☆ ツーリング紀行 ☆
紅葉林道ツーリング記


そりゃぁもう青空で
 


<2008年10月>

今年もシーズンになりました

 午前10時。「いつもの林道」をひた走る3台のオフ車。
 路面は相変わらずガレているものの、木々の間から覗く空は真っ青に澄み渡っている。
 「ああ、晴れているって素晴らしい…」

 毎年秋限定でオープンする「田代山林道」
 栃木県と福島県に渡る長大な林道で、路面は比較的整備され何より景色が良い。オフロードを走る人たちにはなかなか有名な場所だ。

 去年初めて走ったのだが、噂どおりの良い道だった。
 今年の開通は今日。天気予報は「雨は絶対に降りません!」
 それならばと友人と連れ立って走りに出かけてみたのだ。
 そろそろ紅葉も始まっているはずだし、何より前回のオフオフがあんな天気だったからそのリベンジに…(笑)

 「いつもの林道」を一気に駆け抜け、舗装の峠道をうりゃうりゃと越え、龍王峡から土呂部峠。
 くねくねと走り、田代山林道の入り口へ着いたのは午前11時。すると…
 「うっひゃーなんじゃこりゃ」

 こんな山の奥も奥、いつもなら雉と鼬しないないようなこの場所に、四輪数台を含む「待ち行列」が出現していたのだ。


なんでこんな場所で…

 どうやら皆、この林道のオープンに合わせやって来ているようである。
 「しかしまぁ、好きモノって多いんだねぇ…」(←含む俺ら)

 ゲートオープンは正午。
 ソロで来ているらしいオフローダーの「あと1時間も待つのか…」というぼやきを聞きつつ、我々は出かけるとしますかね。

 こちらはここで1時間をつぶすつもりはない。別の林道で向こう側(福島)へ抜け、帰り道に田代を通ろうというのが練りに練られた今日の計画(?)なのだ。

 ぐるり走って別の道へと抜け、その「別の林道」へと突入する。
 ここは前回のオフオフでも通った道。だが、印象は大きく違う。「だって今日はこんなに天気が良いんだもーん」

 空はまさに真っ晴れ。
 雲一つ無い青空の下に広がる山々は、緑と黄色をベースに赤がちらりほらり。
 いやーやっぱこの時期の山はいいわ。

 一気に走ってはもったいないので寄り道三昧となる。
 砂防ダムに登ってお山の大将を気取ってみたり、河原まで降りて川渡りを試してみたり。
 うっはー、天気良いのってやっぱ最高!


前にも似たようなことしたような…


向こう側は楽しいですかぁ?
 

水が綺麗でねぇ


しまった、蓋が…

 ほろほろと登る林道は程よい荒れ具合
 
 緊張はしないが気が抜けてしまう程ではない。こちらもまさに絶妙だ。


このコントラストが○

 「どわー」とか「ぎゅわわわわ」(謎)とか大騒ぎしながら山を越える。

 福島県側を一気に駆け下り国道へ。今度は舗装のワィンディングを爆走する。

 スピードの乗る道だと、フルパワー250ccに比べさすがにセローは遅れがち。
 「やっぱこれだけの上り坂だとパワーの差がなぁ…」

 そういえば最近、買った当初に比べなんとなくトルクが落ちてきている気がする。
 距離も走っているし、例のブローバイガスの件もあるし、近々エンジンをバラしてやる必要があるだろう。

 下りで待っていてくれた2台に合流。
 近道しますかと入った県道には「工事中だからこの先通行止めだよん」の標識があった。
 でもこの道は昨年も通ったし、旧道なら通じているはずだよね?

 ダートの旧道へと入っていく。
 急に細くなった道をよいしょと走ること数キロ。峠を越えてもう少しで…「あ、道がない!」

 現在新しく作っているバイパストンネルの出口。そこを大々的に工事している為、旧道がすっぱりと切り取られていたのだ。
 せめて少しでも繋がっていてくれれば(オフ車だけに)ゴニョゴニョできたかもしれないのだが…仕方ない、正規のルート(?)まで戻りますか。


柵の向こう20mで断絶してました

 ぐるっとUターンして国道へ。
 えっちら走って湯の花温泉。
 寄り道やらUターンやらで時間をくってしまったが、もちろん昼飯を抜くわけにはいかないのだ。

 某氏お奨めのラーメン屋へと突入。

 なるほど、ここはなかなかに美味い。
 味噌ラーメンの味噌の味は丸く、麺は手打ち風。具も麺の邪魔せずそれでいて存在感がある。
 この辺りへ来ると蕎麦屋に入る事が多かったのだけれど、こんなラーメン屋なら大歓迎。この店はまた寄らせてもらうことにしよう。
 
 たっぷり食べての出発は午後2時。
 本日の主目的、田代山林道へ北側から進入する。

 それっと突入した林道は、紅葉真っ盛りには少し早めといった感じ。
 だが午前中同様、ちらりほらりと真っ赤なモミジも見え隠れ。西に傾きつつある太陽を浴びた枝葉がきらきらと輝く。

 ワッショーイ!(意味不明)と走る。

 ペースが上がると前を行く某氏との距離がじわじわと開いていく。
 むー、背中が見えるうちはいいのだけれど、ちょい離されると一気に差が開くんだよな。これはオンでもオフでも一緒か…(←腕が違います)

 頂上までもう少しという辺り。
 ひきたて(?)の砂利に苦労しながらブレーキング、右コーナーに突っ込み、スロットルを開け……ガッシャーン!

 前からきれいにスリップダウンしましたとさ…orz

 「やば、後ろの車に轢かれる!」と慌てて車体を起こす。
 が、エンジンがかかったままだったのでリアタイヤのグリップとともに今度は左側にガッシャーン。
 いったい何をやってるんだか、落ち着けよ、俺。

 追いついてきた某氏が手伝おうと近づいてくるのにまぁまぁと手を振り、深呼吸の後まずは記念撮影(をい)
 キルスイッチでエンジンを切り、車体を起こす。
 やれやれ、いくつになっても慌てるとダメだねぇ。


BLOGにも載せましたけど(笑)

 エンジンを掛けなおし、とりあえず頂上まで走る。
 広場で改めて車体を点検だ。

 ステップが内側に食い込んでるのはプライヤをテコにして引っ張ってOK
 ブレーキレバーの曲がりは手でえいやっと戻してOK
 ウインカーの曲がりも同様のえいやっでOK
 タイヤがあさっての方向いてるのはホイールを蹴っ飛ばしてOK

 いや、やっぱ丈夫だわこのバイク(笑)

 完全フル装備の格好なので、もちろん体はなんともなし。
 唯一の損害は500円スパッツが破れてしまったことだ。
#スピードは全然出てなかったけど、膝パッド付けてなかったら危なかっただろうなぁ…怖い怖い。


結構尖った石があったようで


だが私は負けん!
(撮影:N氏)


負けんとも!
(1つ上の画像の場所から撮影)

 それっと出発。

 こちらからだと下りになる栃木県側は、福島側よりフラットで走りやすい
 砂利も落ち着いていてペースも上げられる。だがまぁ、先の事があるので落ち着いて。

 カラカラ天気に土ぼこりが舞い上がる。
 ジャケットを真っ白にしながら走る。
 
 こちらの紅葉も「ちょい早」だが同様に綺麗。2輪はもちろん、4輪でわざわざ来る人が多いのも頷ける。
 だけどベンツのクーペで林道ってのはどうかと思いますよ→対向してきた練馬ナンバー


日が傾きました

 ぶはぁと走りきる。

 午前中に寄った入り口には、やはり数台のオフ車が待機中
 今日の混雑はまだまだ続きそうだ。

 朝と同じルートを戻り、鬼怒川温泉の先で今日は解散。
 お疲れ様でした→某氏と某氏。次は負けんからなっ!(笑)

 いやぁ、それにしても走った走った。

 紅葉も綺麗、そして何よりこの晴天!やっぱ天気は重要なんですなぁ。(←この前と言ってる事違うな…)

 久しぶりに走ったこのルート。
 距離がさほどでもないしもっと早く戻ってこられるかな?と思っていたのだけれど、意外に時間がかかってしまいました。
 ま、これだけ天気が良いと、途中で寄り道して遊ばないわけにはいかないしねぇ(笑)

 

<本日の走行距離=約240km><本日の教訓=今シーズンもう一回くらい行けるかな?天気のいい時に>




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