YAMAHA V-Max

☆ メンテナンス編 ☆

バッテリー交換


何につけ、新しいっていいですね

 交換編     その後編     最終的に編 


<2007年7月>

  「交換」というより「選択」でしょうか?

 
>あ~、これ充電されてないや。充電器が壊れたか、それともバッテリーが寿命なのかな?

……と言うわけで、どうやら寿命っぽいVMAXのバッテリー。
 充分に減価償却したし、新品に交換してやるとしよう。

 これまでずっと(トータル何個買ったかなぁ…)純正バッテリーを使ってきた俺。
 しかし、V-Maxには純正以外にもいろいろな選択肢がある。
 そろそろ違ったものを使ってみるのはどうだろうか?
#ずっと前にも同じ事を書いた覚えがあるのだが気にしない(笑)

 V魔に使える(実績ある)代表的なバッテリーは下記のとおり。

■V-Max純正バッテリー(YB16AL-A2:今はGS-YUASAなので型番が違う可能性あり)
 価格:10000~16000円程度

■XJR1300純正バッテリー(GT14B-4)
 価格:10000~16000程度

■戦闘機用(?)バッテリー(POMEC…だっけ?)
 価格:そら恐ろしい

■秋月電子(LONG WP22-12)
 価格:5000~6000程度

※その他「互換品」は多数ある。
 それらは価格も驚くほど安いが、俺の購入候補にはならない。
 この辺りの理由は隼コンテンツにも書いたとおり。
 

 これまで純正品を使ってきた理由は安心感とサイズ。ネックとしては価格。ネタ的にも面白くない(笑)

 XJR1300用は「密閉型の純正」的意味で買う人が多いらしい。
 (実質的影響は少ないにせよ)容量が小さい(14Ah)のが難点といえば難点か?サイズ的には小さいので問題なしとの噂。

 戦闘機用は…価格的に…(略)

 というわけで、今回俺が選んだのは秋月電子のバッテリーだ。
 

 このバッテリー、かなり以前から「V-MAXに使える大容量(22Ah)の密閉型バッテリー」として有名だった。

 今でこそ「バイクや車には使用しないでください」とわざわざ謳われているが、これも(嘘か真か)あまりに多く流用されたが故の注意書きと噂されている。

 一般的に、密閉型バッテリーは(V-Max純正のような)開放型バッテリーと比べると、急激な電圧変動に弱いとされている。
 つまり、純正で開放型が着いているバイクの場合、バッテリー的に厳しい状態になる恐れがあるのだそうだ。

 しかし、このバッテリーがメジャーになって早10年。(もっと古いかも?)
 数多く使われてる割に、「短期間で死んだ!」とか「破裂した!」とかの悪評は聞こえてこない。
 もちろん、リスクを承知で使うわけだから、何があっても全て自己責任となるわけだが。

 そういえば、秋月バッテリーにはもう一つデメリットがあった。
 バッテリーの大きさが純正と若干異なるのだ。

 格納するには「バッテリーケースを切る」というのが定番の方法らしいのだが、「切らなくても入る」という人もいる。
 この辺りはまぁ、現物を見てからの判断という事になるだろう。

 さくさくとネット注文。さくさくと到着。
 この辺りのスムーズさは、さすがネット販売を主としている秋月電子である。

 価格は送料&代引き手数料込みで丁度6000円。
 う~む、安いってすばらしい!
 
 そしてさすが完全密閉が謳い文句、横向きに梱包されて送られてきたぜ!
※もちろん液漏れなどあるはず無し

 いつものお約束、使う前の初期充電がてら、外してあった純正バッテリーとサイズ比較をする。
※以下実測値の為カタログと異なる可能性あり

純正:203*66*163
秋月:174*76*166

 うは、全然違うわ。これ「若干」とかじゃないぞ。(いや、見ただけでわかったけどさ)
 ちゃんと入るんだろうか?隼の時はさんざん偉そうな事を言っていたのにな、俺(笑)


厚みの違いが一番目立つ…

 高さの+3mmは問題なし。
 幅の-29mmも小さくなる分には大丈夫。

 問題は+10mmの厚み
 「…とりあえずバッテリーケースに入れて確認してみるか」

 MAXからバッテリーケースを取り外す。

 底のネジ2本を外せばOK…って、このネジがなぜかガチガチに錆びていた。
 雨水とかのせいだろうか?片側は外れたが、もう片側は予想通り固着・ネジ切れてしまう。
 まぁこれは単なる固定用ネジなので、片側だけ生きていれば大丈夫だろう。


うちのMAXにこれだけサビたネジがあったとは…
片側はネジ切れました orz

 
 側面にあるドレンホース友締めネジを外すとバッテリーケースはフリーになる。
 なったはいいが抜くのが大変…って、まぁバッテリー自体を抜くのが大変なんだから、それより大きいケース抜くのはより以上に大変でも不思議じゃないよな…

 それでもなんとかこねくり回して、ケースの引っこ抜きに成功だ。


外れました

 どれどれと新バッテリーを入れてみる。

 むぅ、あまり芳しくない。

 入るには入るのだが、ケースが不自然に膨らむのだ。
 しかも下側は膨らまないので、底まできちんと入らない。


膨らんでますねぇ

 ある程度膨らむのは仕方ないが、固定だけはきちんとしたい。
 もちろん底まで入らない等というのは論外だ。

 ううむと考える。

 定番どおりケースの片面を切り取ってしまえば膨らみはなくなるし底まで入るが、上部に固定用バンドが付けられない
※ベルトを引っ掛ける場所がなくなる為

 それよりは、膨らんでもしっかり底まで入る方がいいのではないだろうか?

 ケースを見ながら熟考した結果、下に切り込みを入れることにした。
 


赤い部分を切ってみました
 

底まで入りました
「バッテリー取っ手」装着済み
 
 をを、ちゃんと入ったじゃないか(笑)
 これなら振動で動く事もなさそうだ。

 一旦「バッテリー取っ手」を利用して引き抜き、バッテリーケースを車体へと戻す。

 底に純正クッション(ゴム板)を敷いてバッテリーをセット。
 上に固定用バンドを取り付ける。


バンドもちゃんと留まりました

 あとは+-のコネクタを元通り…と、そうそう、ここも変わったのだった。

 純正端子が「上下」にボルト留めされていたのに対し、このバッテリーの端子は「左右」からとなる。
 
 きちんとコネクタを留める為には、コネクタを曲げて角度を付ける必要がある。
 特にうちの車両の場合、アーシングとか、ヘッドランプブースターとか、充電用コードとかが付いているのでなかなか面倒なのだ。

 ペンチ片手に配線と格闘。なんとか満足できる状態にもっていく。
※特に、プラス側端子とフレーム(グランド側)とのショートに注意が必要
 その他配線を全部戻して指差しチェック。「よ~し、これでOKかぁ?」


なんとか収まりました

 キーオン、メインスイッチ異常なし。

 セルスイッチオン、エンジン始動。ちなみに擬音はこんな感じ
「ギュルバッ!」

 むぅ、これは結構凄いかも。
 とにかくセルの回りが違う。一瞬で全開になっているような感じで、結果エンジンもあっという間に始動する。

 もちろん満充電だからあたりまえとも言えるのだが、この「回りの良さ」はただごとではない。
 電圧は同じでも、容量が増える(16Ah→22Ah)と変わるものだな。これがずっと続くのなら凄いぞ。

 ともあれ、これで今年の夏も安心して走れそうだ。
 



 

<2008年5月>

  んでまぁ、その後ですが

 交換してから10ヶ月
 この間、使い続けてきた感想なんぞを。

 まず結果から言うと「かなり良い」

 エンジン始動時の「ギュルバッ!」は健在。始動性にまったく不安が無いというのは実に安心できる。
 これなら持病のスタータークラッチへの負荷も少なくなっているはずだ。
※弱々しく何度も回すのがスタータークラッチに一番良くないと言われている。

 夏場の炎天下。
 純正バッテリーでも特に不具合は感じなかったので、もちろん秋月バッテリーでも問題なし。
 尤も、都会のような凄い渋滞路を走ったりはしていない。だって田舎だも~ん(笑)
 
 冬場の始動性。
 これまた問題なし。先の「ギュルバッ」のおかげで、真冬の朝一でも一発始動できた。
 氷点下でもすんなりエンジンがかかるというのは結構凄いと思う。
#キャブのセッティングも関係しているのだろうけど。

 一番変わったのが、バッテリーの持ち

 ガレージにセローが加わり、V-Maxで走る機会は更に減った。
 1ヶ月どころか、2ヶ月放りっぱなしにした事もあった程である。

 それでも始動は一発でOK。
 あまりに平気なので「突然死するんじゃないか?」と心配になって補充電したのが1回。充電器を購入した時にもう一回。
 10ヶ月間の補充電はこの2回だけ。乗った回数(&間隔)を考えるとかなり優秀だと思う。「さすがは22Ah」というところだろうか。

 未だ判らないのは、バッテリー本体の耐久性だけだ。
 でも今の状態ならば、5年と言わず3年以上持ってくれれば充分に満足できる。

 どれくらい持つか、そしてMFの特性と聞く「突然死」はどうか?これから先も確認して行こうと思う。

 



 

<2009年4月に手放した時点>

  んでまぁ、更にその後ですが

 最終的に2年弱が経過した時点で車両を手放したのだけれど、状況は上記10ヶ月の時とまったく同様だった。

 「ギュルバッ!」はやはり健在。季節を問わず始動時の心配・苦労はまったくなし。

 「何年使えるか?」は確認できなかったけれど、かなりお薦めできるバッテリーだったことは間違いない。



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