■ プラシーボ半分?
…というわけで、オイル添加剤を買ってみる。
走行距離が40,000マイルを超えたMyMAX。
距離(と年月)に比例してエンジン内部が疲れているはずだし、前述のとおり、不調(?)のクラッチを少しでもフォローしてくれれば…というスケベ心から導入する事にした。
正直、「劇的な変化!」等というものは期待していない。悪くならなければ正解と思っている。
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さて、オイル添加剤となるとその候補は実に多い。
有名どころだけでも、
・マイクロロン
・ミリテック1
・G.R.P
・ZOIL
・・・と様々。
その他星の数ほど種類があるのはご存知のとおりである。
#いずれも効能書きは素晴らしいが、眉にツバつけて読まなければいけないのは同じである。
その中から、今回購入したのは「ミリテック1」
選んだポイントはいくつかあるが、重要視したのは下記の点である。
■湿式クラッチに影響なし、と明記してあること。
■固体成分が含まれていないこと。
■それなりに昔から販売されていること。
■デフオイルにも入れられること。
ミリテックは上記全てに合致する。
特に、ミッションの「入り」向上を謳っているのが(期待していないとはいえ)決め手となった。
後ろが散らかっていてすいません
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さて、この手の添加剤はほとんどが「初期慣らし」を必要とする。
つまり、オイルに添加した後、一定の条件(温度・走行距離・他)により、反応(処理)が行われるので、入れたらすぐ走り出す必要があるのだ。
ミリテック1も同様である。
説明書によれば、「オイルの温度が上がると反応が始まる」との事なので、
■エンジンが冷えているときに投入し
■すみやかに50km以上走行する。
のが良いらしい。
次の週末にはツーリングが予定されている。
「その時に入れればいいか?」とも思ったのだが、どういう走りになるかわからないし、途中どのくらい休憩が入るかわからない。
しかも、万が一何かあった時には他の参加者に迷惑がかかる。
あらかじめ「慣らし」は済ませておき、ツーリングで効果を判定するほうが良いだろう。
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某日夜、投入作業を行う。
まずはデフ。
丁度交換時期なので、デフオイルの交換も同時に行う。
V-Maxのデフオイルの容量は200cc。
説明書に「デフには6%で投入」とあるので12ccが必要量。
しかし、ミリテックのボトルには何の印もないので量が測れない。
「え~、8オンス(236cc)で液面の高さが実測123mmだから…12ccだと何mm分だ?」
うんうん計算してボトルにマーキング。
デフオイルをある程度入れた後、計った分のミリテックを投入。その後すりきり一杯までデフオイルを入れる。よし、これでOKっと。
デフオイル交換も久しぶり…かな?
エンジンオイルは、前回交換してから500km程しか走っていないので交換不要。
容量を3500ccとして、残ったミリテックが224ccだから全量投入すると6.4%
取扱説明書にある、「~10万kmのエンジンには6~10%」にぴったりとなる。
総量をあわせる為、注射器で200cc見当のエンジンオイルを抜いてからミリテックを投入。
点検窓で量を再確認したら、どれ、試乗(慣らし)に出かけるか。
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エンジン始動。
夜なのでとっとと走り出す。
久しぶりの夜間走行、新4号国道へと乗り入れ、南へ走る。
夜はトラックの多いバイパスだが、ペースは速い。
エンジンはともかく、デフは丁寧に慣らしたいのであまり飛ばさず走る。
1時間かけて40マイル走る。
その後はストップ&ゴーを10マイル程。
Uターンした帰りはちょっとペースを上げて。
2時間半かけて90マイル(≒144km)を一気に走る。慣らしにはこれくらいで充分だろう。
■ さて、その効能は?
…というわけで、まずは上記慣らし中の感想。
■あまり変わらない
以上!(笑)
正直、乗っていて走りが何か明確に変わった感じはしなかった。
期待していたギアの「入り」は、クラッチの状態を気にしすぎていた為か気づかず。
エンジンの調子はもともと悪くないのでこれも変わらず・・・であった。
2,3日後、マスツーリングに出るが、状況は変わらず。
しかし、「悪くなった」感じはない。
エンジンが熱くならなければギアはスコスコ入るし、エンジン本体の「回り」は上々、実に楽しく走ることが出来た。
唯一、「変わった!」と断言できるのは燃費だろう。
「慣らし」の時はともかく、ツーリング時の燃費が妙に良かったのだ。
これまでは、峠だろうが街乗りだろうが、一般道では10マイル(16km)/L±5%で安定していた燃費が、10%(以上!)アップしていたのだ。
走り方は今まで同様.。結構な長距離(300kmオーバー)で複数回給油した結果なので誤差である可能性は低い。
う~む、これは意外な結果のような・・・
燃費を含め、これから先、走りやギアの入りがどう変わるか、注意して観察していこうと思う。
#これなら燃費アップ分だけでもすぐに元とれそうだな・・・
■ その後は?
…というわけでその後数年の経過後は…
「何も変わりありません!」(笑)
「ギアの入り」に関しては元のままだった。
まぁこれは結局の原因がクラッチスプリングの劣化だったので治るはずもなかったのだけれど。
良くなったと思っていた燃費も、何時の間にやら元通りだった。
「なら意味ないじゃん!」とか言われそうだが、その後のエンジンの調子は良かったし、クラッチ周りが悪化する(滑る)ような事もなかったし、オイル添加剤としては悪い方ではないのではないか?と勝手に考えている。
いずれにせよ、初めに書いた通り、この手の添加剤には過度の期待をしないのが賢明だろう。