その4
2004/8/12
というか、なんやかんやで2時近くまで寝付けなかったのだ。
繰り返しになるが、これだけテントが密集しているんだ、話し声と内容にはもう少し気を配ったほうがいいぞ>某関西人グループ
(関西人に他意はありません。念のため)
尤も、おかげで開陽台の朝日をしっかりと拝むことが出来た。
朝日と呼ぶにはちと雲が多いが、見事な朝焼けとなる。さぁて、今日の天気はどんなもんでしょう?
♪朝っさ焼けぇのぉ光のなかにぃ~
晴れるといいんですが…
階段を往復して小用を済ませ(トイレが階段下にしかないのだ)とっととテントを撤収する。
昨日もちょいと書いたが、開陽台は見学に来るには良いところだが、泊まるにはちょっとお勧めできないかも…(何をいまさら)
撤収の際気づく。早朝にも関わらずテント外側が濡れていないのだ。
夜露がなかったのか、それとも乾いたのか。いずれにせよカラカラ撤収というのは嬉しい限りである。
6:00、出発。
誰一人走っていない真・莫迦直線で再々度の記念撮影。
本当はもっとお莫迦な写真を撮りたかったのだが、朝飯を食いに急いで釧路まで行かないといけないのだよ。
変わり映えのしない画像ですいませんねぇ…
えっほっほと莫迦直線を乗り継ぎ走る。ええい、だからモンシロチョウは寄ってくるなってぇのっ!
国道272へ。
ここも実に立派な国道で、立体交差や合流地点は「高速道路か?」と見紛うばかりである。
さすがにそこそこの数の四輪車が走っている。しかし、相変わらず皆ペースが速い。
メーター読みで55~65が普通、場合によっては75近くで流れている。いいのかなぁ?こんなペースで・・・(繰)
「釧路まで120km」の看板を見て「そうか、2時間かからないな…」とか考えてしまうのはいかがなものか?と思いながら走る。
あっという間に釧路市内へと到着する。
う~む、まだ7:30である。本当に1時間半で80マイルを走りきってしまった。恐るべし、北海道の国道。
釧路駅近くで、目指す和商市場を発見し、中へと乗り込む。
ここで有名な「勝手丼」を食らうのだ。
市場中の店で「丼にご飯」と「好きな具」を自由に買い、自由な丼を作るこのシステム。勝手な丼になるので勝手丼ということらしい。
さて俺は…朝飯だし小さな丼&ご飯にして、ウニエビカニシャケマグロでこんな姿にしてみました。
マグロ1切れは魚屋のお兄さんのサービス
ちなみにこれで1,050円也
市場中央のテーブルに腰掛けて食う。
「うむ、これが不味いわけがないな…」
あっという間に食い尽くす勝手丼、これなら大盛りでもイケたかも(だろ?)
う~い食ったと店を出てMAXの元へ。
さて、これからどうしよう。
地図を見ると、近くに広がるのは釧路湿原。そしてその北側にあるのは鶴居村。…つ、鶴居村…
♪鶴居村から鶴が来るぅ~♪とヘルメットの中でわめきながら走る。(歳がバレるぞ)
釧路湿原脇の県道53を北上。
湿原に迷い込み、Uターン出来ずに延々とダートを走ったり、落ちていた堆肥を踏んでドリフトしたり、モンシロチョウに加えモンキチョウのアタックを受けたりする。
何処まで行けばUターンできるんだろ…
県道243は珍しくタイトコーナーの連続する峠だった。
2~3速を使うワィンディングは久しぶり。どうしてこんないい峠のガイドがツーリングマップルに載っていないのか不思議である。
国道240に乗り、阿寒湖畔へ。
阿寒湖では、湖の周囲を回る林道を走ろうと目論んでいたのだが、残念な琴に通行止めであった(お盆だからか?)
悔しいので、アイヌ民芸品屋で手彫りの梟と鹿の角で出来たストラップを購入する。
国道241は、森林の中を抜けるこれまたハイスピードのワィンディング。
うっひょひょ~と走っていたら、「とんでもない速度」で走ってきた隼とすれ違う。
そうだよな、隼だったらあと5割くらいペース上げられそうだよな…(←危険です)
お昼前、国道脇の出店でジャガイモ(美味)と茹でもろこし(美味)を齧りながら農家のおばちゃんと立ち話。
ちなみに今年のジャガイモの出来は可も無く不可もなくだそうだ。
足寄まで一旦降りてから、国道274、そして県道468。
ここも森林の中を走る道路である。県道だけにちょいと路面は荒れ気味だが、それがまた雰囲気がある。
いつ路肩から熊が出てきても不思議ではない、実際「熊出没注意」の看板がたっていたりもするのだが。
国道273へ合流する直前でちょいと小休止。
緑の牧草地帯の真ん中にV魔を停め、持参のお茶で喉を潤す。
通る人もいない峠道の頂上。音はといえば、草を渡る風と気の早い秋の虫の声のみ。ああ、落ち着くなぁ・・・
静かな高原
脇道を見つけては入り込み、Uターンを繰り返す。
くるりと回れる場所もあれば、降りて切り返さなければならない場所もある。
「Uターン、できる技術としない勇気」
転んでしまったら元も子もないからねぇ
おっしゃぁ行くかと国道273を駆け上がる。
糠平湖のほとりでGSを探す。ツーリングマップルによればエネオスがあるはずなのだがどうしても見つからない。
頭の中で燃費計算。あとは士幌市街まで降りるだけだしなんとかぎりぎり間に合うはず・・・だよな?
湖畔から県道85、ここは先の県道243にも増してタイトなワィンディング、走りなれた栃木の林道と似た感じの峠である。
2つ目のカーブを曲がると、そこにちょこんと座っていたのはキタキツネ。
おお、そういえば北海道へ来て初めて見たな。
手ブレ失礼
噂どおり痩せこけた狐は、逃げる様子も無くこちらを見ている。やはり人擦れしているのだろう。
俺には野生動物に餌をやる悪癖はない、画像を撮ってとっとと出発する。
燃費を気にしつつもタイトな峠を楽しみ、お目当ての山田さん温泉へと到着。
ここは夏だけ営業のひなびた温泉宿。
風呂はまぁ普通だが野州に溢れている(笑)う~い、気持ちいいぞぉ…
14:00、濡れたタオルを後ろになびかせ乾かしながら峠を降りていく。
下に見えるは十勝平野、お~、なんか土地の区分けが真四角だぞ(笑)
燃費はばっちり計算どおり、リザーブになる寸前に市街地へ到着。GSに駆け込み給油する。
ぐるりと回って国道274、すると…ああ、ここもまた真・莫迦直線だっ!
なんと16kmの直線道路。上下にうねりながら地平線へ消えていく国道はまさに莫迦としか言いようがない。
これもきっとどっかの莫迦が地図に定規で線引いて…(以下略)
えんやこらさっさと先へ進む。
市街地の国道だけに交通量は結構多い。
それにしてもなにしろ16kmの直線だ。向こうからやってくるバイクは遥か彼方から見えるし、それがじりじりと近づいてくるのだ。
そりゃまぁ、すれ違う時挨拶しないわけにいかないわな…
莫迦直線を抜け、上士幌町の航空公園へ。
気球のレースで有名なこの公園併設のキャンプ場には、今日、毎度お馴染みにょろさんが宿泊しているはずなのだ…っと、テントがありましたありました。
留守のようだが、とりあえず俺のテントも張ってしまおう。
しかしここも実にきれいなキャンプ場だ。
敷地はあきれるほど広く、トイレも水場もきれい。これで無料だってんだから北海道は凄いねぇ…
実際の敷地はこの数十倍
さて、時間はまだ早い。にょろさんも出かけている事だし、ちょいと付近を回ってくるとしよう。
お茶でも買おうとコンビニへ寄って気づく。携帯の電池が切れているのだ。
う~む困った。今日もそうだが、明日の小樽泊に向けていろいろ連絡しなければならない事があるのだ。
ACアダプタは持っているが、キャンプ場でコンセントは期待できない。
ダメもとで…とコンビニのおばさんに「コンセントを貸してもらえませんか?」と頼んでみる。
しかし「一人に貸すと際限ない」という規則でダメらしい。
だが、そうですか…と肩を落す俺の姿があまりに哀れだったのか「いいから充電しちゃいな、見ない事にしておくから」と言ってくれたおばさん。
ありがとう、このお礼は…夕方改めてビール買いに来ますね。
5分の充電でとりあえず使えるようになった携帯を持ち、改めて礼を言って店を出る。
諸々の連絡も終了、さて、何処へ行ってみようかな?
ツーリングマップルを頼りに走り出す。夕日でも撮りに十勝牧場まで行ってみるか…
…そして皆の期待通り、ダートに紛れ込んでしまう俺。
いや、迷い込むも何も、マップルにはきちんとダートって書いてあるんですが…
牛も驚くフラットダート
タイヤを真っ白にしながら砂利の丘を駆け上がる。
登りきった先、十勝牧場展望台では、オフロード談義中だった(と思われる)XRとWRの2人連れが不思議そうな目で俺とMAXを見る。
いえ、決して怪しいモノではありませんので。(充分怪しいって)
お茶でのどを潤し、傾いた太陽を眺め、丘を下る。
近くにあるのは、ツーリングマップルによると「白樺並木、撮影ポイント」って…ここもダートかよっ!
景色はいいけどタイヤがねぇ…
悔しいのでしっかりと写真を撮り、途中のGSで真っ白になったタイヤをざっと洗う。
ツーリング中のバイクは汚れているのがあたりまえだが、ものには全て限度というものがあるのだよ。
約束どおり、先のコンビニでビールと食材を買い込んでテントサイトへ戻る。
おお、にょろさんも戻ってましたか。
夜はにょろさん&隣のテントのV11氏と共に夕食となる。
メインは地元のソーセージを茹でたやつと、にょろさん謹製のジンギスカン。
いや、ビールがすすむすすむ。買ってきた分はあっという間に飲み干して…そういえば一昨日買ったワンカップ大関がまだ残ってたな…
夜半就寝。寝しなにチェックした天気予報だと明日の天気は期待できそうにない。
そうか、明日が事実上の最終日だってのにな…