☆ ツーリング紀行 ☆
海ほたる・東京湾周回ツーリング


空の青さってなかなか画像にでないんですよね…

<2010年2月>

もうダメです

 「もー嫌!もー出かける!」

 「出かけたい病」が発症していたにも関わらず、ツーリングらしいツーリングに出かけられなかったここしばらく。
 だがもう我慢の限界(ええ、それはもういろいろな意味で)だ。「行く!行くったら行っちゃうもんね!」

 さて、ならどこへでかけようか?

 何しろ未だ2月の中旬である。
 北へはもちろんとして、南方面へもうかつにはでかけられない。
 全国的に何度か雪が降っているし、暖かい地方でも日陰は油断できないはずなのだ。

 「伊豆あたりで一泊できればなぁ…」とか考えてはみたものの、今回は訳ありで日帰りしか叶わない。
#つまり仕事が忙しい
 
 いずれにせよ伊豆スカのような峠を楽しむようなコース設定は無理、であれば…「あ、そういえばあそこ走ったことなかったな」
 それは「東京湾横断道路連絡道」、東京湾アクアラインだ。

 東京神奈川と千葉を結ぶこの道路に説明は不要だろう。
 開通当初から面白そうだなとは思っていたものの、理由がない(千葉にはあまり縁がない)のと目の玉が飛び出る通行料に二の足を踏んでいたのだ。

 だが、ETCを付けた今なら費用は比較的安い。そして理由は「そこを走ること」にすれば良い。
 行きも帰りもひたすら高速道路を走る事になりそうだけれど、たまにはそんなツーリングもいいんじゃないでしょうか。
 「んじゃ今回は、東京湾周回ツーリングってことにでもしましょうかね。」

#「東京湾一周」にしようかな?とも思ったのだけれど、それには久里浜からのフェリーを使わないと「題名に嘘あり」になりそうで(笑)

 当日朝8時、ガレージからVMAXを引張り出す。

 「高速道路だし隼の方が…」とも思ったのだが、隼は換装中(謎)だし、ETCをナニするのも面倒だったし、何よりステップの具合を確かめたかったのだ。

 久しぶりのツーリングなのでまずはエア圧をチェック。
 フロントが2.1まで落ちていたので2.3まで補充(規定は2.5)…はいいのだが、チェックしようとリアを覗くと…「ありゃ、またデフオイルが漏れてら」
 
 以前blogに書いた現象が再発。む~、この前綺麗にしたはずなんだが何時漏れたんだろ?やはり一度ショップで見てもらうことにしよう。
#別途コンテンツも作ろうかな…


この手にの空気入れが一番使い勝手がいいんです
 

相変わらずホイールまで飛んでるし

 「ま、タイヤまで飛んでるわけじゃなし、そもそも今日はフルバンクさせる気ないし」とせこせこ掃除。
 走りに関係するわけじゃないのでこの辺りは気楽なものだ。

 エンジン始動。マフラーからはもうもうと水蒸気が上がる。
 今日はちょい長めにアイドリングしてやることにしよう。


排気音が静かだとご近所に気を使わなくて済みます

 出発は8:30。
 かなり遅い出発ではあるのだが気温は低い。
 推定4~5度、太陽は照っているものの風の当たる顎にはぞわぞわとした冷気を感じる。
 「それすらも楽しむのだよ、我々北関東人は…」(再)とかなんとかつぶやきながら、宇都宮上三川ICから北関東道へ乗り込んでいく。

 さすがに冬用のグローブを付けてきた今日のツーリング。
 以前はこれでも高速道路を走ると指先が冷え冷えになったものだが今日は比較的楽だ。いや、やっぱハンドガードの影響は大きいねぇ。
 
 東北道へと合流したら南下。

 3車線の東北道ではいつも一番左側の車線を使う俺(←空いている&後方確認が楽)、だが今日は主に中央車線を使って走る。
 朝の南下ルートでは左車線は防音壁の影になっている。この為霜(?)で濡れている箇所が多いのだ。

 まぁ濡れているとはいってもさほどではないし、ましてや凍っているわけではない。
 よほどヤンチャな事をしなければ大丈夫だとは思うのだけれど。


 週末の朝の東北自動車道。交通量はちょい多めだが、ブリブリ走るのに問題はない。

 なのでブリブリ走る。
 速度は1.5KSプラスマイナス。あ~、やっぱ5000rpm前後が一番気持ちよく走れるわぁ…

 調子に乗って走っていたら、羽生あたりの対向車線で派手に転がっている乗用車をみつけてしまう。
 
 ボンネットは丸つぶれでウインドウは真っ白。
 ぶつかったばかりらしく、向こうから赤灯を回した救急車がやってくるところだった。
 「いかんいかん、調子にのってはいかん…」
 始まった対向車線の渋滞を横目にペースを落とす。


 きっちり1時間で蓮田SAへと到着する。
 
 やれやれとヘルメットを脱ぐ。
 いつもなら給油だけしてさっさと出発するのだが、今日は冷えた体を伸ばしていこう。

 コンビニでコーヒーとシュークリームを購入。(←寒い時には温かいものと甘いものが一番)
 二輪車駐車場を眺めながらベンチでまったりとやっつける。
 「さすがに今日はバイクは少ないな…」


4輪は満車に近いんですけどね

 出発…の前に忘れず給油。
 「それにしても、この先の首都高はどこで給油すりゃいいんだ?地図にも書いてないし…って、ああ!地図忘れたぁ!」

 忘れたと言うより、まったく思いつかなかった地図。
 ツーリング出るのに地図持ってこないって、いくらなんでもぼ~っとしすぎだろ、俺。

 失敗失敗と先へ進む。(進まざるをえない)
 まぁ地図が無くてもアクアラインまでなら辿りつけるだろう。その先は…行ってから考えるとしよう。

 首都高川口線。渋滞は「普通」クラス、すり抜けはハンドガードのせいでやや控えめになる。

 湾岸線で片側3~4車線になると渋滞は少なくなる。東北道同様とはいかないがブリブリと走る。
 「くっそ~、リミッターさえなければあのポルシェにだって…」(←無理だと思う)

 羽田空港付近で飛ぶ飛行機を眺めトンネルへ、「アクアライン」の標識を見つけてほっとする。
 「そうか、以前九州行った時に使った浮島ICの先がアクアラインの入り口なんだ…」

 道は一旦外界へ出てからぐるりと回り込む。
 東へ向けてガバっと口を開けた入り口からトンネルへ突っ込んでいく。

 最初は4%の下り。
 でもこの程度の下り率で東京湾の下へ潜り込むって凄いよな。

 噂の通り、道は途中から完全な「まっすぐ」になった。
 今日は交通量が多いので無理だけれど、ガラガラだったら最高速チャレンジには丁度良さそう。隼クラスでもいける…かな?
#もちろん2、3回走って雰囲気が判ってからでないと怖いけど。

 「結構幅広いな」「壁面はなんでタイルなんだろ?」とかいろいろ観察しながら走っていたら、あっという間に「海ほたる1km」の標識が現れた。
 ふ~ん、確かにトンネルとしては長いけど、走る距離としてはさほどでもないんだな。

 週末ということもあり、続いて出てきた標識は当然のように「中型車:満車」「小型車:満車」だった。

 「バイクは別腹のはず」と先へ進む。
 
 道が上りになり、海上へ出て、左へ分岐するのが海ほたるの入り口。
 その入り口からびっちりと車が詰まって……いない。
 旗を持った誘導係の方もちょい手持ちぶたさな様子だ。

 あれれと先へと進む。
 駐車場まですんなりと入り、誘導されて二輪駐車場へ。
 二輪駐車場には相応の空きがある。4輪の方はといえば、確かに混雑はしているがびっちり満車な感じではない
 そうするとあの標識はなんだったんだろう?営業的には逆効果な気がするのだけれど。
#まぁ満車なのに「空きあります」よりはマシだけど(笑)


駐車場じゃなく道の脇ですけどね

 ヘルメットを脱いで海ほたるの中へと入る。
 
 5階建ての建物は、基本的に1F~3Fが駐車場、4Fが土産物、5Fが展望台と食事処のようだ。

 エスカレーターを使い5Fへと上がる。「ほうほう、なるほどなるほど」


西を望む


東はこんな感じ

 エスカレーター降り場からすぐ見える西の海上、そこにぽこんと盛り上がったのが「風の塔」(川崎人工島)だろう。
 今日は天気もよく、実に綺麗に見ることができる。

 ぐるり回って東側、こちらは千葉の木更津まで一直線に走る海上の道。
 これまた青空に映えて実に綺麗だ。(画像では逆光なので今ひとつ)

 「お~、やっぱ良い景色だねぇ…」

 周囲の人出は駐車場同様「ほどほど」の混雑。南側に設けられたベンチにも空きが目立つ。

 座って海を眺める。
 大型船が行き来しているので見ていて退屈しない。「あ~、風も無くて気持ち良いなぁ…」


大型船のデッキみたいでした

 ぶらぶらしていたら丁度お昼になった。んじゃ何か食べようか?

 食事処をあれこれ覗いたのだけれど、「これは!」というものが見つからない。
 ならお昼はつまみ食いで済ます事にしましょうかね。

 デッキ上で「あさりマン」を買い、土産物屋で「いわしバーグ」を食べる。
 んむ、まぁこれはこんなものでしょう。

 インフォメーションを見つけたので聞いてみると、付近の地図をもらうことができた。
 よし、これで午後の部も安心っと。


中央の吹き抜け部


そしてあさりマン

 駐車場へ戻り、ヘルメットを取り上げたのは12:30。
 よぉし、あと半分楽しむか。
 


とか思っているところへ覆面パトカーに先導された車両が入ってきてビビりました(笑)

 アクアラインへIN。

 ここから先は海の上。もったいないのでゆっくりと走る。

 先に書いた通り今日は風もほとんどない。(風速1Mの表示あり)
 「吹いてる時は大変だよ」と聞いていたので一安心、行き来する船と次第に近づいてくる房総半島を存分に楽しむことができた。

 楽しんだせいか、千葉県側までは「あっという間」に着いてしまう。

 この先、たっぷりと時間がある、もしくは一泊できるのなら、
・海岸で高速を降りて市場で海産物を楽しむ。とか
・館山自動車場を南下して南房総を回る。とか
・房総スカイラインを走って太平洋側へ出る。とか
いろいろな選択肢がある。

 だがこれまた最初に書いたとおり今日は日帰りが原則。しかもできれば(日が暮れると恐ろしく冷え込むので)早めに帰宅したいのが本音なのだ。
 「ま、とりあえずは帰り道方面へ向かいましょ」

 館山自動車道を北へ走る。

 周囲は畑で特に見るべきものはないが、混雑の無い高速道路をブリブリ走るのはやはり楽しい。
 「あ~、やっぱり5000rpm前後ってのが(略)」

 市原SAへゆるりとIN。
 海ほたるを出てまだ30分だが、ガソリン残量が怪しくなってきたので給油休憩を取る。

 閑散としたSAでは屋台のおばさん(肉まん&ソフトクリーム絶賛発売中)も暇をもてあましている気配、ナンシー化を危惧したがどうやら大丈夫だった(笑)

 このSAにはドッグランが設営されていた。
 車の台数が少ないわりに、犬を遊ばせている人が結構居る。
 中央が区切られているのは大型犬用と小型犬用なのかな?


犬は喜び庭駆け回り状態


ああ、それにしてもいい天気だ

 北上再開。

 この先湾岸道路に乗り換え、湾岸幕張辺りで休憩して川口線へ…と考えていたのだけれど、ふいにこんな考えが浮かんでしまう。
 「来た時と同じ道で帰って面白いのか?」

 「寒くなるし、素直に帰ろうぜ」という天使と「男なら回り道だよな」という悪魔の戦い。
 勝負の決め手となったのは「成田まで30分」という悪魔側の策略(←普通の道路標識です)だった。

 宮野木JCから東関東自動車道へ。一路成田を目指す。

 道に混雑はないが、ガラガラという程ではない。そしてそれがとても走りやすい。
 これまたブリブリと(略)やっぱ5000(略)

 成田ICでふぅと高速を降り、国道へ。
 さて、ここから先は成田空港からの帰りに使うルートを走るとしよう。
#最近仕事で海外へ行く機会が多くてですねぇ…

 国道408を北上。道とは名ばかりの細い道を4輪に付いて走る。

 上空には離着陸する飛行機。
 しかしまぁ、1日で羽田、成田をハシゴするっていったいどんなツーリングなんだか。

 稲敷ICから建設途中の圏央道へと乗り込んでいく。
 
 そのままR408の方が距離的には近いのだけれど、圏央道→常磐道→北関東道と繋がった今日では、こちらの方が時間的には圧倒的に早いのだ。
 
 片側1車線でもバイクなら自由自在だねぇ…と途中まで気楽に走っていたのだけれど、唐突に気づいてしまう。
 「が、ガスが足り無ぇっっ!」

 先の市原SAでの給油からここまで、普通のバイクならまださほどの距離ではない。
 だがVMAX的には、既にタンクの半分近いガソリンを消費してしまっているのだ。

 そして建設中である圏央道に給油ポイントはない。常磐道はどうだったか…確か友部SAまで行けばあったと思うのだけれど…

 「くそぉ、これが悪魔の策略だったのか…」(←違うと思う)

 常磐道へ合流、北上。

 SA、PAの毎に標識を確認するが、例のGSマークは出てこない。
 ひやひやしながら走る。もちろんブリブリも封印だ。

 幸い、友部SAはさほど遠くはなかった。
 SAに入ったら、とにもかくにもとまず給油。給油量はリザーブに切り替わるあたりといったところだった。
 
 数字的には余裕はあったが、精神的にはぎりぎりといった感じ。
 むぅ、やっぱこの車両にはコースの予習が必須なんだねぇ…(しみじみ)

 気持ちが落ち着いたところで売店へ行き、何気なくアメリカンドッグを買う。
 この手のジャンクフードってたまに食べると旨いんだよね。
#このアメリカンドッグの購入が先のドッグランの見学と意識下で関連しているか否かについては識者の見解を待ちたいと思う。

 常磐道から北関東道へ。

 ぐわっと走ってポルシェを追い越し、新型隼にぐわっと追い越される。
 
 宇都宮上三川ICで高速を降りれば、あとは国道4号で帰るだけ。

 自宅近くのGSで恒例の給油。
 ガレージへ戻ったところで見ると、総走行距離が9990kmを示していた。

 「あ~、ならもうちょい回り道してくるんだったかな(笑)」


そうですか、もう1万kmですか

<本日の走行距離=420km><本日の教訓=デカケルトキハ、ワスレズニ!(←年齢踏み絵)>




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