■今回はバイクに付ける方
こちらはバイクに装着する方のバッグやケース。専用のベルトやステーを使い単体で車体に付けられるものです。ダッフルバッグのように別のコードやネットで縛るものは対象外、それは「荷物の積み方」になりますからね。
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必要性
/ 王道・定番・一般論 /
・収納スペースの無いバイクにはバッグ・ケースを付けると便利。
/// 俺的本音 ///
いえね、このバッグ・ケースってのも付けなくていいならそれが一番なわけだ。何故かってぇと「格好悪くなるから」
ああ、格好良い・悪いが主観だってぇのは重々承知の上なんですがね。
んでもね、バイクの形ってのはメーカーのプロのデザイナーさんが長いコトうんうん悩みながら考えてくれたシロモノわけだ。
それ単体、もしくはライダーが乗った状態で、一番格好良くなるようデザインされている。
そこへ何かを足してプラスになる可能性ってのはかなり低いんだよねぇ。
まぁ例外も無いわけじゃない。というかこれもデザイナーさんがらみなんだが「バッグ・ケースを付ける前提でデザインされたバイク」ってのがある。後述する純正パニアありきのバイクとかね。
これは確かに悪くない。それでも、本当に素の状態より格好良いかは見る人によって異なるってとこでしょうな。
だから、持ち歩く荷物が少ないなら「身に着けるバッグ」の方で対処するのが一番だ。
でもねぇ、一度使っちまうと、その便利さにヤメられなくなるってのがこのバッグ・ケースって奴なわけですよ。
便利の前には、デザインとか格好なんて二の次・三の次になっちまうってのが本音なんだよねぇ。
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バッグかケースか
/ 王道・定番・一般論 /
・バッグ(布)は手頃。比較的安価で取り付けも汎用的。
・ケース(箱)は安全、防水。取り付けには専用ステーが必要。
/// 俺的本音 ///
ってなわけでバッグとケース。これはまぁ王道準拠なわけだ。
バッグは価格的に手頃だし大きさも様々。自分の使い方に合わせていろいろ選ぶことができる。
機能的にも、ポケットが沢山あるとか、ファスナー開くと大きさ可変(容量拡張)とかがあって便利。
取り付ける車種を選ばないってぇのもメリットだねぇ。バイクが複数台あっても付け回しが効く。後述するケースはなかなかそういうわけにはいかないからね。
デメリット的にはまず安全性。
盗られちゃ大変と鍵を付けたとしても本体切られたら意味が無い。
「がっちりガード」ができないから宿泊時には外して室内へ持ち込むことになる。
雨対策も必要。車体に直接取り付けられる完全防水のバッグってのはそうそう無くて、大抵カバーが付属してくる。
ロングツーリングだとこの「カバーの着脱」ってのが結構な手間だ。雨の時は荷物の他に自分のカバー(合羽)も必要になるからねぇ。
んで余談的になんだが、事実上水の入らないバッグでも「防水です」ってうたって売るのはなかなか難しいらしい。
いや、これは雑談気味に中の人に聞いたことがあるんだが、「防水なのに濡れた!」のクレームがあるんだとか。
本当の原因は経年劣化だったり、止水ファスナーの閉め忘れだったり、酷い時にゃぁ中に入れたモノの湿気だったりするらしいんだけどねぇ。
ま、防水バッグにしろ後述するケースにしろ、濡れちゃ困るものはビニールパックして格納するってのがツーリングの常識ではありますな。
そしてケース。
プラスチック・樹脂・金属製のケースは防水で万全。大抵鍵付きだから安全性問題なし。
弱点としては、まずは重量。
単体の重さはバッグの比じゃない。小排気量だと結構な負荷になったりする。
後述する取付場所によっては操縦性に大きく影響したりもする。
そして積載方法。
専用・汎用のステーなりベースなりを車体に取り付けてそこへ……が前提だから、ケースを取り外した・必要ない時にもバイクにステーだけ残ることになる。こいつがねぇ、見た目的にねぇ……
そしてもちろん金額的な事。
安価なものもあるにせよ、本体の他に先のステーやら後述するベースやら、付属的に必要なものあり。
実質的にはこれが一番気になるところだよねぇ。
ちなみに俺が使ってるTANAXのセミハードなケースは、両方の良いところ取りでもあり、悪いところ取りでもあり。
機能的にはバッグだねぇ。「ケース風に見えるバッグ」的な。
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取り付け場所
/ 王道・定番・一般論 /
・ライディングの邪魔にならない場所に装着すべし。
・走行中外れることのないよう安全に。
/// 俺的本音 ///
まずはタンク(もしくはダミータンク)上に装着する場合。いわゆるタンクバッグ。
装着方法は、ベルトとか磁石とか吸盤とか。
タンク上=手元にあるので見えるから安心。なので貴重品を入れてもOK(但し降車時には持ち歩き前提)
上にビニールポケットがある製品が多くて、ここに地図を入れての利用が可能。
そしてETC以前には、高速道路で「入口でチケット貰ってしまいこむ」「出口で料金を払う」の作業で重宝したわけだ。コインケースが付いてたりとかね。
ところで今は使うのかねぇ?このコインケースって奴は。
弱点的には、容量が少なめなこと、給油時に邪魔になること、タンクに傷が付きがちなこと。
あとこれ、「見た目邪魔に感じる事」
俺はねぇ、この「懐にモノが置いてある」ってのどうにも嫌でねぇ。タンクバッグは付けたことなし。
使ったのは地図だけ入れたマップケースだけ。これは薄くてさほど邪魔には感じなかったんでね。
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お次はシートバッグ。リアシート上に付ける奴。
前述のタンクバッグも、シートに付ければシートバッグに大変身。
スペースに自由度があるので、好きな大きさのバッグを選べるのが便利なところ。
位置的に重量配分が悪くないので、多少多め・重めに積んでも操縦性への影響が少ない。
一番汎用的でお勧めできるのはここへの取り付けだねぇ。
弱点は、乗ってる最中は見えないのでファスナーの閉め忘れがあると悲しい事態になる事。これ、洒落じゃなく結構あるパターンだから気をつけて。
そして二人乗りできなくなること。タンデム前提の人には不可。
もう一つ、デカいの積むと跨るのが難しくなること。
いや、マジに大きいシートバッグ積もうって人は体の柔軟性鍛えといた方が良いですぜ。軽く「カカト落とし」ができるくらいにねぇ。
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サイドバッグ、サイドケース、サドルバッグ。リアシートの両側から下げるタイプ。
左右2個付けられるので容量が稼げること、多めに積んでも重心が下なので安定感への影響が少ないことがメリット。
スタイル的にも大外れになる可能性は低い。特にアメリカン車では定番的な積み方だからねぇ。
オフ車でも、荷物が多い時、背負うバッグの次の選択肢は大抵ここだ。
先のとおり、軽量バイクは操縦性への影響が大きくでるからねぇ。
弱点は、幅が広くなること。すり抜けやらなにやらいろいろ面倒になること。
そして、バイクを倒すと下になっちまうこと。
ホントにねぇ、サイドバッグだと中のモノが壊れるし、サイドケースだとケースそのものが壊れるし、ここが思案のしどころ(もしくは割り切り)なんだよねぇ。
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サイドに対するのがこのトップケース。
リアキャリア(もしくはそれに類するステー)にベースを取り付けて、その上にガチャンとケースをセットする奴。
一番有名なメーカーが「givi」ってところ。なので他メーカーの箱もこのベースに付けられたりとか、「汎用ベース」なんてのが売られていたりもする。
リアシートの後ろってのは荷物の出し入れが一番しやすい場所で実用的。通勤通学で重宝する事間違いなし。
弱点は重心、安定性。
バイクの最後部かつ高い位置なので操縦性への影響が極めて大きい。軽量バイクにデカいトップケース付けると交差点でフラフラして危ない危ない。
重い荷物の時はもちろん、風が強い時とかもね。
そしてスタイル。
バイクの車体から最も離れた場所にデカい箱が据え付けられるわけだから格好良くなるはずはなし。
前に書いた通り、この違和感と実用性のせめぎあいで皆悩むんだよねぇ。
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さて、場所とはちょい違う切り口なんだが、フルパニアって奴がある。
大抵はメーカー純正のオプション品。
車種別専用ステーを使っての、専用サイドケース+トップケースの組み合わせだ。
大量積載が必要(もしくは必要に見せたい)車両に用意されている。
具体的には、アメリカン、アドベンチャー、大型ツアラーあたりだねぇ。
純正だから、デザインに組み込まれて考えられている(はず)
だから格好は悪くない(はず)素バージョンと違う雰囲気も出る。
もちろん実用的でもあるわけだ。
弱点は重くなる事と……やっぱ価格だよねぇ。
メーカー純正だけに目の玉飛び出る値段設定とか。なんちゃらキャンペーンとかでお得になる場合もあるからそれ狙いかねぇ?
まぁこの辺りのデカいバイク買う人はあんまり気にしないのかもしれねぇけどね。
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……ってなわけで、「はじめての」的には、「自分で必要とするサイズ(雨具入れ+α)のシートバッグ」あたりがお勧めになる。
これだと、後々必要いろいろ買い足しても無駄にはならないと思うんでね。
そして格好と実用性のせめぎあいについては各自悩んでくださいな。
俺的なセローの箱とVMAXのケースについては下記参照と言う事で。
※参考
>・常設アルミ箱積載記
>・サイドバッグ ツアーシェルケース装着記