■結構迷います
お次はグローブ。
山ほど種類があって皆同じに見えたりもしますが、実際に使うといろいろ違いがあるんです。
☆
専用品か汎用品か
/ 王道・定番・一般論 /
・バイク専用品が一番。
・汎用の品(作業用)でも大丈夫だができれば革製のものを。
/// 俺的本音 ///
でまぁ、グローブはどこを切り口にすればいいかいろいろ悩んだんですが、関連する事が多いのでまずこの「専用か汎用か」ってところから。
さて「はじめての……」だと、王道のとおり良いのは判ってても、なかなか「バイク専用グローブ」ってのを買う気にならないのが本音な気がするんですよ。
「俺にはまだ早いんじゃないか?」とか「とにかく革の手袋なら良いんだろ?」とかね。
バイクのグローブを「グリップが滑らなければいい」って点だけで考えればまぁまぁそのとおり。
ぶっちゃけ作業用でも、なんならイボ付き軍手だって似たようなものだ。
んでもね、ちっとだけ語らせてもらうと、専用品には大きな利点がある。
それが「バイクを走らせていて楽」ってことなんですな。
バイク専用グローブを見てもらうと判るんですが、手のひらの小指球から手根あたりにかけて、あて革とかパッドとか、場合によっては固いプロテクタとかが付いている。
ここですね
これがあるとねぇ、乗っててホントに楽なんだ。
「グリップの握り方が」とか「ハンドルへの体重のかけ方が」とかいろいろ小難しい事は置いといて、とにかくこれが付いていると楽に走れる・疲れが減るのは間違いない。
特に初心者なら違いは歴然。この点だけでも専用品を買う価値があるってもンです。
だから例えバイク専用をうたっていても、ここが強化されてないグローブは「はじめての」としては俺はお勧めできないんですがね。
あとはまぁ「グリップを握った時に一番しっくりする形状になっている」(はず)とかかねぇ。
まっ平らな造りのグローブってのは握ったときにどっかが突っ張ったりするからねぇ。
☆
シーズン・種類・素材
/ 王道・定番・一般論 /
・季節によって使うグローブを替えるべき。
・夏用、冬用、3シーズン用。
・どのシーズンでも基本革製のものを。
/// 俺的本音 ///
ホントにねぇ、TOP画像にもあるとおり、グローブってのは1種類(1双)じゃどうにもならんのですわ。
どうしてもってんなら3シーズン用が一番汎用性が高いんだが、これを真夏に使うと汗でびしょ濡れになる。そして冬には寒くて使えない。結局王道にある3種類が最低必要になるんでね。
※ま、冬は走らねぇって選択肢もなくは無ぇんですが。
夏用は革じゃなくメッシュ生地の奴が多いですな。
風通しが良くて涼しいのは間違いなし。濡れても滑りにくいし比較的早く乾くので、雨の中でも使うことができる。
とくにここ数年の恐ろしい暑さを考えると、夏には夏専用グローブ以外の選択肢は無し。
夏にバイク買った人はまずこの「メッシュグローブ」って奴を買ってくださいな。
コレの弱点は耐久性かねぇ?バイク用革手袋ってのはそうそう劣化しねぇンだが、メッシュのは数シーズンであちこちホツれてくるんでね。
冬用を買うならとにもかくにも防寒優先。
冬にバイクに乗っていて一番辛いのは指先が冷えること、そして一番温めにくいにもまた指先だ。
また後でも書きますが、「防水」な事も必ず確認してくださいな。
防寒重視タイプの弱点は操作性。これは素材が厚いから仕方ねぇ。
だからもしスキー・スノボ用とかを流用しようって人はこの点を入念に確認しなきゃ駄目ですぜ。指が変に引っ掛かって事故なんて起こしたら元も子もないんでね。
3シーズン用
まぁこれぞ「バイク用」って感じかねぇ。季節的にも一番長く使うので、最初に買うのはやっぱりこのタイプの場合が一番多いでしょうな。
3シーズングローブを買うならやっぱり革製が良い。そして操作性を考えると「薄くて柔らかい革」ってのが一番良い。
グローブは牛革製が多いと思うンだが、実は羊皮とかカンガルーなんてのもある。
これ、手にハメた時の印象がかなり違うので一度試着することお勧めしますな。まぁ希少な革はお値段もそれなりになっちまいますがね。
さて、「3シーズン」ってひとくくりにしちまいましたが、実は夏寄りと冬寄りで結構な違いがあったりする。
なんで俺なんかは、ロングツーリングには3シーズン用を複数持ち歩く事になるわけですよ。山の上行くと薄手のグローブじゃ手が冷えて!なんてこともありがちだからねぇ。
んでこのバイク用グローブ注意点は特に無ぇんですが、あえて言うならメンテナンスかな。
基本洗えないんで、汗でびしょ濡れになったらすぐ乾かすとか。夏はあっという間にカビが生えたりするからねぇ。
☆
安全性・プロテクション
/ 王道・定番・一般論 /
・安全を考えて引張強度の強い素材を。
・各所に当て皮、ガードの付いたものを。
/// 俺的本音 ///
これもまぁいろいろあるんですが、最初に書いておきたいのは「グローブに完璧な安全性を求めるべきではない」って事なンですよ。
いえね、転ぶとケガするんですわ。例えどんなに高級な・高いグローブ装着しててもね。
小指なんか簡単に変な方向に曲がってポキンっていっちゃう。
だから下手なプロテクション付きより、単純に厚い素材(冬グローブ)の方が怪我をし難くかったりする。
だからレーシンググローブの場合、小指だけが変な方向にいかないように薬指と結ばれていたりとか
でも「だから高いグローブなんて不要!」なんて言う気はさらさら無い。
安全性が上がるのは間違いないし、先に書いた通り「乗ってて楽」だし、何より「格好良い」からねぇ。
んでそれを踏まえたうえで、プロテクション的に考えるのは前に書いた「手のひら側のパッド・プロテクタ」に加えて、「甲側の尺骨辺りががっちりカバー」されていること。
ぶつかった、路面で擦ったって時にゴリゴリされるのが大抵この辺りなんでね。
尺骨周辺、特に夏グローブでは注意
そうそう、最近流行りの拳のプロテクションは、俺的には安全性とは別だと思ってるんですわ。
転んで拳側を打ったってのはあんまり聞いたことないからねぇ。
拳プロテクション付きを選ぶ原因は単純に「見た目格好いいから」
そう、格好良いは正義だからねぇ。
☆
デザイン・サイズ感
/ 王道・定番・一般論 /
・自分が気に入ったものを。
・バイクのカラー、デザインに合わせるとなお良し。
・迷ったら大きめを選択。
/// 俺的本音 ///
これもヘルメット同様、「好きなカラー・柄を買え」なんですがね。
覚えておくと良いのは、着てるウエアとは違うカラー・柄にしておくと、周囲からグローブが良く見えるって事ですな。
ハンドサインにせよピースサインにせよ、黒いウエアに黒いグローブよりは、派手なグローブの方が相手側から良く見える・より目立つ。
これを良しとするかどうかはライダーによって違うでしょうが、頭の隅に入れておくとなにかと便利ですぜ。
※ハンドサイン・ピースサインを知らない人は是非この機会に検索を。
グローブを買う時は必ず実店舗で実物を試着してから……ってのはヘルメットと同様。
ホントねぇ、これもメーカーによってサイズ感が違うんですわ。
例えば俺はRSタイチだとLでピッタリなんだが、ラフアンドロードだとLLじゃないときつい。そして同じメーカーでも製品によっても違いがあったりするんでねぇ。
あと、これは聞いた話でしかないんですが、女性は爪の関係で大きめ・指が長めのグローブを選ぶべきとか、レディース用は既にそうなっているとかいないとか。
ま、これも「実物を試着」すれば問題なしってことで。
☆
特殊なグローブ
/ 王道・定番・一般論 /
・雨の日はレイングローブ。
・真冬には電熱グローブ。
/// 俺的本音 ///
難しいんだよねぇ、雨の日のグローブは。
大きく分けるなら、雨の日専用の防水レイングローブと、普通のグローブの上に被せるオーバーグローブ。
もちろんレイングローブの方が操作性がいいのは間違いなし。
んでも季節・気温が違うと使いにくいので複数揃える必要があったりとかいろいろと面倒くさい。
オーバーグローブなら年中使えはするけれど、操作性は期待できない。
「はじめての」的には、「とりあえず安いオーバーグローブを1つ持っておくと便利」ですかねぇ。
出先での突然の雨に備える的な意味でね。
そして、気を付けなきゃいけないのは冬の時期。
冬のグローブはぶ厚くてオーバーグローブが使いにくい場合が多い。加えて冬に手が濡れるとエラいことになる。
だから冬グローブだけは必ず、それ自体が防水の奴を選んでくださいな。
んで、冬に一番暖かいのが電熱グローブなのは間違いなく。
種類も増えたし、バッテリーも標準化されつつあるようだし、これから主流になるかもですな。
ええ、俺も試してみようとは思ってますよ、もうちょい手軽に買えるようになればねぇ。
☆
その他
とまぁ、一通り語ったその後で。
最初に「専用品が良い!」って書いておいてナンですが、経験を積んだら汎用品を試してみるのも悪くないと思うんですな。
種類多いし、お手軽価格だし。
通勤とかスクーターとか、操作性を若干犠牲にしても付け心地を優先させたい場合もあるだろうし。
ただ、きちんとした(?)ツーリングに出るとき用として、必ず専用品も用意するようにしてくださいな。
そう、ちゃんとしたライディンググローブを買っておいて後悔することはまず無いと思うんでね。
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■章■
TOP
01 : はじめてのバイク用ヘルメット
02 : はじめてのバイク用グローブ
03 : はじめてのバイク用ブーツ
04 : はじめてのバイク用プロテクタ
05 : はじめてのバイク用雨具・レインウエア
06 : はじめてのバイク用ウエア・ジャケット
07 : はじめてのバイク用ウエア・パンツ
08 : はじめてのバイク用バッグ(ライダー装着編)
09 : はじめてのバイク用バッグ(車載編)
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