■ ちょっと個性が欲しくもあり
ほぼ完成されていると言っていい新型VMAXのデザイン。
不満はないし、大きく弄るつもりもない。
だが、「ちょっと換えてみたいよな…」と思う場所がないわけでもないのだ。
例えばこれ、テール周り。
にょっきりと
テールからにょっきり(?)延びたナンバープレート(&泥除け)ステー。
VMAXプロトタイプのイメージからすると、デザイン的にこうなったというよりは「大人の事情」による産物のような気がしないでもない。
ナンバー周りにいろいろあるのは他のバイクでもよく聞く話だ。
こう考える人は多かったのか、ワイズギアからは「ショートフェンダーキット」なるパーツが出されている。
にょっきり部(今命名)がそっくり無くなって、テールランプ直後にナンバーとウインカーがくる。
これですな
確かにスマートではあるのだが……価格は驚くなかれ4万円。
カーボン製であれこれパーツが付いているとはいえ、この小さなキットのどこをどうすればこの値段になるのかまったく判らない価格設定である。
#新型VMAX用のワイズギア製品には全てこの手の雰囲気があるんだよな…
さて、ここまで振っておいてアレだが、俺は純正のテールデザインが嫌いではない。
フロントフェンダーと共通のイメージもあるし、独創的で面白いと思う。
ここを弄るにしても、ワイズギア同様全部取っ払ってしまうにはどうにも惜しい。
このイメージを残したまま、少しだけ個性を出す方向で考えよう。
具体的には、
・ナンバー位置をもう少し上&前にしてタイヤを見せる
・ナンバープレートは45度くらいに傾斜
・ナンバー灯とリフレクタをすっきりと
な感じ。
ルーカステールランプを入れた旧MAXも、コワースフェンダレスキットを入れた隼も、TT-Rフェンダーに交換したセローも、全てこのイメージに近く仕上げてある(つもり)のだ。
<余談>
ワイズギアのキットを買わなくとも、純正部分を取り外して適当なステーでナンバープレート(&ウインカー)を付ければ良いのでは?と思う人もいると思う。 手軽にできそうだし、実際海外では既にその手の改造を行っている人が多いようだ。 ただ気をつけなければならないのは、変な位置(タイヤの真上とか)に付けると、サスのフルバンプ時にタイヤがナンバーを巻き込んでしまうことがあるようなのだ。 そして何より、あまり上品な仕上がりにならないんだよね… |
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ナンバープレートとナンバー灯が付いている黒い樹脂のパーツ(以下「テールパーツ」)がボルト4本で外れるのはWEBのパーツリストで確認済みだ。
ところが、ナンバー灯の配線がどうなっているかがわからない。
線はリアフェンダー内側へと入り込んでいる。
リアシートを外し、中を探るが判らない。
レギュレータを外し(そう、新型MAXのレギュレータはこんなところに付いている。おかげで冬はタンデムシートが暖かく…はならないか)てみたが同様。
こんなところにレギュとリアブレーキのリザーバが…
面倒な事を覚悟して始めたリアフェンダー外しは、やってみると意外に楽だった。
サイドカバーを外してヘキサボルト左右1本ずつ。
リアシートの後ろの垂直ボルト1本。
あとは例の「ファスナー」という奴(真ん中にポッチのあるプラスチックのピン)を8本ほど外すだけ。フロントシートすら外さず、すっぽりとリアフェンダが外れてくれた。
ありゃ、隼より全然単純じゃないか。
意外に簡単にバラバラに
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リア周りの配線(テール・ブレーキ・ウインカー・ナンバー灯)はシートフレームにまとめられていた。
その留め方にびっくり。タイラップ(?)がゴムでカバーされているのだ。
なるほど、これならありがちなコネクタがぶつかっておこる「シート下からの妙なカタカタ音」とかは出ないに違いない。
こういう部分にもコスト掛けてるんだな…
こんなに立派なタイラップ(?)が
コネクタを外し、配線を緩める。
にょっきり部の取り付けボルト4本を緩めたら、真ん中のテールパーツはそっくりと外れた。よしよしとりあえずこれは置いといて…っと。
買っておいた新品テールパーツを取り出してくる。
いや、だって1つしかなかったら切り貼りするのためらうじゃないですか!
#これができるのも、このパーツ価格が1500円とかだからなのだけれど。
##でもこれに付けるヤマハの音叉マークが1000円するんだよな…
元(右)はそっくり保存しておきます
仮セットして腕組み熟考。
むぅ、これをこうしてああして…よし、んじゃ切るか!
糸ノコギリでゴリゴリと切る。バリの整形は後回しにして、とりあえず形を出す。
うん、すっきりとした。この雰囲気は悪くないぞ。
ここまで切りました
(音さマークも貼ってみたり)
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次はナンバープレートステーの自作、これに悩む。
先に書いたとおり、ナンバーをあまり内側に付けるとタイヤに巻き込まれる危険性がある。
かといって純正と似たような位置ではつまらない。
「ま、作ってから考えるか」
厚さ2mmのアルミ板を引っ張り出す。
セローの時は1.5mmだったが、今回は念のため厚めのを買っておいたのだ。
ざっくりとマーキング。
曲げる位置やナンバー用の穴は後で現物合わせにしよう。
これまた糸ノコでごりごり切る。
さすがに2mmは頑丈で、途中で歯を替えてやる必要があった。
#高いノコギリならもっと簡単なんだろうな
これが…
仕上は粗くてOK、どうせナンバープレートの影に隠れるのだ。
切ったら仮合わせ。
う~ん、あんまり内側に付けるとやっぱり危険が危ない(?)な。ちょい外側を狙うとしよう。
曲げる位置を再確認。
万力に固定して力を込める角度がキモ。なにしろやりなおしは効かないのだ。
#やり直すと折り目が劣化する=折れやすい。
再度仮セットして取り付け穴をあける。
あー、穴が端ぎりぎりになってしまった。これ、振動でクラック入るかもなぁ…
こんな感じに
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ナンバープレートも悩んだ。
ステーを作ったのだから、セロー同様これにナンバー灯とリフレクタを付けるのが一番安く仕上がる。だけど……実は市販のナンバープレートカバー買っちゃったんだよねぇ(笑)
POSHのナンバープレートホルダー。LEDのナンバー灯とリフレクタ付き。
ナンバーの横幅と同じ長さのリフレクタが長すぎるような個性的のような…ま、せっかく買ったんだから付けてみよう。
現物合わせで位置を確認し、ボルトで留めて…ふーん、こんな感じになるんだ…なかなか面白い雰囲気だな。
こいつに、
こうする。
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それではと仕上に入る。
本体側のポジション(ナンバー灯)配線はそのままに、延長コードとギボシ(メス)を増設する。
純正コネクタをそのまま残しておけば、元へ戻すときにもカプラーオンで即OKになるからだ。
ナンバープレートホルダーのLED灯にもギボシ(オス)を接続。
仮接続して点灯確認、OK。
自作ナンバーステーは一旦取り外し、角を落とした後、棒ヤスリでバリ取りする。
テールパーツも取り外し、こちらはカッターと紙やすりでバリを取る。
仕上にコーティング剤を塗って艶をだしておこう。
全て組みなおしてボルトを本締め。
さて、どんな感じでしょう?
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うん、悪くない。
リフレクタが長大(笑)だけど、意外に綺麗に収まった気がする。
気になる走行中振動は、乗ってみてから確認だな。
それにしても、これだけテールがスマートになると、あとはもう少しウインカーを内側に追い込みたい気がする。
だけどこの純正ウインカーの取り付け、一筋縄じゃいかないんだよねぇ…
すっきりしたんじゃないでしょうか?
<了>