■ツーリングレポート VMAX1700 福島

 

ドラッグレース見学記


本当に暑い・熱い1日でした

 

 

garage Ak!rA

 

<2011年7月>

場所はまたまた福島です

 ドラッグレースを観に行く。

 近県で行われるバイク系の震災チャリティイベントにはなるべく顔を出そうと思っているのだけれど、今回は福島でチャリティドラッグレースが行われるという。

 過去何度か誘われてはいたものの、遠めに見た事しかなかったドラッグレース。
 今回は二輪だし、実は友人・知人も結構な数参加しているというし、せっかくだから見学させてもらうとしよう。

 場所は福島県二本松のエビスサーキット西コース。
 実は本コース(今の東コースかな?)が出来てすぐにレースで行ったことがあるのは秘密である(笑)

 朝9時前、VMAXで自宅を発。

 出かけるにあたり、主催者やらエビスサーキットやらのサイトを調べたのだけれど、日付は書いてあるもののタイムスケジュール的なものはどこにも載っていなかった。
 なので何時くらいに着けば良いのかわからない
 参加しているはずの知人に連絡しても良かったのだけれど、昨夜は大宴会だっただろうし、レース前にTelされるのも気が散るだろうし…と遠慮してみた。
 まぁこの手のものは大抵お昼前後がメインなはず、適当にふらふら行くとしよう。


 矢板ICから東北道へ。
 今日、VMAXのETCの電源は引っこ抜いてある。なので一般ブースに入りで通行券を取る。
 そう、今日は例の「被災者は東北方面高速無料」を利用させてもらおうと思うのだ。

 この高速道路無料制度、4輪の中型車以上(無条件)が無料な理由は「当面の復旧・復興支援」なので安易に使うのは避けるべきと思うのだけれど、それ以外の車両(罹災証明が必要なもの)の理由は「被災者支援」だ。
 それなりの額の自宅修復費用を払わざるをえなかった俺としては遠慮なく使わせていただくとしよう。

 「通行券をバッグにしまうのって久しぶりだよな」と思いながら本線へ合流する。

 東北道はなかなかに混んでいる。渋滞ではないが車の流れが切れない感じだ。
 2車線の高速をひゅいひゅいと抜けて行く。「あ~、やっぱVMAXの高速って楽しいわぁ」(ま、タイヤも新品だしねぇ)


 100kmちょい走り、お馴染み安積PAで休憩。ぷはっとヘルメットを脱ぐ。
 「み……水を……」
 そう、ここ2、3日の例に漏れず、今日もとてつもなく暑いのだ。

 「栃木はともかく、峠を越えて福島へ入ると涼しくなるかな?」と思っていたのは大きな誤解、白河辺りの「ようこそみちのくへ」の看板があるあたりで32度とかの表示が出ている有様だった。


空も真っ青で

 日蔭に陣取り、ペットボトルのお茶をぐびぐびと飲み干す。「あ~、水分が体に染み渡るぅ~…」
 人心地がついたところでVMAXにも給油、さあ出発しよう。

 ぐわっと走れば二本松ICまではすぐに着く。「ああ、これならサーキットへも早めに着くなぁ…」と出口ランプへ入って…「なんじゃぁこの列はっ!」

 出口ゲートまで延々と並ぶ車の列。
 そして列の最後尾には係員さんが「一般ゲート利用の方はこちらへ並んでください」というプラカードを持って立っているというおまけ付きだ。
 恐る恐る(?)聞くと「被災者無料を使われる方が多くてその確認作業が…」とのこと。ああ、やっぱりそうでしたか。


列は400mくらいですかね?

 エンジンを止めて待つ。
 出口ランプは下り坂なので、前が進んだら足で蹴ってじりじり前進するのも楽…なのだけれど、なにしろこの炎天下だ。
「あ~ヘルメット被ってじっとしているだけで体力消耗するなぁ…」
#久しぶりにエアコン装備の4輪が羨ましくなった(笑)

 出口までは15分ほどかかっただろうか?
 「お疲れ様です」の声に通行券と罹災証明と免許証を渡す。チェックはあっけなく終了。
 余計な時間はかかったけど、無料にしてもらったんだからこれくらいは我慢しましょう。

 そこからサーキットまでは15分くらい。
 うっすら覚えのあるゲート(サファリパークと兼用)で入場料を払い中へ入る。
 あ、でも昔よりかなり広くなってるな。

 会場である西コースへ。おお、結構というかかなり盛況じゃありませんか。

 駐車スペースにはバイクが多数、そしてもちろんピット・パドックはトランポで一杯。もちろん人の数も多い。
 正直、もっとローカルなレースを想像していたのだけれど、全然というか実に立派なイベント&客数だ。


大盛況&大晴天

 VMAXを停めてジャケットを脱ぎ、首にタオルを巻いて帽子を被る。
 この天気だし、今日は油断すると酷い日焼けになりそうだ。

 ふらふらと歩く。
 レースとはいえ、さすがにパドックが閉鎖されているようなことはなく自由に出入りできるのはありがたい。

 そして着いたのはやはり程ほどに良い時間帯だったようだ。
 丁度オープンクラスの走行が始ったところで、スタート地点に行ってみると知り合いがうじゃうじゃと(笑)
 毎度の人・お久しぶりの人にどもどもと挨拶する。「いやいや、俺はドラッグなんてまだまだ…」


この炎天下に革スーツお疲れ様です

 間近で見たドラッグレースは確かに面白かった

 今日はコースの関係で1/4マイル(≒400m)ではなく1/8マイル(≒200m)なのだが、それでも面白さは伝わってくる。
 距離が短い分、マシン差より腕の差・スタートの成否の影響が大きく出るというのもあっただろう。

 独特のバーンナウトの迫力も凄い。
 これはもうクローズドコースならではのもの。ドラッグ専用車の迫力はただ事ではないが、普段街中で見る車両のバーンナウトも新鮮味があって感動した。
#バーンナウトとドライホップってどう違うんだろ?前進するかどうかだけ?


こんなになったりとか


こんなことしたりとか


200Mとはいえ…


こうしてみると結構長いんです

★ 

 暑さでへろへろになりながらも、いろいろなクラスのレースを見学する。
 ドラッグ専用車も良いけれど、俺的にはやはり街中仕様まんまのバイク・参加者の方が興味深かった。

 多いのはやはり新旧VMAXとGSX-R系とZZR系、これにZとかXJR系のネイキッドが続く。
 どうやら「ハイパワーなら良い」というわけでもなさそうだ、200馬力クラスのレプリカに、ノーマルのままに見えるXJRがさくっと勝ってしまったりするのが実に面白い。

 今日はチャリティレースということで様々なイベントも用意されていた。
・NINJA250ワンメイクでの協賛会社社長限定トーナメントとか
・昼休みを使ったエクストリームショーとか
・福島県(?)協賛の牛焼肉無料サービスとか


これは社長レース前の風景


こんな「まんまカキ氷」食べたの何時ぶりだろ?

 スタートの轟音に耳を塞ぎ、知人と話をし、画像を撮り、水を飲み、カキ氷を食い、日蔭で涼む。
 「ああ、今日は来てよかったわ~」


 なんやかんやと午後3時過ぎまで観戦。
 トーナメントが進み、いい感じに疲れている参加者諸氏に「んじゃ俺は帰るぜ!あばよ!」と頭を下げてサーキットを出る。

 この主催者によるドラッグレース、いつもは仙台ハイランドの専用コースで行われている。
 福島だと気軽に来られるけど、仙台だとさすがにちょい遠いかも。でもまぁ、機会があったら出かけて見るとしましょうか。


お邪魔しました~

★ 

 レースを見た影響もあるだろう、帰りの高速は結構いいペースになる。

 東北道の混雑は午前中とほぼ同様、うひょうひょ言いながら前へと進む。
 給油も往路同様安積で。どれどれとPAにVMAXを滑り込ませたら…「あれ?雲?」

 あれだけ真っ青に晴れていた上空に、いつしか真っ黒な雲が現れていた。
 今はまだ西にあるが、どうやらじわじわとこちらへ近づいてくる。そして遠くから聞こえる雷鳴。「うわーヤバいヤバいー」


 GSへ飛び込み、VMAXについて一語りしたい雰囲気の店員さんに「早くしてくれー」と給油を急かす。
 それっと出発。案の定走り出して1kmも行かないうちにぱらっと雨が降ってくる。ふへぇーと見上げると雲はまだ真上には来ていない。だが何時の間にか更に東側にも見事な積乱雲が現れている。
 「くっそー、真ん中抜けてやるぅ~」

 運の良い事に、ビカビカと稲光の光る西の雲と、物凄い大きさに盛り上がった東の雲の間を走ることができた。
 白河辺りで完全に雨雲を置き去りにする。振り返る北の空は真っ黒だ。「ふへー、あと5分遅れてたら物凄い土砂降りの中だっただろうなぁ…」

 ペースを落とし、矢板ICで高速を降りる。さすがにここでは一般ゲートの混雑はなかった。
 自宅近くでいつもの給油を済ませ、到着は5時過ぎとなる。


 今日は実に面白かった&楽しかった。
 そして、高速道路を使った今日くらいの距離が「走る以外のお楽しみ」があるときには丁度良いかもしれない。

 そしてそして、ドラッグレースを見に行くのであれば、スタートのしくみとかトーナメント方式とかを下調べしていくとより楽しめる事間違いなし。


本日の走行距離:310km 
本日の教訓:行く先が仙台だとこれに片道200kmがプラスになります

 

 

 

 

■ ご注意 ■
 ツーリングレポート中の数値・金額・時間・時刻等の表記は、特に記載のない限りツーリング当時のものであり、現在とは異なる可能性があります。

 

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