☆ YAMAHA VMAX (VMX17) ☆

(オーナー編)

ロングーリング使用記
 

長距離走るといろいろ考えますね

<2009年9月>

 2000kmは初めてです。

 2009年9月末、山陰方面へロングツーリングに出た。
 4日間での走行距離は2000km超となる。(VMAXの総走行距離で言うと4千後半から7千手前)
 高速道路主体ではあるが、長距離を延々走って判ったこと・疑問に思ったことを脈絡なく書いておくとしよう。

 ★

■ポジション

 以前のインプレ「6000rpmチェック記 」で、
>高速巡航時には尻をシートストッパーまで下げて、遠くなったハンドルを抱え込むように前傾すると楽だった。
>きっと前方からの風圧と前傾姿勢でバランスが取れるのだろう。
・・・と書いた。

 確かに直線が続く部分ではこれが楽だ。
 だが、今回使った上信越道、長野道のように、程よくクネった高速道路を1.5KS(KousokuSeigen:意訳)くらいで走る時にはこのポジションだとハンドリングにダルさが感じられる。
 かといって、普通の峠並みにシート中央(もしくはやや前)に座ると長距離が厳しくなってくる。
 その場その場でポジションを変えて走ってはいたのだけれど、ハンドルがもうこぶし一つ手前にくれば全て解決しそうな気がするのだが。

■車重
 
 ツーリングに出ると、やはり車体の重さをひしひしと感じる。

 足つきが良くないせいもあり、停まって片足で車体を支えている時の不安感は大きい。
 「ちょいと停まって画像撮影を」が面倒なのはツーリング中としては残念なことだ。それでなくてもソロツーリングは延々走り続けてしまいがちだし。
#最近の俺は違うとの噂あり(笑)

 尤も、巨大なトルクとタッチの良いクラッチのおかげでストップ&ゴー自体は楽。再発進が苦になることはない。燃費の問題はあるけれど(後述)

■低速域
 
 これまた以前、「夜間慣らし運転記」
>例えば、3000rpm前後で巡航している「だけ」の場合、感覚的な「楽しさ」は旧MAXのほうが上だろう。
>その要素はエンジンの振動であり、排気音だ。だがこれが新型に希薄なのはやむをえない事だし、またそうあるべきだと思う。
・・・と書いた。

 この印象は長距離ツーリングでも変わらない。
 もちろんトルクに不満などあるはずはないのだが、この回転域では出ているトルク分の「雰囲気」が希薄なのだ。
 だから街中での60km/hも、5速2000rpmで充分走れるのについつい4速を使ってしまう。
 だが、ここでパルス感を出すと排気音も大きくなってしまのだろう。この辺りは仕方ないとあきらめるしかないのかも。

■巡航時
 
 上の記述と矛盾するようなしないような気がするが(笑)のんびり走っている時のVMAXは非常に快適だ。
 アップライトなポジションは適当に気を抜いて走ることができる。隼のような「飛ばさなくてはいけない…」的な義務感は皆無だ。
 大トルクならではのオートマチック走行も可能、今ツーリングでの海岸沿いのまったり走りは実に楽しかった。

 高速道路での巡航も同様。
 先に書いたとおり、ちょいヤンチャしようとするとごそごそ動き回る必要があるが、制限速度+αでまったり流している分には何の心配もいらない。
 風圧も見かけほどではなし。シートの堅さも良好。

■Uターン
 
 未だに馴染めないのがUターン。それなりに練習もしたのだがいまひとつ自信が持てない。
 片側1車線(両側で2車線)道路だと、つい路肩の広いところを探してしまう。
 びったり2車線でもターンできなくはないのだが、不確定の要素(路肩の砂とかカマボコ路面とか突然の対向車とか)があった時のリカバリが不安で仕方ないのだ。
 これももう少し足つきが良くなり、フルロック時のハンドル外側が遠くなくなればかなり改善できるとは思うのだけれど。

■各種装備
 
 ツーリングに出て「お、使えるじゃん!」と思ったのが、これまで気にもしていなかった「ギアポジションインジケータ」(今のギアを数字で表示してくれる)
 先のUターン時に1速なのを確認する時や、3速オートマ走行の確認にも使え実に便利だった。

 ABSも思っていた以上に便利だった。特にリアブレーキ。
 相変わらず効きはちょい甘めだが、その分ツーリングでは安心してブレーキングできる。
 今回もいろは坂に似た荒れた路面の下りではずいぶん重宝させてもらった。

■積載性

 自作キャリアが大活躍。というか、これがなかったらツーリングに出られなかったのではないだろうか。
 重さ自体はリアシートで支え、フックは補助的にのみ使う必要はあるが、今回のような2,3泊用の荷物ならまったく問題なしだった。
 近々キャンプ用デカバッグも試してみようと思っている。

■給油

 給油毎にGSのおっちゃん、おねぇちゃんに言っていたこと。
 「きちんと穴の奥までノズルを突っ込んで、給油機のストッパが効いたらそこからは足さないで下さい!
 
 新型MAXの給油口は旧型に比べて格段に給油しやすいのだけれど、その分溢れさせやすい。そして溢れると、ドレンホースの関係でサイレンサー周りが汚れるのだ。
 給油口を見ず、給油機のメーターだけを見て(切りのいい数値にすべく)ガソリンを足そうとするおっちゃんを説得するのがなかなかに大変。
 「だ~か~ら~、そこでヤメてくれとあれほど…」

■燃費

 実に不思議だったのが、ロングツーリングでの燃費だ。
 
 慣らしの時の各種レポに書いたとおり、5速4000rpmキープで走った時の燃費は、高速道路で15km/L、一般道で14Km/Lという辺り。
 慣らし後は、普通に走って13Km/L、山で振り回すと12km/L台という感じである。

 これが、今回のツーリングで面白い数値が出た。

 まずは高速道路。
 4000rpm+αで流して走ると上記同様なのだが、その上を使うと何故か燃費が上がった(向上した)のだ。
 具体的には、5000~5500rpm辺りで16Km/L近くの数字が出た。
 5速だと回転*3=速度なので結構イイ感じのスピードが出ている、なのに燃費が良いとは実に不思議なことだ。
 もしかするとこの数値が本来の燃費で、逆に4000rpm前後の回転域こそ「何か」が余計なパワーを食っているのかもしれない。

 反して、極端に燃費が悪くなったのがストップ&ゴー
 ツーリング中、「あ、写真撮るか」と停まりエンジンストップ、発車してまた停まって…を繰り返したら、なんと10km/Lなどという数値が出た。
 ストップ&ゴーの燃費が悪いのは当然だが、ここまで極端に悪化するのは不思議なことだ。ギア比の関係から言えば、峠で振り回す方がよほど低いギアを使っているというのに。
 旧MAXなら同じ使い方でもほとんど違いは感じられなかった。
 原因はわからないが、結果的に同様の走りになる都市部で新型MAXを使った場合にはかなり悪い数値がでるのではないだろうか?それともエンジンを停めなければさほど変わらないのだろうか?

■改造

 最後に余談を(笑)

 今回のツーリングはVMAXのイベント絡みだったのだが、いろいろな人にこんなことを聞かれた。「で、次はどこ弄るんですか?」
 そして答えた。「まだまだ先で~す」
 
 旧型V-Maxの購入相談を受けた際、俺は「いろいろ不満は出るかもしれませんが、半年はノーマルで乗ってみて下さい」と言っていた。
 これはもちろん自分についても同様だ。メーカーがきちんと設定してくれたノーマルの状態をしゃぶりつくさないうちに改造してしまうのはもったいなくて仕方が無い。
#もちろん金銭的な問題もある(笑)
 
 今年一杯はみっちりノーマルで乗って、冬場にじっくりと弄る箇所を考えようと思う。
 「弄る」とはいえ、エンジン周りに手をつける気は無い。というか、この辺りは素人が手を出せる領域ではないし、不満も無い。
 
 今考えているのは主としてポジション的な問題
 これまで散々書いてきたとおり、ノーマルのハンドルは俺にはちょっと遠く、また幅広い気がしている。
 シートももう少し下げたい。もちろんサスは弄らず、純粋なシート部分でだ。(これ以上バンク角減らしたくないし)
 ちょいバックステップにしたい気もするが…アレがアレできるかどうか…(謎)

 というわけで、改造編を期待していた方には申し訳ない。その分メンテ編で頑張りますのでご容赦を(笑)

<了>



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