海。狭い漁師町(?)を越えるとまた峠…と景色の変化が楽しめる。
 ひゃっほぅ!と地図も見ずに走っていたら、いつの間にか出雲大社の裏手に戻ってきてしまっていた。
 ありゃ?海沿い走るつもりだったのにどこで間違ったんだろ?天狗にでも騙されたかな?


静かな漁港を抜けたはずなのに…

 「でもまぁそれならそれで」と国道431を東へ向かう。
 
 本日最後の給油は雲州平田あたり。ガソリンスタンドのおじさんにナンバーを確認され、「宇都宮って栃木かい、すごいねぇ」と驚かれる。
 いえいえ、宇都宮が栃木県だってことを知っておられるのもなかなか凄いことですよ(笑)

 18時前に到着した今日の宿は、ここ平田の某ホテル。
 
 あらかじめお願いしたとおり、屋根下にVMAXを停めることができてほっとする。
 荷物を降ろしてワイヤーロックとディスクロックをかけ、ぽんぽんとシートを叩く。

 距離感がなく、到着時刻が読めなかったので今日は素泊まりで予約してある。
 近くに食事できるところが無く、部屋でコンビニ弁当と缶ビールでの夕食とはなったが、長距離走った体にはかえって良かったかもしれない。

 本日の総走行距離は予定通り1000kmちょい。
 「ふー、でも思ったより疲れなかったな。というか、もしかして疲れが出るのは明日以降なのか?」
#いや、明後日以降かもよ…

<本日の走行距離=1040km><給油回数=9回><平均燃費=14.8Km/L>
<本日の教訓=1日の走行距離の自己新記録樹立。さて、この先この記録を更新できる日がくるかどうか?>
 
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