「導電糸」というものがありまして
■いろいろ試してみましたけど
ライディンググローブがスマホタッチ対応なのはもはや当然だろう。
走行中はさておき、休憩中の通話、地図操作、あるいはカメラと、ツーリング中にスマートフォンを操作する機会は多岐にわたる。
「今どきスマホを弄れないグローブなんて!」と言われても仕方のないところだ。
……と言ってからなんなのだけれど、俺の持っているグローブにはスマホ対応でないものもそこそこある。
もちろん納得済みで購入しているのだけれど、「不便だな」と思う事も正直多い。これ、なんとかできないだろうか?
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実際そう思う人は(ライダーに限らず)多いようで、世の中にはいろいろ便利なものが売られている。
まずはスマホ対応のテープ・シール。
グローブの指先に貼ればあっという間にスマホタッチ。試してみると確かに操作はできるし簡単で良かったのだけれど、ツーリングに出たらあっという間に剥がれてしまった。
バイク用グローブには油分も付きやすいし、まぁ仕方ないか。
お次は指サック形式の物。
これまた操作はできたのだけれど、バイク用ではないグローブ(というか手袋)用なので全体的に細くて短い。
無理やり広げて被せたけれど、グローブの脱ぎ履きの際に引っかかるし、指先が締め付けられるのも気にかかる。これまたNG。
やはり無理かを諦めていたところ、新しい手法が見つかった。
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今のスマホタッチのしくみは静電容量式というのだそうだ。
WEBには「スマホ表面の縦横電極がショートして反応」と「指の静電気で反応」の説明が混在していて混乱したのだけれど、「指先に通電性の物質がある&それは指にも接している」なら反応するのは間違いなさそうだった。
※ちょい前のスマホには感圧式(押すと反応する)も多かったのだけれど最近は少ないとのこと。そういえば俺の前にスマホにも「グローブモード」ってのが付いてたよな。
……というわけで、今回試すのは「グローブが電気を通さないなら、内側(指)と外側を通電性の糸で繋げばいいじゃない!」方式。これなら先のいずれの理屈でも反応するはずだ。
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購入
買ってきたのは「手袋をはめたままでスマートフォン操作が可能!タッチパネル対応手袋の製作などに!」が能書きのこちらの糸、「導通糸」
当然ですが普通の糸より大分お高めです
(細いのと太いのがあって、今回は細い方を選択)
試してみるのはこちらのグローブ。
防水・防寒がメインです
ネオプレーン製でプロテクションも何もないから普段使いはしないのだけれど、雨天時、もしくはセローのハンドカバーの中でそこそこ活躍してくれている。
#そしてスマホが使えなくてイライラさせられている(をい)
これなら針も刺しやすいし、テストするのに丁度良いだろう。
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作業
やることは単純。「指先に糸を縫い付ける」
それでも「針なんか使うの何時ぶりだよ!」とか「玉止めってどうやるんだっけ?」とか「裏側まで縫い付けないように」とか、そもそも「針に糸が通らねぇ!」(Rogan)とか大騒ぎしながら作業する。
先端恐怖症じゃなくて良かった……
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完了
苦闘10分、「はい、できましたよと」
とりあえずこれくらい縫い付ければ大丈夫かな?
スマートフォンを持ってきて早速テスト。「おお、動く!反応するわ!」
全く問題なく、普段通りにスマホを操作することができた。
もっと反応が鈍かったりカクカクするかと思っていたので正直びっくりする。ふむ、こりゃぁ便利になったかもよ。
左手の人差し指にも縫い付けて、とりあえずこれで準備OKに。
実際にツーリングで使ってみて、必要なら中指あたりにも縫いつけるとしよう。
両手対応完了
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……というわけで、思っていたより実用的にできたように思う(実使用待ち)
作業上の注意点としては「内側で指が糸に触れるような位置に」だろうか。もしかすると(先の理屈だと)これは不要かもしれないのだけれど、安心料ということで。
あとは耐久性がどうか。
素材的に期待はできないけれど、指先はレバーに触れないし、なんとか長く持ってくれると良いのだけれど。
さて、これだけ使えるなら残りのグローブにも対応したいのだけれど、ベースが革だとそうそう簡単には縫えないだろうなぁ……
2種類あるんですよね、スマホ非対応のグローブが
#にしてもこれ、用品店の店先にミシン持ち込んで「指先1か所300円で!」とかやったら結構需要があるんじゃなかろうか?(ビジネスチャンス)
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<後日追記>
上記2種類の3シーズングローブにも適用。
うーん、やっぱ革は縫うの面倒だわ。(なので仕上がりが今一つ)
とりあえず右手だけ
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