☆ ツーリング紀行 ☆
2008 北海道 "迷走" ツーリング記

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<2008年8月11日>

メインディッシュですよ

 4時起床。
 うん、さすがに呑んで10時前に寝ると目覚めがいいな。

 夜明けの東空に向かい、久しぶりに「あっさ焼けのぉ~ひかりの中にぃ~」(年齢踏み絵)をやる。


立つ影はぁ~

 昨夜は風のおかげか、蚊や虻に悩まされることもなかった。
 テントの中に新兵器「携帯蚊取り」を置いたのも効いているだろう。ツーリング中の安眠確保は大切な事だよねぇ。
 
 そういえばこのキムアネップキャンプ場、大きなトイレが新設されていた。
 無料のキャンプ場だというのに嬉しい限り、トイレが綺麗だと嬉しいのには老若男女関係なし。

 そのトイレで朝のお勤めを果たした後、さっくりと荷物の整理をする。
 とはいっても今日はここに連泊なのでテントを畳む必要はない。


良い天気になりそうです

 5時過ぎ出発。

 一応バッグを積んではいるが、中身は「いざという時用」のツールのみ。
 うは、昨日も感じたけど、やっぱ尻が軽いと走り易いなぁ。

 R238を北西へ進む。
 セイコマでの朝飯は当然グラ(略)&豆(略)。

 朝焼けのとおり、空はピーカン。だが気温はこれまでどおり結構低い。
 
 さすがに今日はタオル巻きというわけにはいかず、長袖シャツを着込んできた。
 これだと寒いと感じることはなく快適である。(←だから昨日から着とけって)

 6:30、例の場所到着。
 そう、コムケ湖畔の浜沿いダートである。

 ピーカンの空の下、隼の時の3倍の速度で走る。「うっひゃ~、気持ち良いぃ~」


そりゃまぁこんな場所ですから


楽しくないはずがなく
 

画像も撮りまくるわけで


 「相変わらず凄いよなここは…」と思いながら先へ進む。

 いつもは橋のたもとから国道へ復帰するのだが、今年はセローなのでその先(砂地の道)へと入ってみる。

 こちらも同様見晴らしの良い素敵な道。
 左手の湿地では水鳥が羽を休め、路肩の看板の上からは大きなトンビがこちらを睨む。驚かさないようそぉっとそぉっと・・・


とか言いつつ、ちょい道を外れてみたり

 「う~い、ピーカン満腹!」と喚きながらR238へ復帰する。
 
 海沿いをひたすら北西と走る。
 その距離約100km。普通の道ならうんざりするところだがここならいくらでも走り続けられそう。うむ、これが北海道効果なのだろう。

 枝幸市に入ったところで、「これか?」と思った道へ折れてみる。
 
 砕石ダンプが多数走っていて「間違ったかな?」と思ったのだが、やがて道は静かな林道へと変っていった。
 どうやらここが「風烈布林道」で間違いないようである。

 
これまた気持ちの良い道で


牛もいます

 「ふふ、昨日までの俺と思うなよ…」(←荷が軽い、の意)と吹っ飛んで走る。

 コースは直線→曲がる→直線、の繰り返し。スピードを乗せて走ることができる。

 有名な林道なので対向車も多い。

 XRやらXTやらDRやらセローやら。
 ピースサインを出せない状態の時(←片手を離せない)にすれ違うと悔しくて仕方ない(笑)
 

 
直線はこんな感じで


西側は結構砂利が深かったです

 一気に走って道道120へと出る。

 地図上ではこの先にも林道が繋がっているように書かれていたが、どうやら今は閉鎖されているよう。んじゃいよいよメインディッシュへ向かいますか。


風烈布林道走破完了

 地図の位置に曲がり角が見つからず、行ったり来たりを繰り返す。
 「ん~、やっぱここしかないか」というところから西へ。しばらく行くと「↑スーパー林道美深歌登線」の標識が現れた。
 やれやれ、良かった間違ってなかった…


標識見つけて一安心

 その「スーパー林道」方面へ走ると、次第に道が広くなった。
 
 例えるなら「舗装する前の一級国道」といった感じだろうか。
 なるほど、これは確かに「スーパー」の名に恥じない広さ(と直線)ですな。


これはちょい狭いところ。いや一番広いところは全開で走ってて…

 直線を吹っ飛んで走る&対向車多数&ピースサインを出せないと悔しい…は先の風烈布同様。
 空は真っ晴れ、風はそよそよ。「あー気持ちいいなぁ…」(こればっかだな)
 
 数キロ気持ち良く走っていたら、道が唐突にT字路に行き当たった。

 左折の方があきらかに太い。が、地図にそれらしき分岐は無い。そしてこんな時に限って参考にすべき対向車がない。
 「ん~、いずれにしても左って事はないはずなんだよな…」

 迷いつつ直進。

 道は狭くなり、林間へと変る。

 「こりゃぁ間違えたかな?」と思ったのだが、路面には複数のタイヤ跡がある。
 間違っているとしてもどこかへは抜けられそうだ。「ええい、このまま行っちまえぇ!」


狭い林道に変りました

 これまでの直線とはまったく違うくねくね道。
 
 路面の砂利は次第に深くなり、ハンドルが大きく取られるようになる。
 「空荷でこれだとすると、昨日みたいな大荷物持って来てたら大騒ぎになってたな…」

 ようやくぽつりぽつりと対向車が現れる。
 「これが本線ですか?」と聞きたくて仕方がないが、ハンドサインが出せるような状況ではない。薄ら笑いで頷くのが精一杯だ。

 「でもまぁ、なんとなく山登ってるし、大丈夫かな?」

 数キロ先、これまた唐突に見晴らしの良い尾根に出た。
 「ありゃ?急に道が太くなったな。やっぱここが本線だったのか?」

 恐る恐る進むと、またまたT字路が現れた。
 だが今度はここがどこかはっきりと判る。ここは加須美峠の頂上、噂の「函岳レーダー道路」への分岐に違いない。やはり来た道は本線で間違いなかったようだ。


右折函岳

 空は快晴、「晴れると最高」と聞く函岳に期待が持てる。「よ~し、んじゃ行きま~す」

 視界が広がる。

 これまでの林間とはまったく違う見晴らしの良い尾根の道。
 
 空は真っ青で山は真緑。

 「うっひゃ~、凄ぇなこりゃ…」


ズゴーン(意味不明)


ズガーン(意味不明)

 ちなみに上の画像は、同じようなところで記念撮影していたXR氏と互いに撮り合ったものである(笑)

 この道路の突き当たりが「レーダーサイト」
 頂上付近は砂利が深く、ペースは上げられないが、その分景色が素晴らしかった。

 頂上の駐車場で「うひぃ~」とヘルメットを脱ぐ。
 青い空に白い建物が綺麗に映えていた。


レーダーサイト

 せっかくなので建物まで行ってみる。
 建物の反対側には「函岳」の標識。そりゃま、お約束やらないわけにはいきませんな。


お約束

 360度綺麗に見渡せる頂上の景色。しばらくぼーっと風にあたる。

 SZ-Ram3の内装の形になっていた頭髪が、風に煽られてばさばさになっていく。
 「♪あいつの頭はあいうえお~…っとくらぁ!」(年齢踏み絵)


なにがなんだかなにぬねの

 「うっしゃぁ行くぜぃ!」と出発。
 まぁ下りは怖くて飛ばせないのだけれど。

 
それにほら、画像撮りながらだし

 先のT字路までは10kmちょい。
 そこから西へ向けて峠を下っていく。

 東側とはまた違った雰囲気のスーパー林道。
 こちらはどちらかというと「普通色」が強い。新鮮味には欠けるかもしれないが、安心して走ることができる。


道幅もそれほど「広い!」ということはなく


 11:30、スーパー林道走破完了。
 いやー走った走った。林道だけで70kmオーバー(レーダー往復・風烈布込み)ってのはやっぱ走りがいがあるな。

 
ええ、砂利道なのはわかってます

 ゆっくりと美深の街中へ。
 時刻は丁度お昼。「さあ飯だ飯だっ!」

 うきうきしながら飛び込んだ某ラーメン屋、ところがこれが大失敗だった。
 スープに味が無い、麺はなんとなく茹でただけ、具の野菜炒めはなんじゃこりゃ?状態。一番食えるのは缶詰に間違いないメンマという有様である。
 
 「きさまーっ!俺の名前を言ってみろ!」(年齢踏み絵にあらず)

 とにかく腹が減っているので頑張ったが、半分まで食べられなかった。
 憮然として店を出る。近年まれにみる大外れ、怒りに任せてインナーの長袖を脱ぐ(←単に暑くなってきた)

 さて、気分を変えて走り出そう。
 この不幸の反動で…この先何かいい事あるといいけれど。(←ポジティブシンキング)

 R40、路肩に「ひまわり園」の看板を見つけて小休止。
 以前行った北竜のそれには及ぶべくもないが、こじんまりとした感じがなかなかに好印象だった。


それでも結構盛況でした。


音楽を聞かせると踊るかな?(年齢踏み絵)

 道道939、地図には単に「スキー場」とあったのだが、デカいジャンプ台が2基もあって驚く。
 う~む、さすがは北海道。


そりゃいきなりこんなのが現れたらびっくりしますって

 スキー場の脇から始まるのが「ピヤシリ越林道」、ピヤシリ山へと登るダートコースだ。

 何故か入ってきたトヨタプリウスが、「ここから厳しい砂利道が続きますぜ旦那…」という看板を見て引き返していく。うん、それは賢明な判断だと思いますよ。

 うりゃうりゃうりゃと登っていく。
 
 最初は林間の快適林道。大きな木々の間を縫って走る緑の回廊だ。
 晴れているおかげで木漏れ日がとてつもなく美しい、「こりゃいい時に来られたなぁ…」


周囲は緑一色です

 中腹から先はちょいと様相が異なってくる。

 厳しいカーブの部分が舗装されており、その他の部分には砂利が増えてくる。
 景色は見晴らしが良い尾根道へ。
 「へぇ、こんな風に雰囲気変るんだ…」

 頂上手前の分かれ道。
 残念ながら本当の頂上への道は閉鎖中だったが、東へと降りる「奥幌内本流林道」は問題なく走れそうだ。


右折(頂上)は閉鎖中ですが、直進は問題ありません

 「うぉりゃぁっ!」っと走る(意味不明)

 延々と尾根道を走る林道。
 路面は程よく、景色は絶景。な~んにも考えずにとことこ走るのが心地良い。「あー、なんで空に雲がひとつもないんだろう…」


まさに快晴


 しかし、そんな風に気持ち良く走れたのは、本格的な下りにかかるまでだった。

 下りが急になると共に、路面はごろごろの玉砂利に変った。
 景色は相変わらず綺麗だが、こうハンドルが取られると、これまでのようにぼーっと走っているわけにはいかなくなる。

 ギャップも増え、ダダーン!ボヨヨン、ボヨヨン…(年齢踏み絵)と小さなジャンプを繰り返しながら下る。

 「くそぉ、この砂利の量がせめて半分ならそこそこ楽しめるんだがなぁ…」(撒いたばかりだったのかもね)


見た目より深いんですよ

 途中にある「神門の滝」を越えると、急に路面が良くなった。
 ここは逆側から観光客が入ってくるらしいから、それなりに整備(?)されているのかもしれない。

 14時。道道60へ合流する。


滝までは行く人が多いんでしょう

 数キロ北東へと走り、これまた標識のない場所から「北隆線林道」(と思われる場所)へ入ってみる。

 こちらも最初は確信が持てず戸惑ったが、やがて「北隆鉱山跡」の標識が現れて安心する。
 路面は薄い砂利で走りやすい。ルートも見通しの良い直線が多く、ペースを上げて走ることが出来た。


見通しの良い直線ルート

 ただこの辺り、「鉱山跡」というだけあって、道脇に「慰霊の碑」とか「墓地跡」とかが点在する。
 気になる人は気になるのかな?俺はまったくをもって平気な人なので判らないのだけれど。

 15時前、国道手前の牧草地へ出る。
 休憩がてら、ちょっとだけ記念撮影させていただこう。


日が西へ傾きはじめました

 R238を南東へ。

 道の駅おうむでおやつ代わりにコロッケを買い、オホーツク紋別で「た~か~の~つ~め~」(年齢踏み絵にあらず)と記念撮影する。


もちろん蟹の爪です、念の為

 16時前、上湧別ちゅーりっぷの湯

 駐車場で、ジャケットとGパンをばさばさやって今日のホコリを払う。
 じっくりと露天風呂に浸かり、体の疲れを癒す。ああ、極楽極楽。

 髪が短いと乾くのも早い。そして髪が乾けば出発OK。
 さっくりと出発し、某所にて本日3回目の給油…って、いくら北海道でもレギュラー192円ってのはどうなのよ?(上湧別のセルフなら178円だったんだよな、失敗失敗)

 夕飯はキャンプ場にほど近い食堂。
 オーダーはホタテ丼、美味で満足。

 昨日同様、ビールを買ってキャンプ場へと戻る途中、またまたキタキツネを轢きそうになる。
 「だ~か~ら~お前らはちゃんと見ろってあれほど…」

 ビールをやっつけ、就寝は午後9時。(←をい)

 まだまだ盛り上がる他のテントを尻目に、科学の耳栓装備で眠りに入る。

 「そういえば、今日は昨日までと違って一回もUターンせずに済んだなぁ…」

 今日のコース全体が巨大なUターンだったことに本人が気づくのは、自宅へと戻り地図を見直した時のことだったという。
 

<本日の走行距離=447km><給油回数=3回><教訓:また400km以上も…orz>

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