> しかし、フルカウルと同じくらいに好きなのが、ハーフカウル(+アンダーカウル)の仕様なのだ。
中略
>さて、あとは…どこかで格好良いアンダーカウルを出してないかな?
・・・こう書いてからはや1年半。
機会がある度に隼用のアンダーカウルを探していたのだが、どうにもピンとくるものがない。
■耐久レース用の汎用品は高いし、路面とのクリアランスが気になる。
■ドイツの某ショップ品はデカすぎてちょいと格好悪。
「結局一番ぴったりくるのは純正品なんだよな…」なんて話を某キャンプの時に酒を飲みながら話していたら、毎度お馴染みカクチさんが純米吟醸酒で赤くなった顔をこちらに向けてぽつりと言った。「ぼろぼろの奴ならうちに転がってますよ、純正カウル」
・・・・・・まぁまぁカクチさん、飲んで飲んで。
数日後。
栃木の地酒一升と交換してもらった純正カウルは、確かにサイド部こそ転倒によるド派手な割れ&傷があり痛々しいが、アンダー部は擦り傷と塗装が一部剥がれている程度。
■うちの'99式のカラーは、キャンディサターンブラック/メタリックライトチャコール
■カクチさんの'00式は、キャンディベルベットレッド/メタリックアーバングレー
アンダー部の銀(灰色)は近似色だし、どうせさほど目立つ場所ではない。再塗装しなくともコンパウンドで磨いてやれば十分に使えるだろう。
そう、今回はこの純正カウルを叩き切って、オリジナルのアンダーカウルを作製するのだ。
右側は比較的綺麗でした(割れてるけど)
さて、まずは形、というかデザイン。
せっかくの自作カウル、とにかく格好良い(と俺が思うような)形でなければ意味がない。
俺の隼のサイドビューと純正カウルをパソコンに取り込んで、アンダーカウルの形をシミュレート。
取り付けボルトの位置を考慮しながらいろいろなパターンを試してみる。
基本コンセプトは、「エキパイが見え隠れする薄形」
もちろんハーフカウルとの相性も重要なポイントである…とかなんとか偉そうな事を書いているが、素人が考えるデザインなどたかが知れているし、なにより微妙な曲線など出る(切れる)はずもないのだ(笑)
ともあれ、おおまかに形を決めたら、まず実物のカウルをざっくりと切ってみる。
取り扱いを簡単にする為だが、切る手間と、切った後の切断面の状態を確認する意味もある。
切断は糸ノコギリで行う。
リアコブ同様さくさくと…とはさすがにいかないが、とりあえず切るのは問題なし。
まず右側を切り、しげしげと眺める。
やはり急いで切ると切断面の塗装が剥がれてしまう。ゆっくりとやれば・・・それでも多少の剥がれが出そう。
再塗装しないで済ます為には、できるだけ丁寧に切った上でなんらかの補修をする必要があるだろう。
切ったカウルをバイク本体へ仮止め。ステーはもちろん純正品。
隼のサイドカウルの下部は、後端はフレームへ、前端はオイルクーラーのカバー(センターカバー?)に留められている。
しかし、ハーフカウル仕様のうちの隼の場合、このカバーは付けることができない。カバー上部がハーフカウルに干渉するのだ。
無理をすれば入らないこともないが、カバーの使わない部分が間延びしてなんとなく間抜けである。
「う~む、ならば切るか・・・」
糸ノコを取り上げ、アンダーカウルに関係ない部分をばっさりと削除。
車体への取り付けボルトが3本から1本へ減るが、ま、大丈夫だろう(←根拠なし)
仮止めして様子を見る。
あくまでも「仮」です。
耐久レーサーを気取るなら、これくらい厚みのある形でもよさそう。
ただ、これだと当初目的である「エキパイが見え隠れする薄形」の趣旨から外れるし、(画像では良く判らないが)カウルの大きな傷が目だってしまう。
さて、んじゃここからどう切りましょうか。
油性マジックであちこちにマーキングし、できるだけ直線カットで済むデザインを考える。
外しては糸ノコで切り、取り付けて眺めては考え込む。う~む、なかなか難しいモンだねぇ…(楽しいけど)
なんとか納得の行く形になったら、糸ノコの跡をカッターで整え、当て木をした1000番の紙やすりで慣らす。
白くなった切断面は、後でタッチペンででも修正してやるとしよう。
右サイドに続き、左側も同様に処理。
左右非対称になるのはお約束である。(というかもともと非対称だし)
最後にもう一度外してコンパウンド入りワックスで磨く。
どれどれ、どんな感じでしょう?
うむ、余は満足じゃ(笑)
画像と実物のイメージは結構違う。実物はもう少しさりげない感じである。
画像はカメラの位置によって雰囲気が変わるから、後で一番格好良く見えるところを探すとしよう。
高速走行テストはもう少し先に行う予定。
それまでに切断面の補修とステッカーチューンをしてやらねば。
・・・某日、補修とステッカーチューン、その他もろもろの小細工も終了。
高速テストを行い、取り付けのガタ、風きり音等に問題が無い事を確認する。
うむ、これで完成だな(笑)