YAMAHA VMAX 1700 (VMX17)

☆ メンテナンス編 ☆

ステップバー交換記


必要かどうかはさておき

 交換   インプレ 



<2010年2月> 交換

  もう少し後方に…とは思ってました

 ステップバーを交換してみる。

 VMAXの純正ステップも充分格好良いのだけれど、純正故の実用重視なのが惜しいところだ。
#その分乗り心地は良いけどね。

 丁度ステップのゴムに僅かなヒビ割れが発生(まぁ所詮ゴムですから(笑))しているし、例の「パキパキ当るバンクセンサー」も外そうかどうかずっと悩んでいたことだし、良い機会なので交換してみるとしよう。

 それではとバックステップキットを購入……と普通ならなるところなのだろうが、今のところ純正のステップポジションに大きな不満は無い。
 チェンジペダルやブレーキペダルも交換する必要性は感じていない。
#本当はブレーキペダルの形はなんとかしたい気がしないでもない。
 何より、市販されている新型VMAXのバックステップというのは、それはもうそら恐ろしい価格設定がされているのだよっ!

 「んじゃブサと同じDuraBoltでも買おうかな?」とも思ったのだけれど、せっかくの機会なので以前から気になっていたこれを買ってみる。
 デイトナのマルチステップ(ヤマハ用アルミ色:No60620)だ。


右上のコーヒーは付属しません

 この商品、ステップキット(セット)ではなくバー単体の交換用ではあるのだが、付属のアダプターで若干のポジション変更ができるのだ。
 
 ステップの位置というのは、ちょいと動かしただけで大きく感覚が変わるものだ。
 この製品には前後上下15mm程度しか動かせないのだけれど、あれこれ遊ぶには充分だろう。

 #そういえばまさかとは思うのだけれど、デイトナさんがこの記事を見てこれ作ったなんてことは…(時期的にはぴったりなんだよな(笑))

 さて、この製品の一番の問題はといえば、VMAXに取り付けられるかどうか。(←をい)

 一応ヤマハ用ではあるのだけれど、対応機種に新型VMAXが入っているはずもない

 デイトナのHPには製品形状のスペック(各部のサイズ)を書いたpdfがあったが、ノーマルのどの部分と比較すればいいかわからないので確認不可能。この辺りは是非再考してほしいところだ。

 今回は「ま、ヤマハ車は共通部分多いし…」と勝手に判断してみた。
#隼の時を鑑み、一応取り付けピンのサイズだけは確認済み(笑)

 また無事取り付けられたとしても弱点がある。
 それはここにも書いたが(←しつこい)バーだけの位置変更なのでペダルとの位置関係が変わってしまうことだ。
 
 例えばバーをバック気味にセットすると、チェンジ(ブレーキ)ペダルとの間隔が広がってしまう。
 まぁ移動量が移動量なので実害(空振りとか)はないはず。というか、操作に影響のない範囲で移動できるのが先の15mmだったのだろう(と推測)

 もう一つのデメリットは、基部とバーの間に移動(回転)用のアダプタが挟まるのでステップ位置が外側へズレる(幅広になる)のでは?ということ。

 ステップが広がるのはできれば避けたいのが本音。操作がダルになりがちだし、踝グリップもしにくくなるからだ。
 でもまぁこれも、SS車に比べればライディングへの影響は少ないはずだ。

  交換作業

 物が届いたところで、どきどきしながら各部をチェック。

 うむ、なんとなくだが付きそうな気がする。(←根拠なし)
 それじゃとりあえず純正ステップを外してみるか。

・抜け防止の割りピンをえんやら伸ばして抜く。
・ステップ固定ピン(φ8mm)をそおっと抜く。リターンスプリングを飛ばさないよう注意。
・ステップが外れる。

 作業自体は簡単なものだ。リターンスプリングの取り付け方だけ忘れないようにしておけば問題無し。


これは取り付け時に迷わない為の俺メモ用

 外したノーマルステップとマルチステップを比較する。
 
 うん、じゃちょっと仮組みしてみようか。


仮組完了&比較

 
 このページの先頭の画像を見てもらうとわかるとおり、この商品は間のパーツ(アダプタ)を回転して固定することでステップの位置を変更する。
#固定ピンが内蔵されているので、万が一ボルトが緩んでも回ってしまう事はない。この辺りはさすが日本製。

 「どんな位置にしようかな?」とあれこれひねくり回し、上の画像の位置に仮組みしてみる。
 一見真後ろにした風だが、取付部がナナメなので実際にはこれで「アップ&バック」の位置になる。

 次に車体への仮取り付け。
 
 スプリングを組まずにピンだけで仮固定。「どれどれと…」


良かった、ちゃんと収まった…
 

もちろん可倒式のままです

 「おお、イケるじゃん!」

 下調べ不足だったわりにきっちりとした位置関係になってホっとする。
 汎用品や他車流用の場合、取り付けはできても微妙なサイズの違いで、バーが「開いたり」「下がったり」「ガタついたり」する事が多いので心配していたのだ。(←ならちゃんと下調べしようぜ)

 バーのポジションも予想通り。
 うん、ならこの位置で本組みするとしましょうか。

・一旦固定ピンを抜き、バーを取り外す。
・リターンスプリングを組んで取り付け。今度は力を入れてバーを押しつつピンを入れる。
・ステップバーを一旦分解(根元部は↑で固定済)。各ボルトを本締めする。
・新しい割りピンを入れて曲げる。

 取り付け作業は以上。
 一番難しいのは、付属の新しい割りピンを綺麗に曲げることだった(笑)

 ブレーキ側(右)だけを取り付けたところで、VMAXに跨ってみる。
 
 左右ステップの違いをチェック。雰囲気は…「う~ん、思ったより変わってないな…」

 見た目結構変わっているステップ位置。だが実際に足を乗せてみると、見た目ほどの違いは感じられなかったのだ。
 「隼の時と逆か、面白いなぁ…」

 
真上(車体垂直方向)からだとこんな感じに

 不思議不思議とチェンジペダル側(左)も交換。
 よし、これで完成っと。


使用前

使用後

 左側も交換してわかったのだが、確実に「バック」にはなっている。
 跨ったところ、チェンジペダルを遠く感じたからだ。(実用上の問題は無し)

 アップになっているはずの「高さ」はやはり感じない
 5mmくらい上がったはずだが、これはノーマルステップのゴムの高さと相殺されてしまったのかも。
 もちろん、バーがノーマルステップより細い事も影響しているだろう。

 「広くなってしまうか?」との心配は杞憂だった。
 ノーマルステップのステッププレート部からバー先端までの長さ(幅)はきっちり120mm。対するマルチステップ(取り付け後)はそれプラス1mm
 どうやら「同じ」と言っていい幅になってくれたようだ。

 幅が同じということは、間に挟まったアダプターの分、ステップバー自体は短いということ。
 だが操作性への影響(「踏み込み」とか)はなさそうだ。内側はステップワークでは使わないし、足の置き場に困ることもないからだ。

※今回はポジションを「バック&アップ」にしたから大丈夫だったのだけれど、「ダウン」にするとブーツ内側にアダプタが当たってしまうかも?

 というわけで、ポジション的な不満はまったく無しだった。

 外観上の質感はまぁまぁ。他のパーツに対し特に見劣りはしていない。
 
 見た目も考えた上での交換だったので、この点でも一安心と言う感じだ。

 あとのチェックは実際に走ってから。
 でもまぁ、この様子なら大きな問題はないだろう。よしよしっと。

#バンク角のチェックは暖かくなってからだなぁ…


 

今日は天気が悪くてねぇ…ガレージからちょっとだけしか出せません(笑)



<2010年2月> インプレ

  悪くないんじゃないでしょうか

 というわけで、400km程走った感想なんぞを。

 交換直後の印象どおり、ポジション的な不満はなし。「ちょい後ろになったかな?」な感想も同様だ。

 ブレーキ側は感じなかったが、チェンジペダルは多少遠くなった印象。
 だが空振りを心配するほどではないし、俺の乗り方だとつま先側を使うようになったのはかえって便利な事かもしれない。

 ステップバーが細くなった(形状が変わった)事の影響もさほど感じなかった。
 バーが新品なので、滑り止め(トゲ)が靴裏に引っかかる印象はあったが、これはしばらく使えば落ち着いてくるだろう。
#旧V-Maxのバックステップも隼のバーもそうだったし。

 ゴム無し&軽量化により心配していた振動は問題無し。
 まぁ元々振動の多いバイクではないのだけれど。

 というわけで、「メリット・デメリット共にほとんどなし」という凡庸な結果になった(笑)
 言い換えると、この外観に魅力を感じる人にはお薦めできるパーツだろう。

#特に、タンデムステップと同じ感じにしたい人とかには。



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