■ツーリングレポート セロー 北海道

 

2019 北海道ツーリングは東端記、の4

2019 北海道ツーリングは東端記
今日は林道です

 

<2019年8月14日>

そりゃまぁセローで来ましたから

 6時前起床。

 外へと出るとぶるっと震えがくるほど寒かった。これは間違いなく今年北海道へ来て一番の寒さだ。
 散歩に出てきた宿のご主人に聞くと「うん、まぁこのくらいが普通かな」
 うう、そうなんですか……

 空は一昨日までのような曇り空。昨日のような青空は望めそうにないが、それでも今のところ雨の気配はなさそうだ。

 出発は6時半過ぎ。ご主人に「お世話になりました」と告げて宿を出る。

 走り出すとやはり寒い。ベンチレーションは全閉だけど首筋がぞくぞくする。
 寒い寒いとコンビニで止まり、Tシャツ1枚だったインナーにロングTシャツを追加する。
 「なにしろ我慢したって誰も褒めてくれないしな!」(そうそう)


ついでの行動食は正統派で(しっとり豆パンはこしあんバージョン)

 このコンビニの近くには神社があり、なんと二輪神社を名乗っているという。

 それではと覗きに行くが、お祭りでもあるのか車両進入禁止の看板が。
 ううむ、バイク神社だから来たのに車両が入れないではお話にならないではないか。仕方ない、お参りは遠くからさせてもらうとしよう。(拝)


黄色い「二輪神社」の看板が

 R241、阿寒横断道路を西へ。
 見上げる峠は雲に煙っている。雨かな?どうかな?


これは脇道から。山の上が真っ白で

 峠の上りは雨ではなかったが濃密なガスがでていた。
 真っ白な峠道を前の車のテールランプを目印に走る。うう、シールドに付く水滴で前が見にくいわー

 頂上付近で明るくなり「これなら!」と思ったのに下りはまた霧の中。
 気温も更に下がり、3シーズングローブだというのに指先にかじかみを覚えるほどだった。

 8:30、阿寒湖畔のコンビニでおにぎり、もちろんゆでとうきび。そしてホットコーヒーが温かい。

 さて、ここまで来たのは、国道240号の旧道(ダート)を走りたかったからだ。
 それなりにメジャーな旧国道、何度も北海道へ来ていて走ったことがないってのは悔しいからねぇ(?)

 土産物屋街の端から侵入する。
 基本的にはフラットダート、道幅も広い。ごく普通に四輪も走れる道路だった。

 だがそれも途中まで。
 今は閉鎖されている阿寒湖を回り込む道(パンケトー林道?)との分岐から先はちょい細くなり、4輪だとすれ違いに気を遣うだろう。もちろんセローなら何の問題もなしだ。


ダート開始


車も入ってきます


突き当り分岐右折は閉鎖中。この先22kmのロングダートがあるんですけどねぇ


左折側から先はちょい細く

 ポンっと現国道へ出て、舗装路をまた阿寒湖へと戻る。
 ダート目的で来たけれど、せっかくだからアイヌ土産のお店も見ていかないと。


朝からやってるお店が多くて助かりました


コロポックルお久しぶり

 見物・土産購入を済ませてほっとする。
 「あ、もしかしてちょっとだけ天気良くなってきた?」(気持ち……だけね)

 国道240を南下して道道667。

 この道、ツーリングマップル上には×マークがある。なので通行止めだったら迂回するつもりだったのだけれど、入り口に「全線おっけーだよん」の表示があったのでそのまま進む。
 「うん、こっち側から入れるならラッキー、まで同じ道を行ってこいにならずに済むからな」


「全線開通」の文字も鮮やかに

 さて、これから目指すのは「シュンクシタカラ湖」だ。

 ここは(今のところ)「日本で一番最後に発見された湖」
 1970年代になってから人工衛星で存在が確認された湖らしい。

 そんな肩書や、「川と繋がっていない湖」というのにも惹かれたのだけれど、何よりそこに至るまでのダートが面白いらしい。ならばと行ってみることにしたのだ。

※コース的には先にこの湖を回ってから阿寒湖に行くことも考えていたのだけれど、結果的には逆にして正解だった(後述)

 道道667の峠を越えると丁字路に行き当たった。そこから先は左右とも未舗装。
 あれ?ここはどこだろう?地図にはそれらしい分岐がないけれど方向的には左かな?(GoogleMAPは電波不安定)


左折側。考えてみれば路肩の標識で気づけたはずなんだよな……

 左へと曲がる。こちらは道幅がありフラットなダートだ。

 しばらく走ると道端に1台のバイク(BMWのFシリーズ)が止まっていた。ライダーは路肩の廃屋?を撮影している風。
 「何かの跡地かな?あ、そうだ!」

 ツーリングマップルを見直すと、この付近と思われる場所に鉱山跡の表示がある。ここがそうだとすれば……さっきの丁字路は右に行かなきゃいけなかったんだ!

 周囲を再チェック。廃屋に加えて高い煙突もある。やはり鉱山跡で間違いないとUターンする。


道路際のエントツ

 先の丁字路の右折側(こちらからだと直進)は道が細くなっていた。もちろん路面はダートのままで……「なんか心細いな、ここ」

 道はきちんと道ではある。伐採林道とか廃道寸前とかではなくちゃんとした道路で、きちんとわだちもできている。
 だがなんというか「凄い山の中」の雰囲気がビンビンする。まあ実際凄い山の中なのだけれど。


右が来た道(道道667、舗装) 直進が行く道


最初は走りやすい道で


途中には滝もあり(TOP画像もここ)


でもその辺りから次第に怪しくなってきます

 先へと進むとその雰囲気がさらに強くなる。

 いくつか地図にはない分岐もある。本線方向に進んでいるはずだが確信がないのも不安をあおる。

 なんといっても北海道の山の中をソロで走っているのだ。不安が大きくなったら潔く引き返すことも考えねば。


さて、どちらへ曲がるべきか?(と、左を選択)

 「本当にこの道で合ってるよな?」と走ることしばし。尾根へと出たところで林道の名前の入った白杭を見つけて心底ほっとする。

 「北陽ヘルプナイ林道」うん、道はこれで間違いない。ならこの先で太い林道「シュンクシタカラ林道」と合流するはずだ。


やっと見晴が良くなって


「ふへ〜」(安堵)

「……って安心してたんですけどね」(お約束)

 その先、これまで以上に道が寂しくなる。

 所々路肩が崩れ「これ、四輪は通れるんだろうか?」な部分が出てくる。崩れた場所にはマーキングがされているから誰かが管理しているとは思うのだけれど。

 そして荒れていない場所は「人の気配無し」
 一応わだちはあるのだけれど、草が伸び、頻繁に車両が通っているとは思えない。「あ〜心細い〜」


路肩荒れ&段差注意


撮影時にもエンジンなんて止めません


倒木は処理されている……のかな?(右側が道ね)

 11時過ぎ。丁字路に出た。

 そして直進側に向かって「シュンクシタカラ湖まで9.7km」の標識が。
 「あ〜、安心したぁ〜」


太めの林道へ合流


あと9.7km

 左折方向への表示は「オロエンナイ林道」、名前が違うけれど予想したシュンクシタカラ林道のことだろう。

<注意>
……とまぁ、この時は思ったのだけれど。
 帰宅後調べるとまるっきり別の林道だったり。
 まったく、結果が同じだから良かったものの、北海道の山奥で道間違うなんて一歩間違えば大変なことに……(怖)


センスのない略図を作ったので載せときます。

 直進。道幅は若干広がり安心……と言いたいところだけれど。

 前を塞ぐ倒木、がけ崩れ、路肩崩壊。

 先の細い林道が「こまごまとした崩れ」だったとすればこちらは「大物がらがら崩れ」
 セローでの走行には問題ないものの、ここ、4輪は通れるんだろうか?軽トラ師匠とかジムニー先輩ならイケるのかな?


倒木は上を通過した跡あり


派手な土砂崩れ後に肩にちっちゃな重機でがーっと作った道(多分)



こんな場所でいきなり動物が出てくると、それがキツネであってもびっくりしますよ

 所々で路面を流れる水とたまる泥。
 例によって「できるだけGパンを汚さない走法」を心がける。


そして失敗する

 走ること10km弱。

 林道が分岐し、その真ん中に湖が見えた。よーし、到着ぅ!


ちょっとした広場あり


でも湖畔まで降りるのは難しそう

 湖は木々に囲まれていて見晴らしは良くない。まぁ湖そのものを見に来たわけではないからいいだろう。
 湖畔を一周できる道があるみたいだから行ってみようか。

 時計回りにと分岐を左へと入る。
 と、すぐに小さなスペースがあって……「パイセン!そこにいるのはジムニーパイセンじゃありませんか!
#あの倒木&崩れを越えてきたのか、すごいなジムニー


この辺りの道はまだ広め


パイセン、チ〜っす

 先へ進むにつれ、道は狭く、より荒れてきた。

 さすがに走った車両は少なそうで雑草が生え、日陰は苔むしている。


右手には静かな湖が見える……けれど手前は崖っぷち


だから怖いんですよ、こーゆーとこが

 数百メートル(かな?)で道は新たなるがけ崩れで塞がれた。
 さすがにこの先はセローでも無理、引き返そう。


道を覆う木の下には水がざばざば流れてます


こんなに頑張って走ってきたのに(と振り返る)


悔しいので帰り道で記念撮影
(がけ崩れを一生懸命登って撮りました)

 ジムニーパイセンの前を通って分岐まで戻り、こんどは反時計回り方向の右へ。
 こちらは100mで行き止まり。うん、まぁこんなところかな。


ちょい頑張れば越えられないことも……って、北海道の山奥のソロで無理はしませんよ!

 ヘルメットを脱いでしばらくくつろいで。

 「ああ、鳥が鳴いてるわ……今日は曇りだけどここ、マッ晴れだとまた雰囲気違うんだろうなぁ」

 帰り道、先の丁字路までゆっくり10km下る。「ああGパンが、Gパンに泥が……」
#判ってるんだから合羽履けばよかったのに(だよね)

 丁字路は来たのとは違う方向、右(シュンクタカラ林道と思っていたヘルプナイ林道)へと曲がる。こっちがメジャールートのはずだし、走りやすいよね。

「……って思ったんですけどね」(再。まぁ結局メジャールートじゃなかったわけだから)

 上部は比較的走りやすかった。幅も(来た道よりは)広いし見晴らしも良い。だらだら下るには問題なし。


但し動物飛び出し注意

 だがなぜか下のほうが荒れていた。

 林道にありがちな水の流れた深い溝、そして深砂利、あるいは泥。
 荷物満載なこともありペースは上げられない。ま、慌てる旅じゃなし安全第一で走るとしよう。

 山を降り切ると道道222に出るはず……なのに、また丁字路に出てしまった。左右両方ともダートで標識はなし。
 うがー!これも地図にないぞ、どっちだぁ〜っ?!(GoogleMAPは例によって不安定)


道が太いのに地図にないのが不思議でねぇ

<帰宅後判明>
 これは「オロエンナイ林道を降り切って、シュンクシタカラ林道の途中へ出た」わけです。

 近くを流れる川をチェック。「下流方向は……左か」と左を選択する。
 ここからだと道道は下になるはずだから。
※こういう単純判断も危ないんだけどね

 そしてやっと、舗装の道道222へと出た。

 「うはー、気を使ったわー、そしてこっちを後回しにして良かったわー、朝からこれだったらこれから阿寒湖まで北上する気力は残ってないわー」


舗装路に出てホッとして


道道の看板を見て「21kmじゃねぇよ!帰りに実測したけどたっぷり30kmあったよ!」と憤ったけど、それは俺が遠回りをしてたから(てへ)

<余談というかなんというか>
 シュンクシタカラ湖へ行くなら、どちらかといえば帰りに使ったオロエンナイ林道経由のほうが良い。
 北陽ヘルプナイ林道は険しすぎる、というか寂しすぎる。尤も複数台でアタック気味に行くならこちらのほうが面白いと言えるかも?
 そして本当のシュンクシタカラ林道はどうだったのだろう?湖手前の分岐が閉鎖されていたような気もするんだけど(さて)

 阿寒町で給油。13時過ぎ。

 GSのおばちゃんに「この辺りで今から飯食えるところあります?」と聞くと、近所のカレー屋を教えてくれた。
 チキンカレーは辛口だったが旨かった。店内に某YAMAHA車が飾られていたけどバイク好きの店主だったのだろうか?(作業中で聞けず)


おいしゅうございました

#店のおばちゃんに「ご飯大盛にしといたから」って言われたんだけど、そんなに腹減ってるように見えたのかな?いや、実際減っていたんだけど。


出発前、サポートベルトの1本がいつの間にか緩んでいた事に気づいたり
2本付けておいて本当に良かった。何事にも保険は必要ですなあ。

 「あかーん!」と叫びながら阿寒ICへIN(基本)

 道東自動車道は元別ICまで無料なので使わせていただこう。セローで高速道路走っても仕方ないのだけれど、林道で気力体力共に使っちゃったからねぇ。

 高速道路の掲示板には気温17度の表示が。
 うへぇ、この時間でもまだこんなに低いのか。何しろずっと寒かったからなぁ。
※林道では一生懸命走っててあまり意識しなかったけどね。

 元別ICからはR242、道道31、133と乗り継いでいく。

 十勝牧場の白樺並木で何度目かの記念撮影。素敵なひまわり畑を見つけてこれまた撮影。


後でエルグランド家族が撮影待ちしていたのでさくっと出発


この辺りにこんな綺麗な畑があったとわ


よしよし……

 鹿追の道の駅で一息つけば、今日の宿までもうすぐだ。

 宿到着。
 バイク乗り御用達の宿ではないのにバイク駐車場に屋根があってとても嬉しい。

 この宿では、偶然にも昨日の宿でお会いしたご夫婦と一緒になる。

 「ええ、朝早出してですね、"最後に発見された湖"ってのを回ってきましてねぇ……」(ちょっと自慢)


ご飯の美味しい宿でした。もちろんビールも!

今日のルート

本日の走行距離:320km 給油回数:2回
今日の教訓:今日は雨具使わずに済んだ!


 

 

 




 

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