■ツーリングレポート セロー 福島、北海道

 

2017北海道原点回帰ツーリング記、の1


走れ走れ

 

 

garage Ak!rA

 

<2017年8月11日>

新潟港に進路をとれ

 山の日の午前11時、荷物満載のセローと共に自宅を出る。

 新潟港からフェリーが出るのは深夜23時。
 なのでもっとゆっくり出発で良かったのだけれど、今日の北関東&ルート途中は天候が今一つ不安定
 「午後から凄い豪雨があるかもよ?」の予報につい早めに出てしまったのだ。

 今も昨夜来の雨の影響で路面はセミウエット

 もちろん雨具を付ける必要はないのだけれど、どんよりとした空と相まって「そのうち降り出すのかなぁ」な不安は拭えない。

 「雨雲レーダー上は綺麗なんだけど、これに映るのは1mm以上の雨なんだよな。そして1mmって、バイクで走ってる時には結構ざんざん降りに感じるんだよなぁ……」

 服装はパーカーの下にTシャツ1枚、下はパッド入りジーパン。
 気温は低め、パーカーのベンチレーションを全閉めしてもスースーする感じだ。


今後のロング定番Wボックス仕様(サブボックス拡大しました)

 東北道矢板ICを目指してR4を北上する。

 さくら市辺りまでくると、霧雨的なものが舞ってきた。だが空はさほど暗くはない。

 天候が悪そうなので高速で一気に走ってしまうつもりだったのだけれど、降ったり止んだりを繰り返すなら下道の方が気が楽だ。
※雨具の脱ぎ着的な意味を含め

 なら時間はたっぷりあるし、予定を変更して新潟まで下道で行くとするか。急に天気が悪化するようならそこから高速に乗ればいいんだし。


 国道を外れ、方向を北西へと変えて鬼怒川温泉。

 曇天にも関わらず人出多数でちょい驚く。
 カメラを持っている人が多くて思い出したのだけれど、そういえば東武鬼怒川線ってSLが走るようになったんだっけ。

 「運よく走ってくるところを見られたり……はしないよな」とか考えながら見上げる山は、やはり白い雲に包まれていた。

 川治温泉から五十里湖、湯西川温泉入口付近。

 意外なことに、山を登ったのに空はやや明るくなった。
 うっすらと青空が見え隠れ。なんのかんの言いつつ、晴れると気分は上がるものだ。


ちらりとでも青空が見えると嬉しいですね

 昼飯は三依でラーメン。

 もうちょい走っていつも餃子オフで使う蕎麦屋でとも思ったのだけれど、相変わらず低い気温(20度以下間違いなし)に温かいものが食べたくなった。辛みそラーメンはその名の通り辛くてよし。


 会津田島。

 ここまで天気が良くてうきうきしていたというのに、急に前(北)に真っ黒で恐ろし気な雲が現れた。
 慌ててスマホの天気レーダーで確認すると、黄色とか赤とかの表示がピカピカしている。大丈夫かな?間に合うかな?

 国道121から国道289は街中手前で直角に左(西)へと曲がる。
 右手(北)からじわじわ迫ってくる黒雲から逃れるために一生懸命セローを走らせる。

 少しずつ流れてくる雲から時折ぽつりぽつりと雨が落ちてくる。だが山越えの急な上り坂にセローのペースは上がらない。
 「もうちょっと、もうちょっと我慢すれば……」

 パーカーの肩がじっとりと湿ったころ、セローは峠の長いトンネルへと突入していった。
 暗がりでふぅと一息をつく。「逃げ切ったかな?向こう側はどんな天気だろう」

 恐る恐るトンネルを抜けるとそこは……「あっはっは、晴れだ晴れだ」

 雲は多めながら青い空も見えるなかなかの上天気。いやぁ、山一つ越えただけでこんなに天気が変わるんだねぇ。


セローの影もくっきりと


 ここでセローにしては早めの給油。

 再度レーダーを見ながら考えたのだけれど、天候的にはこの後も北の方が危なさそう。
 なのでいつぞやと同じ「とりあえず北上、その後R49で西、気が向いたら磐越道で一気に」のコースはやめて、このまま西回りで新潟を目指すとしよう。

 まぁ本当のところは天候云々より「前と同じじゃつまらない」って理由の方が大きいんだけれどね。

※こちら回りだとGSの数に保証なし、なので給油を済ませておいたわけで。

 只見から国道252。只見ダム碑の前で記念撮影。

 天候良好、奥に見える田子倉ダムが格好いい。


 道はここから急激に高度を上げる。うなるエンジン頑張れセロー。

 R252は山間のワィンディングに。
 カーブもアップダウンも激しい峠道が続く。豪雪地帯でもありトンネルやスノーシェイドの類も多い。
 ここは昔から、「距離が六里なのに十倍の長さに感じる」ことから「六十里越え」と称されるほどの峠なのだ。

※ちなみに福島新潟間には国道289もあるのだけれど、環境が厳しすぎて未開通。
 こちらは「八十里越え」と呼ばれているそうな。


スノーシェイドは延々と 


峠頂上、下には田子倉湖


ここを越えると新潟県

 そういえばこのルートを逆から走ったのは……もう8年も前奥只見ツーリングの帰りか。

 その時も感じたけど、よくこんなところに道を通したものだねぇ。そして今日は晴れてるからいいけれど、このコースで雨だったら俺きっと泣きべそかいてるわ。 


 15:30、道の駅いりひろせ。

 やっと上がった気温にパーカーのファスナーを全開にしてアイスを食べる。
 売店売りの魚沼産コシヒカリは30kgで19,500円との由。


高い峠越えは疲れるわー


晴れるとアイスも旨い!


 さて、ここまでくれば新潟港までは北上するのみ。

 スマホのマップを立ち上げ、あとはGoogle様の言うとおりに……「げ、またバッテリー減ってるじゃん!」

 先の四国ツーリング同様、USB充電しながら走っていたのに激減リしていたスマホのバッテリー。

 前回の原因は充電ケーブルだった。
 「そういえばあの後、念のためにって新しいケーブル買って交換したんだよなぁ……あれが逆効果だったのかなぁ……」

 そしてもう一つ、繋ごうとしてモバイルバッテリーを忘れてきた事に気が付いた。

 ああ、これから北海道へ渡るというのにこれはダメだ。ケーブルには予備があるけれど、バッテリーはなんとかしなければ。


 ぶつぶつ言いながら物理地図頼りで新潟市内へ。

 市街地、信濃川の土手上にはなにやら小綺麗な出店があり大勢の人々が歩いている。
 特にイベントとかではなさそうだけれど、今の時期、ここはこういうおしゃれ空間に設定されているだろうか?

※もしかしてこれかな?→「ミズベリング信濃川やすらぎ提」


 17:50、いつものセルフGSで本州最後の給油を済ます。

 夕日が綺麗なフェリーふ頭でさくさくと乗船手続き。
 中途半端な時間帯なので窓口に人はいなかったのだけれど、声を掛けたら奥から係の人が出てきて対応してくれた。

 そしてそんな俺を見て、わらわらと集まり後に列を作る人たち。
 「おいおい、だれも声をかけるってことに気づかなかったのかよ!」


時間帯的に駐車場は閑散として

 「二輪車の乗船は21時過ぎ」を確認したら、近くのヤマダ電気へ出向き、スマホ充電用モバイルバッテリーを購入する。
 よしこれで安心した。今日のフェリーは枕元に電源があるはずだから一晩たっぷり充電できるぞ。
※現地ではケーブルを交換してスマホ充電問題なし。なのでせっかく買ったバッテリーも活躍の機会なし。

 夕飯は横着して(?)ガスト。
 フェア中の肉料理は……まぁロイホと比べちゃいけないか。アイスコーヒーを飲みながらゆっくりと過ごす。


 すっかり暗くなった中、いつもどおりコンビニで船内用食料を買い込んでフェリー埠頭へと戻る。

 待機場所にはバイク多数。
 さすがの最盛時期ではあるのだけれど、いつもよりより多い気がしないでもない。これだけの台数が集まったのを見たのは久しぶりかも。
※俺同様、小樽便が取れなかった人が流れてきたのかもね。


奥の方までびっしりと


 予定通り21時過ぎ乗船開始。

 準備万端にしておいたらさくっと一番に船内へと入れた。


アタマ取ったど~

 お馴染みフェリーお泊りセットだけを持って船内受付へ。

 (小樽便のような新造船ではないけれど)改装された新日本海フェリー苫小牧東便のベッド(ツーリストA)は、先の伊勢・剣山(四国)ツーリングの帰りに乗ったオーシャン東九フェリー同様の個室風。そして予定通りコンセント付き

 「やー、やっぱいいな、この造りはさ!」

 持ち込んだ荷物を整理したら、さっくり着替えてラウンジでサッポロクラシックをやっつける。


また会えたね


 さて、怪しかった天気予報の割にフェリーに乗るまで雨具なしで来られた……というかそこそこ良い天気が続いてくれたのはありがたい限り。

 だが何より重要なのは、明日以降の北海道での天候だ。

 よし!この調子で向こうの天気もよろしく頼むぞ晴れ男! 【←俺】


ベッド脇のコンセントが嬉しくて繋ぎすぎました

今日のルート(さくら市以北)


今日の走行距離:290km 給油回数:2回
今日の教訓:忘れ物に気づくと妙に安心したりするのは何故なんだろう?

 

 

 

■ ご注意 ■
 ツーリングレポート中の数値・金額・時間・時刻等の表記は、特に記載のない限りツーリング当時のものであり、現在とは異なる可能性があります。

 

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