■無いと不安で仕方なく
次なる用品は、プロテクター・プロテクション・パッド・ガード。安全のためには必須の装備です。
本来はバイク・ライディングウエアとして語るべきかもしれませんが、ここではウエア・パンツの話はさておいて、単体としてのプロテクターについてということで。もちろん、ロードレースやモトクロス的な特殊な状況は除きます。
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必要な種類
/ 王道・定番・一般論 /
・膝(ニー)、脛(シン)、肘(エルボー)、背(バック、脊髄)、胸(ブレスト)、それぞれが必要。
・特に胸は大切、バイク事故の死亡原因で頭の次に高いのが胸。
/// 俺的本音 ///
さてさて、最初に本音を言っちまいますが、プロテクタの類は最終的には個人の考え方次第なンですよ。
後でもう一度書きますが、どこまでやっても完璧って事はないんでね。
なのでここではコンテンツの趣旨通り、とにかく「はじめての」な場合についてってことでお願いします。
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まず、最初に買って・装備して欲しいのはニーシンパッド(膝、脛)
俺的にもこいつは必須アイテムだ。
ブーツのコンテンツにも書いたとおり、バイクでコケて下半身やっちまうとどうにもならなくなる。帰ってこられなくなる。
だからがっちりガードする必要がある。初心者なら尚更の話だあね。
立ちごけで挟まるのが足・踝だとすれば、転んで一発目に路面にガツンって当たるのが膝の皿。
このね、一発目のガツンってのがとにかく危ない。その場がなんとかなったとしても関節ってのは後でいろいろ出てきたりする。
だからとにもかくにも「がっちりとガード」して欲しいわけですよ。
一番手軽で判りやすい外付けのニーシンパッドってのは、ゴムベルト・ベルクロで脚に留めるタイプだ。
パンツの外・上側から着ける人が多いかねぇ?最近の教習所でもこう付けているらしいからね。
んでも俺はパンツの内側取付け派。
これはズレ難いってのと共に、単に「その方が見た目格好良い」と思っているからなんですがね。
パッドの材質には固いのと柔らかいのとあるんだが、まぁお好きな奴を。
「CE2」とかの表示があると更に安心できるんだが、これは念のためって事でね。
そんな規格云々よりはできるだけ幅広くカバーできることを重要視してくださいな。
当たる・擦れるってのは膝の横側の場合も多いんでね。
こんな薄いペラペラな奴にも何度助けられたことか
ともあれ、どんなモノにせよ「走るときにはニーシンパッドを付ける」ことが最重要。
ホントね、一度あの膝がアスファルトにガツンって当たる音聞いちゃうと、もうこれ無しには走れませんぜ。
ああ、言うまでもないですが、厚さ固さとは別に「バイク用」ってあるのが大前提。
サバイバルゲーム用とかとは、目的も対象になる速度も違うんでね。
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次にエルボー(肘)と王道には無ぇんですがショルダー(肩)
これらを別体で付ける人は少ないかな?ライディングウエア側に入ってることが多いんでね。
肘はいざって時はそこそこ逃げてくれるし、肩は変に固いと鎖骨を折りやすいなんて話もある。
だから無いなら無いで済ますこともできる。
でもまぁ、膝同様転んで最初の「ガツン」と、後のズザザザザへの対応として保険的に付けとくと安心できますな。
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脊髄パッド(背中)
そう、これこそホントに「いざって時の保険」なわけですよ。
脊椎はぶつけて損傷すると、半身不随とかになっちまう可能性がある。
バイク乗りとしては、いや、そうじゃなくても致命的だから、打つ可能性が少なくともカバーだけはしておきたい。
背中ってのは普段はあまり意識しない場所なんですがねぇ。
そんなに重要ではあるけれど、その昔、脊椎パッドはレース用としてしか聞かなかった。
街中乗るのに付ける・ウエアに入れられるようになったのは俺的には最近なイメージなんですな。
ってなわけでこの脊椎パッド、単体で探すとベルトで背負うゴツいのが見つかってビビるんだが、これは「はじめての」あるいは街乗り用としてはオーバースペック。
やっぱ、ウエア・ジャケットの背中にこれ用ポケットがあったら忘れず入れとく、くらいがちょうど良いいですかね。これならゴツくなくて気軽に入れておける奴も多いんでね。
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ブレストガード(胸)
最近の流行り……って言っちゃいけないんでしょうが。
これも昔はオフロードレース以外じゃ聞かなかった奴ですが、安全意識が高まった近年ではほぼ標準的になってきてますな。
ここで語るべき単体装着の奴はゴツくてちょい敷居が高いんだが、最近、パッド・ジャケットメーカー各社の仕様が共通化されてきた。
パッドがウエアのメーカー問わず装着可能ってのは間違いなく便利。そして結果的に財布にも優しくなるわけですよ。
胸にパッドを入れることによる着心地の変化とかウエアサイズへの影響とかはあるとして、付けりゃ安心なのは間違いなし。
何より、王道にあるとおり胸部打撲による……なんてのを防ぐためにはねぇ。
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全体論
/ 王道・定番・一般論 /
・初心者ならできるだけ数多くのプロテクタを。より安全を目指すべし。
/// 俺的本音 ///
ってなわけで最後にもう一度繰り返すんですがね。
プロテクタの類は、ホント、考え方次第なんですよ。
この手の安全対策ってのはどこまでやってもきりがない。100%にはならない。
いくら対策しても実際に怪我すりゃ足りなかったって言うし、ヤったことない人はそこまで必要ないと言うし。
TPOってのも大切だ。
ロングツーリングに出る時と街中ちょい乗りで必要なプロテクタが違うのは当然のこと。
これも「バイクで走るならどこでも一緒!どう走っても危険がある!」とか言い始めると、近所のGSに給油に行くのにバトルスーツを着るハメになっちまう。
ま、個人的には「バトルスーツでGSへもアリなんじゃ?」と思わないでもないですけどね。
※知らない方は「バトルスーツ カドヤ」とかで検索してみて下さいな。
全てはTOPページに書いたのと同じ、「自分がどこに線を引くか」
だから「プロテクタを語るお前はTシャツ1枚ではバイクに乗らないのか?」と問われれば、答えは「乗る、でも状況による」になる。
人気の無い・交通量の少ない場所で暑けりゃTシャツ1枚になるし、危いと思えばどんなに暑くてもジャケット・プロテクタを装着する。
そして万が一Tシャツの時に事故って怪我をしたら仕方ないと諦める。たまたま自分の引いた線の外側だったわけだからねえ。
この「線の引き方」は人によって違うし正解は無い。自分で考えて決めるしかない。
ま、その引き方を考えるにあたって、このコンテンツが参考になればと思ってますがね。
※例によって過去アップした関連コンテンツは下記のとおり。これも何かの参考にということで。