☆ ツーリング紀行 ☆
2008 北海道 "迷走" ツーリング記

<4>


<2008年8月13日>

とうとう最終日

 4:30起床。
 妙に暗いな?と思ったのだが、そうか、山間のキャンプ場だから日の光が入ってくるのが遅いのか。


天気のせいもあるのかも


 昨日、何気に選んだこのキャンプ場、国道からすぐの場所なのに静かで芝生も綺麗。
 無料だし、昨日のつるつる温泉もコンビニも近いしお奨め…と言いたいところなのだが、「トイレがもう少し綺麗ならねぇ…」
 ま、前日泊まったキムアネップは綺麗過ぎだけど。

 昨日刺された首は、「ちょい腫れ」な感じ。
 違和感はあるが痛みはない。ショック症状とかも出なかったし(←をい)どうやら大丈夫そうだ。(だから薬買えよ)

 慌てる必要はないしとゆっくり荷物をまとめていたら、急にぱらぱらと小雨が降ってきた。
 おやおやと見上げると、明け方の空を薄い雨雲がさあっと通り過ぎていく。今日は雲の流れが早そうだ。

 ちょい濡れてしまったテントをえいやと畳む
 「くっそー1時間前にやっとけばカラカラ撤収できたのかなあ」
#ま、良いも悪いもあるでしょう(後述)

 近所のコンビニで朝食・・・しまった!セブンイレブンにはグランディアブラックがない!
 仕方なく缶コーヒーはBOSSブラック。昆布おにぎりと共に腹に突っ込み、出発は6:00amとなる。

 今日が事実上の最終日。
 従って目的地は、フェリーが出る小樽だ。

 使うルートは…西行って南に下りればいいんじゃない?(←いいかげん)

 西へと向かう朝のR39はペースが速かった。

 例によってびゅんびゅんと追い越される。
 ああ、どうぞどうぞ。西の空はまだまだ怪しいから、こちらはゆっくりと行かせて頂きますよ。

 石北峠。
 空はますます怪しくなってくるが、まだ雨は落ちてこない。
 大雪ダム脇で休憩しながら、「でもきっと雨だよな…」と空を眺めてみる。


雨雲というより霧のような

 層雲峡に近づくと、路面にウエットな部分が現れ始めた。
 まだ雨は降ってこない、空も思っていたよりずいぶん明るい。「雨具どうするかな?ま、行けるところまで行ってみるか」

 層雲峡、本格的なウエット路面。但し相変わらず雨は落ちてこない。 
 「うーん、この場所、1時間前に通ってたら土砂降りだったんだろうな」(だろ?)


上は真っ白


でも下は比較的明るくて

 「何か湿っぽいな?」と足元を見て愕然とする。膝から下がびしょぬれなのだ。

 考えてみれば、完全ウエットな路面をオフ車で走っているのだから当たり前の話ではある。
 Gパン下につけたニーシンガードのせいでこれまでまったく気づかなかったのだ。

 「しまった、こんな時のためにわざわざスパッツを持ってきていたのに!」

 まだまだウエット路面は続きそう、だがここまで濡れてからカバーをしても逆効果でしかない。「ええい、このまま行っちまえ!」

 あしぃーもとにぃーからみーつくー(年齢踏み絵)とかなんとかブツブツ言いながら走る。


濡れてから気づいても遅いんですね

 峠が本格的な下りになると空が明るくなってきた。
 下りきる頃には路面もドライへ。

 ふう、なんとか雨具付けずに峠越えできたぞ。(膝下はびしょぬれだけど)

 愛山手前から道道223へ。
 雨の心配がなくなったところで林道林道っと。

 ところが、わざわざ寄った月見山林道「通年通行止め」となっていた。「えー、冬季だけじゃないのー」


奥にはゲートが

 ゲートでしっかりと閉鎖された林道入り口。
 よくよく見るとその脇がごにょごにょできそうな気がしないでもないような雰囲気だったのだが、今日はすっぱりとあきらめる。
 ここは北海道、そして俺はソロツーリングの途中なのだから。

 R39へとUターンし、西へ。
 8:20am、道道140沿いオートオアシス
 自販機の茶を飲みながら、スズキワゴンRで旅行中の方としばし立ち話。やっと膝が乾く。

 旭川空港脇の農道でまたまたお茶休憩。
 低い位置に飛行機が飛んでいたので「着陸するのかな?」と見ていたのだが、ぐるり周回したあと飛び去っていった。むー残念。

 10時前後、美瑛
 ほぼ毎年来ている美瑛。もういいか?とも思ったのだがせっかくなので寄ってみる。
 
 それでもR452側重点に回ると結構新鮮だ。
 山の中に(オフ車でしかいけないけど)素敵な場所を見つけて記念撮影したりする。


美瑛のひまわりにはちょっと早かったようで
 


青空出てきました


雲も多いですけどね


あー気持ち良い…

 さて、この先の道道580は地図上では結構なダート……って、おいおい抜けちゃったよ
 ダートの「ダ」もないままに峠を越えてしまう。どうやら全面舗装済みだったらしい。
 
 やれやれだぜと首を捻りながら、何気に下を見て愕然とする。「うわー、あれ旧道じゃーん!」
 今居る新しい橋の下には、見るからにフラットで走りやすそう砂利の道路。
 「くそお、入り口全然気づかなかったなぁ」


気づいた時には悔しくて

 とはいえ、これからわざわざUターンするほどの気力は無い。
 それでなくても今回のツーリングでは、既に嫌と言うほどUターンを繰り返しているのだから。
 
 失敗した失敗したと小休止。ついでにエンジンオイル確認。
 うーん、また減ってるな…と手持ち分を全て投入。さあ、これで帰りの東北道まで持ってくれよ。(2回の補給量計約250cc)
 せっかくなのでとチェーンにも給脂。こちらは特に問題なし。

 それっと走り出す。

 これまた地図上ではダートだった道道70の峠道、だが妙に道が新しく、嫌な予感が頭を過ぎる。
 案の定、ピカピカの橋を通っての峠越え、「あーここも舗装されてたかあ…」

 そんな時、ちらりと右下にダートが目に入る。「あれは…もしかして旧道か?」


どうでしょうねぇ


ちょっと行ってみますか

 今度こそとすぐさまUターン、わき道をごとごとと降りていくと見事な直線ダートが広がっていた。
 「うほーい、行くぞぉ」と走り出すと…1km先で行き止まりでしたとさ。
※途中、山へと登っていく分岐もあったのだが、ちょい嫌な雰囲気がしたのであきらめる。ま、安全第一ってことで。

 新道(?)へと復帰して数キロ。道が唐突に砂利道へと変る。をを、まだ残ってくれてたか不整地路。

 路面は砂利なのだが道は広い。場所によっては一昨日走ったスーパー林道並みである。


入り口は綺麗な林間でした

 そりゃっと走る。

 滑るとリカバリが難しいのは大荷物ゆえ。荷物の積み方を変えたとはいえ、やっぱり空荷には敵わないねぇ・・・

 乾いた砂利なのでホコリも凄い。
 そこそこ交通量もあり、車が通り過ぎると周囲が真っ白になる。なので四輪に追いついたら出来るだけ早く追い越したい。でも慌てると滑るし、滑って転んだところを轢かれると大変だし・・・
 「くそぉ、ハンドルの真ん中にGボタンがあれば」(年齢踏み絵)
 
 頂上からの下り。
 きついカーブの部分だけ舗装されているのは安全対策だろうか?でも舗装の上に乗った砂利って物凄く滑るんですけど。

 最後の数キロは普通の林道、先の場所は舗装される寸前だったのだろう。

 R38。
 赤平市街で今回初めてネズミ捕りに遭遇する。
 たまたま軽自動車の後ろをぼーっと走っていたので助かったが、40km/h制限区間ではさすがのセローも取締りの対象になる。これは気をつけねば。
 
 滝川市手前。
 給油ついでに横の広場の出店(?)を覗いてみる。
 売り子のおねぇさんが愛想良かったのでゆでもろこしを購入。「あーやっぱ茹でたてって旨いねぇ」


しかも粒がデカい!

 12:00、滝川。
 「♪ジン・ジン・ジンギスカーン」(今やメジャー)と松尾ジンギスカンへ入る。
 オーダーは特上ラム肉を2人前。うむ、満足満足。

 上がってきた気温にインナーの長袖シャツを脱ぐ。
 ゲップをしながらR275へ、去年と同じ場所で休憩&記念撮影してみたりする。


カットがちょい違いますが

 うっしゃぁーとR451の里美峠。
 ここも何度か走った道、セローでは初めてだが、これだけ荒れた路面だとオフ車のサスのほうが安心して走れるかもしれない。

 道道28で南下、途中「道民の森」の表示があったので寄ってみる。
 どうやら特定の場所と言うより、この辺り一帯をそう呼んでいるらしい。
 センターハウス的なものがあり、あとはいろいろな施設が点在しているよう。家族連れで遊びにくるには良いところかも。


もちろんキャンプ場もあります

 道道11で西へ。この道道11が良かった。
 素晴らしい路面の高速ワィンディング。ぐわっと登ってずばんと下る。「うっひゃ~気持ち良いぃ~、ここ隼で走りてえ~」

 14;30、海岸線へと出る。

 「海だ海だー」の前にセイコマへ。
 今度こそグランディアブラックを…を、こんな缶の奴もあるんじゃないか。


「香るBLACK」そして疲れた時には甘い物

 旧R231の見晴台でコーヒーを飲みながら休憩。
 「あー、風車だ。そういえば今年はあの風車見られなかったな…」


遠くに風車が


だから逆光だって

 3時、南下開始。

 風景が次第に市街地へと変っていく。
 出るピースサインの数が減っていくのでこちらから積極的に出す。返答率はほぼ100%。
 
 ぼへぼへと1時間も走ると、なんと小樽へ着いてしまった。あれ?こんなに近かったっけ?

 時間が早いので海岸縁を小樽水族館方面へ走ってみるが、道は水族館で行き止まり。なんだ抜けられないのか。

 またまたUターン。この辺りのトンネルも皆新しく、脇の古いトンネルは塞がれていた。

 湾の対岸が綺麗に見渡せる見晴らしの良い海岸ベリで休憩。海と空と山と船のコントラストが見事。
 「見えすぎちゃってぇ困るのぉ~」(年齢踏み絵)

 あー、大分日が傾いたな。


まだ明るいけどね

 5時前、ホテル着。
 そう、例によって最終日はホテル泊なのだ。
 
 屋根下駐車場へセローを停め、ぽんぽんとシートを叩く。
 施錠後、荷物を持って部屋へ。

 シャワー浴びて、オリンピック見て、日が暮れてきて…さて、散歩に出るとしますか。

 小樽の街中をぶらぶらと歩く。

 観光客の数は少なめか?まぁまだ「お盆本番」というわけじゃないからな。
 今年のスーベニールにと買ったのは、小樽ガラスのビールジョッキ。手びねりの形が面白い。


歩いていたら


奴がいた…


もちろん敵役もいた

 さぁ飯だ!飯だ!

 去年行ったビヤホールへ向かうと、入り口でおねぇさんがニコニコと笑っている。
 今日はなにやらビールのイベントがあるとのこと。「普通の客は入れないの?」と聞くと、入れますけどこの場で会員になれば今日はビール飲み放題です。と言う。

 え?その金額で時間無制限呑み放題なの?で、食べ物は全部ワンコインなの?

 ほぼ満席に近いホールの片隅に腰を据える。
 ビールはピルスナー、ヴァイス、ドンケルの3種類と限定が1種類。よーし、とりあえず順番に行くぞー
 
 1杯呑み終えると「お代わりいかがですか?」と聞きに来てくれるのでお願いする。

 ツマミはソーセージとかサラダとかシューマイとか。
 周囲の程よいざわめきが心地良い。
 
 がんがん呑む。携帯に入ったメールにばんばん返す。いや、酔っ払ったメール送ってすまん→関連諸氏。


ビールって泡も大切だよね


醸造機って格好いいよね

 へべれけになって店を出る。あ~、リミッター外して飲んだの久しぶり。でもジョッキ10杯は飲んでない…はず…だ…よ…ね?(誰に聞いているんだか)
 
 運河を渡ってくる風が気持ち良い。
 ふらふら歩いてホテルへ戻り、ベッドに倒れこむ。
 「ああ、終わっちゃったか、北海道…」

※後で確認したら、飲んだ後撮ったらしい小樽運河の画像があった。
 夜間ポートレートモードと3脚と多分セルフタイマーを使って実に綺麗に撮れている。
 しかし、全然覚えていないのだ。はっはっは、凄いな、俺。


いったい何時撮ったんだか…

<本日の走行距離=400km><給油回数=3回><教訓:結局北海道では雨具を使わずにすみました>

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