「ナンシー」がどのようなものなのかはお判りいただけたであろうか?
さぁ、それではナンシーを探しに出かけよう。
ナンシー的バイク
ナンシーの探索には、もちろんバイクが必要となる。
大排気量バイクの方がナンシーを捕獲しやすいのだが、小排気量でも下記の条件を満たせば捕獲は充分に可能である。
・派手なバイク(自家塗装等。但し珍走団風なものは逆効果)
・車体が大きなバイク(アメリカンならなお良し)
・個性的なバイク(珍しい小物がついていると、ナンシーが近寄ってきやすい)
また、排気音の大きなバイクもナンシーに喜ばれる傾向にある。
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ナンシー的ライダー
あなたがもし、比較的低年齢であったならば、それはナンシーを観察するに適しているといえるだろう。
ナンシーは自分より年上(に見える)ライダーにはなかなか話し掛けないからだ。
あなたがもし、そこそこのベテランライダーだったならば、是非できる限り若作りをしてナンシーを探していただきたい。
また、ナンシーは「強面なライダー」にも話し掛けない。
サングラスを取り、周囲に明るい笑顔を振りく事が肝心である。
一人ではなく、二人で出かけると言うのも良い方法である。
明るく世間話でもしていれば、ナンシーも近づいて来易いに違いないからだ。
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ナンシー生息場所
さぁ、それではナンシーを発見しやすい場所へと向かおう。
・観光地の大きな駐車場
・コンビニの駐車場
・高速道路のサービスエリア
これらがナンシーを観察し易い場所である。
時間はお昼前後が良いだろう。ナンシーが最もよく活動する時間帯である。
目的の場所へ到達したらバイクを停め、じっとナンシーを待つ。
この時、こちらが急いでいる様子だったり、出発の準備をしていたりするとナンシーは近づいて来ない。
バイクを降り、近くのベンチ等に腰掛け、景色を見ているふりをするのが良いだろう。
煙草を吸う人ならば、ゆっくり一服するのが最も良い方法である。
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ナンシー発見
「あれはもしかしてナンシーか?」
そんな人物が見つかっても、こちらからは絶対に話し掛けてはいけない。
向うから話し掛けてこなければ、それはナンシーではないのだ。
あちらから話し掛けてきた場合でも注意する点がある。
ナンシーはけっして挨拶をしない。
もし、最初に「こんにちわ」と声を掛けてくるようであれば、それは「親父ライダー」である可能性が高いといえるだろう。
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ナンシー接近遭遇
さぁ、近づいてきたナンシーが、あなたのバイクをしげしげと眺め始めた。
「これ、なんしーしー?」
「来たっ!」思わず微笑むあなた、しかしここで慌てる事は禁物である。
ナンシーを観察する為には、相手に不安感を与えてはいけないのだ。
まずは明るい笑顔で「1300ccですよ」と答えよう。
この時、あまりナンシーに正対する事は禁物である。
ナンシーは野生動物並に神経質な生き物である。相手の目を見つめることなく会話するように心がけよう。
「へぇ、おっきいねぇ」
ナンシーは、あなたを正面から見ることなく答えるだろう。
バイクの周囲を一周りしたナンシーは、メーターパネル付近を覗き込むはずである。
「これ、なんきろでんの?」
さぁ、第二段階である。ここでしっかりナンシーを繋ぎ止めなければならない。
最高速度への問いかけ、これに対し「6速で11,000まで回せばメーターで330だから実測で300をちょい越えるくらいかなぁ?」などと答えることは禁物である。
「いや、そんなにはださないですよ」とあいまいに答えておこう。
あいまいな質問にはあいまいに返答する。
これがナンシーを逃さないコツの一つである。
この後、万に一つではあるが、「ばいくはとばすからあぶねぇんだよねぇ」などど批判的な意見を言うナンシーがいるかもしれない。
そんな時でも、「うるせぇんだよゴルァッ!」などと中指を立てる事はせず、「そうですねぇ」と軽く相づちを打つのが自然なナンシーを観察する為の知恵といえるだろう。
「おれもむかしはのってたんだよ」
さあ、この時、あなたに充分な時間は残っているだろうか?
せっかく観察に出かけてきたのだ。ここは是非、「へぇ…(感心した風)何に乗っていたんですか?」と優しく問い掛けてあげたいものである。
ナンシーは嬉々として昔話を始める事だろう。
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ナンシー分析
昔話をはじめたナンシー、せっかくの機会だ、じっくりと観察してみよう。
まずは、その鳴き声や姿かたちをしっかりと記録する。
カメラで画像に収めておくのも大変に有効な手段である。
この際にはナンシーの自然な姿が撮れるよう、相手に気づかれないように撮影する事が大切である。
※個人情報が問われる昨今、情報管理にはくれぐれも注意を怠りなく。
デジカメが手元に無い場合には、鉛筆でデッサンしておくのも良い方法である。
日付と時間、天候や周囲の状況をメモしておけば、後の分析の際に大変便利であるに違いない。
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ナンシーとの別れ
さぁ、ナンシーを充分に観察する事はできただろうか。そろそろリリースするタイミングである。
リリースの方法はいくつかある。
あまりしつこくないナンシーの場合、こちらがヘルメットを取り上げる等の何気ない出発の準備を始めれば自然に離れていく事だろう。
はぐれナンシー等のしつこ系の場合は、気づかず話しつづけることも多いが、明確に「そろそろ出発しますので」などと意思表示をしてやれば大丈夫である。
また、例えそれに気づかないナンシーがいたとしても、「しつけぇンだよ、ゴルァ!」等のナンシーの心に傷を残すような事は差し控えたいものだ。
やさしくリリースしたナンシーは、いつの日かまた、あなたの目の前に、一回り大きくなったその姿を現してくれるに違いないのだから。
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「なんしー・ナンシー」は管理人Ak!rAによる造語です。
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※公開:2001/11/04~
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