■ かねてより懸案の
ブローバイチェック記からはじまった(気づいた)セローの大量のブローバイガス。
上のコンテンツに書いたとおり、高速(高回転)で長距離(長時間)走った時のエンジンオイル消費が激しく、その大半はブローバイとしてエアクリーナーボックスへ流れ込んでしまっていた。
今のところ根本的な対策というものはない。
ピストンリングを交換して「多少良くなったかな?」という程度だ。
ロングツーリングに出る毎にエンジンオイルの心配をするのも大変だ、そろそろ何か対処法を考えるとしよう。
というわけで、第一弾として考えたのが「5MP用カムスプロケットカバーへの交換」だ。
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うちのセローの型式は4JG6、いわゆる規制前の最終型だ。
この後に出たセローが5MPというシリーズ。排ガス規制対策がいろいろとなされており、その為かどうか、この型からブローバイガスの取り出し口が変更になっている。
※余談だが、この5MPの後から排気量が250ccに変わる。
4JGまではクランクケースから。5MPからはカムスプロケットカバーから。
ブローバイというのはつまるところクランクケースのガス抜きなので、どこから抜いても同じように思える。
だが、わざわざ場所が変えられたということは、下から抜くガスよりは上から抜くガスの方が含まれるオイルの量が少ないかもしれない。
それを期待してか、5MP用のカバーに交換している旧型セローは結構多いのだ。
※WEBで調べると「転倒時のブローバイホースからのオイル噴出しを防ぐ為に交換する」と書いてあるところも多かった。
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それではと部品発注…なのだが意外な伏兵が。いや、単純に結構な値段がするのだ。
カムスプロケットカバーと内側のパーツとOリングが2つとボルトとで6K円程になってしまう。
ん~、これは「お手軽純正流用チューン」と呼ぶにはちと抵抗があるかもしれないな…
物量的にも結構なもので
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カムカバーとエアクリーナーボックスとの接続ホースだけは、別途市販品を購入することにした。
将来いろいろと小細工をしてみる予定だからだ。
#長さの調整とかができるからねぇ…
ところがここにも問題が。
パーツ屋に売っている「ブローバイ用ホース」と称するものは、なんとたった1mで1000円もするのだ!
そして耐油でない、しかも「高温の場所には使えません」って、それのどこがブローバイホースなんだよ!
#きっと、小僧連中がオイル投入口に付けるアレ用なんだろうなぁ…
ぷんすか怒りながらホームセンターへGO!
園芸売り場で「耐圧、耐油、(もちろんガソリンはダメだけど)-5度~60度までOK」のホースを1m360円で購入する。
取り付けクランプにはステンレスをおごったけれど、それでも全部あわせて600円。はっはっは、どーだまいったか!
ホースの内径は12mm、もちろん純正と同じサイズだ。(…と、この時は思っていた)
なんてったって「スーパートヨロン」ですから!
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部品が揃ったら作業を開始。
とはいえ難しい事は何もない。完全ボルトオンなので交換するだけだ。(…と、この時も思っていた)
パーツを組み立てたら可愛い雰囲気に
何故ネコミミ・ネコヒゲになるんだか(笑)
新旧(じゃないけど)裏側比較
交換完了
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お次は今まで繋いであったクランクケースから伸びるホース。
WEBで調べると「これは塞ぐ」と「新しいホースと共用する」の2つの意見があった。
「ブローバイガスを減らす」のが目的であれば塞ぐべきだろう。出てくるガスの量は少ないほうが良い。
#取り出し口は1つの方が、2つよりは出るガスは少ないだろう。という単純な発想。
それに三又等を利用して共用すると、双方のガスの脈動が心配だ。
カムスプロケ側から噴出したガスが、クランクケース側に流れ込んでしまうようでは困るからだ。
だが、最近巷で流行り(?)の「内圧調整バルブ」とかをみるに、クランクケースの圧力はできるだけ逃がしたい。
ならホースは2本のほうが…とも思うのだ。
いろいろ悩んだのだけれど、とりあえず今回はクランクケース側は塞ぐことにした。
まずは純粋に取り出し口の変更による影響をみるとしよう。
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「ホースを塞ぐにはボルトでも突っ込んでやれば…」と思ったのだけれど、12mmもの太さのボルトがそうそう転がっているわけもない。
ネジ部ではなく頭が12mmでもいいのだけれど、六角じゃまずいし、ヘキサボルトには溝が切ってあるし…「あ、これぴったりだ」
それはお懐かしや、先代V-Maxのスタータークラッチの捻じ切れボルトでしたとさ。
とってはおくものですねぇ
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ホースにボルトを差し込み、ステンレスバンドで留める。
端はあとでフレームにタイラップで固定しよう。
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さて、それではと新しいホースをカバーに繋いで……「なんで太さが違うんだよっ!」
ホースの太さ(内径)は、エアクリーナーボックス側を外して12mmなのを確認してある。
ところが、5MPのカムスプロケットカバー側のコネクタは、外径10mmだったのだ。
「途中でホースの太さが変わってるようには見えなかったんだけどなぁ…」
んじゃ元のホースは?と先に塞いだホースのクランクケース側を外してみるがよくわからない。
というか、ホースと一緒に金属の筒がすっぽりと外れてきた。あれ?これ差し込まれてるだけなのか?
首を捻りながら元へと戻す。ま、これまで大丈夫だったんだからきっと大丈夫なんだろう。(←ポジティブシンキング)
抜けちゃいましたけど?
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結局、カバー側のコネクタにはビニールテープを巻き太さを調整。あとはステンレスバンド頼みとする。
いずれ水道管用のテープできちんと処理しよう。それとも5MPの純正部品でなんとかなるのかな?(調査中)
内側の黒いのがビニールテープです
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ホースが潰れないような配置に
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ホースの色が色だけに「浮くかな?」と心配していたのだがそれほどでもなさそう。バイクの色が緑だからかな?(笑)
さて、これでブローバイガスがどうなるか?これから検証していこうと思う。
#さすがに走りやパワーには関係ないだろうけど(笑)
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