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※今回のレポは、あらかじめ2年前のツーレポを読んでおくとより一層お楽しみいただけます。きっと…
<2007年8月13日>
■目指せリベンジ
4:30起床、5:00出発。
ううむ、イビキも無しに(笑)この早起きとはさすがにツーリングの朝、やっぱ気合の入りが違うよな。
※というか、ばっと目が覚め「朝か?」と思ったらまだ夜中の12時だったので寝なおしたのは秘密。いや、ビールの威力ってのは絶大だねぇ。
セロー発進。人気の無い国道5号をひた走る。
東に向っているので太陽が真正面にくる。
眩しいなぁと思っていたのだが、前が見にくい原因は太陽ではなかった。「あ、シールドの汚れが酷いや」
昨夜、ビールに夢中になっていて基本的なメンテをすっかりと忘れていた自分をしかりつつ、R337沿いのコンビニで朝食休憩&シールド洗い。
綺麗になったシールド越しに見る朝日は明るく輝いている。天気予報どおり今日はなかなかの上天気になりそうだ。
さて、今日向かうのは北の方向である。(←大雑把すぎ)
石狩湾を北へと向かう海沿いのR231は、何度も走っていてちょい新鮮味に欠ける気がする。
途中寄りたい場所もあるし、今日は内陸の道を使ってみるとしよう。
★
札幌の北を掠めつつ、R337からR275へと走っていく。
せっかく選んだ内陸の道だったが、意外に平凡でちょいと落胆する。
見晴らしや景色は悪くないのだが「北海道らしさ」があまり感じられないのだ。しかも朝だと言うのに交通量も多い。「やっぱ海岸走るんだったかなぁ…」
尤も、幹線道路を一本外れれば、面白そうな枝道が無いわけではない。
特に石狩川の河原は楽しそう。「くそぉ、もう少し時間に余裕があれば河原のダートで1、2時間遊んで行くんだが」
#今日の目的地は遠いのよ
そうは言いつつ、川原で休んだりしてるわけですが
太陽が上に昇るにつれ、気温も急上昇。
出掛けに閉めたウエアのベンチレーションはいつの間にか全開になる。
★
「寄りたい場所」である北見のひまわりの里に着いたのが8:00丁度。
ここは有名な場所だけに一度覗いてみたかったのだ。
セローを駐車場に停め、畑へと向かう。
早朝ということで観光客はまだ少ない。うろうろとうろつきまわる。
なるほど、噂に違わぬひまわりの群れ(?)だ。
朝だというのに(?)黄色い花が丘を覆うように咲き誇っている。
ぷらぷらと見学。似合わないのを承知の上で記念撮影をしてみたりする。
ひまわりだらけ
似合いませんか、そうですか
「きゃ~っ!どんだけぇ~っ!」と叫ぶおねえちゃん軍団と入れ替わりにひまわりの里を出る。
「どんだけなもの、それはあなたの心です…」と意味不明の独り言を呟きながらR233をまったりと移動。
ふと、丘の上に水色というか薄緑というか、そんな色に染まった場所を見つけてしまう。
あれなんだろ?ちょっと見に行ってみるか。
えっちら丘を登ると、そこは一面の花畑だった。
白というか緑というか
牧草畑の休地だろうか?白い花がびっしりと咲いている。う~む、なるほどこれがあんな風に見えたんだねぇ…
※いや、決してこのダート↓を走りたかったから行ったわけでは…
ええ、違うはずです
★
さほど代わり映えのしない内陸の景色に飽きてきた頃、『無料ですからどーぞ』の案内板が現れる。
この先の深川留萌自動車道の一区間、まだ貫通していないので無料開放されているらしい。
「無料とかFREEって言葉に弱いんだよな、俺…」と呟きながら乗り込んでみる。
ペースは…まぁ早いには早いが何しろバイクがセロー、しかもこの短距離では一般道との違いはほとんど感じられない。
制限速度が高いのと、わき道からの飛び出しの心配が無いくらいがメリットだろう。
★
その高速道路(のようなもの)を降り、国道と合流する交差点。
ふと気づくと、向かい側の家の影にパトカーが止まっている。
一時停止でも見ているのかな?と停止線でぴたりと止まる。
左足を着いて大きく左右確認。ちょい出て再度停止・確認。うははは、どうだこの完璧な一時停止は。
どれとバックミラーを見ると、俺の後ろから来た四輪車が、一時停止せずにするりと国道に合流してしまった。
途端に点灯するライトと回転灯。そしてスピーカーから「前の車左へ寄りなさい」の声。
あ~あ、やっちゃってやんの。観光に来て捕まると凹むだろうなぁ…
★
俺も気をつけねばと思いながら、留萌で海沿いのR232へと出る。
留萌のセイコーマートで休憩。
本日2度目の朝飯は、もちろんセイコーマートオリジナルの「しっとり豆パン」と「グランディアブラック」
やっぱセイコマきたらこれ買わないといけないでしょう。
★
海岸沿いの国道はやはり気持ちが良かった。
うっすらと雲が出てはいるが、それがかえって空の青さを強調してくれているような気もする。
がはははと笑いながら走っていると…「を、見えてきたぞあの風車が」
★
一昨年、ド・ピーカンの空の下見上げた例の「勘違い風車」(←ツーリングマップルに乗っていた場所だと勘違いしたので)
今年も天気がいいし、また根元まで登ってみるか。
V魔では慎重にならざるを得なかった砂利の上り坂も、セローでなら鼻歌交じりに駆け上がれる。
頂上の砂地も同様。「いやー、オフ車って偉大だわ」
吹き寄せる風にゆっくりと回る4つの巨大風車。
下には青い海、そして空には雲がぽかりぽかり。
あー、相変わらず気持ちの良い場所だこと。お茶もあるし、ちょい休憩していくか。
こうしてみるとやっぱデカいな→風車
ついでに格好つけてみました
「こんないい場所になんで誰も来ないんだろうねぇ?すぐ下の国道にはばんばん車が走ってるんだけどねぇ?」と首を捻りながら出発する。
またまた海沿いを快走。しばらくするとまた丘の上に風車が現れた。
「あ、こっちが(地図に載ってる)メジャーポイントの方か」
これまた丘を駆け上がる。
最初は舗装路。そして途中からダート。
まぁダートといっても未舗装なだけでフラットな路面。うちの隼でも充分に走破できそうな路面である。
★
なるほど、こちらはメジャーだけに(いや俺が勝手にそう言ってるだけだけど)風車の数が凄かった。
見渡す丘中ににょきにょきと立つ白い風車。牧草地の緑と相まって絵葉書のような景色である。
それはもうにょきにょきと(逆光ですが)
blogにも貼ったけどこっちでも(笑)
凄い凄いと記念撮影。
道がしっかりとしているせいか、こちらは観光客の数も多い。
「確かにこっちの景色も凄いけど、あっちの静けさも捨てがたいよな。俺的にはリトルメジャーとビッグマイナーって感じだな」(←意味マニアック)
★
R232を更に北上する。
北へ行くにつれ、交通量が減ってくる。
アップダウンを繰り返して伸びる直線、左手には青い海、もちろん信号など無い。
「むー、この辺りってこんな良い道だったっけ?」
★
11:40、海岸で休憩。
潮風が気持ちいい…のは良いんだけど「あー腹減ったぁっ!」
確かに朝飯は早かったのだが、それにしても腹が減った。
「豆パンって消化しやすいんだろうか?」と考えながら走り続ける。
サロベツの手前にはこれまたお馴染みの1列に並んだ風車群。あ、でもなんか本数が増えてるかも?
中央に白く小さく風車が見えますか?
(いったいどこで記念撮影してるんだか…)
左手に利尻富士が大きくなってくると、ついつい海岸まで降りたくなる。
砂地のトラップにつかまりえんやらUターンすること3回。
それでもこんな砂地でUターンできること自体凄い事なのだが。(←そう思ったら入るのをやめましょう)
実はここでも既にハマってます…
サロベツ原野、オロロンライン、北緯45度の碑とお決まりコースを走りぬき、ノシャップ岬へ到着したのが13時。
「ぷはーっ走った走った……けど何より、腹が減ったぁ!」
岬観光のその前に、とにかく昼飯。お馴染み樺太食堂で三色丼をオーダー。
あれ?一昨年より値上げされてる。まぁウニが不漁じゃしかたないか。
今日もウニぃ~
満足した腹を抱えてノシャップ岬観光。
といってもお約束の写真を撮るだけだけど。
今年もお約束ぅ~
★
さぁ、実はここから先が本日のメインイベント。
一昨年行けなかったあちこちの場所へのリベンジが始まるのだ!
★
ますは稚内市内から稚内公園へと登っていく。
開基百年記念塔の裏から入っていくのは一昨年同様。ここは早朝にV魔で来て、道がわからずに(というか不安になり)途中で引き換えした場所なのだ。
V魔であれほど苦労した林道だが、セローでならほいほいと走りぬけられる。
「そうそう、前はここでUターンしたんだよな」と通り過ぎ…「うわ、結構厳しいぞこの先は」
道は結構なタイトコーナーの急坂になる。そしてなぜかここだけ路面がぐずぐず。
もちろんセローなら大丈夫だが、V-Maxだと相当に苦労…というか、泣きそうになるはずである。
そうか、前にあそこで引き返したのは大正解だったんだねぇ。
オン車だとちょい厳しいかも?
到着した丘の上。
薄曇の空の下、利尻富士が大きく見える。「ああ、やっと来られたか」
さすがにこの辺りだと暑いと感じる事は無い。
山と海と海岸を眺め、風を浴びながらお茶で喉を潤す。
人気の無い静かな場所です
それっと丘を駆け下りて、稚内市内。
これまた前回スルーしてしまった北防波堤ドームを覗きに行く。
むぅ、噂どおりの大きさだな。これが活躍するような波ってどんなのなんだろうねぇ…
でっかいねぇ…
これまたそれっと走り出す。
R238で稚内空港をかすめて走り、宗谷岬へ…の前に、宗谷丘陵へと登らねば。
★
前回見つけられなかった道に「白い貝殻ルート」というのがある。
ここは某雑誌でも紹介された「絶対一度は行くべき絶景ルート」なのだそうだ。
今回は下調べもしてきたし、簡単に見つかるはず…って、あれ?なんでチェーンが張られてるんだ?
ここと思った曲がり角は、しっかりとチェーンで施錠されていた。
「通行止めなんて話は聞いてないなぁ…それともここじゃないのかな?ちょいと聞いてみようか」
★
「宗谷丘陵の頂上で携帯電話が通じる」という事実に驚きながら、まずは同じく北海道(道東)ツーリング中のharuさんにTEL。だが走行中らしく繋がらない。
それではと今度はお馴染みにょろさんにTEL。
群馬の山中で一杯やりはじめているところを強引に会話に引きずり込むが、やはりTELでははっきりとしない。
「くそぉ、やっぱりこの通行禁止のところなのか…」
※いやはやご迷惑をおかけしました>お二人
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これで帰るのも悔しいしと、あちこち適当なわき道へと分け入ってみる。
どのわき道も行き止まりは牧草地。一面草が広がる場所あり、ちらり海の見えるところあり。
こちらはこちらで楽しい散策になった。
向こうに海が見えます
こちら側には延々と丘
★
一旦宗谷岬へと降りて給油。北端GSのお土産もいつもどおり。
宗谷丘陵へと戻り、道道889を一路南下する。
これまた前回は途中で引き返した道路。地図上では繋がっていないが、今日はガソリン満タンのセローで行けるところまでいってみよう。
丘をうねりながら走るすばらしい舗装路は、やがて山間のワィンディングへと変る。
前も思った事だが、オンロード車でふっ飛ばして走ると楽しそう。路面も綺麗で交通量もない。
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どのくらい走ったのだろう?ふいにT字路へと突き当たる。
標識を見ると道道1077らしい。なんだ、ここまで通じてるんじゃないか。それにしては交通量がほとんどないのはどういうことなのだろう?
理由は西へと曲がってわかった。
この先、ほんの1kmほどだがダートの部分が残っていたのだ。
観光客なら海沿いを走るだろうから、地元の人しか通らないのだろう。「でも結構使える道だと思うんだけどなぁ…」
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いつの間にか大きく西へ傾いていた太陽に慌てながら道道1119を走る。
豊富バイパスは午前中同様無料の高速道路(のようなもの)
終点までいけば、サロベツ原野にある今宵の宿まではもうすぐだ。
18時、宿到着。
宿泊のツアラー各位と情報交換。ほほう、富良野あたりにそんな林道があるんですか。
夜は、宿の庭で星見学。
雲が晴れたすばらしい夜空には、流星群がきているおかげで1分に1個の流れ星。
願い事を3回…言えるくらい長く流れてくれぇー
<本日の走行距離=約542km><給油回数=3回><教訓:走っていて気持ちよかったとはいえ…540km…>