■これだけあれば大丈夫?|はじめての整備にはじめての工具

 

03 スパナ(オープンレンチ)

はじめての整備にはじめての工具

 

抑えとして使います

 スパナはねぇ、使う場所限られるンだ。

 ボルト・ナットの類は基本メガネレンチで回すもの。メガネが入らない・使えないトコには後で書くボックス・ソケットレンチ。
 オープンスパナを使わなきゃいけないのは、横からしかアクセスできないナットだけなンですな。

 バイクだと、ミラーの根元とシフトペダルのリンク。あとは……スロットル・クラッチケーブルの遊び調整くらいかねぇ?

 だからオープンスパナは回す・締める用じゃなく、「裏側のナットを軽く押さえておく」なんて使い方が一番多くなるわけだ。


 ってなわけで、これもまずはホムセンの安物セットで充分だ。

 長さもまぁそンなにはいらない、先のとおり、この手のスパナはトルク(力)が必要になる本締め用には使わない・使えないンでね。

 なんで本締めに使わないかというと、「滑るから」

 滑るというか力をかけにくい。メガネだとがっちり掴めるのにスパナじゃナットが逃げていく。
 この辺りはいっぺン実際に使ってみると判るンですがね。

 オープンスパナでちゃんと締めなきゃいけねぇのは先のミラーの根元くらい。まぁここもガチガチにはしねぇと思うンですが。


 さて、で、どうせ買うなら片側オープン片側メガネの奴が使い勝手が良いわけだ。

 メガネレンチのサポートにもなるし、メガネには先のとおり「クイっ」なオフセットが付いてるンで、こっちはフラットのにしとくと汎用性も出る。

 メガネだとなかなかセットに入ってない11mmとか13mmってのをスパナで揃えるってのもありですな。

 この11,13なんてのは純正パーツにはまず使われないサイズなンだが、市販パーツだと結構ある。 
 ミリじゃなくインチサイズを意識したパーツだったりすると特にねぇ。そんな時この辺りのサイズ持ってると互換性がでてくるンでね。


 純正ミラーのサイズ(14mmとか17とか19とか)とシフトリンク用(8とか10)のスパナは、大抵純正・車載工具の中にもありますな。

 車載の8mmスパナは薄い板みたいで笑っちゃうンだが、これはこれで使い手がある。
 そもそも8mmのナットなンてのは厚みがそうあるわけじゃなし、狭い場所にあることも多い。なンで工具も薄い方が便利に使える。
 だから「別に良いの買ったからもういいや」って捨てたりしちゃ駄目ですぜ。

 ああ、最後にですが、スパナ・レンチってぇと「モンキーレンチ」なんてのを連想する人もいるかと思うンですが、あれは汎用工具だからねぇ。
 この辺りの奴についてはまた後で別途にって事でね。





 

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