■ツーリングレポート セロー 北海道

 

北海道ツーリング 2011 何を今更記

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祝上陸!

 

 

garage Ak!rA

 

<2011年8月12日(金)>

初日は一気に走ります

 朝3時起床。
 例によって2等寝台なので睡眠はまぁまぁ取れた。

 「まぁまぁ」というのは、同室に睡眠時無呼吸症候群(?)の人がいて、時折「ン……ぐはぁっ」という溜息をつくのでそれに慣れるのに時間がかかったからだ。
#そして呼吸音が聞こえないと「死んじゃったんじゃないか?」と心配になったりする。

 4:30amの定刻、フェリーは小樽港へ到着した…のだが、例によってバイクの下船は最後になる。
 そして今回は30分以上待たされた。ま、北海道は逃げないから慌てない慌てない…
※後で聞いたら下船用ランプ(斜路)で亀の子になった車高短四輪がいたせいらしい。そういう輩用に別の出入り口があったはずなんだけどなぁ…


 ごとごととセローでランプを降りていくと、出口に見慣れた顔が。通称「西の雨男」こたろー氏のお出迎えだ。

 昨日苫小牧に着き、昨夜は小樽のホテルに泊まったという氏。案の定自宅のある関西からここまでそこここに豪雨を降らせながらやってきたらしい。
 俺が出発直前「こたろーさんが来るなら雨具新調しようかな?」と真剣に考えていたのは秘密である。何を今更


別名「水不足を救う男」

 近くのコンビニでコーヒーを飲みながら近況報告、あれこれ打ち合わせした後「んではまた後で」と別れる。
 実は今夜同じ宿に予約しているのだが、走るルートもペースも違う。北海道のツーリングでは日中は各々勝手に走って宿集合というのが最も良い方法だと思う。


 6:00am、一人R337→R231を北上する。

 空は曇り模様、風は強く軽量のセローは磐越道同様ふらふらと煽られる。
 だが気温は23度前後と気持ち良い。そして市街地から次第に郊外へ出て行くこの辺りは、北海道ツーリングの気分が次第に盛り上がってくる場所でもあるのだ。

 「うおおおおお!また来たぞ北海道ぉぉぉ!」とか叫びながら走っている最中、突然対向車からパッシングを受ける。あれれ?と思ううちもう一台、そしてまた1台。

 ぐっとペースを落として数百メートル、なるほど石狩川を渡る手前でスピード取締りが絶賛開催中だった。
 うへ~、この直線路でやられると厳しいなぁ、パッシングされなかったらセローのペースでも危なかったかもしれないな。
#でもまぁ、50km/h制限だから大丈夫だったかな?


 道は海沿いへと変わり、北海道気分は益々盛り上がってくる。

 先のとおり頭上には雲。だが西(左手)で派手に波しぶきの立っている海の上は綺麗に晴れ上がり、真っ青な空になっている。風は西風、これならいずれ晴れてくれるかも。


海の上は綺麗な晴れ、雲は薄く見えますが結構あります

 途中、これまで寄ったことの無い「千本ナラ」(新日本100名木とやらになっているらしい)への道に入ってみる。
 道は途中からダートへと変わった。今回初の未舗装路、だがまぁ大荷物を抱えているし、ニーシンパッドも付けていないし、転ばないようにゆっくりと楽しむとしよう。


祝!初ダート

 未舗装路を1kmちょい楽しむと道はアスファルトへ戻る。そして現れたのがその「千本ナラ」だ。
 道の下に遊歩道が伸び、注連縄が付けられた大木(複数)があった。せっかくなので下まで降りて「でっかいねぇ」と見上げてみる。


「シャモジ」が一杯貼ってあったけどどんな意味があるんでしょ?


 セロー発進。その先も国道へ復帰するまでくねくねとしたワィンディングが続く。

 うっひょ~とか調子に乗って飛ばしていたら、突然対向車(もちろんバイク)が現れてびっくりした。その赤いXRも驚いたようで、互いに苦笑いしながらピースサイン。危ない危ない、浮かれていて気を抜くと酷い目に合うからな、俺。何を今更

 海沿いまで山を降り、漁港へと出たら、国道へ合流する前に一休み。
 あ~、ホント海の上だけ綺麗な青空だなぁ…


これはちょい上の方から、陸の上だけ見事に雲


波は結構高いです


 この先の国道はトンネルやスノーシェイドが多くなる。
 トンネルを出る毎に強い風に煽られる。「あ~ぶ~な~い~あ~ぶ~な~い~」

 ゆるゆると走り、増毛から道道94へと右折。
 曲がる交差点から遠くに見えるのはいつぞやの風車連。「あそこまでもう少しなんだけどな、まぁ今回は我慢しときましょ」

 ガラガラに空いた道道。ふんふんふ~んと鼻歌を歌いながら峠を上っていくと、唐突に路面がウエットに変わった。「ありゃ?雨か?」
 気づけばいつの間にか空には黒雲が。そしてぽつりと降ってきたようなそうでもないような…

 セローを停めて考える。合羽を着る程の雰囲気ではないが、初日からウエアを濡らすのも気が引ける。だが黒雲もそんなに大きい感じではなさそうだし風も強いし…「ええい、このまま行っちまぇぇ!」

 峠を一気に駆け上がる。ポツリ…ときた雨はそれで終わり。ぐるり頂上を回って下りに入ったら急に空が明るくなり道路も完全ドライへと変わった。「ほぉら言ったとおりでしょ?でしょ?」
#本当は何時本格的に降ってくるのかとガクブルものだったけど。


こんなウエット路面&空だったんですが


峠を越えればこのとおり

 進むにつれ空には更に青空が広がってきた。そして確実に上がってきた気温を肌で感じながら9:20am、2度目の来訪北竜のひまわりの里へ到着する。
 「おー、咲いてるな、ひまわり」

 地元と思われるおじちゃんにナンバーを確認され、「遠くから来たんだねぇ、今が丁度見ごろだよ」と声をかけられ頭を下げてみる。

 そしてそのとおり、見事な咲き具合のひまわりを見て回る。
 そしてそして自分の入った写真の撮影を、できるだけお姉さん連にお願いするのは当然の話である。何を今更


ひまわりと…


…むさくるしい男


あ~、癒される…


朝から結構な人出でした

 駐車場を出る際、「華麗なるアクセルターン」を試みようとして転びかける
 いかんいかん、満載の荷物を忘れてはいかん。そしてそこでじっとこっちを見ている小学生のボク、大丈夫だよ~本当はバイクはこんなに危なくないんだよ~

 国道12号沿いで給油を済ませ、10:30am。旭川、道の駅ライスランドふかがわ。
 ここで朝昼兼用の軽食を摂る。オーダーはおにぎりと鳥唐揚
 まったく特別なメニューではないけれど、その場で握ってくれる&揚げてくれるというので買ってみた。そして予想通りの安心できる味。名物・名産もいいけど、こういう普通の食事も安心するものなんだよな。


おにぎり大きめ、カラアゲ多め

 さて、今夜の宿だが、サロマ湖のほとりに予約をとってある。

 小樽からだと真っ直ぐ行っても400km越え(しかも絶対寄り道するし)早朝から走っているとはいえセローだと1日がかりの距離だ。
 せっかくの初日に走ってばかりってのも…と思っていたのだけれど、幸いにもここ旭川からは東へ無料の高速道路が出来ている。
 高速は苦手のセローだが、さすがに一般道よりは楽に距離が稼げる。この先しばらくは寄りたい場所もないし、さっくり使わせてもらうとしよう。


 R12→R40(バイパス)→R39
 旭川郊外で、対向してくるツーリンググループが全員雨具を付けていてびっくりさせられる。
 慌てて空を見上げるが雨雲の気配は無い。ただ気温は低くなってきているので「きっと全員メッシュジャケットなんだろう」と自分を納得させてみる。
#本当はどうだったんだろうなぁ…

 愛別ICから旭川紋別自動車道路へとIN。基本片側1車線の高速を80~90km/hでゆっくり走る。
 後ろから車がやってきたら路肩へ寄って先へ行かせるのは磐越道同様。これができるから落ち着いてゆっくり走り続けていられるのだ。

 ぱたぱたと走る。「下道でR273とR39が分かれるあたりまでで終わりなんだよな…」と思っていた高速は、何故かまだまだ続いていた。
 「あれ?結構先まで行けそうだぞ?やっぱ2009年の地図だと駄目だなぁ…」


 東へと伸びる高速道路は山の中へ。
 一旦広がった青空だが、さすがに峠の頂上には真っ黒な雲が広がっていた。「降ってくるのか…」とヒヤヒヤしているとトンネル、今度はダメか?と思うとトンネル。いや~、トンネルっていいものだねぇ(笑)
 路面も濡れたり乾いたりと忙しい。それでも雨に当たらなかったのはさすがは天下御免の晴れ男だ。何を今更

 ちゃんとした(?)高速道路化の際にはPAになるのであろう道の駅しらたきで休憩。
 温度計を見ると気温20度、お~、そりゃベンチレーション閉めてても涼しく感じるわけだわ。


フルメッシュジャケットだと寒いでしょう

 駐車場に入ってきたカップルライダーの女性がシートを降りるなり「こんなに寒いなんて聞いてないわよ!」と相手に食って掛かるのを尻目に出発する。

 さくさく走って「まるせっぷ」で高速道路を降りてR333。
 う~ん、なんだかあっという間にここまで来ちゃったな、なら…せっかくだから林道1本行っときますか!

 伊奈牛林道から金白林道へ。
 入り口付近には砂が深くて心配させられたが山を登るにつれ走りやすい路面へと変わってきた。
 天気も復活、青空が広がる。「うひ~!晴れた林道ってやっぱ面白ぇ~っ!何を今更


これはちょい上のあたり


青空も広がってきます


最近ガッツポーズを練習中

 下りに入るとまたまた深い(というか撒いたばかり)の砂利に泣きそうになる。
 道道137まで出て、はい林道馳走様でしたぁっ!

 道道1336を使って北上、枝道にちょいちょいダートあるのでつい踏み込んでみたりもする。


枝道でも油断できません、特に景色的に

 上湧別の街中に入ったのが14時。
 「うう、寄り道したわりにとんでもなく早く着いちゃったなぁ…」
 何しろ予想していた到着時間より2時間近く早いのだ。

 セイコマに寄りガリガリ君をかじりながら(←ゆでとうきびが売り切れだった)さてどうしよう?と考える。

 ここから宿までは1時間とかからない。早めに入る予定にはしていたのだけれどさすがに直行するのはもったいなさ過ぎる。
 そうだ、久しぶりにあそこへ行ってみようか。


 まずはR242で一旦オホーツクの海岸まで出て、そこから海岸沿いに東へと走る。
 海辺にバイクを突っ込み「いい景色だねぇ」と眺めた後、砂地から引っ張り出すのに大汗をかく。


砂地云々は昨年のレポ参照のこと

 一旦道道656へ戻り、道東っぽくなってきた景色の中を抜け、右手にサロマ湖を見ながらしばし走るとそこは三里浜。ここは初めての北海道ツーリングで泊まった場所で、来るのは以来7年ぶりだ。

 キャンプ場へは入らず、手前の駐車場にセローを停めて堤防へと上がってみる。
 付近では地元の若者集団がバーベキューの準備中、海岸でバーベキューって気持ち良いだろうな。


…とかたそがれてみる


 潮風をたっぷり浴びたところでぐるりUターン。

 国道へと出る手前「サンゴ岬」という看板をみかけたので入ってみたら、ちょいとだけダートがあって嬉しくなる。
 行き当たりは「アッケシソウ」という草の繁殖地らしい。なかなか良い雰囲気だったのだがアブが多いので早々に撤退。もうちょっと時期をズラせば虫も出ないからゆっくりできそうだ。


小さな島とそこへ渡るつり橋が

 毎度お馴染み国道238へと出たら、サロマ湖沿いに南東へ走る。
 いつも寄る幌岩山も北勝水産も今日はスルー。へっへっへ、だって今夜の宿は飯が凄いって有名なところなんだもんね
※なので午前中から腹具合を調整していたのだよ。

 かなりゆっくりしたにも関わらず、時間はまだまだ早い。
 給油を済ませた後、サロマ湖をぐるっと回ったネイチャーセンター(ワッカ原生花園)で花見物と洒落込んでみる。


とてつもなく広いので全部回るなら貸し自転車が便利でしょう


風が強いから花を撮るのが難しくて…


 宿への到着は17時過ぎ。
 程なくこたろー氏、56号氏、岩氏と到着になる。

 「いや毎度」とか「今日の道は」とかわいわいやったらいよいよ夕飯。さぁ飲むぞ食うぞー 何を今更


確か1人のエリアがこのくらいだった気が。
ちなみにこの後も数品追加が来ます。

本日の走行距離:460km 
本日の教訓:げふ~

 

 

 

■ ご注意 ■
 ツーリングレポート中の数値・金額・時間・時刻等の表記は、特に記載のない限りツーリング当時のものであり、現在とは異なる可能性があります。



 

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