<2005年8月10日>
■初日は北へ向かいます
3:30am起床。
泊まった二等寝台は静かな部屋だったが、気が高ぶっているせいかあまりよく寝られなかった。う~む、遠足前の小学生か俺は。
ゆるゆると準備をするうち、4:10am、小樽港に船が到着する。
外は暗くてよく判らないが、どうやら悪い天気ではなさそうだ。
二輪車の下船順は最後(トラック、乗用車の後)、荷物を積みなおしたV-Maxに跨り順番を待つ。
係員の指示の元、ゆっくりとランプ(斜路)を降りる。
「やぁ、また来たぞ、北海道」
さぁ、北海道ツーリングの始まりだ!と思っていると……
★
ランプを降りたところに1台のV-Maxが停まっていた。
「あれ?先に下りたV魔なんていたかな?」と視線を送ると突然…「Ak!rA」と書かれた紙が掲げられる。「な・なんですかそれわっ!」
現地在住のおーさわさん。
BBSで俺が北海道ツーリングへ出発したのを知り、なんとフェリーが着く時間を調べて出迎え(見送り?)に来てくれたのだ。
せっかくなので再現していただきました
現地在住とはいえ、小樽港までは1時間以上もかかったらしい。この思わぬ歓迎には感謝感激である。
路上で立ち話。
せっかくの機会だしゆっくりお話したかったのだが、「これから会社です」のおーさわさんと、「これから北端です」の俺。10分ほどで「んじゃ行きますか」となった。
ガラ空きのR5を2台のV魔で走る。
R337との分岐点でおーさわさんと手を振り別れる。本当にありがとうございました、今度は是非ゆっくりと。
★
一人で走るR337からR231。気温は21度、風速1m。
石狩川を渡るあたりから、周囲が次第に北海道らしい風景に変わっていく。
そういえば去年は、土砂降りの中この道を逆方向から走ってきたんだよな…
今の空は、完全な晴れではないが薄い雲が流れるなかなかの上天気。
風の具合次第だが、これから天気は良くなりそう、「ふっふっふ、晴れろ晴れろ…」
青空が広がってきました
やはり去年の件があるので早めにGETしたかったホクレンの道南旗だが、頼みの国道沿いのホクレンはまだ開いていなかった。
まぁ満タンでフェリーに乗っているので給油の心配はない。一気に浜益あたりまで行ってしまおう。
90マイル近く走り、さすがに残り少なくなったガソリンを心配しつつ浜益のエネオスへ。しかしこちらもまだOPENしてはいなかった。
ここから先はGSの数が減るし、V魔は早めの給油が大原則。
7時を過ぎれば開くだろうと、北海道のコンビニといえばここ、セイコーマートに飛び込んで朝食&時間調整を行ってみる。
コンビニで先着のGPZ(ニンジャ)氏と立ち話。
やはり北端は面白いらしい、期待が高まる。
7時ちょい過ぎに開いたエネオスで本日初の給油。満タンになったV-Maxで、さぁ行くぞぉ!
左に海の広がる海岸線、R231-232をうらうらうらぁ~と走る。
海からの潮風、何時の間にやら空は真っ青、差し込む日差しに路面にV-Maxの影がくっきりと映る。
く~っ!、ツーリングはやっぱこうでなくちゃねぇ…
★
留萌あたり。
あまりの楽しさにげらげら笑いながら(←危ない奴)走っていたら、丘の上に風車が4つ並んでいるのが目に入った。
ツーリングマップルを覗くと「丘に登ると40機近いプロペラが…」とある。
よぉし、見に行ってみるか。でもこれ、どこから登るんだ?
これかな?と思う脇道を登ってみる。
もちろん、当然ダートである。
荷物満載のV魔で狭いダートを登るのは気を使うんだよな…
ふうふう言いながら登った先には…何もなかった。
ただ、先の風車が並んで回っているだけである。くそぉ、ツーリングマップルの説明とは場所が違うのか…
しかし、景色は素晴らしい。
真っ青な空をバックに回る白い風車。う~ん、きれいだねぇ…
空も綺麗でした
※後に気づくのだが、道北の沿岸には風車(プロペラ)が実に多い。
それだけ強風にさらされる土地なのだろう。
見ている分には綺麗でいいんだけどねぇ…
★
R232を更に北上。
次のイベントは音に名高い「おろろんライン」。それまで脇道に入らず先を急ごうと思っていたのだが…
またまたプロペラを見つけ、広域農道に入っていく俺。だってぇ…こういうの見ちゃ行かないわけにはいかないでしょう。
これがまたデカいんだ→プロペラ
10:30、「道の駅てしお」でソフトクリーム休憩。
ここまでの道は北端へ向かうメインルートの為、同じバイクと前になり後ろになり走る事になる。
朝会ったニンジャ氏ともここで再会、しばし立ち話。
道の駅のすぐ先にあるホクレンで、今回初の旗をGET。
もちろん道北旗(青色)、さて、今年は全色コンプリートできるんだろうか?
ここから先の道道106がいわゆる「オロロンライン」となる。
まずは北緯45度のモニュメントの前で記念撮影、ま、基本ですな。
国立公園です そして北緯45度のモニュメント
オロロンラインは……本当に何もなかった(笑)
左の海の手前には緩やかな丘が広がり、右手は湿原。
青空を薄雲が流れていく。
あ~、こんな雰囲気なら100kmでも200kmでも走り続けていられそうな…
ともあれ、あまりに何も無いのもアレなので、これまたお約束のサロベツ原野に入り込んでみる。
脇道に入って出られなくなり、大汗かきながら切り返したりするのもこれまたお約束である。
空を雲が横切っていきます 一応記念撮影も
オロロンラインへと戻れば、ノシャップ岬まではあっという間。
岬の駐車場でヘルメットを脱ぎほぅと息を吐く。
時刻は12:30、岬をつらつらと見学したら…さぁ、昼飯にしよう!
北海道での最初の「ちゃんとした飯」は、岬の有名店「樺太食堂」へと飛び込んでみる。
オーダーは「三色丼 \2500-」
いろいろ言われている(?)この食堂だが、俺的には充分満足できる質と量であった。
これまた記念撮影と、ウニカニホタテイクラ(あれ?3色丼なのに4種類入ってら)
あ~、食った食った。
さて、時間はまだ早いが、今日の宿を確保するとしよう。
目指すは「稚内森林公園キャンプ場」
ノシャップ岬からはバイクで10分とかからない。
ちょいわかりにくい看板に戸惑ったが、無事キャンプ場へと到着。
駐車場に近い場所にテント設営、まだ13時過ぎだというのにそこそこの数のテントが張られている。もしかして今日は混んだりするのだろうか?(←するみたいです)
13:30、準備完了。
荷物はテント内にしまいこみ、身軽になったV魔に跨って考える。
まだまだ早いし、とりあえず給油を兼ねて…北端「宗谷岬」へ行ってくるか。
稚内の市街地を抜け、海岸沿いのR238へと出る。
空は相変わらず青い。 く~っ!、ツーリングはやっぱこうでなくちゃ(略)
★
宗谷岬手前、「宗谷丘陵→」の標識が目に入る。
そういえば毎度おなじみにょろさんが「あそこはいいですよ、絶対走っとくべきですよ…」と言っていたのを思い出す。
地図で確認すると宗谷岬へも抜けられるようだし、どれ、行ってみましょうか。
右折すると、道は丘の頂上へ向けてゆるやかにうねりながら登っていく。そして上りきったその先は…を~!こりゃまた見晴らしがいいなぁ…
宗谷丘陵
丘の上でゆっくり回る白いプロペラ。う~む、このあたりの路肩で昼寝ってのもよさそうだな…
★
一回りした後、標識に従い丘を降りると、そこはもう宗谷岬であった。
北端の駐車場へMAXを停めてヘルメットを脱ぐ。
おお、あれが有名なモニュメントか。
段の上に立つ尖った塔
北海道ツーリングの画像としては最もポピュラーなものであろう。
当然のように記念撮影である。
画像撮影は人が少ない時を狙わないといけません
駐車場付近の土産物屋を覗きながら休憩。
まぁこれといって買わねばならぬものはないのだが、せっかくなので絵葉書でも。
さて、Uターンして…の前に、給油を済ませなければならない。
給油はすぐそこにある「日本最北端のガソリンスタンド」。
ここで給油すると、「日本最北端給油証明書」と貝で作った小さなお土産が貰えるのだ。
※実はレシートにもちょっとした秘密あり(謎)
お土産をくれたガソスタの親父さんに礼を言って店を出る。
よし、帰りはもう一度宗谷丘陵を通って行くか。
今度はガソリンも満タンだし、道道889を奥の方へ入ってみる。
素晴らしいワィンディングが延々と続いていく。
はるか先に見えていた風車の根元を抜けると、道は林の中へと入っていく。
道は整備されているし景色も綺麗。速度を上げすぎないように上げすぎないように…
10マイル程走ってUターン。
今回は無理として、この道はいつか全線制覇したいなぁ…
★
ゆっくりと戻り、稚内とノシャップ岬をスルー。
道道106沿いの温泉施設へ。
1日の汚れを落とし、さっぱりとした顔で露天風呂から海を眺めていると、吹く風が実に気持ち良い。
海沿いなのになんでこんなに乾いた風が吹いてくるのだろう?
今日の気候のせいか?それともそういう土地柄なのだろうか?
「風呂上りのビール」をぐっと我慢してV魔のエンジンを始動。
ノシャップ岬からちょっと離れた場所にMAXを停めて、海に落ちていく夕日を眺めてみたりする。
あ~、夕方は魚が派手に跳ねるんだねぇ…
テントサイトへと戻る途中、夕食の買出しを行う。
昼にたっぷりと食べたし、夜はお手軽にということでセイコーマートのお惣菜。もちろんビールは欠かせない。
暗くなったキャンプ場で、稚内の夜景を見下ろしながら飯をやっつける。
いやぁ走った走った。
今回は「バカみたいに走らない」と決めてはきたけれど、初日はまぁ仕方ないよね。