■ツーリングレポート VMAX1700 埼玉、東京

 

小鹿野町+α散策記

小鹿野ツーリング
ホント、楽しい2日間でした

 

 

garage Ak!rA

 

<2011年10月>

前々から訪ねたいと思ってたんですよ

 土曜日朝7時過ぎ、VMAXで自宅を出る。
 左手から照らしてくる朝日、薄暗かった空は次第に明るくなってくる。今日は良い天気になりそうだ。


青い空ってのはいいいもんです


 「小鹿野行きませんか~」という誘いを受けたのは先月のこと。

 この日は「オートバイによる町おこし」を掲げている埼玉県の小鹿野町で、「ウェルカムライダースおがの・いちにちレディースライダー宿」なるイベントがあるらしい。
 これに便乗し、「"男性も歓迎!"とあったし、一泊ツーリングはどうでしょう?」との話だったのだ。

 「行きます~」と即答して思う。「小鹿野かぁ、あそこも行く行く言ってて行けてない場所なんだよな…」

 小鹿野町がバイクで町おこしを始めたのが確か2008年頃。
 当時メディアでも取り上げられ「栃木からそんなに遠くも無いし、ならツーリングに行ってみるか」と思わせてくれた。

 しかし当時は北関東道が貫通しておらず、国道を延々走って行くしかなかった。しかも市街地を繋いでいくのでコース的な面白みはなし
 それでも2回ほど計画したのだけれど両方とも天候不良で取りやめ。そうこうしているうち小鹿野町の町長が変わり取り巻く状況もいろいろと……と、出かけるきっかけが無くなってしまっていたのだ。

 今はまた「もうひと盛り上がり!」と頑張っている最中だとか。さて、現地はどんな雰囲気なのだろうか。

 国道4号から北関東道、交通量はそこそこといったところ。

 土壇場まで迷ったのだけれど、今日は冬ジャケ&革パン&冬グローブを選択してみた。
 革ジャンだと日中はともかく朝は寒いかな?と思ったからなのだがこれが大正解。ハンドガード+冬グローブなのに指先にはまったく汗をかいていない。「こりゃぁ革ジャン+Gパン姿だったら凍えていたかもなぁ…」

 気温はともかく空はマッ晴れ。気分が良いのでうきうきとペースを上げる。

 北関東道→東北道→北関東道(群馬側)→関越道と120km走って上里SAへの到着は8時丁度。
 う~ん、結構早く着いちゃったな。

ナンシーゲット
そしてナンシーゲット

 待ち合わせまで時間があるので、レストランへ入って優雅なモーニングを摂る。
 いつもは使わないバターをトーストにたっぷり塗りたくってみる。「せっかくのツーリングだし、今日明日はカロリー制限は無しでよし!」(←と自分を甘やかす)

 右手のフォークに突き刺したソーセージを齧りながら左手でメール。「さて、あの人達は今どの辺りなんだろ?」
 そう、今日の他のメンバーはなんと関西からやってくるのだ。
#まぁだから埼玉なのに1泊するわけですが。

 1分後返信あり。「今御殿場です!ちょい遅れるかも!」

 ごごごご御殿場ぁ?あそこから富士山抜けて中央道入って八王子から圏央道……そうか、んじゃコーヒーのお代わりを貰おうっと…

 お代わり3杯まで粘ってからゆるゆると出発する。上がった気温にグローブは3シーズン用にスイッチ。

 待ち合わせ場所の花園ICを降りたのが約束ぴったりの9:30am。だが俺ナビゲーターによれば、"あの人達"の到着まではまだたっぷり1時間以上あるはずだ。ここで長時間待つのもアレだし、場所を変えさせてもらうとしよう。

 国道へ降りたすぐ先、「道の駅はなぞの」へ入ってみる。
 道の駅としてはさほどの規模・設備ではなかったが、隣の地元野菜・草花の直売所が大きくて大盛況だった。価格はともかくとして近くにこういう場所があったら便利だろう。


なにやら派手な壁画がありまして

 だらだらと過ごす1時間、そしてほぼ予想通りの11時前関西よりの刺客が無事到着する。
 先代V-MAXが1台と新型VMAXが2台。うひひひ、あれから出たにしては早く着きましたねぇ


 あれがそれがと大騒ぎした後、4台の新旧VMAXはゆるゆると出発する。

 国道140は街中を抜けると細くなる。横には川と線路が併走、うん、いい感じに田舎なんだな。

 関西組みに合わせて途中で給油。
 上里SAで入れてから40kmしか走ってないけど、セルフなので余計な気を回さずに済む。VMAXどうしのツーリングだし、ここで走行距離数を合わせておくとこの後何かと都合が良いのだ。


 県道経由でR299、小鹿野町に入ったのが12時くらい。

 イベントのノボリでも立っているのかな?と思ったのだけれど、看板がところどころに置いてあるのみ。一見ごく普通の昔ながらの町並だ。
 集落をゆるゆると走り、こちらはノボリの立っていた大会本部横にバイクを止める。「おー、こんな雰囲気でやってるのか」


レディスイベントと銘打ってはいましたが…


…やはり野郎どもの方が多かったかも(笑)

 「本部」はガソリンスタンド跡っぽい場所で広さも普通のGSくらい。テントが立ちバイクも止まってはいるが、一大イベントというよりは町内会のお祭りのようなこじんまりとした感じだった。
 「そうかそうか、んでもまぁこういう雰囲気も嫌いじゃないんだよな俺はさ…」


埼玉県警も絶賛公開中
撮影:MK氏
(白バイの中の人はこの後通常勤務に戻られてました)

 それではと町並みをうらうらと歩く。
 別会場でのトークショウが終わったところらしくそれらしい格好の人が歩いてもいるが、正直「混雑」ということはない。

 3箇所あるチェックポイントをそれぞれ見て回る。
 うむ、青年団っぽい若者(?)とか炊き出しのおばちゃんとか、こりゃぁ確かに村祭りだわ。


これが別会場

 それでも何気に有名人とお会いできたりもする。
 週刊バイクTVのあの人とか、有名女性ライダーのあの人とか、その筋では神様と呼ばれてるデザイナーさんとか。
 いやぁ、著名な人と一緒にいると(謎)こういうサプライズがあって嬉しいなぁ


小鹿野って歌舞伎でも有名なんですね


 遅めの昼は小鹿野名物わらじカツ
 裏通りの店に入ったのに結構な混雑で、我々の後には待ち行列もでるほどだった。
※後で見たらツーリングマップルに載っている店だった。やっぱメディアの影響は大きいんだねぇ

 初めて食べたワラジカツはごくシンプルなもの。
 丼ご飯にツユに付けられた大きなカツが2枚。ツユは妙に懐かしい味、天ツユ系の安心できるものだった。
 もちろん完食。「味噌汁がつかないのには何か訳があるんですかね?」とかなんとか言いながら店を出る。


ピンが変なところに合ってますね…


 14時過ぎ、「一通り見るとこ見たし」と一旦宿へ向かうことにする。

 今回の小鹿野のイベントは人出も程々、正直「盛大な!」という規模のものではなかった。
 そんな印象を持ったのは、もしかすると着いた時間が遅かったせいかもしれない。メインのイベントは午前中だったとのことだし。

 それでもスタッフのお兄さんたちは皆明るくて元気だったし、おっちゃん・おばちゃん達も動き回っていたし、町全体で盛り上げようという雰囲気は伝わってきた。
 この手のイベントは長く続る事に意義があると思う。今回で2回目だそうなのだけれど、来年以降も是非続けてほしいものだ。
#…にしても、何か「これ!」ってのが1つあるとまた盛り上がりが違うんだろうなぁ…(ぶつぶつ)


 町内の宿には10分程で到着する。そして思いのほか大きな温泉宿でちょいびっくり。


民宿+αと思ってましたから

 にこやかな仲居さんに案内され、部屋に荷物を下ろして身軽になったら、さて、せっかくだし軽く走ってきましょうか。


 それっとR299を西へ走る。国道ではあるが道は峠道へと変わっていく。

 峠では道幅は基本的に狭い。栃木の日光の裏手とか、伊豆あたりの峠道に似た感じの道だ。
 交通量も少なくVMAXの3速オートマモードでブリブリ走るのが楽しい。追ったり追いかけられたり、先代MAXとのラインの違いを調べたりと遊んでみる。

 R462、道の駅万葉の里で休憩。アイスクリームを食べながらのバカ話が楽しい。

 県道71を使った 帰りのルートも雰囲気は同じ。
 何時の間にか西へ傾いた太陽に「秋の日はつるべ落とし!」と叫びながら走る。


紅葉も少しだけ始まって…ますかね?

 コンビニで乾き物を購入し、宿へ戻ったのは4時半くらいだろうか。
 ゆっくりと露天風呂を楽しんでから飯。食事はなんと囲炉裏傍
 「いやぁ、炭火見ながら酒飲めるっていいねぇ…」

 名物女将(?)の話にうんうんとうなずき、膨れた腹を抱えて部屋へ戻った後は、日本酒と焼酎で再乾杯。
 今回のメンバーはほぼ同年代(?)、酔っ払っての会話がほぼオヤジギャグだったことは言うまでも無い。
#あ~楽しかったぁ~

今日はまた別のイベントに

 朝、フロントからの「朝ごはんですよ」の内線電話で起こされる。
 うは、宿で寝過ごすとは油断した。というか、起きなかったってことはなんだかんだ言っても結構疲れていたのかもしれないな。

 ゆっくりと摂る朝飯はもちろん3杯飯。
 疲れていようといまいとこれだけは基本ですよっと。

 出発はゆっくりと10時前になる。

 天気予報では「今日は午後から雨かもよ?」
 なるほど空は昨日の様な青空ではないが、まだまだ雨が降ってくる気配は無い。

 4台の新旧マックス発進。結構な混雑の街中・国道を抜け、花園IC手前で給油、その後圏央道を南へ走る。
 高速では1.4~1.5KS程度で流していく。あ~気持ち良い…って、対向車線で隼が絶賛取り締まられ中(受身形)だった。ま、気は抜かずに走りましょう。

 さて、関西の3人はともかく、北関東へ帰る俺が何故南へかというと、今日はこの先のあきるの市で雑誌BIKEJINのイベント(秋祭り)が開催されているからだ。
 過去何回か見に行っているこのイベント。面白いことは判っているし、ちょい寄り道すればいいんだしと4人で行ってみる事にしたのだ。

 会場のサマーランドへの到着は12時。「あ~、スゴイなこりゃ」

 以前行った伊勢崎のイベントの時も相当な台数だったけれど、今日は確実にそれを凌駕している。200円の駐車料が掛るのにこれだけ集まるってのはやはり場所のせいなんだろう。


それはもう凄い台数で

 中はいつものイベント同様、ショップの出店と屋台がメイン。
 舞台ではトークショウ等のイベントで、ちょい離れた場所では試乗会という感じだ。

 ぐるぐると見て回る。
 出店で冬のセローの街乗り用にカジュアルなウエアを探したのだが見つからず。というか、やっぱり見た目良いものはそれなりのお値段がするわけですな。
#50%OFFとか8000円均一とかだから、気に入ったものが見つかればかなりお得だとは思う。


トークショウも盛況でした


 出発は2時過ぎ。

 関西へと帰る3人に「いやいやお世話になりました、この先長いし気をつけて帰ってください、そしていずれまた…」とご挨拶。いやだってほら、そろそろ忘年会とか言うシーズンじゃないですか。(←早い)

 一人になった後は高速道を吹っ飛んで走る。

 サマーランドを出発する直前、天気予報どおりパラっと雨が降り出した。西は既に雨雲の中ということで関西組は雨具を付けて出発、だが俺はもうちょい我慢してみるとしよう。

 圏央道はバイクが多かった。もしかすると同じイベント帰りのライダーも多かったのかもしれない。

 来る時+αな速度でブリブリと走る。路面はまだまだドライ、時折さぁっと吹っかけてくる雨粒も気になる程ではなし。

 おりゃおりゃ走って、これまた来る時同様関越道上里SAで給油&小休止をとる。
 2時間前に昼飯(屋台のタイラーメン)を食べたのだけれど、小腹が空いたので焼きたてパンとコーヒーを買ってみる。
 室内から見る外は…を、雨がきちんと降りだしたっぽいな。

 建物を出ると路面はウエットに変わっていた。
 ごそごそと雨具のパンツだけを履き、荷物にカバーをかけ、グローブを冬用に交換する。 
 ジャケットも冬グローブも一応防水だし、雨もそれほどじゃないからこれくらいで充分だろう。

 関越道→北関東道。
 交通量は昨日より多い。濡れた路面も気にならないわけではないのだけれど、VMAXの安定感は磐石だ。それにほら、この前サーキットでフルウエットの250km/hオーバーってのも試したところでもあるしさ。

 東北道は3車線なので更にペースが上げられる。栃木側の北関東道もあっという間に走りきる。
 国道4号へ降りて自宅近くで最後の給油。「うへ~、なんか凄く早く着いたぞぉ…」


 というわけで、実に楽しく過ごせた久しぶりの(?)1泊ツーリング。
 誘ってくれた&遊んでくれた諸氏には感謝感謝。

 初めて行った小鹿野は落ち着いた良い町だった。
 以前売りにしていた「バイクミュージアム」が閉館になった影響は確かに大きいけれど、名物はあるし、景色も良いし、道もウネってるし(笑)バイク乗りが集まる要素はあるような気がしている。
 贅沢な施設は必要ないから、素朴で、それでいて敷地が広くて地域のおばちゃんが屋台を出しているような道の駅のようなものが町の入り口にでもできれば…などとしたり顔で語ってみたりするのだけれど(笑)

※次はキャンプに行ってみてもいいなぁ・・・

2日間の走行距離:560km
本日の教訓:似たようなペースなのに雨の中だけ15km/Lも走ってるのは何故?


 

 

 

■ ご注意 ■
 ツーリングレポート中の数値・金額・時間・時刻等の表記は、特に記載のない限りツーリング当時のものであり、現在とは異なる可能性があります。



 

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