その0
当然、これだけ休みがあるのなら、ツーリング出かけないわけにはいかない。
行き先はもちろん九州。なんとしても一昨年のリベンジを果たさねばならないのだ。
それではとスケジュールを考えてみる。
行き帰りを自走するつもりは無い。
あちこちへ寄り道(某宅とか某宅とか…)しながら九州を目指すのも楽しいものだが、いかんせん時間(と金)がかかる。
何より九州までの陸路は、いつぞやいやと言うほど走っている(笑)今回は往復ともフェリーにするのが無難であろう。
関東から九州(宮崎、日向)へ行くフェリーには、昨年の四国同様激安チケットがある。
「GWはさすがに使えないだろう」と思っていたのだが、調べてみると日付をGWの後半にズラせば大丈夫のようだ。
よし、どうせ前半はあれやこれやのヤボ用が入っているし、今年は後半戦で勝負ということにするとしよう。
GW前半の慌しさも落ち着いた4日午前。
いそいそと出発の準備を始めてみる。
今年は昨年の四国とは異なり、キャンプ泊がメインになる予定である。
結果として大荷物に…というか、最近の俺はどこへ行くにも大荷物。う~む、これもなんとかしたいところなんだが…
すいませんねぇ、毎年同じような画像で。
天気予報によれば、今日の関東地方は夜から雨になるらしい。
確かに今も空は薄暗く、いつ雨が落ちてきても不思議ではない。
高速道路上で降って来られると雨具の装着が面倒だ。ちょいと早めに出発して、下道をゆっくりと走ることにしよう。
15時、自宅を出発。
川崎港からのフェリー出航は20時過ぎ、時間はたっぷりとある。
服装は毎度お馴染みジーンズに皮ジャンパー。
深夜の出発と違い、日中だと防寒を考えなくて済むので気楽である。
国道4号バイパスをまったりと南下する。
V-Maxのエンジンは相変わらずの快調、だが小さくなった排気音が物足りないといえないこともない(笑)
茨城県と埼玉県の県境、新利根川橋を渡ったところで真っ赤な隼と一緒になる。
この色は'04年式の限定仕様のはず、もう国内を走っているとは思わなかった。
さすがに慣らし中と見えて、ライダーの動きもちょいとぎこちない(笑)その割りにパニアケースのベースが付いていたりするのだけれど。
埼玉県の越谷市内で給油。
ちょいと考えて、時間はまだ早いが松屋で豚飯定食の夕飯(?)をとる。
フェリー内で食べる夕食も旅情があって良いものだが、なにしろ価格がねぇ…
新郷ICから首都高速へ。川口線をだーっと走って湾岸線。
混雑はさほどのことはないが・・・をを、なんか風が強くなってきたぞ、時折ぶわっと吹く横風におっとっととなる。大荷物を抱えていると風に敏感になるんだよねぇ。
18時過ぎ、首都高浮島ICへ無事到着。
フェリー港直前にあるGSで念のための給油を…と考えていたのだが、なぜか今日は休みだった。
稼ぎ時だと思うのだが何故だろう?高速を降りるとすぐ埠頭だから他にGSは無い。今日は余裕があるから良いけれど、ぎりぎりで来ていたら慌てたはずである。これは覚えておかなければ。
フェリー埠頭の駐車場にバイクを留め、やれやれとヘルメットを脱ぐ。
丁度着いたところらしいフェリーから沢山のバイクが下りてくる。
泥やホコリにまみれたバイクとライダー、皆ロングツーリング帰りなのだろう。いやはやお疲れ様でした。
行く者帰る者
缶コーヒー片手に待合室から外を眺めていたら、さぁっと霧雨が降ってきた。
慌てて荷物にカバーをかける。う~む、日暮れとともに雨が降りはじめるとはまさに天気予報どおりではないか、さすがは気象庁、恐るべし。
乗船待ちの間、ヘルメットのシールドの外し方を教えたのをきっかけに、マジェスティのペアとお知り合いになる。
聞けば250ccのマジェにタンデム&キャンプで九州を回るらしい。そ、それは気力体力ともに大事ですなぁ。
「お勧めのキャンプ場はありますか?」と聞かれたので、阿蘇の坊中キャンプ場をお教えする。
俺も初日は坊中泊の予定、今年は晴れるといいのだが。
20時過ぎ、フェリーへ積み込まれる。
きちんと固定されたのを確認の後、大荷物から「お泊りセット」だけを取り出して船内へと入る。
GW後半のせいか、乗客はとても少なかった。
1部屋18人収容の2等寝台は、なんと3つしか埋まっていない。
風呂もロビーも混雑は皆無、いいねぇ、フェリーも毎回こうなら楽なのだけれど。
積み込まれました。
九州までの22時間はお気楽なもの。
風呂へ入り、飯を食い、文庫本を読み、九州でのルートをあれこれ考える。
やはり気になるのは現地の天候。
ここ2、3日は大丈夫だが、帰る間際には雨になりそう・・・まぁ、今俺が心配したところでどうなるものでもない。お天道様、よろしく頼みますよ。