さあ、2000年初の走行だぞぉ、今日はがんばらねば。
昨年末から(正月を含め)仕事で働き詰めだったのだが、ふと取れた休日が筑波の走行日とばっちり合ったりするのだ。雨があがり次第に晴れてくる空といい、これが人徳って奴だろう。(←違います。)
仕事が忙しかった為、今回はガンマのメンテナンスには手が回らなかった。1ヶ月半前に走ったままの状態でトランポへ積み込み、筑波へ向かう。サーキットへ到着し、バイクを下ろしたら前後タイヤの空気圧を調整し、チェーン、タイヤのトレッドの状態を確認する。ん~む、まぁこんなもんかなぁ?タイヤは減ってはいるけれど交換するほどではない。ま、春先になったらニュータイヤを奢ってやろう。
自分の走行時間が来るまでは例によって同行の友人達の走りを観察する。
南関東から来ている友人達は92年式のNSR(250)を共同所有しサーキット専用車にしているのだ。このNSR、年式はうちのガンマより新しいが、走行距離(3万km超)を考えるととんとんの性能というところか?ガンマ乗りとしては宿敵NSR(笑)に負けるわけに行かないのだが…既にベストタイムで2秒も負けていたりして(爆)
さて、この時間の走行は、くだんのNSRにZX-9R、それにスーパーバイカーズ仕様のLANZA(230)だ。
そのLANZAがCXコーナーの先で転倒!結構派手に転んだらしいのだが(CXの向こうは見えない)帰ってきたバイクの被害はフェンダーの擦り傷とチェンジペダルの曲がりと些細なもの。メゲるオーナーを余所に「いやぁ、さすがはオフローダーだわ」と皆で関心する。(←人を呪わば穴2つ(謎))
さあ、走行時間だ。ツナギを着込んで暖気の終了したガンマでコースゲートへ向かう。他の3台も一緒(本日2本目)だ。
ゲートイン。膝を曲げ伸ばししてツナギを馴染ませ、1コーナーを曲がる。ゆっくりと回る1周目だが、今日は妙に調子が良い。CXの切り返しもスパンスパンと決まる。体がやっと乗り方を思い出してきたのだろうか?タイヤも温まっていないのに最終コーナーで膝が内側のゼブラゾーンにぶつかるほどバンクさせてもまったく恐怖感がない。「こりゃぁ今日はイケるかな?」
2週目、1コーナーから1ヘアピンもスムーズに回れる。裏のストレートでの伸びは前を走るNSRより確実に上、最終コーナーを回って3週目に突入、よおし、ちょっと早いけど仕掛けてみるかぁ!
1コーナーで前が詰まったNSRをパス。そのままS字を切り返して1ヘアピン、ちょっとオーバーペースかも…と思ったけど突っ込んでみる。でもきちんと向きが変わるのはやはり乗れているせいなのか?クリッピングポイントを立ちあがり、「よおし、行くぞぉ!」とスロットルを……
いきなりリアタイヤから荷重が抜ける。周囲の風景はスローモーションと化し、リアタイヤがコーナーの外側へ抜け、バイクが内側を向きながら横倒しになって行く様が至極リアルに感じ取れる。ガガガガというアスファルトを削る音。「うわぁっ!やっちまったぁ…」
絵に描いたようなスリップダウン。手を離れて勝手に滑っていくバイクを尻目に妙に冷静に立ちあがる。後続のバイクに合図を送り「一番怖いのは後から来るバイクに轢かれる事…」などと考えながら、バイクへ駆け寄り力任せに引き起こす。
「ううう、やっぱりタイヤが温まっていなかったかぁ・・・」今更思い付いても仕方がない。ともあれ、たかだかヘアピンのスリップダウンだ、さほどの損傷があるはずがない。コース外へガンマを出し、「さて、とりあえずピットへでも戻るかぁ」と思ったら…「あれ、ステップがないや」(爆)
コース中央にぽつんと転がる左のステップ。これではこの時間の走行は無理だ、ガンマをスポンジバリア(衝撃吸収用にコース脇に置いてある巨大スポンジ)に立てかけ、とっとと歩いてコーナーポストへ向かう。
ポストのお兄さんに招かれ、脇のパイプ椅子に腰を下ろす。あ~、この前転んだのって何時だったかなあ、同じ年式のガンマで雨の日に同じ1ヘアピンで転んだのが最後だったかなあ・・・あれからもう10年かぁ・・・
淡い想いに浸りつつ(笑)残りの走行時間は他のライダーの走りをじっと見ていることしかできない。ポストのお兄さんと「あの人は速い」「巧い」「寝かせすぎ」と勝手に評論しながら盛りあがる。
たっぷり20分待って走行時間が終了、バイクの元へ戻りエンジンをかける。そうそう、取れたステップを拾っておかないとな。
バイク回収車(通称ゴミ拾い)に「乗って行くかい?」と聞かれたけれど、エンジンも無事かかったので丁重に辞退する(笑) コースをショートカットしてパドックへ、ま、今回は怪我をしなかっただけよしとしよう。
トランポの脇まで戻ると、なんと、同行の9Rも転倒していたとの事。
こちらは最終コーナーでのオーバーラン、雨上がりのグラベルを滑って行ったとの事でと言う事でマシンもツナギもドロドロだ。皆で大騒ぎしながらサーキット内のガソリンスタンドで9Rの水洗いを行う。こちらもライダーには怪我がなかったようでなによりなにより。
着替えて落ち付いた後あらためて調べると、ガンマの左のステップは外れたり折れたりしたのではなく、転倒の衝撃で取りつけプレートが割れてしまったようだ。
う~む、そうそう割れるような場所ではないんだけれどなあ・・・これってもしかして経年劣化?(笑)
見事に根元からポッキリと・・・