■ 「交換」というより「選択」でしょうか?
>あ~、これ充電されてないや。充電器が壊れたか、それともバッテリーが寿命なのかな?
……と言うわけで、どうやら寿命っぽいVMAXのバッテリー。
充分に減価償却したし、新品に交換してやるとしよう。
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これまでずっと(トータル何個買ったかなぁ…)純正バッテリーを使ってきた俺。
しかし、V-Maxには純正以外にもいろいろな選択肢がある。
そろそろ違ったものを使ってみるのはどうだろうか?
#ずっと前にも同じ事を書いた覚えがあるのだが気にしない(笑)
★
V魔に使える(実績ある)代表的なバッテリーは下記のとおり。
■V-Max純正バッテリー(YB16AL-A2:今はGS-YUASAなので型番が違う可能性あり)
価格:10000~16000円程度
■XJR1300純正バッテリー(GT14B-4)
価格:10000~16000程度
■戦闘機用(?)バッテリー(POMEC…だっけ?)
価格:そら恐ろしい
■秋月電子(LONG WP22-12)
価格:5000~6000程度
※その他「互換品」は多数ある。
それらは価格も驚くほど安いが、俺の購入候補にはならない。
この辺りの理由は隼コンテンツにも書いたとおり。
これまで純正品を使ってきた理由は安心感とサイズ。ネックとしては価格。ネタ的にも面白くない(笑)
XJR1300用は「密閉型の純正」的意味で買う人が多いらしい。
(実質的影響は少ないにせよ)容量が小さい(14Ah)のが難点といえば難点か?サイズ的には小さいので問題なしとの噂。
戦闘機用は…価格的に…(略)
というわけで、今回俺が選んだのは秋月電子のバッテリーだ。
このバッテリー、かなり以前から「V-MAXに使える大容量(22Ah)の密閉型バッテリー」として有名だった。
今でこそ「バイクや車には使用しないでください」とわざわざ謳われているが、これも(嘘か真か)あまりに多く流用されたが故の注意書きと噂されている。
一般的に、密閉型バッテリーは(V-Max純正のような)開放型バッテリーと比べると、急激な電圧変動に弱いとされている。
つまり、純正で開放型が着いているバイクの場合、バッテリー的に厳しい状態になる恐れがあるのだそうだ。
しかし、このバッテリーがメジャーになって早10年。(もっと古いかも?)
数多く使われてる割に、「短期間で死んだ!」とか「破裂した!」とかの悪評は聞こえてこない。
もちろん、リスクを承知で使うわけだから、何があっても全て自己責任となるわけだが。
★
そういえば、秋月バッテリーにはもう一つデメリットがあった。
バッテリーの大きさが純正と若干異なるのだ。
格納するには「バッテリーケースを切る」というのが定番の方法らしいのだが、「切らなくても入る」という人もいる。
この辺りはまぁ、現物を見てからの判断という事になるだろう。
さくさくとネット注文。さくさくと到着。
この辺りのスムーズさは、さすがネット販売を主としている秋月電子である。
価格は送料&代引き手数料込みで丁度6000円。
う~む、安いってすばらしい!
そしてさすが完全密閉が謳い文句、横向きに梱包されて送られてきたぜ!
※もちろん液漏れなどあるはず無し
★
いつものお約束、使う前の初期充電がてら、外してあった純正バッテリーとサイズ比較をする。
※以下実測値の為カタログと異なる可能性あり
純正:203*66*163
秋月:174*76*166
うは、全然違うわ。これ「若干」とかじゃないぞ。(いや、見ただけでわかったけどさ)
ちゃんと入るんだろうか?隼の時はさんざん偉そうな事を言っていたのにな、俺(笑)
厚みの違いが一番目立つ…
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高さの+3mmは問題なし。
幅の-29mmも小さくなる分には大丈夫。
問題は+10mmの厚み。
「…とりあえずバッテリーケースに入れて確認してみるか」
★
MAXからバッテリーケースを取り外す。
底のネジ2本を外せばOK…って、このネジがなぜかガチガチに錆びていた。
雨水とかのせいだろうか?片側は外れたが、もう片側は予想通り固着・ネジ切れてしまう。
まぁこれは単なる固定用ネジなので、片側だけ生きていれば大丈夫だろう。
うちのMAXにこれだけサビたネジがあったとは…
片側はネジ切れました orz
側面にあるドレンホース友締めネジを外すとバッテリーケースはフリーになる。
なったはいいが抜くのが大変…って、まぁバッテリー自体を抜くのが大変なんだから、それより大きいケース抜くのはより以上に大変でも不思議じゃないよな…
それでもなんとかこねくり回して、ケースの引っこ抜きに成功だ。
外れました
★
どれどれと新バッテリーを入れてみる。
むぅ、あまり芳しくない。
入るには入るのだが、ケースが不自然に膨らむのだ。
しかも下側は膨らまないので、底まできちんと入らない。
膨らんでますねぇ
ある程度膨らむのは仕方ないが、固定だけはきちんとしたい。
もちろん底まで入らない等というのは論外だ。
ううむと考える。
定番どおりケースの片面を切り取ってしまえば膨らみはなくなるし底まで入るが、上部に固定用バンドが付けられない。
※ベルトを引っ掛ける場所がなくなる為
それよりは、膨らんでもしっかり底まで入る方がいいのではないだろうか?
ケースを見ながら熟考した結果、下に切り込みを入れることにした。
一旦「バッテリー取っ手」を利用して引き抜き、バッテリーケースを車体へと戻す。
底に純正クッション(ゴム板)を敷いてバッテリーをセット。
上に固定用バンドを取り付ける。
バンドもちゃんと留まりました
★
純正端子が「上下」にボルト留めされていたのに対し、このバッテリーの端子は「左右」からとなる。
きちんとコネクタを留める為には、コネクタを曲げて角度を付ける必要がある。
特にうちの車両の場合、アーシングとか、ヘッドランプブースターとか、充電用コードとかが付いているのでなかなか面倒なのだ。
★
ペンチ片手に配線と格闘。なんとか満足できる状態にもっていく。
※特に、プラス側端子とフレーム(グランド側)とのショートに注意が必要
その他配線を全部戻して指差しチェック。「よ~し、これでOKかぁ?」
なんとか収まりました
キーオン、メインスイッチ異常なし。
セルスイッチオン、エンジン始動。ちなみに擬音はこんな感じ
「ギュルバッ!」
むぅ、これは結構凄いかも。
とにかくセルの回りが違う。一瞬で全開になっているような感じで、結果エンジンもあっという間に始動する。
もちろん満充電だからあたりまえとも言えるのだが、この「回りの良さ」はただごとではない。
電圧は同じでも、容量が増える(16Ah→22Ah)と変わるものだな。これがずっと続くのなら凄いぞ。
ともあれ、これで今年の夏も安心して走れそうだ。
■ んでまぁ、その後ですが
交換してから10ヶ月。
この間、使い続けてきた感想なんぞを。
☆
まず結果から言うと「かなり良い」
エンジン始動時の「ギュルバッ!」は健在。始動性にまったく不安が無いというのは実に安心できる。
これなら持病のスタータークラッチへの負荷も少なくなっているはずだ。
※弱々しく何度も回すのがスタータークラッチに一番良くないと言われている。
夏場の炎天下。
純正バッテリーでも特に不具合は感じなかったので、もちろん秋月バッテリーでも問題なし。
尤も、都会のような凄い渋滞路を走ったりはしていない。だって田舎だも~ん(笑)
冬場の始動性。
これまた問題なし。先の「ギュルバッ」のおかげで、真冬の朝一でも一発始動できた。
氷点下でもすんなりエンジンがかかるというのは結構凄いと思う。
#キャブのセッティングも関係しているのだろうけど。
一番変わったのが、バッテリーの持ち。
ガレージにセローが加わり、V-Maxで走る機会は更に減った。
1ヶ月どころか、2ヶ月放りっぱなしにした事もあった程である。
それでも始動は一発でOK。
あまりに平気なので「突然死するんじゃないか?」と心配になって補充電したのが1回。充電器を購入した時にもう一回。
10ヶ月間の補充電はこの2回だけ。乗った回数(&間隔)を考えるとかなり優秀だと思う。「さすがは22Ah」というところだろうか。
未だ判らないのは、バッテリー本体の耐久性だけだ。
でも今の状態ならば、5年と言わず3年以上持ってくれれば充分に満足できる。
どれくらい持つか、そしてMFの特性と聞く「突然死」はどうか?これから先も確認して行こうと思う。
■ んでまぁ、更にその後ですが
最終的に2年弱が経過した時点で車両を手放したのだけれど、状況は上記10ヶ月の時とまったく同様だった。
「ギュルバッ!」はやはり健在。季節を問わず始動時の心配・苦労はまったくなし。
「何年使えるか?」は確認できなかったけれど、かなりお薦めできるバッテリーだったことは間違いない。
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