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極圧剤 ベルハンマー試用記

極圧剤 ベルハンマー試用記
スズキ機工 超極圧潤滑剤 LSベルハンマー 原液 80ml

 購入&レバー部へ   インナーチューブへ NEW

 

 

garage Ak!rA

 

ものは試しということで

 ベルハンマー (BELL HAMMER)原液を購入してみる。

 ベルハンマーというのは浸透潤滑剤、いわゆる「滑りを良くする・抵抗を減らす」系のケミカルだ。

 先日のVMAXのツーリング帰り道での、「クラッチ重く感じるなぁ……」
 根本原因はクラッチレバーというより俺の体力・握力の問題なのだけれど、レバーがより軽くなって悪い事はない。しばらくバラしていないしこの機会にメンテを……という時に思いついたのがこのケミカルだった。

 何年か前にTVで話題になり、ちょい話を聞いたこともあるベルハンマー。

 メーカーサイトの説明を要約すると、「優れた極圧潤滑性能で機械装置の初期摩耗を防止、焼き付き防止、きしみ音の緩和、破損の防止、雨にあたっても大丈夫」

 「極圧剤」とあるとおり、力が加わるところでより威力を発揮するようで、WEB上でも悪い噂は聞こえてこない。
 発売後相応の期間が経っていてこの評価であれば(そして使い方さえ間違えなければ)確かに便利そうな製品なのだ。

 さくっと購入。

 タイプは大きく分けて3種類ある。原液とグリスとスプレーだ。

 今回は初回なので原液を購入した。
 量はいらないし、効果が判り易そうだし、なによりお手軽価格だったので(重要)

 それではと使ってみる。
 場所は先のとおり、VMAXのクラッチレバーホルダー。

VMAXクラッチレバーホルダー
メンテは久しぶりかも

 バラしてみたところ、グリス切れもなく状態良好。まぁ先のとおり、重く感じたのは主として俺自身の問題なわけだから。

レバーバラし
グリスもまだまだ大丈夫

 ただ、基部の裏側にコスれて削れた跡があった。
 これはナットの締め付けすぎ……というよりは、レバー上下の遊びのせいだろう。

裏側
銀色になった部分です

 と、一通り観察した後、各部をCRC5-56で清掃し、ベルハンマーを塗ってやる。

 ベルハンマー原液には意外に粘度があった
 ポトンと落としてもさほど伸びてはいかない。広い面積に塗るのであれば指で広げる必要がある。そしてそんなところに使うのであれば、原液ではなくスプレータイプの方が便利だろう。

 レバー基部とボルトとナットにペタペタと塗る。
 そしてクラッチベアリング部分には入念に、っと。

 ついでにあちこち掃除してから組みなおし。

 車体に装着したレバーをニギニギしてみると、「凄いよ!劇的に軽くなったよ!」などということはもちろんなく、ごく普通の握り心地だった。

 それでも「握り始めのクラッチベアリングが一番効くところがスムーズになったかな?」と思わないでもない。
 まぁこれは掃除したせい&プラシーボだと思うのだけどね。

……というわけで、効果・評価はまだまだ先として、悪くはなさそうなベルハンマー。

 他に使うとすればサスペンション周りだろう。
 VMAXのフロントインナーチューブとか、セローのリアサスリンクにも使ってみたい。

 ドライブチェーンに使っている人も多いようなのだけれど、飛び散りとか耐久性とかを考えると、俺は専用グリスの方が安心できる。

 そう、チェーンなら自転車の方が効果が判りやすいかも。
 あとでうちのロードバイクで試してみようか。

お次はこちら

 次はセロー。

 「極圧」というお題目からして、インナーチューブにも有効な気がする。
 フロントはブレーキをかけている最中のギャップ通過とか「前から力が加わりながら縮む」わけだからねぇ。

 作業開始。
 サスペンションへの圧を抜くためにメンテナンススタンドで車体を上げる。
 セローのフロントフォークにはゴムカバーがかかっているので持ち上げる。

 そしてちょい考えて、せっかくだからとダストシールもめくりあげる。この部分もストロークに関係なくはないわけで。
※実際にストロークするのはもう少し上の部分だとは思うのだけど。

ダストシールズラし
シールはマイナスドライバーでこじって浮かせます
(傷を付けないよう注意)

シール状態確認
オイルシール周り状態良好確認

ベルハンマー塗布
指で塗り塗りしました

 シール部分から上へ。ストロークするであろう部分へ塗ってやる。
 余分なオイルはホコリを呼ぶので軽くぬぐう。

 左右フォークに塗って満足したら、次はリア。

 こちらは狭くて塗るのに苦労する。結局はやはり指で塗るのが一番だった。

リアサスインナー
意外と手の入る隙間が無くて

 一通り終了。
 「よーし、ちょい走ってみるかー」

 セロー発進。ご近所をぐるぐる150km程走ってみた結果は……「よくわかりません!」

 乗っていて感じるような変化は無かった。
 「路面の僅かな凹凸を吸収するように……」とか「ブレーキング時の沈み込みがスムーズに……」とかも無し。そしてもちろん、悪く感じる部分も無し。

 まぁでもこの手のものは、機能向上ではなく、メンテナンスの一環と考えるべきなのだろう。
 そしてそう考えれば満足できる結果でもあるのだ。

 ちなみに自転車(ロードバイク)のチェーンでも試してみたのだけれど、こちらもこれまた変化は感じず。
 こっちはこっちで(よほどの事でない限り)チェーンの状態よりエンジン(俺)の影響が大きいわけだから当然なのだ。

#さて、後でVMAXのサスにも塗ってやろうっと。


 

 

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