■散々言っておいてなんですが
バイクに付けるバッグを選ぶ上で重要な事は何だろう?
容量? NO!
防水性? NO!
すり抜けのしやすさ? それはちょいとある
最も重要な事、それは「格好いいこと」ダーッ!
★
以前からサイドバッグ不要論を唱えてきた俺。
サイドバッグは荷物を重心低く積むことができ、両側に振り分けるので容量も稼げて便利。
ではなぜ嫌だったのかというと、理由はただ一つ、「すり抜けできなくなるから」
バイクの持つメリットのうち大きなものに機動性がある。
盆暮れGWの大渋滞の高速道路をするするとすり抜けられてこそ、快適エアコン装備の四輪に羨望を感じずに済むというものだ。
サイドバッグをつけるととこのメリットは消えてしまう。
実際的な横幅の増加はもちろんとして、「ぶつかると面倒だよな…」的な心理的影響も
大きい。
なので今まで俺は重心が高くなることを覚悟の上でシートバッグ一本やりできたのだ。
ところが、だ。
先の東京モーターサイクルショウでこのバッグが展示されているのを見つけてしまう。
格好いいな、と手に取ったら軽くて驚いた。
いわゆるハードケースではない、ポリカーボネイトベースのセミハードボックス。外板にアルミ風のパネルが付く。
これならバイクを倒しても(傷は相応に付くだろうけれど)壊れる心配は少ないだろう。
内側(バイク側)はネオプレーンで伸び縮み。ステーの類は不要。
サイドバッグ嫌い(?)の俺にもとても魅力的に見えてしまったのだ。
それでも30Kオーバーの価格に二の足を踏んでいたのだけれど、ここへきて実質的価格が北海道までの片道フェリー代を切ってきた。
「うん、嫌い嫌いと叫ぶからにはやっぱり一度試してみないといけないよな!」(と自分に言い聞かせる)
★
商品到着。
見てくれはやはりGOOD。パネルも質感があって良い感じだ。
画像を撮るならビニールから出しましょう
早速VMAXに装着してみる。
取り付けは比較的簡単。ベースプレートをリアシートにベルト1本で止めて、あとは左右バッグをベルト&ベルクロで固定するだけだ。
車種にもよるが「取り付けるだけ」なら初回でも10分でできるだろう。俺のように「位置決めを~」とか「養生を~」とかやっているとあっという間に1時
間が経ってしまうのだけど。
※VMAXの場合、ベースプレートはできるだけ後ろになるよう取り付けると良いと思う。
位置が決まったらリアフェンダーに仮養生。
常時付ける訳ではないので正式な養生方法は別途検討予定。
リアシートへはベルト(中央の灰色)1本で
仮止め
当たりそうなところを仮養生して
(仮にしてももうちょっとなんとかならなかったのか?>俺)
フックが内側に当たるけど…穴開いちゃうかな?
サポートベルトは、フロント側はタンデムステップへ。リア側はにょっきり部へ。
毎回悩むベルトの余った部分は、今回はちゃんと端がループ処理されていたので小さな ナス環を付けて対処した。
正確にはタンデムステップホルダーへ、ですね
にょっきり部大活躍
100均一ショップって便利だわ
鍵を付けて、念のためワイヤーで本体もロックできるようにして。
とりあえず完成っと。
車体の操作、給油への影響、マフラーとの干渉無し確認
VMAXの場合、リアフェンダーの形状からフロント側が広がった取り付けと
なった。
これはこれで面白い形状になったなと思ってみたり。
上下的にはもう少しフロント側が下がったほうが格好良いのだけれど…これもまたあとで考えよう。
※うちのVMAXには例のフックステーが付いているので、ノーマルのVMAXだとまた違った形になるのかな と。
最大幅は実測80cm弱。
ハンドル幅とほぼ同じと考えて良さそうだ。
容量は片側20Lとのこと。
「命の1L」と雨具を入れるとこんな感じ。幅・高さもだけれど、厚み的余裕がまだまだもあるので思ったよりたくさん入りそうだ。
まだまだ入りますよ
ケースは防水ではないのだけれどこれはまあよし。
カバーもついているし、中身は基本ビニール袋でパッキングするわけだし。
さて、んじゃ実際に使ってみるとしますかね。
スタイルもほぼ思っていたとおりで満足な仕上がりに
<続く>
☆
■使うといろいろ出てきます
…とういうわけで、購入早々4日間のツーリングに使用してみて判った事なんぞを。
★
まずは容量的なこと。
片側には着替えその他の日常品。3泊4日分が綺麗に収まった。
男の夏旅なのでさほどの量ではないのだけれど、中サイズのエコバッグ1杯分がまるまる入ったので「結構入るんだな」というのが感想だ。
もう片側には、先のとおり命の1L、雨具、軽メンテ工具、ネット、ロック、その他諸々のツーリング備品。
これで空きが半分くらい。余った部分があると途中で増えた荷物(土産)や脱いだ雨具をたたまず突っ込めたりとかできるので非常に便利。
そしてこのやり方だと、宿で外して持ち込むのが片側(日常品側)のみで良い。
狭いビジネスホテルのエレベーターで大荷物抱えて顰蹙かうこともないし何よりスマートだ。
但し今回は宿泊(やどはく)だったのでOKだったけれど、キャンプとなるとこれだけでは厳しそう。
行くならテント本体他は別バッグ、もしくはリアシート上にということになるだろう。
★
バイクからの取り外し・取り付け
面倒ということはなくさくっとできる。そして先のとおり片側だけでも良いのは便利だった。
※残した側への防犯対策は必要。
本体も軽いので持ち運びも楽。
慣れないうちはサポートベルトを外し・付け忘れたりするので要注意。
#くそぉ、暴れたベルトで余計な傷が…
★
取り付けての走り
うん、悪くない。
特に何か感じたことはないのだけれど、逆に言うと積んだ荷物を意識せずにすんだということ。
アップダウンの激しいワィンディングでもいつもどおりがんがん(?)走ることができた。
これまでのリアバッグだと多少は「よっこいしょ」が必要だったのでやはり低重心は安定するのだろう。
これはVMAXよりセローでの方がよりありがたく感じるはずだと思う。
心配したすり抜けに関しては、半分予想通り。
これまでと同じ感じでのすり抜けはやはり無理。一般道では結構な気を使う。
信号待ちでするすると前に…の回数は確実に減った。慣れればどうかは今後継続観察。
高速道であれば、今回走った東北道ならほぼ問題なし。いつもと同じ感じで無問題。
「でも首都高ではダメだろうなぁ、絶対抜けられないよなぁ…」
★
そしていまひとつというか、ダメ出ししたいのが雨天時
本体が防水でないのは最初から謳われているので問題なし。中身もそれを考えてパッキング済み。
ダメだったのがレインカバーだ。
まず、サイズがぴったりすぎて装着が難しい。
外形が変わらないケースタイプなのでぴったりサイズに作ったのだろうけれど、突然降り出した雨の中で濡れたバッグにキツキツのカバーを掛けるのは結構イライラする。【実体験】
中が見えるビニール部分も見た目格好はいいのだけれど固くてたたみにくい。黒カバーで良いからもっと柔らかい素材でさくっと掛けられる方が便利で実用的だろう。
カバーを絞り込んで留めるドローコードもダメ。
マニュアルどおり内側(バイク側)で左右を留めるとなると手探りでやるしかない。
(これはVMAXだからというわけではないはず)
本当に雨の中での作業を考えて作られているのか疑いたくなるほどだ。
そしてこれは仕方ないかもしれないのだけれど、カバーを留めるのがこのドローコードのみということ。
自業自得ではあるのだけれど、裏に手が回らないのでコードのクリップをベルトに仮止めしたため、高速道路でカバーに風を巻き込んで吹っ飛ぶんじゃないかとヒヤヒヤした。
ケースに「カバーを掛けたあとでも使えるフック」でも付いていれば市販のコードで保険を掛けることができるのだけれど。
※前後にサポートコード用のフックはあるのだけれど、下~下なのでカバーの固定には使えない
せっかく用意されている上部フック(名目は肩掛けベルト用)がカバーを付けると使えなくなってしまうのが非常に残念だ。
そして、雨の高速をうひゃうひゃ走って雨が止んで、やれやれとカバーを外したらドバッと大量の水が流れ出た。
どうか水抜き穴は付けておいてくださいお願いします。
※穴を開けるとカバーに上下ができてしまうので使い勝手が悪くなる、のかな?
※※そしてもしこれが俺の付けかたが悪いせいだったらごめんなさい。
いろいろ考えると、レインカバーはすっぱり諦めて代わりにインナーに大き目の防水袋を。というのもアリかもしれない。
もっともこの場合、雨の中を走ってケース本体がドロドロになる可能性があるので、室内への持込が躊躇されるかもしれないのだけれど。
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…というわけで、雨天時にはダメだししてしまったのだけれど、「結構使える」というのがトータルでの感想だ。
最初に書いたとおり格好いいし、容量も充分だし、取り扱い簡単だし、低重心で走りもOK。
考えなければいけないのは、VMAXで言うと車体への養生方法。
結構コスれるのは間違いないので、取り付け方法自体を含めこれからじっくり考えようと思う。
ま、何より見た目格好いいってのが一番なんですけどね
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