やー、やっぱ雪道は二輪車で走るもンじゃないですよ(今更)
■とにかく寒いんです
2018年の1月2月は、近年まれにみる低温なんだとか。
北関東の平地でも、既に2回も雪が(降っただけでなく)きっちり積もって周囲の景色はまるで雪国のよう。
当然バイクの出番も無いのだけれど……「乗りたい!俺は乗りたいんだよぉぉぉ!」
今年になってバイクに乗ったのは、雪の降る前にVMAXで2度ほどのみ。
なんと、セローには初乗りすらしていないのだ。
幸い次の日曜日は少しだけ気温が上がるらしい。大きな道には雪は残っていないし、ツルツルピカピカ路面もそう多くはなさそう。
ならセローで走ろうか、そしてせっかく出掛けるなら、積もった雪を遊びに行くというのはどうだろう。
★
日曜朝10時、セロー今年初始動。
1ヵ月半放っておいたのに毎度おなじみ一発始動が心強い。これはあけましておめでとう(遅)的にプラグをイリジウムにした事とはあまり関係なさそうだ。
とぱとぱと走り出す。
目指すは真白にそまる北の山……はさすがに無茶なので、そのふもとの林道を覗きに行くことに。
林道なら交通量はない。万が一何か起きても(?)他の車両の迷惑になる可能性は低いはず。
何しろセローにはタイヤは2つしか付いていないのだ、先に大見えは切ったけど、今日は「雪を遊びに」というよりは「ちょっとだけ様子を探る」感じでお願いします。(誰に言ってるんだか)
★
裏通りはツルツルピカピカが怖いので、幹線道路を繋いで走る。
空は晴天、エンジン快調。
今日は「ここ数日に比べれば」ちょい温かいとはいえ気温は一桁(かつ下の方)。ジェットヘルメットの下から吹き込む冷風に鼻がムズムズする。
当然ウエアは上下共にがっちりと着込んでいる。
足にはガエルネED-PRO、手にはハンドカバー。やーそれにしてもこのカバーの効果は絶大だわ。
※そしてガエルネのつま先が意外に冷えることにも気づく。これならシンプソンブーツの方が暖かかったかな?
平地は畑にこのくらいの残雪です
★
幹線道路から町道、そして脇道へ。林の中の九十九折れを登り高度をあげていく。
日影に入る毎にどきどきしていたのだけれど、路肩に積もる雪のわりに路面に凍結している部分は少なかった。
そしてセローでなら多少の滑りは押さえられる。(VMAXではお断り)
ほどなく見えたお馴染みの湖は結氷中。
日の当たるところは氷がキラキラと浮かんでいる程度だけれど、北側はがっちり真っ白全面凍結。
「やーこれはこれで綺麗だわぁ」
南はキラキラですけれど
北はガチガチのパキパキで
★
林道入り口へ到着。ありゃ?意外に雪少ないな。これならイケるかな?
念のため、タイヤのエアを1.0kgfまで落とす。今日はちゃんとエアポンプを持ってきているんだもんね。
#あと引き上げ用のトラロープもね!
雪の気配なし?
林道へIN。ゆっくりと進む。
最初平穏そうに見えた路面だけれど、道が林間に入ると雪や氷が現れてきた。
でもまぁ、積もる雪は薄いし下は土だし、今のところ轍を走っている分には平気そう。それでも時々おっとっととなりながら前に進む。
道は里山林間からちゃんとした(?)山中へ。
そして日影エリアへと入ったら、がっちり本気の圧雪路面があらわれた。「うっひゃ~、どこまで行けるかなこれ」
※画像はありません、ってか停まれません。
★
真っ白な雪に覆われた道は、よりによってそこから下り坂。そろそろと2輪2足で降りていく。
これができるのがセローの強み、「どーだ!これはWRには真似できまい~」(腕次第だよな)
その先はカーブ。下りでカーブというのは一番ヤバい状況なのでより慎重に進む。
この手の場所で一番危ないのは対向車、そう簡単に避けられないし止まれないのは間違いない。
だがさすがにこの時期・この場所ではさほど心配しなくて良さそうだった。
どうにか坂を下りてほうと一息。そこから先は日向で雪が減る。よしよし、最初の圧雪ポイントはそれほど苦労せずにクリアできたぞ。
よっしゃとぽこぽこ200mほど走ったところでふと思いつく。 「あ、そういえばさっきのところ、帰りに登れるんかいな?」
今走っている林道は、こちら側からだと基本上りで、さっきの場所は数少ない下り箇所。
林道に下から入った理由はもちろん、「雪で進めなくなったらUターン」のため。そしてそれはほぼ確実な状況だ。
※この先、雪があったら絶対越えられないと思える場所が一つ二つ三つ……
となると、いざUターンして帰って来た時、あの坂が登れなかったら非常に困る。今のうちに確認しておいた方が良いんじゃないだろうか。
★
切りかえしてUターン。パタパタ走って先ほどの圧雪部分へ。
どれと眺める坂は……「うー、さっきはさくっと降りちゃったけど、下から見ると結構な上りだなこりゃ」
ようし!と走り出し……はしたのだけれど。
案の定登らない。
リアタイアが雪面をまったく掴まない。何しろ1速アイドリングで止まっていられるのだ。(←ついた足の後でタイヤが空転してる)
それじゃぁと、ちょい戻って勢いをつけて再突っ込み。
2速にしてトルク落としたのが効いたのか、今度はスリップしながらもじりじりと登り始める。
尻を左右に振りながら進み、カーブの真ん中で「雪道の上りは強気が一番!」(4輪ならね)と、ちょい大き目にスロットル開けたら……ベシャ
はい転びましたー、見事に横倒しになりましたー
キルスイッチでエンジン停止。
起き上がって前後確認、対向車後続車なし、轢かれる危険なしを確認したらまず記念撮影。
そう、うちのサイトの伝統「転んだら無慈悲な撮影」は俺自身にも適用されるのだよ。
テールランプが点いているのがお判りいただけるだろうか
「にしてもなんで左コーナー出口で右に転ぶかなー」とぶつぶつ言いながら引き起こす。やー、セローは軽くていいわあ。
エンジン再始動。車体問題なし確認。
ほうと息を吐き、じりじり走りを継続する。
なるほど、つまり路面が真っすぐであれば登るか登れないかだけだれど、路面がナナメになってると、余計な事をした瞬間に転ぶということなんですな。(悟)
下った時の10倍の時間をかけて上りをクリアする。
路肩にセローを寄せてシールド上げて、ぜいぜい息を吐いてたら、前から赤いトライアラーがやってきた。
にこやかに手を挙げすれ違ったけど、2分前だったらそんな余裕はこれっぽっちもなかっただろう。
※トライアラーならこんな雪道でも平気なんだろうか?まぁこれも腕に寄るんだろうなぁ。(あとタイヤか)
★
「ま、それはそれとして!」と顔を上げる。
とにかく、もう一度あそこを下って先へ行く気はさっぱりと無くなった。
だって、この先は絶対あれ以上の路面だし、あの坂だってもう一度登れるかどうかわからないし。
そのままぽへぽへと戻る。あー、木漏れ日が綺麗だわー(逃避)
林道を出た先には広場があった。
真っ平で下は(多分)土、積雪は10cmくらい。うん、ここなら遊べるかな?
あはははは
うひょひょひょひょ
★
12時前。飯を食わねばと一度山を下りる。
食堂でカツ丼をわしわしと片付けながら考える。
圧雪でも、さっきの広場のように平な場所なら遊べそう、でも交通量があるところは駄目、か。
斜度控えめで行き止まりで人気のない林道なんてのが理想だけれど、さて、この辺りにあったかどうか。
思いついて行ってみた林道は、キャンプ場から山へ登っていく路線。
導入部が記憶通りの斜度と直線、これまた予想通り「雪でこの先閉鎖だよ」の看板もあったので交通量は無し。
※万が一何かやってきても直線なのですぐ判る
この先閉鎖ナリ
うははとセローで走っていく。もちろん滑るけれど「真っすぐ滑る」のでなんとかなる。もちろんブレーキは厳禁、急なスロットル操作も厳禁で。
左右に小さくリアが振られる感覚は、なんとなくスキーの体重移動にも似ていて面白い。
「……とか偉そうに言ってるけど、転ぶ時にはまた一気に行っちゃうんだろうなぁ……」
直線の終わり、カーブの手前で急に雪が深くなる。うん、この道はここまでだな。
今日はこの辺りで勘弁しといてやるわ!
結構登ってきたなー
くるりとUターン……すると転ぶので、降りて慎重に切り返す。
下りはより慎重に走る。そしてスキー的な雰囲気は降りる方がより強く感じるわけで。
★
その後も周囲の林道、枝道を覗いてみる。
あちこち走ってみて今更ながらに認識したのは、「雪はなんとかならなくもないが、氷はまるっきり駄目」ということ。
特に下が舗装だとこれが顕著になる。うん、やっぱ二輪は雪道走っちゃいけないんだな。
轍は乾いているからと油断して走っていて、路肩の氷に乗ってあわやつるり。
どれ、んじゃ今日はこの辺り(大怪我しない辺り)で引き上げるとしますかね。
乾いている舗装路にほっとしながら山を下り、途中からはいつもの川沿い20kmダートで。
こちらも日当たりの良いせいで雪は無し。その分泥々ではあるのだけれど。
日が傾く前に帰宅。
いやぁ、たった100kmちょいだけれど充分遊んだ(遊ばされた?)わー
★
さて、今日は「一般道は乾燥路、林道の奥だけ積雪」というある意味理想的な状況だった。
それなりに遊べたのはひとえにこの環境のおかげ。一般道まで積雪・凍結していたら遊ぶどころではなかったし、そもそも林道までたどり着けなかっただろう。
交通量のある場所で転倒でもすれば他の車両に轢かれる可能性があるわけで。そしてそれは自分と共に相手にとっても不幸な状況と言えるわけで。
いや、やっぱ雪が降ったらバイクで一般道へ出ちゃいけませんな。(今更再)
雪と泥で久しぶりり真っ黒になったセロー。
さーて、日が落ちる前に洗ってやるかー!
帰りのダートが凄い快適に感じてですね……
★
■今日の走行距離:100kmくらい 総給油回数:1回
■今日の教訓:ええ、雪道はヤメときましょう
■ ご注意 ■
ツーリングレポート中の数値・金額・時間・時刻等の表記は、特に記載のない限りツーリング当時のものであり、現在とは異なる可能性があります。
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