愛すべき我らがナンシー。
しかし、時にはこちらに近寄ってきて欲しくない事もあるだろう。
世間の喧騒を避け、静かな一人旅を楽しみに来たソロツーリング
彼女(彼氏)と2人きり、甘い時間を過す旅の途中
ぴりぴりと神経の張り詰めた、峠走りの前
こんな時には、普段は嬉しいナンシーからの呼びかけも邪魔者にしか感じられないはずだ。
さあ、ではそんな時の為に、ナンシーを避ける方法を考えてみよう。
ワイルド系
先述のとおり、ナンシーは強面ライダーには話し掛けない傾向がある。
長髪にサングラス、無精髭
スキンヘッドやモヒカン頭
じゃらじゃらした銀アクセサリーや、鼻ピアスもナンシーを遠ざける為の有効な小道具となる事だろう。
但し、小鼻から下がるプラチナのリングには、周囲の注目が違った意味で集まる事に間違いない。
また、一つ残念な事があるとすれば、ワイルド系になる事はそう簡単ではないということだ。
ナンシーに近寄って来て欲しくないからといって、ツーリング途中でいきなりスキンヘッドになるのは、少々勇気のいる行為である。
☆
レーサー系
マシンはもちろんレーサーレプリカ・スーパースポーツ。
服装はもちろん革ツナギ。
派手なツナギの背中に大きく名前・愛称を入れ、フルフェイスのヘルメットを片手にクールに佇めば、ナンシーも近寄って来ないに違いない。
この時、注意しなければならないのは、「小僧系」との混同である。
革ツナギの上に羽織った汚れたトレーナー
流行のステッカーを節操無く貼ったヘルメット
白ゲルコートのままのカウル
これらのアイテムは極力避けるべきであろう。
低年齢に見られやすい「小僧系」は、意外にナンシーを呼び寄せ易いものなのだ。
純然たるレーシングスーツを身に纏っていた場合にも、安心する事はできない。
背中のハンプ(コブ)を見つけられ、
「にいちゃんそこにはなにはいってんだい?」(そのコブは小物入れですか?)
と、却ってナンシーを呼び寄せる要因にもなりかねないからである。
☆
倶楽部系
恐れをしらない集団ナンシーに対抗するには、こちらも集団になるしかないだろう。
できればオーナーズクラブ等、一車種による集団が望ましい。
一車種による集団は周囲へ威圧感も大きなものである。集団ナンシーはもちろん、はぐれナンシー等をも防ぐ事ができるだろう。
もちろんこの場合、揃いのジャケット・ウインドブレーカー、もしくはGベストが必須である。
但し、「ライオンは弱った水牛から襲う」の例えのとおり、集団の中にいるからといって安心していてはならない。
「このひとならあんしんだぁ」とばかりに目をつけられ、何時の間にか仲間から引き離され、駐車場の片隅でナンシー達に囲まれてしまう可能性も皆無とはいえないからだ。
☆
珍走系
昇天ライトに3段シート、直管マフラーにゴッドファーザーのテーマを轟かせながら走れば、ナンシーなど近寄る隙はないだろう。
しかし、あなたのライダーとしてのプライドがズタズタに引き裂かれる事は間違いが無い。
また大切な友人達を無くす結果にもなるだろう。
違った種類の知り合いは増えるかもしれないが、それを友人と呼べるかどうかははなはだ疑問である。
☆
究極技
実は、ナンシーを寄せ付けない確実な方法がある。
それはナンシーに、話し掛けるきっかけを与えない方法である。
「これ、なんしーしー?」
ナンシーのこの鳴き声を封じ込めてしまおう。
さぁ、あなたのバイクのタンクに、こう大きく書いてしまうのだ。
「これは1200ccです」
これでナンシーが話し掛けてくる事はなくなるはずである。
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※公開:2001/11/04~
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