■ツーリングレポート セロー 福島、北海道

 

2016北海道ツーリング・二島二過記

<4-1>


堪能しましたよ、利尻島

 

 

garage Ak!rA

 

<2016年8月14日>

島へ渡りましょう

 5時起床。

 昨夜23時過ぎまでわいわいやっていたわりに目覚めは良い。
 見上げる空は雲はあるが明るいもの。心配した台風の影響はまだ先のようで、この分なら今日もきっと良い天気になるだろう。

 同様に早起きしてきたBAJA氏と「来年からの新規制でオフ車はどうなってしまうんですかねぇ」などと話しながらセローに荷物を積み込んでいく。

 今日はまず利尻島へと渡り、その後礼文島へ移動するつもりだ。
 従って今ツーリングのテーマであるウニ的には、今日がメインの日になるはず。


 5:30には準備が整い、出発となる。

 俺同様島へと渡る客(但しバイクではない)稚内のフェリー埠頭まで送る宿オーナー氏の四輪車。その後ろをセローでぽこぽこと付いていく。なるほど、ここをこう行くと港までさくっと着けるのね。

 埠頭近くのセイコマでオーナー氏とお別れ。
 「いや、綺麗なお宿でした。ご飯も美味しかったしまた寄らせてもらいます。」

 朝一番のフェリーターミナルは混雑していた。

 人出もそうだがバイクも多い。
 同じような日程なのか、ここに来るまでになんとなく見たことのある車両も多い。
 「あそこに置いてあるMT-09と07の2台(しかも宇都宮ナンバー)は、確か昨日のお昼の店にも停まってたよな…」

 実は、昨夜宿でアドバイスされていたのだ。「島へ渡るフェリーは朝一が一番混むよ」「今の時期は満車って事もあるよ」と。
 生活物資の輸送や移動には朝が一番便利だかららしい。前回の礼文行きが空いていたのは午後の便だったからだろう。


ターミナル着


一見コンビニ風のターミナル内ショップですが、ここがなかなかの品ぞろえで

 ともあれ、満車ですと断られることもなく、無事チケットを買うことができた。
 「利尻島」のタグをセローにくくりつけたら、出航までは時間があるし朝飯朝飯っと。

 ターミナルのベンチで平らげるセイコマのおにぎりが旨い。
 あとは店で目に付いたよもぎパン。よもぎの香りが強いのは好き嫌いがでるかも?俺は好きだけどね。


山わさびもなかなかでしたよ


 6:40am
 埠頭の土産物屋をひやかして戻ったらバイクの乗船が始まっていた。

 乗り込んで固定されて。
 「あ、ロープはその(スクリーンの)ステーじゃなく、スタックバーの方にかけてくださいな。」


よろしくお願いします


一同積み込まれ完了

 二輪車(自転車、バイク)を先に乗せてくれたので、船内の座席も好きな場所が取れる。
 便利な角場を確保して、さて、ゆっくりするとしよう。

 約2時間の船旅は寝たり起きたりして過ごす。

 定刻前、船の前にそびえる利尻富士が大きくなる。

 二輪客は接岸前にデッキへ降りて準備するよう指示される。この辺りは長距離フェリーとは逆なんだよな。

 デッキでゲートが開くのをわくわくしながら眺める。
 この時一緒にいた男性の大部分は、間違いなく頭の中でいろいろなテーマソングを鳴らしていたはずだ。


♪ワンダバダ・ワンダバダ♪(俺の場合)

 上陸は9:15am、はじめまして利尻島

 記念撮影したら、さあ島一周旅行に出発しよう。


行きましょう


 丸い利尻島は海沿いを一周できる道(道道108)がある。
 どちらでもいいのだけれど、なんとなく時計回りで回ることに。

 埠頭をでて直ぐある観光地が「姫沼」だ。

 海沿いから内陸へ入っていく道があるのだけれど、これが結構な上り坂。
 ぐわっと上がって曲がって、またぐわっと上がっていく。うう、俺が自転車だったらこの坂は上れないな…

 駐車場にセローを停めて沼まで歩く。
 水際の案内看板を眺めてみる。そんなに距離はなさそうだし、せっかくだから歩いて沼を一周してみようか。


姫沼園地


沼へは橋を渡ります


向こう側に利尻富士

 姫沼は風が無いと利尻富士がシンメトリーになるそうなのだけれど、今日はさざなみが立っていて見えず。
 それでも水辺の木道を歩くのは気持ち良かった。セミの鳴き声が大きい。そしてアブのような蟲が少ないのは何より。
 天気は良好、というか暑い。Tシャツ1枚姿だったのにびっしょりと汗をかいてしまった。


こんな木道を行きます


倒木を削ったおしゃれ階段があったりとか


水辺はいいねぇ


そして自撮り(またかよ)

 時々立ち止まって撮影しながら、20分とかからず一周する。
 よーし、良かった、綺麗だった!とひと伸びしたところに現れたのが観光バスから降りてきた大軍団
 突然の人の群れ、大声が響き渡る沼を急いで引き上げる。あー、静かな時に回れてよかったわー


戻りの激坂途中にある姫沼展望台からペシ岬を望む


ガードレール支柱は最初本物かと
ふくろうバージョンもあり


 セローは海沿いへ。
 道道108を40~50km/hペースでゆっくりと走る。そしてこのペースでもつまらなくないのがセローという乗り物なのだよ。

 一旦行き過ぎてから「あれ?」と戻ったのが、名も無いであろう林道的な枝道
 せっかくセローで来ているんだし、ちょっと入ってみようかな。


入り口はこんな雰囲気で

 入ってから判ったのだけれど、この道、昔は舗装されていた様子だった。
 剥がれたアスファルトとコンクリートの名残り、それが森の中へと続いていく。
 木が茂って見通しが悪くなるとちょい不安になるけれど、「大丈夫!島には熊は居ないから!(いないよね?)

 突然、ポンっと開けた場所に出る。
 どうやら砂防というか落石防止のダムのようだ。とすると道路は昔の工事用だったのかも。
 見上げる利尻富士が青空に見事に映えている。


景色良好


 次の観光地は沼浦展望台

 キャンプ場から上っていくと、なるほどこれまた見晴らしの良い駐車場へと出た。
 「やーここから見る利尻富士も綺麗だわ、そして同じ山でも見る場所によってイメージ変わるものだねぇ」


こんなにいい場所なのに駐車場独占


・・・なんだそうです


海側も素敵な見晴らしが

 その先、道を挟んで反対側にあるのがオタトマリ湖

 土産物屋もあるちゃんとした観光地だが、歩いて回るにはちょい時間がかかりそう。
 「こんなに暑くなっちゃったしねぇ」を理由にソフトクリーム「万年雪ソフト」を食べるのみとする。
※そして身障者スペースにでんと置かれてたレンタルバイク2台。きっと今夜悪い夢見るぞ・・・


観光客多し


土産物屋も充実


熊ざさ茶も気になったんですけどね

 仙法志御先公園

 海沿いまで歩いて降りて、岩にで仕切られたエリアで飼われている(?)アザラシが泳ぐのを眺めてみる。
 そうだよなぁ、エサやれるって聞いたら子供は親にねだるよなぁ。

 ここから見る利尻富士も見事なもの。見る場所によって(略)こう天気がいいと(略)


どかんと立派な碑が


生け簀と呼んでいいのかな?


頑張って生きるんだぞ


海越しの姿も綺麗でした


 さて、ここで時刻は11:30になった。
 この後飯を食うとして、その後何時のフェリーで礼文島へ渡ろうか?13時と15時過ぎの便があるんだけどな。
 「ま、あとは雰囲気で」(をい)

 脇に「名水です」の看板を見つけてセローを停める。
 自転車の二人組みと共に冷たい水を頂く。「うん、旨い!そして暑いぞ!」(気温が)


「麗峰湧水」の看板あり

 蘭泊あたり。
 またまた怪しい枝道を見つけたので入ってみる。
 斎場へと向かうらしい道から何本か林道が延びているのだ。

 ぱたぱたと入っていく。
 路面は薄い砂利と草でごく走りやすい。右へ左へと走り回って…あ、この先は何かの敷地っぽいから引き返すとするか。

 それにしてもこの手のダートはまだまだありそう、この後礼文へ渡る予定じゃなけりゃもう少し探検していくんだけれど。


気持ちの良い脇道でした


そして戻った海沿い道道にはあちこちからいろいろ言われそうな山車が数基


 昼飯は街道沿いで見かけたラーメン屋。
 何気に入ったのだけれど中は大混雑。もしかして有名店?それとも単にお盆だから?

 出てきた「利尻ほたてラーメン」(名前で選んだ)は旨かった。ホタテの出汁がごく俺好み。
 もう少し大量のスープで飲みたかったな…は贅沢か。


美味しゅうございました


 さて、利尻島へ来たら行かねばいかないのが見返台の展望台だ。
 役場の裏手から看板に従ってえいやと上っていく。

 この道、最初は普通だったのだけれど、次第に狭く、曲がりもきつくなってきた。
 上る斜度も相当のもの。ここ、大型観光バスも走るって聞くけど本当かな?さっきなんて上から降りてきたCRF(250)とぶつかりそうになったくらい狭いんだけどさ。

 上りきった駐車場は閑散としていた。
 停まる車は2,3台。セローは端に停めてヘルメットとパーカーを脱いで、さあここからは歩いて階段だ。


距離はさほどではなし


駐車場着


上り口

 よいこらと上る。急ではないが長い坂道・階段が続く。
 歩道中央にロープが張られているのだけれど、路肩から伸びた夏草を避けるのに邪魔になる。冬なら便利なんだろうけど…冬はそもそも上れないか。


夏草や……

 頂上の東屋までは10分弱で到着。しかしこの気温にまた汗だくになる。

 「おー、景色はさすがだわ」
 見上げる山も見下ろす海岸も実に綺麗。今日のように天気が(略)

 先客の家族連れに画像を撮ってもらい、しばし風に吹かれてみる。


とうちゃ~く


海側(クリックすると大きな画像に)


山側(クリックすると略)


撮っていただきました

 駐車場まで戻るのにまたまた汗だくに。

 バッグの上に置いたパーカーを見やるが、どうにも着る気になれない。
 「ええい!ヤメだヤメだ!北海道の北の果てだろうがなんだろうが上着はヤメだあっ!」

 Tシャツ姿で出発する。狭い峠を下りながら「絶対に転べない戦いがここにはある」とか呟いてみる。


 海沿いの道道へ出る前にあった看板を「森林公園」方面へと曲がる。
 だってその先がこんなだったんだもの。


誘ってるんだもの


ごく走りやすい道だけれど、Tシャツ姿なので慎重に

  林道出口(森林公園の手前かな?)で舗装路に出て、そこから続く細い枝道の選択は、「お願い!GPS様!」
#ホント、GPS様は偉大だわ…


 無事道道108へ出たのは13:45

 ここから道道は105に。そしてその先にあるのが「ミルピスの店」だ。

 利尻島のここでしか買えないミルピスなる飲み物。とても面白そうなのだけれど、店舗は奥まった場所にあり、入り口の引き戸の中は見えず、いわゆる非常に入りにくいタイプの店だった。

 「せめて他に客がいればなぁ……あ、前に自転車が置いてある!」
 そして入ってみたら、その自転車の人は出るところで客は俺一人になりましたとさ。
※でもまぁ、思い切るきっかけにはなったわけで。


わかりやすい看板はあるんですが
(振り返り側)


外観はなかなかに

 それでも(それでも?)店のおばちゃんの講釈を聞きながら飲むミルピスはなかなかに旨かった。
 乳酸系の味はカルピスの牛乳版(←そのままかよ)

 そしてこのフタ開け。今は使い方わかる人少ないんじゃないだろうか?(そもそも紙の蓋って無いしなぁ)


ミルピス&蓋あけ


 海沿い走行再開。

 「映画撮影地」(北のカナリア)の看板に惹かれて見に行くもいま一つピンとせず。
 「あ、でも中じゃなく、ちょい離れて景色としてみると味があるかも」


このくらい離れた方が

 この付近にも怪しい道が何本もある。この後礼文に渡るのでなければ(略)

 いずれにせよ、どうやら「利尻島に来るなら軽量オフ車が一番!」には間違いがなさそうだ。


この先もどうなっているのやら

 こうして島を1周しフェリー埠頭へと戻った時、時刻は14:20になっていた。
 これは礼文島への最終フェリーが出航する丁度1時間前、そう、結局最終フェリーの時間まで遊んでしまったわけだ。

 受付で聞くと、チケット発券は一つ前のフェリーの受付が終了してからなので、あと30分ほど後だという。
 そうか、ならもうちょい遊んでくればよかったな。

 自動販売機でいろはすのハスカップ味というのをみつけグビグビやり、駐輪場に停まっていたハンターカブ(って言わないのかな?)の荷物を漁っていたカラスを追っ払い、土産物屋で小物を買う。


フェリー到着

 チケット購入、14:50乗船、15:20出航。

 礼文島まではわずか50分、感覚的にはあっという間だった。

<長くなったので別ページに続く>



利尻富士の頂上にあったこの白い部分は……もしかして雪?


 

 

 

■ ご注意 ■
 ツーリングレポート中の数値・金額・時間・時刻等の表記は、特に記載のない限りツーリング当時のものであり、現在とは異なる可能性があります。

 

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